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2009年03月27日(金)


■チェブラーシカ
ツボに入りすぎていても立ってもいられず、グッズを買いに行ってきた。いろいろあるんだけれども、イラストの方ではなく、わたしはもしゃもしゃの映画のチェブラーシカが好きで、なかなか思うようなグッズが見つからず、とりあえずポストカードとマグネットとストラップを購入。あほか、と思いつつ、しばらくはグッズ探しの旅に出ることでしょう。DVDはお金が出来次第購入予定。正直こんなにはまるとは思わなかった。

■わたしを離さないで
書きあぐねている〜はあんまりイライラするので中断し、カズオイシグロを読み始めるも、面白いのだけど辛い。最初の一行から小石の道を素足で歩いているように、ちくちくと痛い。

どうも一気にいろいろ詰め込みすぎたようで、気持ちが不安定である。気持ちというか、遠い人の不安な気持ちや痛みに巻き込まれてしまったような感じがする。

戦争というとき、男の子はたいていプラトーンだとかプライベートライアンだとか最近では硫黄島からの手紙とかを思い浮かべると思うのだけど、ランドオブプレンティやあなたになら言える秘密のことなども、広義では戦争映画である。わたしたちは戦争の端っこを生きているのだと思う。強引に加害被害と分けるならば加害の方に在ると考えがちだが、それは本当にそうなのだろうか。


2009年03月19日(木)



食事量はセーブしているものの、今日はほぼ完治。薬も胃薬からビオフェルミンに変更。今回はただのハライタではなかったので、折れ線グラフのようにここから上昇★という起点がなんだかくっきりしていた。

調子に乗って、ゲバラの続編を観て来る。だって明日までなんだもん。本当は明日なら900円で観れる日なんだけれども、どうしても時間が合わないので今日がんばってしまった。明日はイェイツ。出かけるまでには雨があがるといいなあ。

39歳別れの手紙はひたすら追い詰められ、どんどん仲間が殺されていき、殺されていくのだけれども、逃げなくちゃならないので、死体を確認する間もなく移動に次ぐ移動。なのだが、どこも似たような景色だし、もはや理想を語る間もなく、本当に逃げるだけの映画だった。仲間や村人たちとの温度差がとても痛い。前作とは別の意味で考えされられた。ゲバラが銃殺された後は延々と無音のクレジット。重い映画ではないが、ここからが本当の暗い淵の始まり、なんだかそんな雰囲気だ。

少しだけゲバラが村人に演説する場面があった。彼が言うには、暮らしの豊かさと医療と教育をもたらす革命なのである。富の配分を正す戦いとも言えるだろう。しかし直接の命の危機に晒されていない彼らはポカンとしているし、ゲバラの背景を多少知っているわたしは、ゲバラの理想が少し遠く感じてしまった。はたして人は豊かさのために命を懸けるだろうか?


2009年03月18日(水)


■返却
今朝DVDを返しに行った。(行きつけのレンタル屋は返却日の翌朝まで待ってくれるので、8泊借りられてお得です)

差し出しながら、白痴とシャンバラを往く者を同時に借りるってどうよとちょっと考えてしまった。ちょっと気持ち悪い人かも。

鋼はアニメ版観て、漫画の最新刊を読んで、映画版を観て、という順序で、何が何だかわからなくなってしまった。わたしが漫画をあまり読まないのは、間隔があくと話を覚えていられないから、という理由。突き詰めていくと、身体はないとダメだろうと思うのだが、手足はなくともよい、と思った。突き詰めると。それにしてもアルフォンスの視点はやっぱり兜の目の部分なのだろうか。でも声は口から出ているわけじゃないような。。



白痴は黒澤明がドストエフスキーの小説を映画化したもので、日本を舞台にしているのにやっぱりドストエフスキーだった。原節子を最初に見たとき、やっぱり高笑いをしていて、これほど高笑いの似合う女性はいないと思う。本当に綺麗な女性だ。


2009年03月15日(日)


■ダウン
風邪じゃない感じなのだけど、とにかく疲れすぎていて、悪寒で吐き気と身体中が痛くて参った。お腹がぴーなので、ご飯も食べられないし。。今朝は一度起きて、11〜16時までまた寝たら、ちょっとよくなった感じ。

今日も予定をいろいろ詰め込んでいたのだが…しょうがないので、ラフォルジュルネのチケット取りだけがんばった。うちの光優秀! 繋がらなかったのは最初の5分ぐらいで、希望のところは全部取れた。コミュを見たら、結構取れなかった人が多いみたいで、ラッキーだったかも。先行をことごとく失敗して凹んでいたので、よかったよかった。予定額を大幅に超えてしまったけど、定額給付金を当てるつもり(笑

先週金曜は抽選が当たって、そのラフォルジュルネのプレイベントのソムリエサロンへ。ゲストは作家の樋口裕一氏。「頭のいい人、悪い人の話し方」の人らしい。作家というか、文章研究の先生か? 大学教授、という雰囲気のひとだった。

昨年のソムリエサロンは、シューベルトの軌跡を辿る勉強会みたいだったけど、今回は樋口氏オススメの曲をひたすら聴いてきた感じだ。ピアノはお嫌いらしい。(おそらく協賛の関係で)すごいいいオーディオが準備されており、すごい迫力。いつも思うのは、オーケストラは生で聴くもんだなと。家のパソコンのスピーカーじゃよくわからん。。

クラシックは超初心者で、ちょっと足を踏み入れてみたところだけど、果てがない感じだ。収拾がつかなくなってきた。


2009年03月12日(木)


■カッカしてる。
カッカしてるって変なことば。
テンションが上がっていて、どこかへ行かなければならない気分になり、昨日はチェンジリングを見てきた。80年前に実際にあった話を基にしていて、最初にトゥルーストーリー、と出た。イーストウッドがあえてトゥルーストーリーとした意味が理解できる力作。

今ハリウッドで、彼ほど自分のメッセージを強く意識した作品を作っている監督はいないと思う。それでありながら、ハリウッド映画そのものでもあるのがイーストウッドの特徴だ。これが両立できることは素晴らしいことだと思う。今回は特にクラシックなスタイルで画面を作り上げており、ハリウッドまさに黄金時代のような雰囲気。

作品の感想は別の所に書くとして、イーストウッドという監督について考えてしまう作品でもあった。ちなみにわたしが今まで観た彼の作品は、真夜中のサバナ/目撃/ミスティック・リバー/父親たちの星条旗/硫黄島からの手紙。

 *

今日はルミネ10%オフセールに初めて参戦。レシートを見てあれっと思ったのだけど、そういえば割引は引落のときなのだった。でも本も買えるし、無印も食料品も割り引きだし、ルミネカードちょっと好きかも。レジ前は行列だけど。。

シュシュ買った。本は目当てのものがなくて断念。でも何かは買おう。

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毒。
今読んでいる保坂和志『書きあぐねている人のための小説入門』は正直イライラしてきた。彼の想定しているターゲットというは、おそらく保坂和志的小説を書きたい人なんだろう。それは当たり前なんだけど、みんな僕を好きだもんね?、みたいな無自覚な感じが鼻についてしまう。あ…保坂氏の小説は特に好きってわけでもなかったし、小説を書きあぐねているわけでもないし、ターゲット外かも自分。

主張自体はそれほど悪くはない。詩を書く上で必要なこととそれほど違わない。それでも、彼の考える小説以外はまがいもの、みたいな感じで言われると、読者の立場でもある自分は、いろいろなジャンルのものが好きなのでなんとなくカチンとくるのである。

ストーリーが好きな人はストーリーの方へ行ってくださいとか言うのは、ちょっと違うんじゃないかと思う。でも大好きなアンナ・カレーニナにはストーリーがあるんだよね、あははみたいなことも言う。風景描写が文体をつくり、非常に大事だよ、でもドストエフスキーはあんまり風景描写がないんだよね、でも登場人物たちの心理が多角的だからいいんだよあははみたいなことも言う。引用している自分の文章も含め、この章はひどい。

小説に必要なことは、とにかく面白いこと。それしかないと思う。ただ保坂氏も言っているように、面白い、にはいろいろある。作家はそれぞれの面白さを追求すべきである。ここまではいいのだけど、問題は保坂氏の考える面白さを、(あらゆる)小説の面白さの前提としてしまっていることだ。

実際のところ、保坂氏の言う「小説」は狭く限定的な意味で使っているのだが、気が付くまで結構かかった。彼の小説論に照らし合わせてみると、川上弘美や長嶋有が思い浮かぶのだけど、正直彼らの方がずっと面白いよね…とどうしても思ってしまう。


あー…さらに毒。素晴らしいとか手放しで褒めてしまうようでは、やっぱり書きあぐねたままかと思われます。常にそれは本当にそうなのか?という視点がないと作家としてはダメだろうし、やっぱり自分で苦しんで見つけていいくものだと思います。


2009年03月09日(月)


■消化不良…
昨日は朝10時からラフォルジュルネの先行発売なのはわかっていたのだけど、抽選と勘違いしてお昼頃に繋いだら完売してた。先着だったらしい。一見チケットはいろいろ余っている表示なんだけど、子ども席だけが残っていて紛らわしいわ! 子ども席って子どもだけでクラシックは聴きに来ないと思うのだけど、どういうことなんだろ。

不本意ながらぴあの余りチケットでひとつ申し込み。うーん高い。バッハの祭典なのに勢い余ってヴィヴァルディを取ってしまった。15日は朝からがんばらねば。ひとつぐらいは希望のプログラムを取りたい。うう。

定期が切れていたので、出歩くのを控えて、夕方は文学の教室に直行。したものの、人が少なすぎて流会に。藤谷さんがオーケストラのチェロパートを弾き、この曲な〜んだ、という当てっこをする。わかるか!(笑

オーケストラの主旋律以外の人はすごいなあと思う。頭に全体の音を鳴らしながら練習するのだろうか。ちなみに1曲目はヴィヴァルディの四季。うーん。

その後、お詫びにと自作を朗読してくれた。当たり前なんだけど…と思いつつ、小説を読むのと同じで、小説の朗読は理解ができる。詩を読むのと同じで、詩の朗読は理解ができない。

そのまま帰るのも辛すぎて、ベンズへ。久しぶりにKEIKOさんと邂逅。去年の5月のイベントでご一緒したのだが、なんだかもう2年も3年も前のことのような気がする。あれは幸せなイベントだった。朗読をしていくうえで、いいイベントに出会うことは本当に大事だと思う。空気を読む能力とか、ぶれない強さを身につけるのもありだけど、お客さんから跳ね返ってくる幸せな空気は何ものにも替え難い。すごいねって言われるよりもずっとすごいことだ。

 *

ベンズはそんなこんなで、せめて行ってよかったのかなと。ロックって、もしもユーリちゃんがロックならば、”反動”だと思います。詩人は詩を書く人と言うしかないんだけれども、もう少し夢見がちでいいならば、詩情を糧に生きる人でしょう。詩を糧にじゃなくて。ついでに言うならば、詩人と名乗りたくないとあえて口にすることは嫌いだし、詩のためにとか思っている人も疑わしい。その先をわりとみんな、普通に知っていたりするのに。ちなみに、流会の原因の半分はユーリちゃんと思われました(笑

泉鏡花<後ろ回し蹴り。正直エロなら泉鏡花の方が勝ってますけどね!(笑


2009年03月08日(日)


■キャッツ
オープニングでいきなり泣いた。ちょっと身体がびっくりしたようだ。最近感度がよくなっているなあと思う。かといって不安定ではない。感とか運はいまいち。わたしは今まで何かを観たり聴いたりして、そこから感じたことを言語化して満足していたけれど、脳みそだけじゃなく身体自身も何かいろいろ受け取っているようだ。もっと身体を動かさないと!と思った。

そういえば、前回のピラティスは代理の女の先生(たぶん初回を担当した人)で、いつもの先生とずいぶん感じが違って、翌々日(1日遅れで来た…)筋肉痛が辛かった。いつもの先生は体育会系で、スポーツ感覚なのだけど、代理の先生はストレッチ中心。辛すぎて泣くかと思った。とにかく足が開かないし、腰が曲がらない。荒川静香のイナバウアーは観るたび恐ろしい…と思ってしまう。

キャッツの出演者を見ていると、なんとなく出自がいろいろのような感じがする。バレエ系の人、ジャズダンス系の人、歌い方も声質もいろいろ。歌はいまいちな人が多い。女性はしなやかな体つきの人が多く、ダンスが綺麗。それぞれに見せ場があり、それぞれの特性を活かしている。意外と生ものっぽい舞台である。

歌のないオープニングに猛烈に感動したので、歌い始めると急に冷めてしまって、なぜに歌うかな〜とかあほなことを思いつつ、これが慣れるから不思議だ。たとえばわたしがフランス語の小説を読もうとしたけれど、言葉がわからない、そんなことだと思う。ミュージカルの文法はさすがにフランス語より易しかった。

キャッツってどういう話なのかまったく知らなかったのだけど、特別な猫が選ばれて天に昇る日があって、その祭に集まった猫たちが、それぞれの来歴を語るというもの。舞台は仕掛けが盛りだくさんでとにかく楽しい。音楽もCMで聴きなれたテーマソングを聴くと思わずぞくぞくしてしまう。あの名曲メモリーも、一番歌が上手い人が担当していて一安心。高音がもう一声!と思ったけれど、これは本当にいい曲で、この曲のためにキャッツが存在しているといってもいいくらい。

他の演目もこんな感じなのかはよく知らないけれど、こんなに上質なエンターテイメントなら、時々見に行くのも悪くないなあと思った。
※来月はウィキッド見てきます。


2009年03月01日(日)


■ホノカアボーイ
試写会に誘ってもらったので、行って来る。先週に続き、またタダで映画を観てしまった。みんなほんとにどうもありがとう。美術とご飯が素晴らしくて、それだけで大満足。最後の台詞にぐっときて、全部報われたような気になるラスト。キョンキョンのエンディング曲も素敵過ぎる。

ご飯を作っている映画を観ると、なんだかこちらも元気が湧いてくる。帰ってから筑前煮をつくり、洗濯をして、ちょっといい気分だ。

ついでに玉の肌のトリートメントを買いに行ったら、なんと明日から値上げとのことで、ついシャンプーも買ってしまった。たくさん入っているけど、やっぱり贅沢だ。勢いでお弁当用の箸も買ってしまう。リサとガスパール。

リサとガスパールはご存知の通り可愛い絵本なのだが、わたしは一時期英語版でたくさん読んでいたときには、なんて毒々しいんだ!と思っていた。わたしの翻訳が毒々しいってことか…? そういえばYOUをおまえとかやつらとか訳してた。「おまえ海パン履かなくでもいいんじゃね?(人間じゃないし)」「うるせえ、海といえば海パンだろうが」みたいな。うわひどい。