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What I want■2003年01月31日(金)
木曜の夜、電話で話していた時に、生徒は、この前からよく提案するのだが、「金曜は合宿!そうすればずっと一緒に勉強できるでしょ?」と言っていた。

「ホテルに…する?」

あーほ。

夜遅くまでやらなくてい、朝一で一緒に勉強始めるぞ。

君は入試期間中は学校行かないだろ。

えー?という生徒の口答えは却下、翌日は朝から図書館へ行くことにした。





それは、お別れの挨拶かい?

やめてくれよ。

その程度のことは、欲しくないよ。





今朝。

迎えにいくと、生徒はテンションが低かった。

低血圧かー?起きろー。

「…なんかね…なんでか分かんないけど、また生理になった。」

大変だね。

「なんなんだろう…。」





昼間の勉強は17時ごろに切り上げ、生徒を家へ送り届けた。

今夜は彼女の自宅で指導。

そして、ミュージック・ステーションにはアヴリル・ラヴィーン。






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"Party Hard" なノリで■2003年01月30日(木)

解き方やら対策問題やらで頭をひねっているうちに、簡単に一日が過ぎてしまう。

やべえよ。



生徒と僕の携帯は色違いで、着信音はお揃いの"Party Hard"(Andrew W.K)。

彼女いわく、

「激しくパーティー!みたいなノリが受験には必要!」

だそうだ。

今日、Andrew W.K.のアルバムを買った。

すんげえテンション高くて笑える。

このノリで最後まで駆け抜けます。






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対数関数■2003年01月29日(水)

今日は夕方までガストで勉強していた。

数学で僕が解説しきれない問題があったけれど、雪が降り始めたのを見て早々に帰ってきた。





んー、なんだこりゃ、まだ解けねーぞ。






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いよいよ、本当にカウントダウンだ。

話し方■2003年01月28日(火)
昼間、マック。

「準備完璧です!」

生徒は染めたばかりの髪を指ですくってみせた。

ほんとに黄色くなったねー。

かわいいよ。

「これで完璧に気合が入りました!受験でもなんでも来いっ!って感じ。」





僕が問題の解説をしている時、生徒は「そうか!分かった!」と言った。

ん?解き方が分かった?

「そうじゃなくてー、わたし、前々から先生の話し方は変わってるなーって思ってたんだけど。」

変わってるんだ?

「あのね…ドラマとかで堅い役を演じてる人がしゃべってるみたい、考えてしゃべってる感じだ!そーだ、そういう感じだ!」

そうかー?

「うん!あー!やっと上手く説明できた!始めてあった時から、先生のこのおかしさをどう言い表そうかずっと考えてたんだよね。いやーっ、スッキリしたー!」

そっか…で、解き方は分かった?






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アヴリル■2003年01月27日(月)
日曜は生徒とマックで勉強していた。


「わたし、受験の日、何着ていこうかなー?って最近はそればっか考えてるんだけど、ヤバイかなー?」

受験に服ってそんな重要かー?

「そりゃもう、気合入れていかなきゃ。わたしのかわいさにみんなの気を引き寄せて、テストに集中できなくさせる!」

んだそりゃ…。

しかも、髪は限りなく金に近くする!とか。

「金髪にして、だぼっとしたズボンとかはいちゃえば、アヴリル・ラヴィーン!どう?この計画?」

生徒は同い年であるアヴリルはかなりお気に入り。

そういやあの娘、ミュージック・ステーションに出るんだよなー。

「ねー、早く見たいねー!あ、でも金曜は先生が来るから、ビデオ撮らなきゃ。」

彼女は、なんなら先生も一緒にわたしの家で見る?と笑っていた。






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未来は閉塞していない。自分で開け。■2003年01月25日(土)

金曜の夜、生徒は、もうほとんど学校へ行く必要がなくなった、と言い、高校での3年間と中学での3年間を振り返る話をした。

「ほんとキレ気味だったなー。」

やられたらやり返す、そんな感じだったらしい。

負けないね、君は。

「あったりまえでしょ。先生は?自分が嫌なことされたら、相手に言い返すほうだった?それとも黙ってるほう?」

んー、黙ってるほうだった。

「なんで?自分が嫌だったら、嫌って言わなきゃそのまんまじゃん。」

めんどくさいんだよ、言い合うの。

部活のなかで、後輩の僕らにやたら言いがかりつけてくる先輩がいたけど、いっつも無視してたな。

ま、無視するたびに「無視するな!」とか絡まれるんだけど。

「えー?わたしだったら、みんなを代表して言い返すよ!」

ははは、僕はただ、嫌な奴と関わるのは最小限にしたいんだよ。

担任の教師が気に食わなければ、出席の返事と個人懇談のとき以外、話もしなかったしな。

自分から関わろうとしなければ、相手も自然と去ってゆく、そんなもんだろ。

「え…?じゃあ、わたしとも…?」

生徒は、目をまるく開き、上目遣いでそう言った。

僕は彼女のその表情にはっとし、ここ週間抱いていた閉塞感から抜け出した気がした。

そして、我に帰って、ああ、嫌な奴に限った話だよ、と否定した。

「先生、そうゆうのかっこわるいよ!なんて言うか、あー、もう最低だ!そんな奴は。」

彼女は、もっと何とかしようとしないの?とたばこを吸いながら言った。

そうだな。

確かに、僕は消極的すぎるかもしれない。

もう少し、自分でまわりを変えてゆけるようにするよ。

「そうだよ。やりたいことはやる、いいたいことは言う、そうしなきゃね!」






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※メールを下さった方々へ
メール有難うございます!皆様からのメールは全て読ませていただいています。
このところ、私が読ませていただくばかりで返事が滞っており、申し訳ありません。
状況が少し落ち着いてからお返事いたします。
また御感想等、お寄せください。  
                      A

中期、後期■2003年01月24日(金)

いつもの、学校帰り、車の中。

「私さー、受験終わったらどこ行こうかな?」

生徒は受験のあと、どこかへ旅行するつもりでいるらしい。

「試験受けた日の次の日にしようかな。」

あのな、楽しみにしてるだろうけど、少なくとも発表が出てからにしろ。

それと、結果によっては中期とか後期の受験もありうるんだから、それまで勉強さ
ぼっちゃいかんぞ。

「イヤですー、ようやく終わると思ったのに、めんどくさいー。」

僕が、ま、発表が出るまでは気を抜かずに勉強しとけよ、と言うと、彼女はえ?という顔をした。

「勉強しとけって・・・私1人で勉強するの・・・?先生は?」

あ・・・そか。

僕は、発表までの期間のことをすっかり忘れていた。

「最後まで教えてくれる、よね?」

もちろん、最後までやるよ、一緒に。






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少しは延びる、が、どの道そんなに長くない。

求めている■2003年01月23日(木)
ふと、思考が止まる。

受験受験、そればかり考えている毎日。

家庭教師なのだから当たり前なのだけれど、受験のことを考えている限り、生徒との別れに対する感情は押し殺せている。

改めて確認されたその感情があまりに強く、僕は打ちのめされる。




失う。

僕は彼女を失う。





失いたくないのだ。

でも、終わるのだ。





誰でもいい、彼女を失って生じるこの空白を埋めてくれ。

本当に誰でもいいんだ、他の誰かを愛していたい。

分かってるよ、今の僕はただ、代用の人を求めているに過ぎないのだということを。

僕自身が本当に求めている相手は誰なのかなんて承知してるさ。

でも、どうしようもない気持ちなんだよ。






そんな期待■2003年01月22日(水)

夕べは生徒の指導だった。

今ちょうど学年末試験があり、彼女は受験で使わない科目の試験なんて面倒だとぶつぶつ言っていた。

まあまあ、最後は簡単な問題しか出ないから、試験勉強はいらないから。

「あー?言われなくたって、最初っからテスト勉強する気なんかないですー、いいいー。」

はい。

んじゃ、赤本解くよ。

出題傾向を元に、この先、勉強すべき範囲を紹介した。





「私さー、大学入ったら、今の彼氏と別れて、もっといい男探さなきゃ。」

そんなもんなのかー。

「当たり前でしょ。」

彼女の言い方は、本気かどうかよく分からなかった。

「私は大学行く、彼氏は仕事。いつ会うって話になるでしょ?」

今だって夜と休みの日に会ってるじゃん。

「大学入ったらバイトするし、夜とかも友達と遊べるようになるし、付き合える人が身近にいるわけでしょ?」

まあ、確かにな。

今は女子校だから、今度は男もいる状況に変わるんだよな。

「ねー、どんな男がいるのかなー?」

彼女はにこにこ顔だった。

新入生に手つけることしか考えてない奴らとか調子に乗った先輩とかが寄って来るんだろうな、と僕が言うと、彼女はさらに笑った。

「そういう男が寄って来たら、わたしの手のひらでコロコロっと転がしてポーーーイって投げ捨ててやるの!うあーっ、楽しみだー!」






手始めに、僕を投げ捨てとけよ。

携帯のカメラ■2003年01月21日(火)

最近の生徒と僕は、会えばあの問題が、英作文が、というような話ばかりしてる。

そんな息がつまるような状態で、唯一、携帯のカメラが僕たちの話題を替えてくれる。






会うたびに、生徒は僕の携帯に彼女の顔写真を収める。

今日の学校帰りにも、彼女は車の中でポーズをとっていた。

「今日は、なんかかわいく撮れてないなー、もう一度。」

そうやって何度も撮り直していた。

今までに撮ったものは、全部で20枚くらいになるだろう。

そして、日替わりのようにして、彼女が新しい写真を待ち受け画面にしてくれる。

今夜は生徒の指導。







意外な別れと、意外な再会■2003年01月20日(月)

学校の帰りに生徒を車で拾う。

センターおつかれさんでした、と労をねぎらった。





「会場に中学の時に仲が良かった子がいてさー、超びびった!」

彼女は試験のことよりも、その同級生のことで頭が一杯のようだった。

「ちょっと前から、あの子に会ってみたいなと思ってたら、本当に会えて驚いた!会いたいと思う人には結構会えるもんだね。」

シンクレールとデミアンかよ。

生徒は、中学の3年になってからその子と出会い、毎日行動を共にしていたと言う。

「私とその子は制服の上にお揃いのピンクのパーカー着て、中学校の中でも目立つ二人組みだったねー。」

彼女は握りこぶしを作ってしゃべっていた。

「全然変わってなかったね!やつは。久々にしゃべったけど、すっごい面白かった!先生に見せてあげたいね、あの子を。」

へえ、中学を卒業してからは、一度も会ってなかったんだ?

「そう、あんなに仲良かったけど、意外と、卒業してからは連絡取ることはなかったなあ。」

そんなに仲が良かったのにね。

「友達…だったのかなあ?私たち。親友とかそういう相手なのかはよくわからないけど…。」

そっかー、とにかく、とても仲がよくて、君にとっては大切な人なんだ。

ひょっとして、その相手の子も、今まで君に連絡取らなかったことを不思議に思ってるかもね。

「ああー、そうかもー!やばいなー、今夜あたり電話かかって来たりするかなー?」

彼女は、どうしよう?どうしよう?わーっ、と顔を赤くして笑っていた。






受験後の僕たちのつながりは…とか考える前に入試対策だっつの。

センター試験2日目■2003年01月19日(日)

初日の夜、生徒は電話で「数学が難しかった」と言っていた。

どんなもんだろう?と日曜の朝刊を見ると、“数学の問題は掲載しません”って。

なんだそりゃー。





英語は出題レベルが下がっていたと思うが、彼女自身の得点は予想より大分良かった。

よかったよかった。

生物もなかなかだったし、今後に期待。










(↑1月19日現在の残り日数)

センター試験第1日目■2003年01月18日(土)

今日はセンター試験第1日目。

朝、8時に彼女にメール入れた。

さあ、行くぞ!、と。

それに対する彼女の返信は、「雨だー」の一言だった。

メールする余裕もなかったかもね。





今はまだ問題を解いている時間帯だ。

あー、緊張する。

でも、まあよ、あたふたしたってなんにも良いことはない。

僕は、本命の受験校に向けて対策を進めるのみ。







吹っ切れた■2003年01月17日(金)

明日はセンター。

夜に生徒の指導があり、明日に備えて軽く練習問題をこなさせた。

指導が終わった後も、いつものように話をせず、早々に辞した。

君は出来る、力を精一杯出しておいで。






“別れ”とかよく分かんない。

頭の中にあるのは、迫りくる受験をいかにクリアするか、だけ。

24時間体制■2003年01月15日(水)

夕べは生徒の指導だった。

指導を始めようとしたが、彼女はこたつに座ってうつむいたまま動かない。

「やらなきゃいけないんだけど、勉強が手につかない…。」

そう言って、彼女は僕に向かって両手を広げ、抱きついてきた。

プレッシャーに負けてんのか?

僕が尋ねると、胸元の辺りにある彼女の頭が左右に動いた。

プレッシャーではない、か。

疲れちゃったか?

再び彼女が首を横に振るのを感じた。

あのさ、そうやって首を振るのを、ちょっと楽しいと思ってるだろ?

こくこくこくと彼女の首は縦にうなずいた。





とにかく、勉強、勉強。





「ねえ、私さ、いいこと思いついたんだけど。」

ほ、なによ?

「先生の家に住み込みで勉強する。そうすればいつでも、完璧な勉強が出来ると思うんだけど、どう?」

ウチにですか?

夜、二人で一緒に寝るのは危険だぞー。

「そのへんは、ほら、先生は常識があるし、襲ったりしないでしょ、てか、常識のある人だったら住み込みなんかさせないよねー?」

彼女は、家の親はたぶんOKすると思うよ、と笑っていた。

勉強合宿だな…。

「なんなら、先生がわたしの家に住み込んで教えてくれてもいいよ!部屋だったら余ってるしさー。」





私大の願書提出期限まで残り10日を切った。

生徒は、先日受けると言っていた大学へは、やはり出願を取りやめた。

目標を絞るのも大切なことだ。






↑一気に縮まった。

最も焦ってる人■2003年01月14日(火)

生徒とは、昨日は夕方に少し会い、夜になって電話で話した。

受験がいよいよ迫ってきて、精神的にはかなり追いつめられている様子だった。

彼女は、

落ちたら親に申し訳ない、とか、

浪人してあともう一年勉強したらもっと勉強が出来るようになるのに、とか、

あと一ヶ月だけ頑張ればいいのに、耐えられなくなってきた、とかこぼしていた。

まあまあ、落ち着け、落ち着け。

今やれることをしっかりやって、最後まであきらめなきゃいいんだよ。





あげく、彼女は、

「彼氏に一方的に“落ちる”とか言われて、ムカつくから、メールも電話も着信拒否にしてやった。」

と言う。

…なんちゅうことを言うんだー、ってか君も君で着信拒否はやりすぎじゃ…。

生徒は心配そうな声で続けた。

「ねえ、誰か“絶対に受かる”って言ってくれないかなあ…、私、こう見えても、結構小心者よ?」

僕は、大丈夫、受かろうよ。受かりたいと言う気持ちが強ければいい結果が出るよ。言った。

「先生に言われても、全然安心できないんだってばー。だって、先生が一番焦ってるじゃん?“時間がない、時間がない”とかばっかり言っててさー。」

すーみーまーせーんー。

もうちょっと、余裕を持つようにしますー。




午前0時頃から30分くらい話し、生徒はやや落ち着いた。すると今度は、

「よし、やるぞー!今日は3時まで!」

と勢いが良くなった。

いきなり無理すんなって。

体調崩すのが落ちだよ。

最後まで持ちこたえるペースでやりゃいいんだよ。

しっかり寝ることを約束し、電話を切った。







残された時間を最大限に活かす方法を考ようよ。

追加受験■2003年01月13日(月)
生徒からの電話で、追加で、ある大学を受験すると知らされた。

そうきたかー、あそこはかなりハードルが高いぞー。

ま、やると決めたんだ、やってみようじゃねーか。




携帯を機種変更してきた。

カメラ付で、恥ずかしながら、生徒と色違いの機種。

いや、実際に試しに操作させてもらったら、やたら気に入ってしまって…。

夕方、彼女に見せると、

「まねすんなよぉー。」

そう言って、彼女は慣れた手つきで僕の携帯を操作し、撮影した彼女の顔写真を待ち受け画面に設定したいた。

「じゃあ、これ見ながら、夜はあっちの方、1人で頑張ってね!」

…。









延びた…。



無罪モラトリアムを聞きながら ■2003年01月12日(日)
土曜は昼から例のマックで生徒と勉強していた。





18時頃店を出て、彼女を家まで車で送った。

久々に聞いた椎名林檎のアルバム『無罪モラトリアム』に生徒はご機嫌だったが、走り始めて10分も経たないうちに彼女は寝てしまった。

僕自身もそうだったけど、受験生って、ちょっとした時間でも寝てしまうものだよな。

お疲れさん。

彼女が休まるようにと、僕はオーディオの音量を下げた。

すると生徒はふっと目を覚ました。

「急に音が小さくなったから、びっくりした…。」

彼女は手で音量を上げるしぐさをした。

そのあとは、彼女の家につくまで、“正しい朝”“積み木遊び”やらを大音量で繰り返し聞いた。





「私、椎名林檎みたいな女になりたいな。ね、なれると思う?」

なるんだろう?

「うん!」

期待してるよ。





”ここでキスして。”を歌う時の椎名林檎は片足で立ってるのがポイントだとか笑って彼女と別れた。









※↑投票します。ランキング参加については、過去の日記に書いたとおり、理由あって控えてきたのですが、日記を終える最後の期間にだけ参加することにしました。

そんなに気にすんな■2003年01月11日(土)

「最近疲れててさー。」

そう言う生徒に対し、僕は書き取っている英文を見ながら、大丈夫かい?心配だな、声をかけた。

書き終えてから生徒を見ると、彼女はくっくっくっ笑いをこらえていた。

「いっつも先生はそうだよねー?」

な、何??

「先生は、大丈夫?とか私の心配するようなことを言った後は、必ず私の顔を見るよね。」

え、そうなの?

自分にそんな癖があるなんて気付かなかった。

指摘されるとなんだか恥ずかしくて、なんだろう?なんでそうするのかな?とキョドり気味だった。

「先生って分かりやすい人だよねえ。」





「ねえ、ひょっとすると、私の彼氏、私のことがすっごい好きなのかも知れない。」

生徒がこんな言い方をするときは、大概、のろけ話だ。

そう、良かったじゃない。

それくらい愛されてる方が、君には丁度いいんじゃなくて?

「えー、でも、大学入ってほかにいい男見つけても、乗り換えられないじゃん。」

あーほ、そういう心配は受かってからにしろ。





「先生は、私のこと、あきらめついた?」

いいや、まだ好きだよ。

自分ではあきらめがつけられなかったからさ、どうにかしてもらいたいんだが、君に。

「私が振るのー?やだー、めんどくさいー。あ、でも、あきらめようとしてるんだよね、だったら、大丈夫だよね。」

あきらめてくれるよね?と彼女が思いのほか真剣な表情で言うので、僕は思わず笑った。






君は何を願う?■2003年01月10日(金)

帰り道、車の中で生徒と話していた。

感謝、の話になった。

「感謝する気持を忘れちゃいけません。」

はい。

「特に、男は私と一緒にいられることをありがたいと思わなきゃ。先生も感謝してよー。」

はい、ありがとうございます…。

「みんな私のことが可愛いと思って近付いてくるわけでしょ?それで、私はその願い通りに付き合ってあげるんだから、ボランティアなわけよ。分かる?」

分かるような分からんよーな…。

僕は生徒に、じゃあ、反対に、君は男に何を望んでる?と質問した。

彼女は、なんだろーねー?と言いいがらすこし考えてから言った。

「別にこれといってしてほしいことも…そのわりに先生にはいろいろ買ってもらっちゃってるけどねー。」

生徒は笑いながら続けた。

「なんだろ。今、私の願いといったら、家族の健康とか、先輩の赤ちゃんが無事に生まれてくれるようにとか、受験がうまくいくようにとか…ん?私ってあんまり欲とか無い子じゃない?」

確かに、そうだね。

でも、大切なことだよ。







知らなくてもいいこと■2003年01月08日(水)
秋頃、高校時代のとある友人がその彼女のとの間に子を作り、それがきっかけで結婚した。

その友人がほかの女に二股、三股かけてもめにもめた二人だったが、「年貢の納め時」だと仲間内で祝福した。

年賀状にはjust Married“結婚しました”、と書いてあった。





それが今日、その友人を含め3人で会ったときのこと。

子どもは流産になった、と本人から聞かされた。

確か、4ヶ月くらいだったはずだ。

医者に言わせてみれば“最近では3回に1回くらいの割合でこういうことがある”ということだ。

もっともそんな数字は慰めにもならず、彼の奥さんはだいぶん荒れているそうだ。

父親である彼が流産そのものをどう受け止めているかは分からなかった。

自分の奥さんの気持ちを鎮めることしか頭にない様子だった。

僕は何も言えなかった。

憂うつだった。





流産の話が出てから、3人の会話がぎごちなくなり、その友人は先に帰っていった。

僕はもう1人の友人の車で送ってもらった。

帰り道、その彼は「奴も二度と女遊びしなくなるだろー。これがきっかけで嫁さんのことをちゃんと大切にするようになるんじゃないか。」と言った。

僕は何も言わなかった。

怒りを覚えた、しかし、何も言わなかった。

この人は子を失うということを、まだ知らないのだ、と。

人のことは言えない、僕も数ヶ月前までは同じく無知で軽く考えていたのだから。






この一年■2003年01月07日(火)

自らに課していた冬休みの課題?としてサイト・リニューアル。

白い部分が浮かび上がる感じを目指したのだが、いかがでしょうかか。





大学は今日から。

4年生達は一人しかいなかった。

一方で試験前とあって1,2年生が溢れてて、しかもやかましい。

若けえなー。

今教えている生徒も、一年後は、彼等のようになるんだろうな。





最近になって初めて、まだ少し早いけど、僕はこの一年を振り返ることがある。

今年は生徒のことが一番の注意の対象であり、また一番の強い記憶になった。

これほどにひとりの人を思ったことはなかっただろうな。





さて、行ってくるか。






ニセ松田優作、転ぶ■2003年01月06日(月)
今日は昼間に生徒の指導だった。

昨晩の雪で道路がところどころ凍結しており、車は無理と判断した。

一方で天気はよかったので、原付で彼女の家へ向かった。

べスパのレプリカのスタイルをしている原付(ホンダ・ジョルノ)。

ダウンジャケットを着て『探偵物語』の松田優作を気取って走る…が調子にのってたら、生徒の家の前ですべり、原付ごとすっころんだ。

いってえ。





『すべる』

受験生を受け持ってる身でありながら、縁起でもない事をやらかしてしまう、あーっ。





生徒と会うのはこれが今年初めてだった。

彼女は新年早々お疲れ気味。

「昨日ちょっとだけ、ちょっとだけだけど、初売りのバーゲン行ってきたら人が凄くてさー。」

受験生に初売りっておかしくねーか。

すぐセンターだぞー。




ま、なんだかんだ言って、勉強してる間は彼女は真剣。

よく頑張ってるな、よしよし。





今日はお疲れだった(自分が)。

明日も夜に彼女の指導。

がんばらないと。






抱負。自信。全開。■2003年01月04日(土)
生徒とは新年が明けてから会ってはいないが、毎日電話で話している。

「私、大物になって、一角千金当てる!」

彼女は、18歳の抱負を語った。





「最近ね、私は自分が何でも出来る!みたいな自信が湧いてきてるんだけど、やばいかな?」

自信過剰なくらいが丁度いいんだよ。

“やれるかも”って勢いがなきゃ、挑戦はできんからな。

「私ね、すぐに結婚して主婦になるとかそんなことばかり考えてたの。でも、最近、考え方が変わった。」

ほー。

「結婚はいつでもできるじゃない。でも、私には今しかできない事があるわけよ!私はそれをやらなきゃいけない、分かる?」

ええ、よーく分かります。

今しか出来ない受験勉強を頑張って下さい。

「違うー。あー、もう、先生は夢がないなあ。」

イヤ、とりあえずは目先の問題をこなすべきで…。

「私が言ってるのは、もっとスケールの違うことなの。んー、なんていうかなあ。」

勢いが先走っていて、彼女は言葉で説明できないようだった。

「とりあえず、私、半端じゃなく有名になる!何やろうかなあ?」

何でもやれるよ、きっと。

僕は楽しみだな。

「私の人生は私だけのものなんだからね。いやー、かっこいいなあ、私。あれ?そんなことないって?」

いえいえ、かっこいいよ。

応援してるよ。





年明け最初の指導は冬休みの最終日、6日。






不毛■2003年01月03日(金)

夜行では眠れないことを学んだ。

家に帰ってきて爆睡。

いまだに酒が抜けず、死にそう。

あまりにひどいようで。

生徒と電話で話しているとき、彼女に「早く寝なよ。」と立場が逆転したような言い方であやされたような、そうでないような。





あー、頭がはっきりしねー。

いかん、いかん。

寝よう。

一年の計ここにあり■2003年01月02日(木)

ここ、凄い寒い。

今夜、夜行で帰る予定。

二日酔い+寝てない状態。

飲みすぎだよ、××県人。





胃が痛え。






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