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重いかい?■2002年12月31日(火)

二日酔い。

××に着き、早速友人と飲んだ。

なぜかその友人の知り合いに混じって宴会。

やつら、飲みすぎだー、さすが酒豪の国。





生徒とは飲み会の最中に電話した。

一日で20回以上吐いたらしい。

「夜中の12時から彼氏に会わなきゃいけないんだけど、やだー。」

はいはい。

彼女はいかにも彼氏に会うのが面藤テといった言い方をする。

それは僕への遠慮だろうな。

分かってるよ。

彼氏に会えるのを楽しみにしているね。

その気持を僕に知らせたくないんだ。

彼女にとって、僕は重荷になってんだろうな。

安心しなよ。何があっても好きだよ。■2002年12月30日(月)

夕べの飲み会、生徒は一人飛ばしすぎて酔い潰れた。

彼女は、結婚する友人カップルに「おめでとう!」を連発していた。

雰囲気を盛り上げようと、と張り切りすぎていたみたい。

ありがとな、気遣ってくれて。





彼女は座敷で横になり、言葉になるかならないかの声でつぶやき始めた。

「愛してる。大好き。私のこと嫌あにならないでね…。」

泣き上戸かよ、よしよし。

友人カップルそっちのけで介抱していた。

「私、やっぱ一人のひとしか好きになれない…。」

そっかそっか。

「私は残酷だよ…。」

吐いたり泣いたり、忙しい奴だな。

「先生は、私がどんなふうになっても私のこと嫌いにならないよね。」

そうだな。

「大好き。ねえ、私とセックスしたい?」

ばーか。んなことより先に、受験のこと考えろ。

「私、頑張るね…。結婚おめでとうございますぅ…気持悪い。」




生徒がようやく歩けられるようになってからタクシーに乗った。

タクシーを降り、僕は彼女が家の玄関に入るのを見届けてから帰宅した。



旅の準備■2002年12月29日(日)

明日の朝、××へ向けて出発する。

電車で約10時間の旅の予定。

土産を買い、時刻表を調べ、荷物を詰めたりした。

行く前なのに、楽しいね。





今夜はこれから友人カップルと飲み会。

彼ら二人は来年の春に結婚するのだが、彼らは僕に対し、変な予告をしている。

“披露宴のことで、君にしか頼めないことをお願いするよ、ウヒャヒャヒャ。”だとさ。

来たよー。

また友人代表挨拶かー。

今年の秋にもやったよな…。





今回は生徒も参加。

彼氏は彼氏で忘年会だとか。






年内最終■2002年12月28日(土)
今日が生徒の指導の最終日。

親と受験校について話し、月謝を受け取った。





彼女は今日も熱心によく頑張る。

「さっき解いた問題、自信がないから、もう一度解き直していい?」

いいよ、どんどんいっとけ、いっとけ。





明日、僕は友達カップルと飲み会の予定。

そして、「今度こそ行くからね!」と言っていた生徒を連れて。

さっきも電話で、「明日、どんな格好でいてほしい?かっこいい系か、ギャル系か。いい感じにダルイ系だとジャージとかね。」

楽しみだねえ。







んじゃあ、俺が殴ってわからせてやるよ、君の痛みを。■2002年12月27日(金)
「…彼氏がね、私が堕ろしたことをネタにしてるらしいの。彼氏の友達に言われたんだよ、“おれの精子がちょっと濃すぎてさー”とかいろんな人に言ってるんだって。ってゆうか、普通、人に言うようなことじゃなくない?それでいて”俺はあいつと絶対に結婚する!”とか言いふらしてるんだよ。あいつは馬鹿なんだって。25年間ずとああいうかんじで生きてるから、今さら変えようもないんだよ。馬鹿だから何言っても仕方ないんだけどさ。あいつは私が堕ろすのに9万だか金を払ったかもしれないよ。けど、痛い思いしたのは私一人でしょ。しかも、痛いとかそれだけの問題では済まなくて、ほんと大変だったわけよ!!なのに、それをやつは少しも分かろうとしないの。どうなの!?これは!」





助手席でそう話す生徒に対し、僕は無言でいるほかなかった。





「ねえ先生?私のこんな愚痴ばかり聞いてて、楽しい?楽しくないよね、ごめん。」






要するに人生初の、萌え体験■2002年12月26日(木)
どたばたしてて、時間もなくて、何書きゃいいのか分からなくなってるけど。

とりあえず、25日、指導に行ったら、18歳の娘がサンタ・コスで迎えた。

数式を書くサンタ。

前の日に僕がプレゼントしたブレスレットをしているサンタ。

「分からない〜。」と猫なで声のサンタ。

「出来た〜!」と親指を立ててはしゃぐサンタ。

とにかく、サンタ、サンタ、サンタ。





こうゆうの“萌え”とか言うんですか?

言葉の使い方、間違ってませんか?

毎年の事だけど、この時期は毎日2件以上のバイトがはいってて、頭がイカレてんの。

完璧にノック・アウト負け。






クリスマス回顧■2002年12月25日(水)

24日は午後から生徒の家で英語の指導だった。

生徒は小さなドルチェ・カップでケーキを焼いてくれていた。

白いクリームの上に、カットされたイチゴが花びら状に散らしてあり、かわいらしい。

とても美味しかった。





一方、僕が用意したもの。

ブレスレット。

生徒は、ブレスレットをつけるのは初めてらしく、一人でつけられなかった。

そこで僕がフックをかけてやった。





夕方に勉強を終え、予約しておいたケーキを生徒と一緒に受け取りに行った。

帰ってきて、そのケーキは生徒自身が買ったことにして、彼女の家族に食べてもらった。
生徒は、添えておいた細長いろうそくを刺して、前々からの希望だった吹き消すのををやったそうだ。

あとで彼女が電話で嬉しそうに報告するのを聞いて、僕も嬉しかった。

「彼氏がクリスマスらしいことを何もしてくれないくせに、夜中に会おうとか言うんだよ。めんどくさい。」

まあまあ、きっと彼氏は彼氏なりに何かしてくれるだろうよ、となだめてた。



今(30日)JR信越線で日本海に沿って北上してる。

雪がマジ凄い。


声で分かる■2002年12月24日(火)
日曜の夜は××から来た友人とその彼女さんと飲みに行った。

最高だった。





その日曜の昼間、僕は生徒へのプレゼント選び。

土曜日にこんな会話をしていた。

んじゃあ、一緒に買いに行くか?と問うた僕に、生徒は

「先生一人で買ってきてほしいな。」

と答えた。

「先生はそれなりのものを選んでくれるって、私は信じてるよぉ。」

こんにゃろー、プレッシャーかけまくりだな。

「言っておくけど、私はアクセにはうるさいからね!」

じゃ…失敗したら、切腹するわ。





果たして、日曜に僕はひとつのブレスレットを買った。

時計と合わせて使えるような、シンプルでチェーンの細かいもの、と店員に探してもらった。

丸一日の仕事。





月曜、生徒とファミレスで勉強している時、訊かれた。

「先生、今日、機嫌悪い?」

いや、そんなことないけど?なんで?

「いや、絶対なんかある。だって、声で分かるもん。いつもより声が低いし、しゃべり方も違う。」

声って、それは僕のワザじゃんかー、パクリおったな。

あのね、白状すると、プレゼントが気に入ってもらえるかどうか、不安で仕方ないんだよ。

「えー!どんなの?どんなの?」

生徒は店内に置いてあるファッション誌を持ってきて、写真を指してこんなかんじ?と僕に訊きはじめた。

ええとね、あ、ピンク・ゴールド流行ってるみたいだね。

ただ、シンプルなのがいいって言ってたから、パスし…。

「私、こういうピンクは好きだな。」

なッ…。

「あ!フォリ・フォリ超かわいい!」

ああ、ここのブランドの前は人が多かったよ。でも、ここのデザインは肉厚で、時計とあわせるにはちょっと強調しすぎるかなと…。

「えー!このかんじがいいんじゃん。フォリ・フォリかわいいー!」

チキショー、切腹してやらああああッ!





そんでもって、今日の午後、彼女に会って(つか英語の指導)渡すよ。





*一般に、声帯をコントロールすることは困難であると言われ、故に、相手の感情を察したいときには声のトーンは有効な手がかりになる。

実際、僕は生徒の声をよく聞いていると、彼女がどんな気分かちょっとは想像がつくよ。

でも、僕の気持ちも同じように声に現れているとは、思いもしなかったな。

もし仮に、君と僕とが同じ100mメートルを歩いたとすれば■2002年12月23日(月)

(つづき)

「嬉しいときに嬉しい!って言いたいじゃん。」

そう生徒は笑った。

「それが自然じゃない?」

確かに。

でも、僕なんかはだんだん、幸せを感じ取る感覚が鈍ってきた気がするよ。

余計なことばかり考えているうちに、見落としてる事が多いんだろうな。

もし仮に、君と僕とが同じ100mメートルを歩いたとすれば、歩いている途中で、君は僕よりも幸せなことをより沢山見つけ出すだろうよ。

「えー、そんなふうに褒められたの初めてだなあ。あ、でも私もね、遊びたい気持ちがあっても、勉強しなきゃなあって思うと、それで遊ぶ気がなくなっちゃったりするよ。」

そうか、頑張ってるね。







君のそういうところ、僕は好きだよ。■2002年12月22日(日)

昨日は昼間にガストで勉強。

予備校のすぐ近くなので受験生ばかり。

皆4-5時間居座ってて、黙々と勉強してた。

一般の客が近寄れない雰囲気。

あの緊張感はすごいよね。





そんな中で生徒と僕は数学を。

最近の彼女はほんと好調。

嬉しい。




生徒の携帯が着信。

彼女の先輩からで、その女の人が妊娠が分かり結婚するということだった。

帰り道、車で生徒を送る途中、彼女はその先輩の妊娠のことでことのほか喜んでいた。

「やー、もう、すごい嬉しい!誰かに報告してこの喜びを分けてあげたい!」

めでたいねえ。

「ひと事なのに、私、なんでこんな嬉しいんだろ!?」

生徒は、単純なのかな?私、と僕に聞いた。

純粋なんだよ。

例えるなら、春が来たとは“春ー!”って花畑に飛び出してゆく感じ。

「あはは!確かに!きっと私、雪がたくさん降るとこに住んでても、初雪のときは“雪ー!”って言いながらかまくら作るなあ。」

君の、そうやって感情を思いっきり表現出来るところが僕は好きだよ。

「そぉ?でも嬉しいときに嬉しい!って言いたいじゃん。」

生徒は笑った。

(つづく)

きっかけは『サユリ1号』■2002年12月21日(土)
昨晩、金曜の夜は数学の指導だった。

生徒は好調、問題をことごとくクリアした。

「今までの先生の教え方の中で、今日が一番よく分かった!」

ああそうですか、今まで下手ですみませんでした。

兎に角、出来が良かったよ。




生徒に貸してあった漫画『サユリ1号』の感想から、彼女の思い出話が始まった。

「私ね、女って大嫌いなの。」

生徒は高校入学して、一旦は吹奏楽部に入っていたが、半年も経たずに退部したいきさつを話した。

当時は慣れないクラリネットを任され、学校で触るだけでは上手くならない、と親にクラリネットを買ってもらい、自宅でも練習したそうだ。

「パート中では私一番上手くなったのね。始めのうちは先輩たちが褒めてくれてたの。」

出来のいい、かわいい後輩だな。

「でも、だんだんみんな私を無視し始めてて、ある日私のクラが壊されて、しかも2年生の先輩に“明日から来るな”って言われたんだよ。」


おかしくない?と生徒はタバコを吸った。

情動が激しいとき、生徒はタバコのペースが上がる。




「中学校の時もそう。」

ほう。

「入学してすぐ、可愛い可愛いっていろんな人が私を見に来て、女の子でも中には“友達になってください”って手紙送ってくる子もいたんだよ。」

もてもてですな。

「かわいいのは分かってるってば。」

はい。

かわいい、頭いい、愛想もいい、良い所づくしだな。

「そう、いちおう、人に比べられそうな所ではどこも負けてないわけよ、私は。でも、中学のときは、いつの間にかいじめられっこになっててねー。」

ロッカーの荷物が消える、教科書が破り捨てられる、上履きがトイレに、と。

「トイレには名指しで“顔が気持ち悪い”って書いてあったしね。そういうこと書くお前の方がキモいっての。」

やってくれる。

「なんなんだろう、やっぱ、妬みとか、かな?」

ねたみ、か。面倒くせえ連中がいるな。

「私は自分の満足するようにしたいだけなのよ。髪の色変えたり、勉強したり、楽器弾いたり。自分がやりたいようにやってるんだから、ほっといてよ、って感じ。特に女は自分と他人を比較したがるからイヤ。」

まあ、他人に負けて悔しいとか思っても、誰もがその気持ちを制御できるほど冷静いるわけじゃないんだろうな。

困ったね。




そんな話をして、僕は生徒の家を辞し、帰宅した。




で、1時ごろ、寝ようとした時に生徒から電話。

「昔の話したら、なんかテンションが上がって眠れない…。」

そっかそっか。

30分ほど話した。

途中、彼女のいった言葉が、

「ね、今から会わない?」

今から?

「今セックスしたら盛り上がるだろうね。なんか、そんな気分じゃない?」

アホか、こいつ。

結局、「話したら寝れるかんじになってきた」と生徒が言い出し、そして、おやすみを言って会話を終えた。




村上かつら サユリ1号 1-3巻 ビッグコミックス 2002

とにかく可愛いいモテまくりの“大橋さん”が主人公をはじめ大学の男子学生を翻弄し、彼らの仲間意識やサークルを崩壊に導いて楽しむ。当然、女子学生たちは彼女に敵対心を持つ…。感情の描写が秀逸。愛ってなんだろうなって考えさせられた(謎)。

復活2■2002年12月20日(金)
一週間くらい書いてなかったかな、日記。

なんとなく休んでいたけど、あいてるところはあとで書き埋めるよ。





週末にはるばる××から古い友人がやってくる。

始めの予定では、明日の夕方に友人とその彼女、そして僕と生徒の4人で飲むはずだった。

が、会う日が、その友人の都合で急遽、日曜に変更になった。

よって、日曜は彼氏と過ごすことになっている生徒は欠席の方向で。





終業式のあと、僕はいつも通り生徒を車で拾った。

で、まあ、彼女に日程が変わった事を伝えた。

「やーだー!私はぁぁぁ!?ここ行きたいー!」

はいはい。

生徒はタウン情報誌で、僕が予約した創作料理の店の写真を見て怒る怒る。

「夕飯のときだけ先生のところいく!」

あほたれ。





怒りの収まらない?彼女は、僕の携帯で、予定を変更した僕の友人に電話までした。いきなり、

「なんでわたしの行けない日に変えるんですかッ!」

いつもよりオクターブの高い、しかも最高に男うけする声で詰め寄る生徒。

つか、初対面の、しかも電話なのに、そこまで勢いよく言うな。

電話を代わると、その友人はかなり戸惑ってた。





「だって、私、どこに案内しようとかすっごいいろいろ考えてたんだよ!?」

聞いてみると、実際、なるほどと言わせる名所めぐりを計画してたみたいだ。

ざーんねんでした。




マックで二人そろってハッピーセット(今、配っている回転するおもちゃってどう遊ぶんだ?)を食べ、勉強。





夜は夜で彼女の指導だった。






復活1■2002年12月19日(木)

性欲が戻った。

経緯は不明。

とりあえず、半年振りくらいに、一人で、した。




「えええー。もうインポって馬鹿に出来ないんだ?」

そのことを生徒に伝えると、彼女はすっごい疑い深かそうに言った。

復活しちゃったから、これからは危ねーよ。

「とか言ってー、先生の場合は実際に女を相手にするとダメになったりするんだってば。」

って笑われた。





この云われ様は何…?






病は気から、嫌気は病から■2002年12月12日(木)

また風邪ひいた。

いつからこんなに病弱になった?

ひ弱な自分に腹が立つ。





体調が悪いとき、気分も落ち込みがち。

かなりネガティブ思考。





書く気になれません。





赤本解いて気を紛らそう。

何かしてる間は嫌なことを考えずに済むから。







残酷すぎて狂える■2002年12月11日(水)

残酷すぎて狂える

形容詞cruel[残酷な]はこんな語呂合わせで覚える。





昨夜、指導が一応終わった頃。

生徒の携帯に電話がかかってきた。

「待っててね。」

そう言って彼女は電話に出た。

彼氏、か。

生徒の様子でなんとなく分かった。





ラブコールだってよー。

おつかれさま、とかなんとか。

僕がいたためか、生徒は言葉少なく、彼氏の問苅テけに受け答えるだけだった。

そんな彼女の変化から、僕がいることに彼氏も気付いたようだった。

「…うん?言わない、言わないよ―。うん、おやすみー。」

電話は短く終わった。

なんだよー、“愛してるよ”言わねーんだ?恥ずかしがりやがって。

そう言って、僕は笑った。

「え、彼氏が言ってるの聞こえた?」

聞こえやしないけどさ、大体想像つくじゃん。

やってろ、やってろー。





携帯で日記を更新するとき、漢字で“怖”と書くと“複テ”とバグるのはいただけない。

愛するということ■2002年12月10日(火)

夢中になる強さ、互いに《血道をあげる》強さが、その愛の強さの証拠としてあげられる。

しかしながら、それはただ彼等が愛しあう以前の淋びしさの程度を示すものにすぎないのである。

《血道をあげる》 = being "crasy"





某大学の過去問題に載っていた英文が、エーリッヒ・フロムの『愛するということ』であると気付き、驚いた。

こんなのを出題するんだ、複テえぇなー、この大学。

以前から、読もうとして読まずにいたこの本。

いい機会だからと、今日、図書館で借りてきた。

読みきる自信、全くなし(今日、なんとか38ページ進んだ)。

なるほど、興味深い話だよ。





今夜は、数学の指導。

気合い入れて行くぞと。





フロム E. 懸田克躬(訳) 愛するということ 紀伊国屋書店 1959

そうだ、ハワイへ行こう。■2002年12月09日(月)
そうだ、ハワイへ行こう。

映画『GO』での、山崎努のせりふ。





そうだ、××へ行こう。





再来週の土日、××から僕の古い友人が彼女を連れて僕の住むところへ遊びに来ることになっている。

昨日その友人と電話しているときに、今年は××で年を越せば?と誘われた。

雪、すごいらしい。

どんな積もり方か想像がつかない、けど面白そう。





早速、電車の路線を調べた。

かの有名?な青海川駅通るんだ。

『高校教師』かよ。

リメイク・ドラマやるらしいし、これはタイムリー。

生徒と僕が一緒に行くことは有り得ないけど。

もし仮に生徒を誘っても、拒否られるだろ。

いや、誘わないよ。

むしろ受験生にはそんな暇を与えられるはずもなく。

今年は正月無しだってば(年開け3日から彼女の指導)。





それでも、その友人が来ることを生徒に漏らしたところ、彼女は、

「先生にどんな友達がいるか、見てみたい!」

と言い出した。

じゃ、一緒に行くか。

実際どうなるか分かんないけど、僕はOKしてある。






嗚呼 やられたり やられたり(*)■2002年12月08日(日)

昨日の夜、午前0時になる前、生徒から電話が来た。

朝から一度も彼女の声を聞いてなかった。

「寝る前におやすみ言おうと思って。」

むにゃむにゃ…と甘ったるい声。

おやすみ、を告げるだけで電話はすぐに終わった。





ったく、男殺しな娘だなー。

完全にやられたよ。





(*)積木遊び / 椎名林檎



コンクール■2002年12月07日(土)

「先生、今日機嫌良くない?」

昨日の指導の時、生徒にそう訊かれた。

そう見えるかな?

「うん、なんかいいことあったんでしょー?言ってみてよ?」

いや、なんにもないよ。





彼女に会う前までの不快は、僕の顔には現れていなかっただろうか?





数学。

生徒は風邪薬を飲んだため、頭の回転が今ひとつ。

順調に解けなくなると、すぐこたつ布団の中に隠れてしまう。

「眠いんだってばー。やらなきゃいけないのは分かってるって。」

最後は彼女に合わせて、僕もうつぶせになって解き方を教えていた。

ありえない光景…。

解説が終わると、しばらくの間、彼女はくたーっとして動かなかった。

おつかれさん。





「もういい、私、充分頑張った。もう勉強しない。」

一人前に受験生らしい憂いを感じているみたいだ。

そういうとこ、かわいいよ。





生徒は、幼稚園のころから(それ以前からかも)習ってきたピアノのレッスンを辞めると言い出した。

彼女は来年の3月のコンクールを節目として選んでいた。

「だって、大学入ったら忙しそうだし、プロになるわけでもないから。」

じゃあ、最後くらいは演奏を見に行こうかな?

僕がそう言うと、彼女は絶対にいやだー、と言った。

知っている人に見られていると思うと、意識しすぎて上手く弾けなくなるそうだ。

「こう見えて、私、結構、小心者なんだからね!」

そーですかぁー?






3月のコンクール、か。

いい演奏が出来るといいね。

今年のコンクールは休んじゃったもんな。

僕は、一年前、夜中に受けた彼女からの電話を思い出した。






20021206 修正■2002年12月06日(金)
生徒の彼氏が性病と診断された。

彼女は改めて病院で検査を受け、前と同じくシロと判定された。

それでもって、双方、病気を持ってきたのは自分でないと主張し合ってる。






認める、認めないの問題かー?そういうのって。

こんなダサい問題がきっかけで別れたりしたら、ほんとダッセえカップルじゃん。

これからも付き合きたいなら、謝るくらい簡単だと思うんだけど。





内心キレ気味だけど、つまんないことは置いといて、これから指導に行ってくる。

無駄口叩いてる暇があったら、一問でも多く解説したいよ。




――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

って昨日は書いた。

削除や修正をほのめかしていた理由は、なんか自分らしくないなと思ったからだ。

一日たって、何処にそれほど違和感を覚えていたかが分かってきた。

それは共感のレベルだろう。





一昨日の夜、電話している時、僕は生徒が性病のことでひどく怯えているのに気付いていた。

それを承知の上で、僕は口には出さなかったものの、どこか突っぱねるように受け答えていた。

「だって、こんなこと話せるの先生しかいない。」

彼女はそんなことすら言ってたのに。

ダセえカップルだ、思ったのは仕方なかった。

けれど、苛立ちの感情ゆえに、僕は、彼女の不安を理解する余裕を失っていた。





僕は時々思う。

苦痛を分かち合うこと、それが生徒と僕を近づけた要因のひとつではないかと。

僕は彼女に言ったことがある。

君が傷を受ければ僕も傷を受けたように感じる。君の痛みはそのまま伝わってくるんだ、と。

実際、3月に生徒が自傷した時、僕はひどく苦しみ、結局ストレスが元で帯状疱疹になった。

あの頃、彼女はピアノと自傷のことでひどく取り乱していた。

しかし、僕が病気になった後、彼女は僕の心配ばかりしていて、それまでの感情的な混乱を忘れているようだった。

僕は彼女の苦痛に共感することで、彼女をなだめられることを学んだ。

そして生徒もまた、それ以来、僕に感情をぶちまけるようになった。

そのたびに、僕は彼女の深いところを見せられてきたのだろう。





いつも生徒と同じ目線に立ってきた、僕はそう振り返っている。

彼女のと同じ感情を味わってきた。

けれど、時として、その共感の程度が下がるのを感じる。

彼女の気持ちが分からないのではなく、ある一定以上の深みに入るのを避けてしまう。

嫉妬?それとも何?

なんなのだろう?







そんな顔されると■2002年12月05日(木)

半月ぐらい前。

生徒を車で家へ送る途中。

交差点を曲がるとき、助手席の生徒が外を見ているのに気付いた。

彼女の目は、歩道で赤ん坊を抱いている若い女に向いていて、その親子が見えなくなるまで追っていた。

生徒は僕の視線に気付いていただろうか?

僕は彼女に何も問えなかった。





(あそこまでわき見してて、僕もよく事故らなかったな。)





生徒はよく、子供のことはもう気にしてないよ、と言う。

いいよわかってるよ、僕も君の前では心配そうな顔なんかしないから。





あの時、生徒は何も考えずぼうっと見てただけかも知れない。

でも、その様子を見て、生徒が感情を押し殺しているんだとか、勝手な推測を僕はしていたのだ。







病人■2002年12月04日(水)

昨日は英語。

「最近、私、頭良くなった気がする―、そう思わない?」

よくやってるよ、誉めてあげる。

よしよし。





「彼氏の友だちに苦情言われるのね。」

彼氏は彼の友人に“結婚する”だのなんだのとのろけてばかりいるそうだ。

その話が生徒のところへ回ってきたとのこと。

「あの人は病気だもん、私のことが好きすぎるっていう病気。」

結構な話じゃないか。

僕は軽く笑った。







学校帰り、車の中■2002年12月03日(火)
夕方、生徒と待ち合わせ、車に乗せて彼女の家まで送った。

プリクラもらった、この前の受験旅行の時に撮ったやつを。

「私のお気に入りの一枚あげるから、これ見ながら一人で頑張ってね!?」

頑張らねーよ。あと、そういう手つきすんな、あほ。





別にどうするわけでもないけどさ―(欲がねえの、欲が)。

なんかほしかったりする、彼女のプリクラが。

なんなんだろうね。





ところで、日曜の模試の出来は言うまでもなく…。

「(前日の旅行で)疲れててさ―。」って言いわけするの禁止な。

今夜、みっちり教えてやる。





今月は高校の三者懇談が行われたりで、最終的な受験校の決定をする時期。

日程の調整とかきっちり決めなきゃいけない。

いよいよ、ピリピリする時期がきたよ。






毎週こうなる■2002年12月02日(月)

だるい。

なんで週の始まりはこんなにだるいんだ。

まぶたが閉じそう。

ちーん。






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