遠い記憶に咲く花は
何時まで経っても色褪せるコトがなく
寧ろ鮮やかさを増すばかり

想い出したくもない記憶には
好きな花が咲いていた

色を鮮明にして
香りを撒き散らして

なんとも惨めな我は
なんとも残酷な花

消去しきれなかった脳は
何時まで経っても成長などせず
寧ろ愚かさを増すばかり

想い出したくもない記憶を
自ら呼び起こしていた

何度も警告したのに
過去を振り返るなんて

どんなに悲しくたって大丈夫

貴方が居ても居なくても大丈夫

あたしは生きてゆけるだろう

でも

貴方が傍に居るなら

もっと

頑張れるはず

幸せなら手を叩こう。
だなんてよく言えたものだわ。


ならば。

あたしは何時まで経っても叩くことなど出来ないわ。

そして。

何時まで経っても此の掌が動くことさえないわ。

身体だけの関係
別に構わない？

後悔と快感の狭間で
苦しんでいたって

それが生きている証になるのなら


例えば

貴方を待っている間

あたしは如何に時間を殺さなくてはならないのか

待たせる貴方には死んでも感じ得ないのだから

息をしないよりは

ずっとずっと

人間らしい


例えば

心を壊しているのなら

誰でもいいけど誰でもなくて

過ぎる雲を分け合えるなら

あたしは拒むことはしない

そしてきっと

受け入れるでしょう


だから

此処で願うのは

ただ一つの行為