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実家の母が買ってくれた初着を身につけお宮参りに。 娘にとって生まれてはじめての長時間の外出だ。
午後からは写真館で記念撮影。
いつもはもっと笑う娘なのに、慣れない環境のせいかちょっと無表情だ。
家族写真とむすめひとりの写真を撮影してもらった。
気のせいだろうか…。
「ひとり撮影」の際、スタッフの人に衣装を整えてもらったり顔の位置を調整されたりしている娘が、「ままぁ、ままぁ…。」と私を探しているような気がした。 まだ視力も未発達な上に、親と他人の区別もあまりついていない月齢。 だから多分気のせいだと思うが、なんだか娘が私を探し求めているような気がした。
私の母方の家系は、みなハト胸だ。
母はもちろん、私の妹もハト胸だ。 母の兄も弟も、そしてその子供達の多くも(つまり私のいとこ達)ハト胸だ。
奇跡的に私だけはハト胸の血脈をのがれ、ノンハト胸なのだが。
娘がまだお腹の中にいた頃、妹が心配そうに
「どうする?お姉ちゃん…。生まれてくる子供がハト胸だったら…。」
と私にたずねるのだった。 そして
「多分お姉ちゃんのお産の場合、産んだ直後に言われるセリフは
“元気な男の子ですよ”とか
“可愛い女の子ですよ”じゃなくて
“ハト胸ですよ”
だと思う。」
と更に不安をあおるのだった。
ハト胸玄米月見草
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