詩-生人-

2002年03月31日(日) 美しく咲く薔薇

その薔薇は 赤く燃える象徴
その美しさは 赤く滾る血流

君が持つ その棘は
心に鋭く 切り込み

俺の持つ 憎悪 醜態 悪意
汚れを全て 埋め尽くしてくれる

その咲く 薔薇は
今宵も 月夜に 霞みながら

頬月に 馴れ初めを
知らせる

君の持つ 美しさは武器さ
君の持つ 美しさは可憐さ

そんな薔薇は 赤く
暗闇を 照らし続ける



2002年03月30日(土) 生温い血。

お前の吐く血は 生温い
お前が吐く血は 生温い

俺が流す血は 汚物
お前の流す血も 汚物

俺の知る世は 狭い世の一端で
お前が住む世も その世の一片

この身体に流れる生暖かい血は
流れ落とす 汚れと潔さ

お前を 抱く

俺は 今夜も 生温い血を
流し 注ぎ込む
お前の身体に ・・・



2002年03月29日(金) 嘔吐

全てを吐き出す 行為
全てを吐き捨てる 行為

俺の手から 滑り落ちた 時間

確実の自由を 奪い

人間なんて 生まれた時から
敗者なのだ

俺の思考は 一時停止のまま

お前ら 全員 馬鹿にするがいいさ

俺は唯、二度と帰らない
時間を時間を 思い出を思いを
唯、唯、取り戻したかっただけなんだ・・・

俺の中では もう すでに 完結している ストーリーは
まだ 何も スタート していない

唯、俺は、もう少しゆっくり大人になりたかったんだ・・・

生き急いだな、俺。

この速さは 俺の歩みじゃない・・・

もっと ゆっくり もっと 俺の速さで
歩みたい 歩む

それは、多分
人生のやり直しを 意味する
人生の失敗を 意味する

俺は、どうすればいい・・・?
俺は、歩むしかないんだろ・・・?

人は、歩みを止めてはならないのだろ・・・?

わかったよ・・・
このままで 行くしかないのかい・・・?

俺は、ヤダ
俺は、やり直す。

俺の足で 俺の歩みで 歩く
歩くんだよぉ〜!!



2002年03月28日(木) 毒主

僕からは 逃れられないのだよ

逃れられないのは 僕自身

お前は それを知って

この僕にさえ 毒を盛り

共に生き流れて くれる

逃さないのではなく
手放せない 僕

お前と言う 毒に
僕は

溺れていく

この広い 暗闇の中
すでに 突きつけられた
限界と現実とを
向き合いながら

毒は侵食 して いく



2002年03月27日(水) 毒児

その腸に お前は
毒を 仕込ませていて

その腸に お前は
毒を 持ち歩いている

お前は 毒を服ませることで
幸福を得

お前は 自ら毒を服ませることで
生を授け

毒は孤独をも 麻痺させていく
毒は皮肉にも 麻痺していく

お前は 逃れられないのだよ
僕からの呪縛には ・・・



2002年03月26日(火) てっぺん

頭の上 射す 光
頭の上 照らす 輝き

てっぺんに 咲く お花
綺麗に 咲く お花
僕のてっぺんに 咲く お花

燃え上がる 夏の日
静まり返る 冬の日

心地良い 春の日
心細い 秋の日

てっぺんには いつも この花が
咲いている。



2002年03月25日(月) 十字架略奪

我に 嘘を 告いた ・・・天。
我に 悪を 導いた ・・・地。

血の流れる 肉。
音の訪れる 心。

自ら 声を 奪った 天子。

神は 間に 虚像と残像を
与え。

闇に静寂と云う 夢を
光に憂鬱と云う 夢を

それぞれに 授けた

我は 胸に 残る

精神を 奪われた ・・・。



2002年03月24日(日) 死春期

そこには 何にも 無い
そこには 何も

手には届かぬ 場所に

離れていく 感覚・感触・感動

ここには
そこには
あそこには
どこにも

”無い”

さぁ、お迎えが来た様だ



2002年03月23日(土) 「空白商売」

初めてのひと こんなものかと
悲しくなって

二人目のひと ぎこちなく

三人目のひと 優しくて

四人目からは 記憶に無い

最初で最後の 夜は
あっけなく 明けていく

裸に刺さる
輝く 十字架。



2002年03月22日(金) 愛情慢性玩具

君を 満たしてあげるよ
君で 遊んであげる

君に 与える愛情は 僕だけのもの
君が知る 愛情は 僕だけのもの

君は 僕の下 かわいい玩具として
遊ばれ続けられ

僕は 君を かわいがることに
愛情を満たす

そぐわない 愛情が全てであって
小さな身近な世界の中で

血みどろな 空気に感染し
僕は 荒野を 進む

君は その荒野に咲く
一輪の草花でさえもない

そう 唯の 所有物。



2002年03月21日(木) 棘の刺さった翼

彼が 身体を 貫く
僕の 身体を 切り裂く

裂かれた 身体から
血が溢れる

裂かれた 身体から
血が走り出る

眼球の奥底に
血が流れ

眼前に

安らぎを 与えてくれる

彼が 身体を 刺す
彼が 身体を 挿す

僕の 温度に 為る

この檻から

飛立つ日は 無い



2002年03月20日(水) 東京葬儀

街に浮かぶ 残像
街に消える 原形

我の心は

深紅の腐排

”心”など 語りしも

なれそめにしかあらず

女体 汚れ
男体 染め

街に沈む 影
街に昇る 闇

街の終演



2002年03月19日(火) 罪多き女。

罪深きが 女の身ならば
嘘無しで 世に身の破滅を
現す

心の憎悪を
鎮める為ならば

この身体に 通えし血
皆の前に 吹き出させ

全てを 燃えさせようぞ

其の事が

罪深き 汝の唯一
果たせる

お役目ならば。



2002年03月18日(月) 遠くの空で鳴く小鳥

遠くの空で鳴く小鳥

皆からはぐれ
貧しい地に
羽を休め

遠くの空を飛んでいるであろう

仲間を想い
そのつぶらな瞳に
雫を溜め

天地に水を与える

心細さを 誤魔化す為に
息を潜めて

静かに過ごす
晴天の日々



2002年03月17日(日) 幻夜の琴滑り

我の想いは
夏の時雨より
うややかで

我の想いは
春の陽だまりより
温かで

我はここに命を授け
生き死

我の想いは
秋の黄昏に枯れ
冷ややかで

我の想いは
冬の冷淡さに似て
乏しい

我は今 ここに
息を吸う



2002年03月16日(土) 濡れた太陽

濡れた太陽

汚れた太陽

荒んだ空気

嘘を含んだ 環境 自然

綺麗なガラクタ

さよなら 太陽

こんにちわ 月



2002年03月15日(金) 美しい血。

私の欲望

あぁ〜 あぁ〜
全てを 叶えてしまいたい

私の欲望

赴くままに 己の欲する者を
手に入れ

この身に 従わせ
そう 我と共に

息の根を 止めて
戴き 思ふ

私の欲望

我の 汚らわしき血で
欲する者の身 美しく染めて

私の欲望

その血を 我が飲む。



2002年03月14日(木) 散り際

SAKU−RA
その 咲きかたは
美しく 可憐で
儚く 乏しい

SAKU−RA
その 散りかたは
淋しく 優雅で
切なく 愛しい

この ココロに
咲く 花も

やがて
散りいく 運命なら

誰の目にも さらさずに
散っていこう

それが
われの散り際ゆえに




2002年03月13日(水) 廻るメリーゴーランド

貴方の胸の中

あぁ〜クルクル
時間は廻りいく

あぁ〜クルクルと
廻り 加速していく

二人で乗っていた
メリーゴーランド

いつの日か
一人で乗るのを 感じながら

楽しい時を 重ねるたびに
離れられなく なってく

この心 離さない 景色
廻る廻る メリーゴーランド



2002年03月12日(火) 凍えた体温

私は彼の腕の中で 抱かれ
温かな 温度に 浸り

私はこのままで在る事を
望んだ

今は もう 醒めてしまった
”貴方”の体温

この世界 涯てまで探し求めても
どこにも 無いものでしょう

この 陸 海 空
どこにも 無いものでしょう

私は今も この胸の中に
温かだった 体温を
抱いています

凍える腕で
受け止めながら



2002年03月11日(月) 炎の竜巻

恋の苦しみ
恋の痛手

あぁ〜青春の灯火
あぁ〜情熱の炎

苦しくなるね
辛くもなるね

あぁ〜心が痛む
あぁ〜優しい胸の痛み

本当に時間は無情
すぐに 過ぎてしまうのね

炎の竜巻

渦を巻く 時間の流れ。



2002年03月10日(日) 月の雫

涙ほどの優雅さは無く
泣きじゃくる時計に 明日を奪われ

心にも無い 言葉で繋いで
君と居る

過ごしてきた 過ちを悔いても
そこから始まるものなんて 何にも無くて

心もとない言葉は 空回り
誰かの手助けを 求めている 弱虫。

涙の様な 淡い感じを
僕は求めて。

月の輝く 夜だから。
その場にある 椅子に腰を下ろした

月が泣く夜・・・。



2002年03月09日(土) 夜更け前の校庭

幸せを誓い
旅立つ

幸せを夢見て
素立つ

朝になる・・

夜が明ける・・

僕の持つ”ちから”を
信じて。

今、ここから
旅立つ



2002年03月08日(金) 闇にある孤独。

表現など 出来ぬ
苦しみ
辛さ
痛み
恐怖
不安
焦り
悩み

繰り返す

弱さとは?
強さとは?

生きていくとは?
存在するとは?
死ぬとは?
無とは?

繰り返す

自問自答・・・。

陽が昇れば 葬り去れる・・・

孤独感。



2002年03月07日(木) 月の欠片

丸い月
四角い月

楕円の月
歪む月

欠けてゆく

その 残像 ・・・

その先にありし 姿。

やがて
消えて、無くなる
そして、
浮かび、現す。

繰り返す 月の欠乏症。



2002年03月06日(水) 幾つものI LOVE YOU

あぁ〜赤い土があり
あぁ〜その場所に 咲く花があり

幾つも 幾つも
恋の歌があり

幾つも 幾つも
I LOVE YOU

愛を乞いている・・・

あぁ〜この星の様に
あぁ〜この風の様に 在り続けるのなら

幾つも 幾つも
道をくぐり

幾つも 幾つも
愛を欲しがるのだろう・・・

あぁ〜今宵も
君に

幾つも 幾つも
I LOVE YOU

愛をねだり、
愛を与える。



2002年03月05日(火) 前を向き、後ろに歩く人。

前を向こうと 歩む
後ろに歩める 道がある

前を向き 後ろに続く
道を 歩む

その先に あるモノは
僕の歩んできたモノ

何も変わらずに

あたたかいモノも
つめたいモノも

不変的に 変わらずに
”存在”し続けてある・・・

前を向く 前には何も無い
広がる空間に ”モノ” を植えていく



2002年03月04日(月) 時間のからくり

時間の嘘・・・
時間のからくり

いやいやいやいや
いやいやいやいや

何にも、
わからない
わからなくなっちゃった

甘えん坊の
嘘吐き

あぁあぁあぁ〜
時間のからくり



2002年03月03日(日) 発芽しちゃう

芽吹いたの

大人に成るの・・・?

成れたらいいね
なぁ〜んてね

わたしは知らん。

成長していくだけよん!!



2002年03月02日(土) 精神的欲求

肉体をもとるるのも
精神に従うや ゆえ

肉体も所詮
精神そのもの

己の肉体 汚すは
己の精神

身に宿る ”こころ”

それは

「精神」

肉体よりも 劣らず
肉体よりも 勝らず

肉体をも司る
「精神」

貴方が「必要」



2002年03月01日(金) 肉体的欲求

君の身体が 欲しい
君の身体だけが 必要。

その、唇、瞳、胸、
そして、身体の奥を

その一時の快楽の為のみに
パートナーを必要としてしまう。

”こころ”など 無くていい

この我に 身だけを捧げよ・・・


 < 過去  INDEX  未来 >


沢野生人

My追加