また印象に残る夢を見た。
とある男性から言い寄られる。 同僚と私とその男性とで同じ車に乗っており、 同僚が車を運転している。 私と男性が後ろの座席で話していて、 男性は彼氏がいるとわかっていて私を口説き始めた。 夢の中の私はまんざらでもなく、 同僚が怪訝な顔をしているのを知っていて、男性の誘いを受けた。 同僚とはここで別れた。
男性に連絡先を渡すと、男性は顔を真っ赤にして喜んだ。 一緒にご飯を食べようという事になって、 寂れた駅ビルのレストランで待っていてもらった。 待ち合わせに向かうため、外へ出る階段を下っていくと、 コンクリートの階段に注射針が何本も刺さっている。 注射針の中を良く見ると血も入っている。 ぞぞっとして、怖くなって目が覚めた。
夢の中で男性から言い寄られてかなりドキドキしてしまったし、 実際に会ってしまったら物凄く妙な感情を持ちそうだ。 なんの欲求不満なんだろう?
自分もいたたまれない、と思ったので書くことにした。 辛かったことが、また蒸し返された。
とある人生相談にて、 子供を持つ同僚への嫉妬が苦しいという相談が寄せられた。 それに対しての回答を読んでまず、 「そりゃ正論だけど、正論で嫉妬が片付きゃ苦しんでねえよ」と思った。 正しくて当たり障りのない回答、という感じを強く受けた。 ただ、そういう回答になってしまうのも無理はない、とも思う。
私も30代未婚女性で、相談してきている彼女と同じように、 子育て中の同僚への嫉妬に苦しんだ、というか、今でも苦しんでいる。
私がそういう立場になったときはお互い様、ということで、 仕事と割り切ってフォローは限界まで頑張った。 それなのに、小さい子供がいるから、という免罪符を、 彼女は私にだけ振りかざした。 私自身も結婚して妊娠出産を考えるなら一刻も早くどうにかしなきゃ、 と思っているなかで、彼女の業務分を含めた激務が降りかかり、 彼女の心無い言葉が引き金になって心をコントロールできなくなった。 精神状態がまともじゃないから、当然、望んでいる結婚へは遠くなった。
独身でいることでただでさえ肩身が狭いうえ、激務から開放されない、 さらに独身は続く、独身だから激務は続く、という地獄から、 いつ開放されるかと思うと憂鬱になる、そういうちょっとした絶望を、 少しでいいから汲んでもらいたかった。
そうなると、同僚に対して「何もかも手に入れたあんたはずるい」 としか思えない。 私が醜いのはわかっている。 でも、免罪符を振りかざして私を踏みつけにした同僚は醜くないのか。
そういう状況から抜けるヒントが欲しかったのに。 私なら、 「何が何でも婚活を優先しろ、仕事は同僚にもフォローを頼め」とか、 「一生独身でいるための備蓄を持って、腹を決めとけ」とか、 「同僚に『私はあなたがとても羨ましい、立場を変われ』と愚痴れ」とか、 「そんな小さなことで嫉妬するなんて修行が足りない」とか、 そこまで突っ込んだ答えが欲しかった。
それと、私や相談者と同じ境遇の人と、傷のなめあいでもいいので、 話をしてみたい、と思った。
母が「今日何の日か知ってる?」と言った。 言われるまですっかり忘れていた、母の誕生日だった。 母お気に入りのケーキ屋に、あわててケーキを買いに行った。
母の年齢はいくつかと改めて考えてみてびっくり。 母の年齢-30=私の年齢 なので、私の年齢も考えてみてびっくり。そりゃ歳もとるわけだ。
いつまでも若いつもりでいたし、 いつまでもここの娘(子)でいると無意識に思っていたし、 今の生活がずっと続くような気さえしていた。 でもそれは、ほんとうにはかないものかもしれない、と思うようになった。
会社でも、ちょっとした噂が飛び交っているのを小耳にはさんだ。 変わらないと思っていた会社の顔触れも、容赦なく変わっていく。
よく耳にすることだったけど、実感として、 「新しい場所に踏み出すのは勇気が必要だ」ということがよくわかった。 いつかはここから出ていかなければ。でも今でなくてもいい?
あと少しだけ時間がほしいと思う。 「でも今を楽しもう」と言われたことは、違う意味で私も同意する。
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