日日雑記
emi



 9月も終わりだとゆーのに

なんか寝てばっかいるような気がするわー; だっていい気候じゃないですか、涼しくて。夜明けも遅いから「朝陽の当たる部屋」の住人は、それだけゆっくり眠っていられるのです、ははは。


昔、入社試験の面接で「好きな作家は?」と訊かれたら、大江健三郎とヘミングウェイを挙げてはならないとよく言われました。ありきたりで平凡な人間と思われるからだったそうです。それだけ当時の学生にとって、彼らは「基礎教養」だったってことですね。

未熟で幼稚な頭脳しか持ち合わせてないので、古今東西「名作」と謳われる作品をほとんど読んだことがありません。最近になってようやくそういった類にも興味が出てきたところです。
実際読んでみて、10代やそこらの自分じゃ男女間の心の機微なんて到底理解不能だったと思いますねえ。

逆にカフカやジッドのような、不条理ものは結構面白く読めていたようです。あとSFも。日本の作品は四畳半的な貧乏ったらしいイメージが強く、豪華絢爛な海外作品が好きでした。これも最近になって赤貧生活もカッコいいなあと感じ始めています。

あたしが子どもの頃、少女マンガの舞台は圧倒的に外国が多かったです。当時の少女たちにとって、海外の生活様式もファッションも憧れが強かったのでしょう。今はこれがファンタジーの世界に取って代わっているように思います。

遠い世界、手の届かない憧れのもの、それがたくさんあるほど人生は幸せなのでしょうねえ。

2005年09月30日(金)



 気がつけば居間で寝てるし;

しかも2時間も。
日付変更線直前に、同居人からお泊りの連絡がありました。あああ、だるー(T-T)

明日はシャンバラ本届くのかなあ。
某PSゲームソフトとタンタン本は来るらしいけど。

あ、そう言えばラルク情報源がごく身近にいました。
それは義妹!!(笑)
今日カミングアウトしたら、めっさ詳しく教えてくれたさー。
守備範囲、ジャニ系と熊川てっちゃんだけじゃなかったのね、お見逸れしましたm(__)m

そっかあ、元お天気お姉さんが奥さんかあ……。

2005年09月29日(木)



 二週続きの三連休が明けて

専業主婦は平日連休を満喫中です。明日はメンドいお出かけですが、気候がいいので乗り切れそう♪


10、11、12月の細切れで、果たしてどれくらい書けるものかしらん。
最近おウチで読書できません、気が散って(ヲイ#)。小説なのに参考書のように読んでいるせいでしょうか……勉強はキライなのよ。


明後日はシャンバラ本発売予定日。一応ネットで予約しときました。年末にはフィルムコミックス(上下巻)も出るらしいッス。DVD発売までの心の支えにおひとつ(笑)。


駄作製作なんて断ち切って、受動オンリーならラクだなあと思いつつ、それができないあたし。鋼以降のハマリものがない今、身辺整理にはいい頃合かもしれません。


本日発売の平原綾香のニューシングル『晩夏(ひとりの季節)』。まあ〜もう30年近く前の曲ですね〜。当時NHKの帯ドラのテーマソングでした。確か故・太地喜和子の主演だった記憶が(苦笑;)。

 何もかも捨てたい恋があったのに
 不安な夢があったのに
 いつかしら 時のどこかへ置き去り

荒井由実名義のアルバム『14番目の月』に収録されてます。


この頃日記検索にほぼ毎日、川添梶子が複数上がるのですが。キャンティがらみ?他にも定期的に小澤征爾&江戸京子、デルフィーヌ麻衣子あたりがよく引っ掛かります。
あ、今「ラルク WORDS」でヤフー検索すると、60000件近いHITの上位1〜20あたりにウチの日記が入ってます!(笑)



2005年09月28日(水)



 私たちが間違っていたのは

音楽と同じように、人間関係もリハーサルできると思い込んでいたことだ――


先日のとあるドキュメンタリー番組での発言です。
人間関係にリハーサルなどありません。いついかなるときも本番なのです。

最近読んだ本に「結婚前に相手と同棲して、生活におけるその人の本音を知るといい」といった意見がありました。結婚後「こんなハズじゃなかった、この人は変わった」とよく言われるけれど、それは変わったのではなく付き合ってるときは互いにいいところしか見せないからだ、とも。

これはある意味正しいですが、やはり本番には通用しません。入籍後の婚姻関係解消には、多大なエネルギーを浪費するからです。そのため多少の食い違いなら妥協して、新しい生活のルールを作ろうと努力します。これはなかなか面倒で忍耐と手間隙がかかるもの。とてもじゃないけど、同棲程度の束縛ではあっという間に破綻してしまうでしょう。

結婚なんて紙切れ1枚の契約にしか過ぎません。
けれど、それ以外に結ばれる有形無形の契約はちょっとやそっとじゃ切れないのです。だからたいへんで、だから貴い。

……などと、国勢調査票を前にして、いろいろ思う秋の午後。

2005年09月27日(火)



 義経縁側日記(38)

だから問題は『鎌倉に無断で官位を得た者は墨俣川より東に越えてはならぬ』という頼朝の下知よ、ゲチゲチゲチ!

官位をもらえば自動的に朝廷の序列に組み込まれ、それは頼朝さんの目指す「武士による政治」に障る――なら、そう言ってやれよー、イジワルしないでさ。義経の言動を見極めるってことは、結局は根底で信じてないってことじゃん。まあ、この疑心暗鬼の強さが祟って、源家はたったの三代で終わっちゃうんだけど……。

義経を見ていると、今時の純愛好きとかありのままの自分とか不器用でどこが悪いといった、生きる上での技を知ろうともしないお馬鹿さんの典型のように思えてきます。日本人が彼に寄せる憧憬の根本がそこにあるなら、たとえ裏切っても寝返っても己の野望を達成するというピカレスクは受け入れられないんだろうなあ。
あれだけ辛酸なめ子な子供時代を送ってるのに、狡知に長けた部分が全然ないのも珍しいよ。だから集う家来も馬鹿ばっか(笑)。

素直すぎて自滅していくのは簡単なの、何も考えなくていいから。まわりにしてみても自分に利害が及ばないから諸手をあげて美化するし。これが美人の奥さんもらって所領もいっぱいで、優秀な部下と後継ぎがいるなんていったら、あっという間にそっぽ向かれんのよ。成功者に対する大衆のねたみそねみのパワーは凄まじいですからね。

長い時間をかけて、あらゆる事態を想定し対処法を考慮し、水面下で根回しして最終的に欲しいものを手に入れる――そのためなら人を踏み躙っても不幸にしても構わない――そこまで突き詰めて自分の人生を自分が生きる。そういうキャラが好きです。だって、死後の名声より生きてる内の贅沢三昧のがいいに決まってんじゃん!



2005年09月26日(月)



 タツローどうしよっかな……

ウチの方じゃ『SONORITE』初回限定版は早や売り切れみたいです。

「ワタシははっきりいってワンパターンの王道ですんで、どのアルバムから聴いていただいてもだいじょぶです」

過去、そんな発言もあったタツローさん。それでもクオリティがドカドカ上がるのが凄いですねー。趣味と実益がバッチリって感じで羨ましいよなあ。


外はかなり涼しいのに、部屋の中は暑くって;
ヘッドフォンで大音量のロックを聴きつつ、半分も理解できないインタビュー記事を読んでます。専門用語は難しいですね。やっぱ撥弦楽器もひとつくらいやっとくべきかな……あとコードがすぐ浮かばないと!(そっからかい#)

2005年09月24日(土)



 今日もラルク本v&文庫本いろいろ

セブンアンドワイ−インターネットでゲットしたのは『BEST OF L'Arc〜en〜Ciel』(英和MOOK)。新しい世代のための白書だそーで(古い世代だとお思いでしょーが;)ビギナーには非常に助かる分かりやすい参考書でした(誤字誤植が多いのが難点か。しっかりしろ校正担当!)。
いろんなQ&Aが面白かったです! 差し挟まれたショットの数々で妄想を回すのは得意だもんね(笑)。

さて、これはもうあちこちで書かれてて周知の事実のようですが、ヴォーカルのhydeさんは色覚障害があるそうです。美術系の学校に進学後初めて分かったそうで「そのおかげで音楽に出会えた」といった趣旨の発言をしていますが、同じ画学生だった者として、そこまで割り切るには相当の葛藤があったろうことは想像に難くありません。光学的な色彩の代わりに、イメージによる絢爛を描く――表現技術はやろうと思えば交換可能だという具体的事例と言えるでしょう。




今日はけっこう涼しかったので、MD聴きながら駅までプラプラお散歩してみました。途中、大学のグラウンドをいくつも通るんだけど、どこも元気に走ったり走ったり走ったりしてました(ホントだってば!)。休憩中の美形のお兄さんがプロテクターはずしてふうっと髪をかきあげてるのに出くわすと、心の中で生きててよかったーと思う秋の午後。

駅中書店ではハヤカワ文庫のフェア真っ最中。タイトル知ってるけど読んでないのも多くって、それ以外にもあれやこれやと購入してしまいました。

ディアスポラ グレッグ・イーガン
夜明けのヴァンパイア アン・ライス
時計じかけのオレンジ アントニイ・バージェス
肉体の悪魔 レイモン・ラディゲ
われらの時代・男だけの世界 アーネスト・ヘミングウェイ
鏡像の敵 神林長平

おおおおお〜、長いのいっぱいだねえ!(笑)
ま、これから秋の夜長だし、読書三昧も悪くなかろうて。さあ、どれから読もうかな♪

2005年09月22日(木)



 ラルク本が届きました

『WORDS』と『再生L'Arc〜en〜Ciel』の2冊です。

『WORDS』は2004〜2005年のインタビューを中心としたオフィシャルテキスト本となっています。シャンバラのパンフに載ってるラルクのコメントも、ここから抜粋されたものでした。「SMILE」と「AWAKE」について語られているんで、ラルクビギナーのあたしでも分かるよ!(笑)
"New World"は「アジカンみたいな曲を作りたい」が動機だったそうです。某リライトとAメロ(以外も)似てるのも道理なのでした〜うわあ(^_^;)

『再生L'Arc〜en〜Ciel』はバンド結成前後から2004年までの軌跡を、ビジュアルを含めて網羅した内容です。こういう本は基本的にファン対象だと思うので、全肯定的に書かれてしまうのは致し方ないかもしれません。
ロックバンドにありがちな紆余曲折を、一通り辿っていたのねえ。今現在がバンドとしていちばん安定期(?)にあるように思いました。

こうしたサプリメントで体系の一側面を補完するのは、それなりに楽しい作業です。でも何度も言うけど、本来ゲージツいうんは作品だけが全て。だから表現者がたとえ犯罪者だろうが精神錯乱者だろうが、見せてくれる作品が面白ければ万事オッケーなのですよ。そもそもアーティストにモラルを求めようなんて誰も思ってないっしょ。

創り、壊し、悩み、苦しみ、死ぬまで「有り得ない完全」を追求し続けることこそが、アーティストの本懐でございます。

2005年09月21日(水)



 メタルもパンクも彼岸まで

かつん。

自動ドアが開くと同時に、棋院1Fロビーに金属的な音が響く。

かつんかつんかつん……かっかっかっかっ。

エレベーター前で止まる。
まわりが一斉に引く中、意を決した和谷が(好奇心に負けたとも言えるが)声をかけた。

「進藤、オマエそのカッコ……」

「……今日一日これで過ごせと言われた」

上下真っ黒のレザースーツ。
両袖の付け根は大胆にカットされ、中のタンクトップはヘソが見えるほどに短い。
ボトムは腰穿きギリギリで――要するにあちこち素肌チラリズムのファッションは渋谷ならともかく、市ヶ谷では浮きに浮いていた。

「これでもじゃらじゃらのチェーンは全部取っ払ったんだ。碁盤に当たってうるさいからな」

賢明な判断と言えよう。

「オマエ今日の手合い誰だったっけ?」

「……塔矢」

よりによってかよ。

「それもしかして、彼女のプレゼント?」

むっつり押し黙ったままのところを見ると正解らしい。
とりあえず写メールを構える。
確かにこれは一大スクープだ――天野さんに送っとこうか。
和谷は思わず天井を見上げた、そのとき。

「何をしてるんだ進藤、箱が降りてるじゃないか」

言うなり、塔矢が足早にエレベーターに乗り込んだ。
開ボタンを押したまま、動じる様子もなくヒカルを促す。
ふたり並んでドアが閉まるまで、誰も二の句が継げない。


   


「すっげービジュアル……;」

あのままライブハウス行きでも違和感ねーじゃん。
こりゃ今日の結果が見物だぜ。
おっと、独り占めはもったいないし、グループ送信してやれ。
今日はハッピーバースデイ、全員レスは進藤に返しとけよ。

和谷はそっとほくそえみ、次のエレベーターに乗り込んだ。







−−−−−−−−−−−−

あっちもこっちも、何を聴きながらかいたかバレバレだったり;
この頃会うこともめっきり少なくなっちゃったけど、あたしのホームベースはいつまでもキミだからね。

お誕生日おめでとう、ヒカル!!





2005年09月20日(火)



 義経の代わりにチャングムで許しておくれ

昨日は夕方からちょっと離れた和食のお店で、和食なのに何故かワインを飲んでへれへれに酔っ払ってしまいました。
「わたしは酔ってない」と豪語する酔っ払いほど危険なものはないとゆーことで、帰宅早々家族によって布団へ転がされ、ふと気付けば日付が変わっていたのよさ(T-T)

「ねえ、今日(正確には昨日)って日曜日でしたよねえ、ねええ〜!」

起き抜けの妻にからまれた同居人(これから寝るところ)は

「とりあえず義経は録画しておいたけど、観るのはちょっと先」

……彼の「先」はあたしが九路盤から脱するのが何時かと同じくらい読めません。
次の土曜日の再放送も考えたけど、昼間の再放送なんて見逃すのが目に見えてたり;
しかたないので、急遽『宮廷女官チャングムの誓い』第48話「チェ一族の崩壊」(だったかな;)をご紹介します。

しますったってこの話、主人公チャングムが強引にマイウェイな性格で結構疲れるの。その代わり宮廷の権力におもねって、長く内部を牛耳ってきたチェ一族に君臨するチェ女官長がめっちゃラブリーなのよね〜♪
そのチェ女官長さまは、過去チャングムの母親に濡れ衣を着せ、復讐にやってきたチャングムをも追放するなどやりたい放題だったのが、ねちっこいチャングムとそのシンパによってついに悪行が露見。一旦は逃亡を図るものの、チャングムの母の墓前で腹をくくり、宮廷に帰る途中妄想に迷い込んでガケから転落とゆー壮絶な最期を迎えてしまったのよ!
屈辱的な判決を下され、すかしたチャングムに見下されるよりよっぽど女官長さまらしくってステキ!!

ってことで、来週から何を楽しみに観ればいーんだかと思ってたら、なんと10月8日(土)PM11:10から総合で放送開始だそうですよ!
韓流だったら何でもええんやろ的クズドラマ(40年前の少女マンガをトレンディ仕立てで観せられる苦痛ったらありません;)垂れ流し状況にあり、チャングムはその大仰な演出が実にマッチした作品だと思います。前半のうざったさ爆裂チャングムさえやり過ごせれば、めくるめく快感がアナタを迎えることでせう(たとえ数々の矛盾に翻弄されようとも)。

そいでもってその次は、核兵器で日本を狙うとかゆー韓国内大人気ドラマを是非放送してください、NHK!



2005年09月19日(月)



 リトグラフ「タイド・ウォーター」120万円

千住博兄さんのリトグラフをネット通販してるってんで、ちょっと見に行ってきました。個展でいちばん気に入った「タイド・ウォーター」は150部限定で、1枚120万円。10年前じゃ、考えられないようなお値段です。

もしアーティスト・ファンドなんてものが現実化したら、それはそれは面白いことがおきるかもしれませんねー。
アマチュア時代から目を光らせておいて、プロデビューと同時に投資、成功の度合いによって配当が決まるのです。
たとえば音楽番組に株価の枠が付き、新曲が出ればハネ上がり、スキャンダルで取り引き停止……、あー、誰か小説書きませんか?(笑)

そんなあたしは「今日もラルクで銭が飛ぶ」。
いいよねー、飛ぶ対象がある人生は楽しいです♪

2005年09月18日(日)



 夜想#GOTHを読んでいたら……

昨日届いた小谷真理『テクノゴシック』の序文が掲載されたのが、雑誌『夜想』のゴス特集号('03/09)であります。
この特集号はビジュアル的にかなりショッキングなものが多く、あまりオススメできないのが残念ですが、それだけに資料として充実してるのですね。

昨夜、後半に載っているLUV石川氏の評論「ゴス・ポップス史概論」をなんとなくながめていたら、日本のパンク&ニューウェーブについて書かれているのに気付きました。
大仰な表現が小気味よくたいへん爽快な文章なんですが、中でも 「80年代のインディーズ・ブームの遺産はパンク&ニューウェーブとは無関係な所で、極めてドメスティックな形態として大団円を迎える。昭和崩御を挟むようにして、怪物的な勢いで台頭したXの登場である」 という部分では、彼等の音楽にやや否定的なあたしですら、身震いするような興奮を覚えます。

「昭和から平成、80年代から90年代という大きな時代の転換期に、破滅を待ち詫びる少女達の願望を最大級に成就させたのはX及びXJAPANだった」 ――ぶち壊すをマニュフェストに据えたどっかの首相がファンだというのもうなずけますか?(笑)
結論は従来の(西欧主導の)ゴシックの意味性から解放された、世界に比類なき和製ゴシックの転換はXにあるということです。
そうなると平成天皇の御前でYOSHIKIがピアノ演奏を披露したのは、たいへん象徴的な出来事だったワケですね……。

そして衝撃だったのは。
「97年のXJAPAN解散後、インディとメジャーという枠が消滅してしまった中からGLAY、ルナシー、ラルクなど、ビジュアル系バンドが大ブレイク。綿密なマスプロダクツによって大量生産大量消費されていくJ−POPにしかし、彼等は屈することなくギリギリのところでニューウェーブ的な危うい匂いを発した。それはヴォーカルの「声」によってである。前述のみっつのバンドに通奏低音のように流れているのは、イギリスの初期ニュー・ウェーブ・バンド、JAPANのデビッド・シルビアンの声である」

ああ、ああ! ああ!!
ここに至ってやっと分かったよ、あたし!
彼等の音楽が妙に懐かしく違和感なく受け入れられるのは、デビッドが隠れていたからなんだ!
それは涙が出るような奔流だよ。

嬉しくて、ちょっと自分を抱きしめたいような夜でした。


2005年09月17日(土)



 GOTH――夜の種族たち

ちょっと長いけど、先日読んだ松岡正剛『ルナティックス』序章から引用です。


まあ、結論はこのエッセイ全体の中に散らすことにする。いまはとりあえず、もっと簡単にケリをつけておきたいとおもう。いったいぜんたい、太陽はみるからに野暮ではないか!私はそれだけを言っておきたい。
太陽というもの、それは活動をせきたて、いたずらに生産を奨励し、人々に頑丈な健康を押しつけ、法の裁きを決定づける。それに大きすぎるし、熱すぎる。イカロスは太陽をめざしたから翼が溶けたのだ。太陽はめざすべきものではなく、ただ君臨している者なのだ。
(中略)
それにくらべ、月はなんともつつましく、なんと清冽で、なんとたよりないダンディズムに包まれていることか。なによりも太陽は熱源であり、月はただ反射をこころがけているだけなのである。これでは、どうみても月の懐かしさに分があると言うべきだ。


今日は、小谷真理の評論集『テクノゴシック』が届きました。これではっきりGOTH系と銘打った書籍は4冊になります。
前述のルナティックスは、GOTHの範疇に取り込まれるテイストと申せましょうか。個人的にはどちらも積極的にアクションを起こすのではなく、あくまでも間接的な衝動が根底にある、と思っています。
また、これはGOTH、これは違うと条件付けて分類するのはなかなか難しく、かなり感覚的になります。

ただ言えるのは、GOTHの世界を照らすのはあくまではかない月光であり、ビビッドよりディープを、開拓より受諾を、愛より宿命を、善より妖を常に求めようとするのです。

人は秘密をもったとき、それをできるだけ他人の目に触れない、闇の中に隠そうとします。一方で、闇を愛する者たちは、夜にだけ有効な灯火をかざし隠された秘密を探ります。GOTHとはこの「闇に隠されたものを密やかに暴く」行為そのものを指すように思えるのです。

自己の正当性を声高に叫ぶ鬱陶しい太陽が沈み、数々の神話をのせた月が漕ぎ出すとき、夜の種族がざわりと蠢き出す気配に粟肌が立つ――今宵も月はあなたの頭上にありますよ。




2005年09月16日(金)



 『SMILE』のDVDを引っ張り出してみた

去年の3月に初めて買ったラルクのアルバム。
もちろん鋼がらみだったので、バンドそのものには全然興味が無く、同時封入されてたDVDもほったらかしておりました(一度くらいは流したかしら)。
昨日、初めて64分しっかり拝見したワケです。

人間って、興味あるのとないのとでこんなに見方が違うかと自分でも驚きました。
ライブ映像の間にCD収録の様子が収められていて、ここがいちばん面白かったです。
演奏や歌唱方法についてメンバーたちがそれぞれ意見を付き合わせたり、PCやシンセ(ああ、弟の部屋を思い出すわ)でエフェクトを試したり、楽譜の調整、歌詞の調整……限りない足し算引き算は見ているだけでワクワクします。「モノを創る」過程ってホントにエキサイティングですよね。

それにしてもレコーディングの間に消費された、タバコとミネラルウォーターの量は凄まじい感じ。お誕生日にはケーキ食べたりするんだー、そゆコトしないふうに見えたけど(笑)。

いちばん印象に残ったのは、誰かの「いっぱい練習したから」ってセリフ。
いいセリフだなあ、スムースなレコーディングには、影の努力が不可欠だもんね。

2005年09月15日(木)



 「要するに僕は作曲家として未熟ってことだよね」

……と、千住明クンがすねている夢を見ました。
誰かに鋭いツッコミを入れられたようです。

お昼寝でトロトロしてるときって、シュールな夢見ますねえ。



両腕の上の方にしっしんのようなかぶれのような、赤い発疹がいくつか出ていてものすごく痒いです。最初虫さされかと思ってたんだけど、よーく考えるとお刺身やお寿司をいただいたあとに出てる気が。
暑さ負けとストレスで抵抗力落ちてんのかなあ;



兄弟その後妄想はちんたらながら進んでおります。
webに上がる日は来るのかしら。






2005年09月14日(水)



 ビバ鋼!な一日

灼熱地獄がぶり返しーのな今日の関東一円。
あたしは朝から止ん事無き……もとい、拠所無い事情で慣れないバスセンターをうろついておりました。
約束は11時半〜♪と歌いながら、実際は11時だったのですよ!滝冷汗!! 少し早めに出てきてよかったー(-_-;)

その後もめくるめく不毛な状況が繰り広げられ、暑さも手伝ってそろそろ気が遠くなりかけたところで、ようやっと放免。

しかし今日のあたしには野望と希望が待っておりました。
まずは自宅最寄駅まで戻り、すぐさま2Fの新●堂にてラルクの『AWAKE』オフィシャル・バンド・スコアを立ち読み。ちゃあんとMDに落として聴きながらだったんだもんね!
クラシックは何度か演奏したことありますが、ロックのスコアは初めて見ました。あまり見慣れない音楽記号も乱舞(^_^;) そもそもロックやポピュラーの場合、バックはコード記号を基にほとんどアドリブなんだろうと思ってたんです。ところが全て明記してあり、オーケストラとなんら変わりありません。よって、めくるのが忙しくて大変!(しかも重い;)興味出てきたんで、近々購入してみようかと思います♪

もうひとつは先週虚脱報告した某大手鋼同人誌を、数々の奇跡を経て無事に入手できたこと。そして今朝方BBSでラヴラヴ兄弟ポスターのお知らせをいただき、こちらもゲットできましたのよ!!

あたしは幸せ者です、ありがとうございました!(T▽T)!



2005年09月13日(火)



 ちょっとかなり面白いわよ「絶対少年」!

静岡の町を舞台にした田菜編(全13話)が終わり、2年後の設定で横浜編が始まって3回目。これだけケータイが生活に馴染んだツールとして描かれてるアニメは初めて観た気がします。

そしてケータイと同じく、子どもたちの生活に寄り添うように起こる不思議の数々が心地よく、静かな違和感に気付く人たちの間だけで、物語は認知され進行してゆくのです。
昔NHKの少年ドラマシリーズにあった『赤外音楽』の現代版みたいなんですよね。

あなたは、どこがどうとはっきり言えるワケじゃないけど、いつもとは何か空間の手触りが違う――理由は言えなくてもそう分かる――そんな経験がおありですか?
だったら、あなたにも「絶対少年」の力が潜んでいるのかもしれません。

2005年09月12日(月)



 911+義経縁側日記(36)+選挙+……;

まず、祈りを。

ツインタワーに第一機が突っ込んだ直後から崩落までの、消防やレスキュー隊員たちの交信記録をまとめた報告書が、先ごろ一般公開されたそうです。直後はあまりに生々しく、関係者への配慮から見送られていましたが、あれから4年経ち事件を風化させないための措置なんだそうです。
ちょうど自分にもいろいろあった頃だったので、その記憶と一緒に映像が思い出されます。第二機が突っ込んだ場面をリアルタイムで見てしまい、声の出ない悲鳴ってあるもんだなと、あとからなんとも言えない気持ちになりました。
911以降の世界を見ていると、タワーでの犠牲者も、戦火に散った人々も、何のために命を落としたのかと悔しくてなりません。


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義経のOPで五足の名前を再度見られたのが嬉しかったッス!(出番ほとんどなかったけど…(T-T))
とゆーことで、今日は平家滅んで一区切りのおさらいメインでした。
天晴れな最期だった時子さんに比べ、中途半端に引き上げられてしまった建礼門院は後世「馬鹿女」の烙印を押されてしまいますが、生き恥をさらしてでも秘密を守りきろうと能面のような表情を見せるところは、なかなかの迫力がありました。
次回からは転がり落ちてゆく義経の、影法師を踏んでいかねばならないのね……。


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お泊りの仕事をやっつけて、どしゃ降りの雨をかき分けつつ、国民の義務果たして参りました。開票結果は明日未明らしいけど、現時点でほとんど決まっちゃってるみたいですねえ。


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そして。
今、矢沢あいの『下弦の月』を読んでます! りぼんコミックスなんて買ったの、何十年振りだらう(遠い目)。
何故、大人気の『NANA』ではないのかと言えば……

映画化されたアダム役がhyde氏だからだよ!!

ああ、あたしってば鋼熱が嵩じて、ついに禁断のあっち系(?)にハマッてしまうのかしら〜〜〜(T-T)(T-T) ダメだってば、あっちはカネかかるんだよおぉぉ〜〜(心配はソレか#)

2005年09月11日(日)



 真夜中に妄想止まらず&映画と美術展

「私のことを好きだと言って」

「……ノーア?」

「言って、ウソでいいから」

「――好きだよ」

次の瞬間、オレは目一杯の平手打ちをくらった。
あれだけスナップの利いたヤツは、ウィンリィに最後にブン殴られて以来だったかもしれない。




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夜中に突然こんなセリフが落ちてきて、それから眠れなくなりました。
どうしよう、3時間しか寝てないよ。
今日、これから相方とおデートなのに……(滝汗)。

−−−−−−−−−−−

はい〜、本日のおでかけその1は『容疑者 室井慎次』でございました! 全編室井さん尽くしで、ファンにはたまらない逸品でございましょう(^.^)
過去、相方にねだり「新城さん本」を出したあたしにとっても、身震いするよないい話だったわよ!

そして室井さん超モテモテです(核爆)。

力関係を図式にすると……

青島>室井さん>新城さん>一倉さん>沖田女史 <番外>スリーアミーゴス

ってとこかしら。

田中麗奈ちゃんが凛々しかったですねー。トリビアの司会でお馴染みの八嶋さんは、いとう●いこう2号みたいでかなり壊れ気味。思ったよりずっと重い内容で、最後までハラハラでした。ひとつ、おめでたいエピソードもあるので、観覧予定の方はどうぞお楽しみに♪


おでかけその2は、渋谷Bunkamuraの『ギュスターブ・モロー展』。
相方もあたしもパリのモロー美術館に行けなかった、ま、いわばリベンジってヤツですわね(笑)。恋焦がれた「出現」を、ついに間近で見ることができ感激でした。
モローってあんまり一般向けな画家じゃないかなと思ってたんだけど、平日の午後でも結構な混み具合。展示品全体のボリュームといい、雰囲気といい、たいへん満足のいく内容でした。


同じフロアにあるレストランで「モロー展記念メニュー」をいただきながら、オタ話で盛り上がる女二人。
彼女も、最近かなりボーダーが低くなった(苦笑)あたしも、「ボーイズ系は、行為が目的ではなく手段としてあるものがより良い」という結論に達しました。

話がツーカーな友人って、ホント痛快だよねvv



2005年09月09日(金)



 『山尾悠子作品集成』

初版2000年6月発行。
確か7000部で即完売だったとききます。

昨日届いたのは2001年3月発行で第3版でした。
A5版ハードカバー、全770ページ化粧箱入り、8800円。
高い!と思う人は、まだ本当のファンタジー、いえ幻想小説を知らない――とは、ちょっと言い過ぎでしょうか。

本を読むのは好きだけど、再読したいと思うものは滅多にありません。書棚にあふれているのは、作品というよりむしろ、資料として備蓄しているのがほとんど。学生の頃からの愛読書となると、マンガを除いて10冊くらいかなあ。

その中に山尾悠子の『夢の棲む街/遠近法』があります。
1978年、早川書房から文庫で発売された作品に加筆し、新作を含めて1982年に三一書房から新装版として発売されました。
当時から山尾さんの本は見つけるのが難しく、いくつかあった単行本の中でついにこの一冊しか入手できなかったのが今でも悔やまれます。

作品集成付録の栞によると、山尾さんは1977年、22歳のときに
「ファンタジーという名称は、今では語源を離れて女学生好みの深夜放送風幼児語になりさがっているような気がして、好きになれません」
と発言しているそうです。

ここで作品の内容についてあれこれ語るのは、まったく無駄な行為なので省きます。もとより、読者は語る前に山尾さんによってすべての言葉を奪われてしまっているのですから。真に「言葉」を求めようとする者は皆、彼女の前に喜んでひれ伏すでありましょう。

今度あなたが比較的大きく品揃え豊富な書店に行かれたら、是非山尾さんの本を探してみてください。見つかれば、あなたは「彼女に選ばれた」幸運な読者になれることでしょう。

2005年09月08日(木)



 朝から虚脱

ここだけは是非読みたいと楽しみにしている、某大手サークルさまの夏の新刊。なかなか通販に上がってこないなーと思いつつ、

今朝チェックしてみたら、あっという間に品切れ
…………orz


世間じゃ台風被害や衆院選挙でたいへんだというのに、優先順位がまずコレかい# と自分ツッコミも虚しい朝なのでした(T-T)

2005年09月07日(水)



 どうでもええ話じゃが……

昨日の義経、知盛につけられた傷がエド兄さんと同じ場所だったな……。






さて(ヲイ#)。
松岡正剛の『ルナティックス 月を遊学する』(中公文庫)読了しました。同時に自分がいかにルナティックスな人間か、改めて思い知った次第です(^_^;)
もちろん松岡さんの博識や洞察力の鋭さには足元に及ぶべくもありませんが、嗜好のベクトルは大きくはずれてないわ!と喜んでたり(あとがきに身内作家の名前があったのも嬉しかったでス)。思わず書棚のルナティックス本を並べ、うっとりしてしまいましたー、ははは。

中で、ブルガリアの幻想作家ミンコフが紹介されていて、代表作のひとつに『青い菊』という作品があってびっくり。マンガ家の鳩山郁子が同名の単行本を出してるんです。
彼女も紛う方無きルナティックスな人なので(特に『カストラチュラ』の一連のシリーズは華麗すぎて眩暈がするよ)こういうLinkを見つけると楽しくてしょうがありません。


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つい勢いで『山尾悠子作品集成』注文しちゃった…うわあ;
ぶ厚さとお値段にビックリだけど、それ以上の価値あるもんねvv





2005年09月05日(月)



 義経縁側日記(35)

よもや壇ノ浦決戦が1話45分で終わっちゃうとは思いませなんだ。来週衆院選挙だし、てっきり今日は拡大枠だと……つーことは次回が枠付き放送か?(ちなみに放送開始は7時15分からだそーな)

いえ、平家の行末は分かっておりましたとも。まさか矢でスッ転んだ義経を阿部知盛が串刺し、なんてこたあり得んワケで;(あったら面白いけどさー)
潮の流れ(=時間の経過)と共に、戦況の変化をじっくり観戦させていただきました。

えーそこで質問なんですが。
安徳天皇と親王の"とりかえばや"はホントにあったことなの? 能子と天皇がお船に残ったのも史実なの? ウチにあった平家物語解説本にはそのようなことは書いてないんですが。もしかして大河オリジナルかしら。

予告で八艘飛びの義経さんがいっぱいキラキラを曳いていたんで、どんな演出なんでしょと思ってたら、ちゃあんと事前に砂金袋の伏線がありましたね。アレはなんのために積んであるの。文字通り軍資金? それとも戦における「技能賞・功労賞・敢闘賞」用の賞金? でも、キレイでしたねvv

海じゃぼんの女人平家、残念ながらかとうかずこの飛沫量は計測できませんでした(-_-;) 波間に揺れる黒髪に、出来れば沈み行く皆々さまのお顔なんぞ、拝みたかったでございます。


さて、これは関東地区のみとは思いますが、源平最大の合戦という緊迫した回にあって、

山の手線事故のため外回り内回り運転見合わせ、東京23区西部に大雨雷警報、埼玉南東部に大雨雷警報、横浜・川崎に大雨雷警報……次々4つもテロップ入りやがりました(しかも長い)。

もちろん重要なことでしょうとも。
しかし、なにも今日あの時間あの場面でなんて……号泣。



2005年09月04日(日)



 『風に吹かれて豆腐屋ジョニー』

市販されてるお豆腐の商品名です。姉妹……いえ、兄弟商品もたくさん。
まずはコチラでご鑑賞を(笑)。

思わず
兄貴ぃぃぃ〜!
と、叫んでしまいそう;
昨日のsakusakuで知ったんですが、今日は見つけられませんでした。明日遠出するんで探してみよう。
シャンバラオフィシャル本も発売らしいし、ついでにラルクのアルバムも!! 元気の素は自給自足よねっ♪


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すいません、シャンバラオフィシャル本の発売9月30日だそうです;
おかしいなー、先日見たときは確か3日って書いてあったんだけどなー(-_-;) 早く読みたい願望が見せた幻だったのかしらん;

2005年09月02日(金)



 Louisiana 1927

ズタズタのニューオーリンズの映像をバックに、ランディ・ニューマンの歌が流れる。

サッチモの生まれた町。
アメリカ人の多くが、魂の場所と呼ぶ町。

苦難の歴史を歩んだ南の町は、抗うすべもなく自然の脅威に蹂躙され尽くした。

あたしは、この町を知らないけれど、胸が引き裂かれるように悲しい。




【nola.com】

【BBC NEWS】



2005年09月01日(木)
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