日日雑記
emi



 フランス女性は太らない

ミレイユ・ジュリアーノの世界的ベストセラーを、たーっと斜め読みしてみました。
だってたくさん載ってるレシピ、材料が生協やサ○ットじゃ到底揃えられそーにないし(^_^;) ポロネギって何よ! 検索したら白くて太いネギで甘味が強いんですって。代用品には下仁田ねぎがいいらしいけど、どっちも簡単に入手できそうにないしなー。

ってなワケでレシピそのものは放って置き、巻末にまとめられたおフランス流ダイエットの中から面白いポイントをいくつか。

・パンが好きで、炭水化物のない人生など考えていない。
・チョコレートはダークでビターな質のいいものを選ぶ。
・脂肪ゼロや糖分ゼロなど、人工的風味のものは口にしない。本物を適量食べる。
・めったに体重を計らない。手、目、服で体型を確かめる方が好きだからだ。
・立ったまま、あるいは歩きながら、またはテレビを観ながら食べない。
・とことん空腹にならない、また満腹にもならない。
・ゴミを出しに行くときもちゃんと着替える。
・おしゃれが大好きだ。
・ちっぽけな喜びのために過剰な努力をすることは嫌がる。

この本の要点は「旬の野菜果物を積極的にとり、三度の食事と好物の分量を抑え、よく歩き、階段を使い、水をたっぷり飲め」といったところです。カロリー計算や体操や、秘薬めいたものは何もありません(自家製ヨーグルトくらい? でも摂取を強要してない)。

個人的に付け加えると、
・いつも自分の気に入ったヘアスタイルでいる。
・家にいるときでもスカートをはき、ちゃんとお化粧する。
こうすると気持ちが楽しくなり、いろんなことにやる気が出てきます。


昨日一日上記を実行したら、たちまち1キロ減りました。おなかの調子がよくなったのが理由みたいです。ダイエットなんて簡単だよ!

2005年08月31日(水)



 水野英子『星のたてごと』のこと

NHKBSで「ザ・少女マンガ!」の新シリーズが始まりました。第一回は懐かしい、懐かしい水野英子『星のたてごと』。

小学生の頃、おばが面白いから読んでごらんと買ってくれたのが『星のたてごと』の単行本でした。当時すでに萩尾望都や竹宮恵子の作品に親しんでいたあたしには絵柄も内容も古臭く感じられ、ずっと書棚に置きっぱなしにしてました。

しばらくした夏休みのある日、ヒマに飽かせて単行本を手に取ったのですが……気が付くと全3巻あっという間に読んでしまってるではないですか! 古くさーと思う反面、作者の技量でぐいぐい読まされた感があったのです。

ワーグナーの『ニーベルンゲンの指輪』と北欧神話をミックスしたというこの作品、かなりの波乱万丈でいったいどんなオチになるんだろうと心配しましたが、意外なほど静かなラストでした。今回、水野さんが「神々の黄昏」をテーマに据えていたと知り、改めて納得なのでした。

絵柄は水野さんの才能を見出した手塚治虫の『リボンの騎士』のお姉さまヴァージョン風(笑)。更にゴージャスで、細かい意匠にも凝った作りになってます。
各話ごとに手書きのサブタイトルがあり「リンダ城からでること」「リンダに秘密があること」といった「〜〜こと」は、同時代のいろんなマンガやパロディに引用されてます。
番組で竹宮さんも仰ってましたが、当時少女マンガの多くは男性作家が描いており、彼等にとってどうでもいい部分を水野さんは丁寧に掬い上げたのでした。曰く、ドレスの重み、カーテンの揺らめき、流れるドレープ、たおやかな手首、繊細な表情を見せる指……そして何より女としての意思的な瞳。

「私の線は強弱の動きがあるので、スクリーントーンのような無機的な要素と相容れない」――彼女の作品を発表する場が今のマンガ界にない理由は、ビジュアル面における主流との乖離が大きいようです。
また、壮大なテーマ(&舞台)を扱っているようで実は、ごく限られた身の回りの瑣末な物事に固執する最近のスタイルには到底収まり切らないスケールの大きさも、雑誌掲載を困難にしているように思いました。
そういう点で限定版の単行本販売という形は妥当なのでしょうが、知る人ぞ知るなのはいかにも勿体無いですよぅ(知ってたらあたしだって読みたいもん!)。

実家に置いたままのサンコミックス版単行本には、子ども心の過ちで自分で書き加えたセリフやイタズラ描きでいっぱいなのです; キレイな本で再読したいなあ。

2005年08月30日(火)



 行きは1冊、帰りは5冊(何故;)

お出かけのお供に持っていったのは松岡正剛『ルナティックス 月を遊学する』(中公文庫)でした。古今東西、月に関するあれこれを渉猟した内容で、お月さま大好き人間には1行1行が心のサプリメントみたいな本です。

今日は池澤夏樹翻訳の『星の王子様』だけを買う予定でした。文庫と愛蔵版と同時発売で、とりあえず文庫を購入。しかーし、なんとなく外国文学コーナーからお呼ばれされた気がして行ってみると、ちょっと興味のあったミレイユ・ジュリアーノ『フランス女性は太らない』(日本経済新聞社)を発見。これってダイエット本というより、日々の生活そのものを大事にしましょ、って内容らしーの。レシピもたくさん載ってるんだけど、基本的にパリのマルシェ的メニューなので、携帯オシャレ啓蒙本って感じ? で、購入(^_^;)

一仕事終えて、帰りにまた書店に寄ってしまいまして。ほとんど病気だとは思うけど;
最近、装丁が新しくなった星新一の作品が人気だそうですね。その流れか、新潮文庫から最相葉月『あの頃の未来 星新一の予言』が出ました。う〜ん、だがしかし星さんの本ってほとんど読んだことないのよねー;
と思ったら、となりに長沢工『はい、こちら国立天文台 星空の電話相談室』があり、ちょっと読んでみましたら……メッチャ好みでしたのよ!(困ったもんだな;)

さあこれで終わりと思ったのに、つい料理本コーナーに。去年からずーっと購入を悩んでた行正り香『19時から作るごはん』(講談社)が目に留まり……これだけ気になるのも何かの縁よね、種村さんのカスパール本もそうだったし……と自己弁護しつつまとめてレジに持ってってしまったのでした。
あたしってレシピがあれば大抵のごはん作れるんですが、レシピを全然覚えられないという欠点があります。天つゆめんつゆ、煮物和え物の調味料配合などがホント記憶に残らないのよ〜(T-T) しょうがないので一覧表にしてキッチンに張り出してるんです。なので、突然お余所でごはん作ってと言われるほど恐ろしいことはありません。文字通り手も足も出なかったり; そんなこんなで独自にメニューを考案し、優雅にお料理を楽しむ人を心から尊敬してしまうのでした。

さーて、今夜は曇ってて月も見えないし、遠くおフランスの夜空を思い浮かべながらごはん作ってみようかな。



2005年08月29日(月)



 義経縁側日記(34)



帝をお守りするためなら、一門の命の百や二百惜しくはないわ!!


……はー、本日は松坂時子のこのセリフが全てでございましたな。

エ〜エ面でこ〜いをして、ド〜ナッツ壇ノ浦〜〜♪
ああワケ分かりませんね、ごめんなさい(-_-;)
つーことで、いよいよ来週は決戦・壇ノ浦。
子どもの頃は「へーけがぜんめつしたところ」と、何かの呪文みたいに覚えておりましたが、大人に(有体にいっておばはんに)なるにつれ、諸行無常が胸に染みるのでした(T-T)

義経と妹・能子の関わりは全然知らないので(基礎教養の欠落がバレバレだわ;)白き布の効果がどのように展開するか楽しみ♪
あーんど、かとうかずこが海じゃぼんしたときに、立つ波飛沫の分量を計測したいなー(失礼な……)。

2005年08月28日(日)



 100000HIT致しました!

本日めでたくサイトが100000HIT致しました。

開設から3年と9ヶ月、まさかこんなに続けられるとは思っていませんでした。
これも皆さまのあたたかいご支援の賜物と、感謝でいっぱいです。本当にありがとうございました。

ひとりよがりで、ワガママなサイトですが、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。




2005年08月26日(金)



 BSのポワロさん♪

火曜日から新作4本が連夜放送されてます。
TVシリーズはほぼ全作観ており、遺産相続に関する内容が多いなあといつも思います。日本だと横溝正史の作品によく見られるパターンでしょうか。

主な要素はだいたい以下のとおり。
1.地方の村の旧家・名家が舞台
2.当主の遺言状と莫大な遺産相続をめぐり一族のドロドロ真っ最中
3.当主or一族にはうっかり他人に話せないような過去がある
4.病気がちな当主には配偶者の他に複数の愛人有り
5.当主には妙な嗜好や癖がある
6.家族以外にドクターや弁護士が頻繁に出入りする
7.余所から突然訪れる正当な相続人(多くは腹違いの子ども)
8.一族から異端視されてる人物(多くは7に肩入れする)
9.不審な死亡事件発生
10.名探偵登場

事件の背景には利害関係や怨恨など比較的分かりやすい動機があり、決して「太陽が黄色かったから」なんて不条理は成立しません(あったら面白いけどなー)。

「7.余所から突然訪れる正当な相続人」は横溝さんだと都会からだけど、ポワロさんでは外国から来ることが多いです。ヨーロッパ以外に、アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド等々。当時のイギリス外交が偲ばれますね。


堅苦しく考えがちな遺言状ですが意外と簡単に作成できるそうで(普通の便箋にボールペンで遺言内容と日付を書き、本人と立会人の署名・捺印があればいいらしい)、日本でも最近ブームのようです。
ま、ウチなんか親の死後子どもたちが揉めるような財産ないんで、余所の世界のお話ですねー(^_^;)

2005年08月25日(木)



 雑感いろいろ

五嶋龍くんのデビューアルバムが発売されました。ラヴェルのツィガーヌ入ってるんだ、渋い。ひと足先にフォトエッセイも出たし、お姉さんのみどりさんもレクチャーコンサートで飛び回っているし。天才ってやっぱ遺伝的な要素が強いのかなー。

小野リサがラテン3部作『ロマンセ・ラティーノ』を発売中。一旦予約入れたけど、まあ急がなくってもいっかてんで、ゆっくり買いますわ。

千住真理子ちゃんが9月にバッハのアルバムを発売。彼女のバッハの楽譜書き込み凄いのよー。それを全部映像として覚えるのが彼女にとっての「暗譜」なのですって。デュランティ王子との蜜月は、まだまだ続きそうね。

去年で版権の切れたサン・テグジュペリ『星の王子様』。今度は池澤夏樹の翻訳が、ハードカバーと文庫と同時発売されるそうです。彼の美しい日本語がどんな風に砂漠を征くのかしら。

天沢退二郎の『光車よ、まわれ!』&オレンジ党シリーズが、復刊ドットコムの投票多数でめでたく復刊されました。たいへん面白いファンタジーですので、機会があったら是非どうぞ。拙サイトの詳細はコチラから(お帰りはブラウザバックでお願いします)。



2005年08月23日(火)



 今週は感想とか休むね

ちょっといろいろあって、気持ちに余裕がありません。
こういうとき頑張ってもロクな結果になんないと、経験上分かっているので。

夏休みというイレギュラーがかなりキツイ。
9月以降のことも憂鬱。
暑くて気力体力もぎ取られてる感じ。
劇場版を観たことで、何かが本当に終わってしまった気がする。

そして、ゴイゴイさんの訃報が追い討ちに……。




悲しいなあ。





2005年08月22日(月)



 眼鏡男子ラヴvv

「他人にはうかがい知れない、女性たちのこだわりや愛着をさまざまな角度から研究し、新しいものの見方を提唱していくという企画」

……というコンセプトで始まったNHK「こだわリング」。第一回目のテーマは「眼鏡男子をこよなく愛する女たち」でした。
新聞の番組紹介を読んだだけで「観ずばなるまい」と思いましたが、予想にたがわず大笑いでした!

女性のこだわり研究所所長がYOU、研究員に千原ジュニア、このふたりの愉快な遣り取りで番組が進行します。
まず所長、開口一番
「眼鏡大好物です」
から始まり、街頭アンケートの発表。眼鏡男子はプラスイメージの方が高いんですねー。理由は「知的・クール・オシャレ」など。一方マイナスイメージは「オタク・近づき難い・真面目過ぎ」でした。
最近はマンガやアニメにステキメガネくんが多く登場するようになりましたが、それまではメガネと言えば「のび太」のような、どっちかってば冴えないダメ系の代表選手でした。

番組ではメガネの効用について様々な角度から分析されます。
1.メガネ装着→勉強しすぎ→頭がいい→プラスイメージ
2.子供の頃からメガネ→運動が苦手→コンプレックス
特に2における「コンプレックス」が女性の母性本能に強力に訴えるのではないか、という仮設が打ち出されました。

面白かったのは「眼鏡男子大好き女子4名」による座談会。
いきなり「スラムダンクの小暮さんが三井に殴られてメガネ吹っ飛んだ後の、キッとした表情に惚れた」発言で大盛り上がりだったのよ! よーく見てみると、夏祭り後のレストランでの様子そっくりじゃないですか。つまりはっきり「メガネ萌え」腐女子に間違いない!のです〜(^_^;)
イエ、他人さまのことは言えませんが。あたしもメガネ大好きですし、オリジナルにはかっなっらっず、メガネキャラを投入します。

結論としてYOU所長が「イケメンのオシャレ伊達メガネより、
恵まれない顔が視力矯正のためかけるメガネの方が上等
と言い放つと、千原研究員が「マジですか、
所長真性のフェチですね;
と呆然としてました。

こんなオタク萌えがNHK総合番組のテーマになっちゃうんですから、時代は一気にアキバ系&乙女系かもねー。

2005年08月19日(金)



 私は『ヒカルの碁』と浦沢直樹が読めない

昨日購入したユリイカ(2002年7月号)における、大友克洋と対談中の高野文子の発言です。

「みんな面白いって言うのに自分は読めない。何故ダメなんだろう、特異体質かしら?」
「俺に訊かれても(笑)」
「絵のせいで読めないのだと思う」
「どっちもそれなりにいい絵じゃない」
「上手ですよね。でも息苦しくなる。次々と記号の問題が出て来て読むスピードまで決められてしまう」
「読者に世界に浸らせるという意味で優秀な作品だということでしょう。俺は上條敦士風のひたすら綺麗な絵がダメ」
「私もそうかも」

プロの人でも「読めないマンガ」ってゆーのがあるんだなあと、ちょっと感動(笑)したお話です。サンプルにヒカ碁(しかも作家名は記憶にないらしい;)が出てきたのもビックリでしたけど。他にも高野さんは
「顔が綺麗だと読者はそこばかりに注目してしまう。絵全体を見てもらうために、顔は目鼻がついてりゃいい程度に押えてます」
「ベタがあるとそこに目がいく。効果的にベタを使用して、視線を誘導する」
など、絵を描く人間にはドキッとする発言がありました。
お二人に共通だったのは
「長々同じ作品を描いてると、自分のルールに縛られるようで嫌気がさしてくる。同じ話で何十冊も量産とかよくできるよなあ」
ってとこ。これはアレですね、週刊少年誌の連載とかをさしてるんでしょうねえ。

大友さんには大長編『AKIRA』がありますが、それ以外は短中編がほとんど。高野さんに至っては「7年も間があいちゃって、マンガの描き方忘れてた」なんて言うほど寡作な作家だし。
それでも前述の「何十冊もあるマンガ」を凌駕するほどの内容とインパクトをもっています。

常々思うことですが、日本人は「いい作品は長く続けさせるべきだ」と勘違いしてるフシがあるみたい。連載が終わる、TV放映が終わる、たったそれだけのことで大騒ぎになるのを見る度、あーあとため息が出ます。

作った、終わった、さあ次!

潔さとテンポの良さが、人間元気の素だぞ。

2005年08月18日(木)



 第三回シャンバラ征服記念(絵付き)

つーことで、今日も今日とて渋谷朝一レディスデイ狙いなのでした。詳細はシャンバラbbsへ征ってみてみてねー♪

いやしかし、毎日蒸し暑い我家からの逃亡はクーラー全開で快適なことこの上なしですわ!(苦笑) いつも羽織るものを持っていくんですが、今日はタンクトップ一枚で2時間弱平気の平左でした。
さすがに一ヶ月近く上映してるせいか、画面にノイズがいっぱい入り気になりましたよ〜; 渋谷の上映館はこじんまりしていて画面と近いので、迫り来る兄さんのどアップが卒倒モンです!


↓目下いちばんのお気にシーン♪(記憶のみ)



こうして兄さんの麗しい流血を堪能したのち、宮益坂の某トラストバンクへ赴き一仕事終了。ちょっと引き返してクロサワバイオリン店で弓用の松ヤニを購入しました。店内にいーっぱい弦楽器が置いてあって、触りたい衝動を必死で堪えてたり(^_^;)
それから五右衛門さんでお昼。相変わらずレディスメニューが食べきれない、ひ弱なあたし(T-T) どう考えてもおかしいと思うの。

しょーがないんで腹ごなしのためパルコ地下のリブロ店へ。もう2006年のダイアリーとか売ってんのねー。欧米基準なので10月始まりです。
お人形写真集をアレコレ引っ張り出して眺めてきました。恋月姫と綺羅星の作品が好きかなー。もちろん可淡は別格です!
2002年7月のユリイカ『高野文子特集号』を見つけて早速購入。すごいよー高野さんと大友克洋のロング対談載ってんの(ちょっと面白い部分を見つけたので明日にでも)。

高野さんのマンガの中でも『玄関』って短編が特にお気に入り。何故かっちゅーと主人公の少女が「えみこ」って名前で、おともだちから「えみちゃーん」と呼ばれるから……クソ単純な理由でスンマセン; 



2005年08月17日(水)



 文庫版『天然理科少年』

単行本を持っているにも関わらず、長野まゆみの最新文庫本『天然理科少年』を買ってしまいました。だって表紙のお人形が、あたしの耳元に「……ねぇ、理科好きだっただろ?」とか呟き続けるんですもん!

単行本ではモノクロページだった解説が、文庫では美しいカラー写真になっています。長野さんご本人がどれくらい装丁に関わっているのか分からないけど、毎回大層な凝り様で、内容もさることながら一冊の本という「物体の魅力」に感動します。

長野さんの作品を読んでいると、宮沢賢治の直系だなあといつも思います。もうひとつ大好きなクラフト・エヴィング商會は稲垣足穂の直系。そして両者に共通なのは現代のプリニウスだということ。

プリニウスは古代ローマの学者で『博物学』という有名な著作があります。
長野さんもクラフト・エヴィング商會も、クリエイターというポジショニングで混沌とした中から光るものを見つけ出し、再構築して美しく磨き上げ陳列する作業に日夜励んでいるように思えるのです。

光るものを発見できる感性こそが、前日の日記にある「日常的に不平不満を垂れ流す」ことの対極であり、彼等はいつも寡黙でひとり過程を楽しみ、結果だけをそっと披露してくれます。

心が尖ってザワつくときは、静かな博物館へでかけましょう。




2005年08月16日(火)



 嫌韓流を買ってみた

発売前からネットで話題になり、ずーっと品薄だった『嫌韓流』(山野車輪/晋遊舎)ですが、昨日駅前書店で専用テーブルにわんさか積まれておりました。ひと月で三版目でした。

韓流ブームと言われつつ、興味がない人間にとってはあまりピンときません。それより反日運動でやいのやいのと吊るし上げられてる状況と比較して、現在のぬるま湯のようなブームって何?……と、少々首を傾げていたりします。

今回『嫌韓流』を読み思ったのは「歴史は意図的に創られる場合がある」ということ。これはどこの国も同じで、自国の歴史に誇りをもち、民族としてのアイデンティティを確立し未来を築いて欲しいといった願いが込められるのですね。
ただ問題はそのためなら美化しても脚色しても、なんなら削除・歪曲・捏造も構わないと、どんどん困った方向へ走ってしまうことなのです。

もちろんこの本に書かれたことこそが真実だなどと、能天気な感想を述べるつもりはさらさらありません。人の手を経ている以上、そこには必ずなにがしかの誘導が働くからです。しかしデータベースだけでは結論は出せません。

まずは、知ること。
そして考えること。
できるだけ的確な判断が下せるよう、自己を引き上げること。
義経の母、常盤御前のセリフじゃないけど「物事を見極めよ」これに尽きるでしょう。

不平不満は誰にでも言えます。
頭使わなくていいから。
でも、そこから脱却しない限り、未来永劫解決はなさそうです。

……それを望んでいない人が多いなら、話は別ですが。



2005年08月15日(月)



 義経縁側日記(32)

いや〜いやいやいや、

翼与一引く引く(弓だけじゃなく画も;)

まさかこのまま30分!?と心配になるほどでした(^_^;)
翼くんって、ちょっと小澤義仲に似てるわねー。兄弟の役とかだったらピッタリだったのでは。

世界一和服の似合わん女・ゴマキと思ってましたが、最近着る方も観る方も慣れてきたのか(酷)扇を掲げた姿はキリリとかっこよく感じました。

射抜かれた扇が、金粉を曳きながらなびいてゆくのがきれいでしたね。波にたゆたいながら沈んでいく様子に、これで平家の野望は潰えたと時子は思ったのかしら。もうあとわずかで訪れる、彼女の最期を暗示するかのように。


−−−−−−−−−


今日は海っぺり夏祭り最終日。
駅前書店でパンパンにふくれた大きな紙袋(B5版がぎっちり)を両手に抱えたご婦人(ここんとこ微妙;)が、BL棚からどかどか本を引っ張り出していらっしゃいました。

一般流通本は逃げないから、今日はもうやめとけよ

咽喉元まで出かかった言葉を飲み込んだあたしではありました。

2005年08月14日(日)



 海っぺり夏祭り真っ最中!

サークル・一般共、参加された皆さまお疲れさまです。
突然のスコールは大丈夫だったでしょうか。気温はそれほどですが、とにかく湿度が高いので体調にお気をつけくださいませね。

今年はこれといった夏休みのイベントもなく、毎日ダラダラ怠惰に過ごしています。9月に入るといろいろ多忙&留守がちになりそうなので、今の内に計画立てておかねば!……なのですが、あまりの不快指数の高さに生きていくだけで精一杯なのでした。


BS2で集中放送中の『寅さんシリーズ全48本』を観ています(^_^;) だって他に面白そうなもの何にもないんだもん!
実はちゃんと観るの初めてで「う〜む、日本人はこういう映画が好きなのね〜」としみじみ思っています。
今夜は第6作目でマドンナは若尾文子。昔懐かしいファッションや車種、電気製品に生活様式にうっとりですvv 特にこのあたりは、マドンナ役の女優さんがこぞってミニスカートなのが見所!(笑) メーキャップもツィッギーみたいでカワイイのよ♪

1本平均90分、お話はワンパターンの様式美。お気楽に眺めるにはピッタリの作品です。

2005年08月13日(土)



 やる気ナッシング;(絵付き)

暑いのと家の中にウダウダしてるのがいるせいで、何か集中してやろうって気が起こりません。一日がごはん作りで終わってしまうような。だるくて眠いしー。

明日も丸一日お出掛け。
気を遣う作業ばかりでストレス溜まるなあ……お勤めしてる人に比べればラクなんだろうけど。


鳩山郁子の新作『シューメイカー』(青林工藝社)を買いました。『カストラチュラ』の番外編っぽい内容で、描き下ろしのタイトル作品がメッチャ面白かったです! なんたってこの絵柄でコメディってとこが(爆)。

あーこんなふうに絵が描けたらいいなー。
この人と森川久美みたいんが理想なんだよなー、自分的に。






↑クロッキーブックのイタズラ描きに、コピックで着彩してみました。
下手に弟にちょっかい出したら兄さんに殺されそー;


2005年08月10日(水)



 二人のジャーナリスト

「郵政否決衆院解散」のデカいゴシックが踊る夕刊を読んでいて、ふと目に留まった訃報記事がありました。

ピーター・ジェニングズ氏(米ABCテレビの元キャスター)
7日肺ガンのためニューヨークの自宅で死去。67歳。

朝、NHKBSの世界のニュースを観ることが多いんですが、最近このおじさん見ないなーと思っていたら、4月にガンを公表し番組を降りていたそうです。

2001年9月11日、夜通しTVに釘付けになっていたあたしは翌日も、その翌日も出来る限りABCを観ていました。
ジェニングズ氏はずっと出ずっぱりで、髪は乱れ仕舞いにネクタイをほどきYシャツの袖を折り、報道を繰り返していたことが思い出されます。


もう一人は「NHK週間こどもニュース」のお父さん役でお馴染み、池上彰氏の記事。
小学生の頃読んだ本で新聞記者に憧れ、報道に携わることに。今年3月にはNHKを退社して、これまで取材した経験を元に執筆活動に勤しみ、読書を日課にしているそうです。


あたしは「どこかが右を向けば一斉に他も右を向く」日本のジャーナリズムにそこはかとない疑問と危機感をもっています。
報道は決して中庸ではなく、レトリックひとつでどうとでも転んでしまう――無知で愚かな人間だけど、なにが真実に最も近いのか絶えず自問自答しながら世界と向き合いたいと願っています。



2005年08月08日(月)



 義経縁側日記(31)

飛べ〜飛べ〜はばたけ紅孔雀〜〜♪
と思わず口ずさんでしまった、本日の義経。

麗しい主従愛に悩ましい新旧交代、忌まわしき縁にとまどう縁。春の嵐は悉く人の心を惑わせるのでございました。鳴門の渦もまっ青なぐーるぐる(@_@)

かとうかずこと小栗旬のご出演が、別の意味で楽しい今日この頃ですが(笑)。中尾景時さんは是非、首に荒縄巻いていただきたいですわ♪

さて、ハタチをいくつも越えるまで、鎌倉時代と室町時代どちらが先かよく分からんかったとゆー恐るべき日本史音痴の管理人、今回続けてドラマを観ることで細切れだったエピソードや人名が徐々に繋がって参りました(^_^;)。
来週は有名な那須与一のお話。

しかもこんなとこでタッキー&翼かよ…orz

まあ、↑は余興に、継信の演技を心の支えに拝見しましょうか(ひど;)。


2005年08月07日(日)



 北海道のどこかで

記録された最低気温が、今までの最高気温と同じだったと予報で騒いでました。今日は34℃になる地域もあるようで、北海道逃亡計画(いつ立てたのだ)も頓挫してしまったよ(T-T) 

室内が32℃です。クーラー入れても効きません。子ども部屋のエアコンは去年買い替えたばかりなので、昼間はそっちへ避難しています。



この頃読書は移動中にすることが多くなりました。以下、夏のオススメを2冊。

『サマー/タイム/トラベラー』新城カズマ(早川文庫)
夏休みにピッタリなお話です。
ある日突然時空間跳躍できるようになった少女と、彼女の友人たちが繰り広げるひと夏の物語。時間SFが好きな方には懐かしいタイトルがわんさか出てきます。彼等が集う喫茶店は閲覧自由なSF本がぎっしりで、流れるBGMはビリー・ジョエルかエルトン・ジョンかシカゴかギルバート・オサリバンのみとゆー、実在すんなら飛んでいきたいような場所。
彼等は(少女を除いて)信じられないような天才ばかりなのですが、まとわりつくしがらみを振り切って地元から飛び出してゆく力や知恵がありません。だからこそ、少女の力に皆がいろんな思惑をもつ……。
出来ればシカゴの『Saturday In The Park』を聴きながら、彼等の「この支配からの卒業」顛末を是非見届けてやってください。


『犬はどこだ』米澤穂信(創元社)
最近大ハマリの米澤さん最新作ミステリー。
ある事情で東京から地元へ戻った挫折男が始めたのは探偵――しかも対象は犬専門。しかし、舞い込んできたのは行方不明の女性調査と古文書の解読。果たしてヤル気のない新米探偵は初仕事を解決できるのか?
これまでの作品は全て高校生が主人公でしたが、今回はれっきとした大人の物語です。ふたつの件は調査が進むにつれ奇妙にリンクし始め、やがて驚愕の事実へ……。
ミステリーの醍醐味はもちろんのこと、無理のない心理描写にどんどん気持ちがシンクロしていくのが快感です。たとえて言うなら「後楽園の戦隊ショーで背後から忍び寄る悪人に気付かない主人公に『うしろーうしろー!』と叫ぶガキ観客の気分」ってとこ(笑)。


本なんて読んでも読まなくてもどうでもいいもんです。所詮現実逃避に過ぎないし。
でもやめられないのは何故かしら。
まるで何かの答えを探すように。




2005年08月05日(金)



 最高気温35℃ですって……

予報によると、関東地方は今日明日が暑さのピークらしいです。去年のバカ暑に比べればマシだけど、暑いもんは暑いの;

加えて今度の土曜日から9日間も同居人が夏休み。
……どっかに逃亡したい気分だわ(T-T)





2005年08月04日(木)



 ほとんど旅でした;

今日はシャンバラ第二回観戦決行して参りました。水曜日はレディスデイで、女性は一律1000円なのです。午後は別件があるし混むのイヤなので、渋谷朝一狙って行きました。

ウチを出たのが8時ちょい前。渋谷到着8時半で、開始15分前に悠々席に着けました。前回同様ガラガラ(^_^;) 少し落ち着きの無いガキが雑音を上げることはあったけど、映画に集中しちゃえばへっちゃらさ(笑)。

エド満足(管理人造語)で映画館を後にし、時間調整のため新宿へ移動。ジュンク堂に寄って1時間近くもウロウロしてしまいました。主にチェックしたのは、放送大学のテキストと世界史のあたり。この書店は品揃えが豊富だし、閲覧用のイスまであるので最近のお気に入りです。いやーしかし、ドイツの歴史は書棚の3分の2がナチ関連ですなあ;

それからKO線でかなり奥地(終点だな;)まで行き、オナカ空いたので昼食。カレー食べたかったんだけど、なかったので日替わりランチ。ま、そこそこでした。用事を済ませて、今度は横浜線で帰宅の途に。たどり着いたのは夕方5時。
頭の中には例によって「いっとろっけん小さな旅」のテーマがぐーるぐるでした(^_^;)

2005年08月03日(水)



 今日もどこかで……

デビルマン〜♪ではなく、花火大会でございます。

出先のJR横浜線相模原駅で浴衣姿のお嬢さん方を見かけたので、てっきり相模川河川敷でお祭りかーと思っていたら、逆方向の電車に乗り込んで来るじゃあないですか。
菊名で「本日どこどこで花火大会のため臨時ダイヤがどーたらこーたら」とアナウンス。神宮外苑は聞き取れたんだけど、あとひとつどこだか分かんない。

最寄駅で下車したら、神奈川花火大会記念チケットを販売中。どうやらみなとみらいも今夜花火大会らしいです。東横線で上るか下るか、菊名でみんなウロウロしてた理由が分かったよ(笑)。

昔、隅田川の花火を見に行く途中、ものすごい雷雨に見舞われて全身びっしょりになったことなんぞ思い出しました。今夜も雷雨注意報出てるみたいなんで、皆さんお気をつけくださいね。

2005年08月01日(月)
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