A Will
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2007年04月02日(月) 何も聞かないと約束してください。

爪にハートやらリボンやらをのせながら、思った。
「他言は無用です」
その通りだし、だからと言って苦しいのに変わりはない。


「君が蒔いた種じゃないか」
聴こえる幻聴にうんざりしながらピンクラメのマニキュアの蓋を固く閉めた。
えぇ。えぇ。わたしが蒔きました。わたしがこの手で蒔いたのです。
自業自得だって解っているのです。


「違うよ」
片隅の否定でハッとする。違う。自業自得じゃない、わけでもないけど。
「自業自得じゃないよ。悪癖って言うんだ、そういうの」
悪癖。わるいくせ。否定するどころか肯定すら出来ないのに。
思わず失笑。
「満足できないんだね」
そう、かもね。




バカだバカだと思ってはいたけれど、
まったく信用の出来ない女になった今のわたしを、
例えば、10年前のわたしが望んだりしたのだろうか。


セブンスターの空箱が部屋に増え続ける、そんな女を、
あの日のわたしは憎んでくれたりするのだろうか。




という妄想。




他言は無用です。何も聞かないと約束してください。
そうすれば、わたしは、ほんの少し救われたような気さえするのです。


優しさなら間に合っています。親切ならご遠慮願います。
そうじゃなきゃ、わたしは、安心して眠ることも出来ない気がするのです。




あぁ、あ。ああ。
もう馬鹿らしい。全てに嫌われてしまいそうだと、なにもこんな素晴らしい曇天の日に気付かなくたって良かったのに。


まつり |MAIL

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