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【沙亜子はいまだ、水の中】





◆ 消えかける月、それを眺める自分に嘘がなければいい



走れなくなった。







すべての重心がずれてしまった感じ。









しばらく。





走るのをやめるしかない。













2003年09月29日(月)






   


   

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     ま

  


 

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◆ シェリーは夢見る、彼女の瞳のその上で



びっくりした。
彼女の着ているTシャツ。
なんとケルト&コブラ。
BJCのベーシストだった・照井氏の立ち上げているブランド。
そのTシャツを身にまとっていたからだ。


それが発売されたのはもう何年も前。
私も同じ物をBJCのライブ会場で買った。
高かった。
シャツ一枚が1万円くらい。




だから。
BJCやJUDEのアーティストTシャツを見かけるなら、
まだ多少の驚きで済むものの。


それでもそれを街中で見かけることもないというのに。


ケルト&コブラの、しかも数あるうちの同じ物を。
この狭い私のテリトリーで見かけるということは。
こうして日記に書くくらいの値打ちものの出来事なのである。









「私も同じの持ってるよ」
言いたかった。
言ってみたかった。









でも、やめた。






同じ気持ちでいるとは思えなかったから。





私がそれを見てうれしいと思ったからって。
相手も同じように感じるとは限らないから。





自分と同じ連帯感・親密感。
相手も欲していると考えるのは、私の勝手。



同じアーティストを好きだからって。
友達になれるわけでもないのに。
それでも何かを期待している自分に気づいて。
呆れて溜め息。





嫌われているとも思わないけど。
今はまだ挨拶さえも足りない関係。






まだ、いいや。






たかが日常会話なのに。
考え過ぎなのかも。



考えが足りないよりはまし。




自意識過剰。








どうだっていいこと。













でも、とても、大切なこと。







私にとっては。














私にとっては。













2003年09月26日(金)






   


   

      は




     ま

  


 

の        
 
   





◆ メープルシロップ・イン・マイ・ハート



「逆境には強いが平凡に弱い」

それは単に貧乏性とも言うのかも


何もない人生が平凡だなんて思わない。
平凡が嫌だとも思わない。


それでも気がつくと探している。
何かを探している。
自らを傷つける何者かを探している。
不幸の蜜は、甘く心を満たす。


傷の深さが感情の繊維を増殖させ。
更なる想像力の浮遊へと誘う。
かつて感じたことのない、感覚。刺激。
傷が、傷こそが誘うのだ。





自分を追い込む。
何もなかった人生だなんて言いたくない。
退屈なんかにやられたくない。
幸せだけの人生なんていらない




2003年09月25日(木)






   


   

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の        
 
   





◆ 金色に染まる鹿のように、ただしなやかにそのイメージは染みる



「ピンポン」。
スマイル。
ARATA。
とても印象的なシーンが、彼が走るところ。
幼馴染と対決するために練習して。
走って、走って、ただ走るシーン。





スマイルは走ってた。
金色に染まる夕陽をまとい。
灰色の街並みを背に。
まるで全ての風景が目に入らないように。
一途に。
無心に。
前だけを見据えて。


その美しい姿に。
軽い衝撃くらう。







ひたすら進むランナーの心はわからないけど。
わかりたいと思った。
知りたいと思った。
感じてみたかった。
あんな風に走ってみたいと思った。







次の日。
私は走ってた。


たった200mも走れなかった。
体がバラバラになるかと思った。


とてもじゃないけど、スマイルに近づけないと思った。


出来ない、
そう思ったから。




また走りたいと思った。








あの瞬間が確かに私のランニングの始まりだった。











◆◆◆◆
憧れはいつも異性が持っていた。


それでも女に生まれてきたから。
自分に与えられたものを否定したり、卑下したりするのは。
見栄っ張りの私には耐えられないから。
女の体に不服など感じたくもないのだけど。





ああまでも美しく、しなやかな男の体を見せつけられると。
問答無用の感動と。
自分に与えられなかったその事実に。
少し、溜め息。
自分にも嘘をつくくらいの、溜め息。
ちょっとね、ちょっとだけ感じる。








ベンジーの体も、好き。


華奢で、色気漂う容貌。
魅了されないわけがない。







ダイエットしている時。
イメージトレーニングは、BJCなどのVD・DVDから。


なりたい女のイメージなど、ない。
浮かばない。








◆◆◆◆
例えば。


女らしい体というのは、適度な脂肪とわずかな筋肉。
それが一般的なイメージ。




いくら痩せたからといって、脂肪がなくなった体など、
一般的には受けが悪かったりする。
痩せた女性が称えられるのは、二次元の世界での話。
って、気がする。





でも。
今の私の心境から言うと。
もちろん、マラソンのためと言うこともあるけど。
やっぱりもっと痩せたいと思う。
BMI値18が目標。
現在は19くらい。
マラソンのためというなら、もっと下を目指してもいいくらいだと思ってる。




でも。
きっと、周囲はそこまで痩せたら奇異な印象を持つだろうなあと考えると。
少しその気持ちも揺らぐ。
年に数回しか会わない親が何と言うか。
よけいな心配をかけるんじゃないかとか。


そうして私の嫌いな台詞を聞かされる。
「そこまでして、何になるの?」







どうして周囲は痩せた女性に対して嫌悪感を抱くのか。
安定感、安心感の欠如が、病的な印象を与えるからなのだろうな。
周囲に安心を与えるために生きてるんじゃないけど。
それをまったく無視できるほど、鈍感でもなし。






正直、骨が浮いている体は女としての魅力はないのかもしれないけど。
それでも、潔くその形だけの女らしさ。
なければないでいいじゃん。
言い聞かしてやる、自分にこそ。










一番欲しいイメージを。
夕陽に染まるランナーの孤独と開放感。
その一瞬が私の手の中に入れば。
もう、言うことはない、きっと。
その恍惚感、掴む。
私の努力が掴みに行く。


潔くない私の微少の迷いを振りほどきながら。









2003年09月24日(水)






   


   

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◆ 現実に戻り、また現実に行く、その想像力



やった。
25キロ、歩くことなく走った。
ハーフとしてのタイムもかなり良くなった。
涼しさのため、給水を一回減らしたせいもあるけど。
フルマラソンにまた近付いた。
自分の中の、何か弾ける音がする。
確に聞こえる。


今晩はJUDEのライブ。
今朝はベンジーの夢を見た。
田舎の風景。
たんぼと小さな山々。
雲海の降臨。
その風景にベンジーを呼びたくて、私の想像力で呼び寄せたのだ。
でも、夢の力は長続きせず。
澄んだ景色は、ネオンの街並みとなった。
「ここをまっすぐ行けば、現実に戻るから」
そうして帰って行った。




2003年09月23日(火)






   


   

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◆ 腐り落ちる顏、過去、自分。



ほんの数キロ走ってた頃は、新陳代謝も活発で体も肌の調子もすこぶる良かった。
が、過度の運動になるにつれて。
ケアなしではいられない体になった。
化粧水1本、1ヶ月ももたないほど荒れを感じる。
それでも今はいい調子だなあと思う。
数年前、酷いニキビとジンマシンが顏を覆っていた。
顏に数個の赤い斑点、突然出血して止まらない事があった。
「完治は難しい」と医者に言われた。
(数日後に治ったけど)
問題だらけの顏、体。
だから、多少の事は、まっいっかぁと済ませられる。
今でも顏が腐り落ちる夢を見る。
自分が腐る恐複テ。




2003年09月22日(月)






   


   

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◆ 冷たい雨が刺すのは体だけ、心までは届かない



やった。
走った、25km。
でも、最後、4km、歩いてしまったけど。
さすがに20kmを超える努力は出来てなかった。




雨が凄かった。
寒くて寒くてレインコートを着た。
雨がストレスになるかと思ったけど。
そうでもなかった。


大会の日に雨が降っても参加したいし。
どんなことも経験にしておきたかったし。
プラスな経験になった気がした。




暑い夏の日に走るより。
こんな寒い日の方がまだ体力を使わないので。
スタミナが温存できて、20km以上を走れたのかな。
だとしたら、これからもっと走れるようになるのかも。
やった。







30kmを練習で走れるようになったら。
フルマラソンに挑戦したいと思う。







まだまだ20kmさえも辛いので。
もっともっともっと走りこめば。
走り終わって良かった、楽しかったと思えるのかなあ。













あの日見た、夕陽に反射して。
きらきらきらきら。
あのランナーのように。
無心のランナーの気持ちに近づきたい。
知りたい。
触れてみたい。






私の走る衝動は。
ただ、それだけ、だった。








◆◆◆◆◆
今している仕事は、かなり緻密で神経を使うもの。
慣れるまでは、全ての工程のチェックを受けるので。
疲労も凄くて、作業中も眩暈を起こすことしばしば。




新人同士のおしゃべりの話題は。
上司や社員のことが多い。


今教えてくれてる上司は、
かなり細かくチェックが入るので。
それに疲れる人も多いらしい。


上司が不在の時。
他の社員がチェックをしてくれるのだが。
いい時は、「いいよ」としか言わない。
悪い時は、「こうしてね」と簡単。


その単純な助言の仕方に「あの人は優しい人」。
細かく指示をする上司を冷たい人のように言う。
新人皆そう言っている。




私は。
優しい人より。
仕事に対してシビアで、完成度が高い人の方がいい。
そういう人に、徹底的にしごかれたい。
後々の事を考えたら。
その方がよっぽど大切なのに。


仕事場で優しいなんて。
人に嫌われたくないからか。
新人を丁寧に指導するより、
早く仕事を完成させた方が簡単だからか。
仕事に対して甘いのか。


それとも本当に優しい人なのか。


そんなとこだろう。





優しい人が好きと言う人は。
自分に対して甘い人がいいということなのか。
なんか、そんな気がした。



必要以上の甘さを享受することは怖い。
それなら嫌われた方がよっぽどマシ。



返せない、返す気がしない他人の感情・行為なんていらない。





でも。
女性同士の世界。
そんなことを言っても「そんなあなたも冷たい人みたいね」、
そう言われる気がして。
黙って聞いてるだけにした。







2003年09月21日(日)






   


   

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◆ 抑える必要なんて感じはしない



仕事は、神経疲労甚だしいものだった。
それでも、毎日10キロのジョグはかかさない。
昨晩のジョグは眠かった。
走りながら、寝ていた。
こんなことは初めて。


「どうしてそこまでするの?」
「たかが趣味にそんなに頑張ってなんになるの?」


どこからか声がする。


それは。
周囲の声か。
自分の声か。
耳をすましてたぐり寄せる。
単なる意地なのかもしれない。
この雨なのに走りに行こうと思った。
でもやめた。
明らかにオーバーワーク。
目が覚めたら朝なのだから。
はやる気持は明日に持ち越し。
冷静になれ、自分




2003年09月20日(土)






   


   

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◆ 何言ってんだと笑う奴等なんてそんなの〜



今日も20km走り込みをした。
昨日より、20分もタイムを縮めることが出来た。


年内中、エントリーしているのはハーフマラソンを3つ。
その内一つは、時間制限のあるもの。
初心者には難しいかなと思ったけど、時間内完走が可能になってきた。
やった。
やった。







来週から、新しい仕事が始まる。
期間限定のバイト。
つまり、マラソン大会のシーズンだけの職場。
しばらくは落ち着かないから、
今週末は思いっきり、距離を走りこんだ。
充実の日々だった。


来年も再来年も走りたいとか。
そんなことは考えてない。
ただ、今季だけでも。
とりあえず、今だけ、今すぐ、今年だけでも。
走っていけたらと。
今のこの気持ちを満足させたいだけ。






親が聞いたら、きっとまたお小言。


「もっと地道に生きなきゃ」
「そんなことがんばって何になるの?」


言われる言葉はわかってる。
言われてのも、一回や二回ではない。




趣味は道楽。
道楽にお金と時間をかけて何になるの?
親は趣味が生活に影響を与えることを嫌う。


趣味のために、ふらふらしたバイト生活を送ることを、
しろーい目で見ることだろう。




いや、まったく。
それが普通。
何を言われても反論は出来ないので。
私も何も言わないけど。








期間限定なので、待遇面はまあまあいい。


昔の、父親の月収よりいい。




高校・大学と奨学金を利用したので。
両親の源泉徴収をずっと見てきた。


父・年収200万円。
母・年収60万円。
フルタイムで週6日勤務で。


なかなかの筋金入りの貧乏ではありませんか。
反動で、姉と妹は真面目な勤労者となり。
次女は、道楽にばかり頭が行く人間になった。



ああ、親は関係ないか。
私は結局こうなってた。







ふらふらふらふら。
何だか、それでも。
人に自慢できる生き方ではないけど。
少し、落ち着く。





2003年09月14日(日)






   


   

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◆ ハッパかけて、日が暮れて



週末の走り込み練習。
昨日、初めて20キロを走った。
が、ラスト4キロ、辛くて歩いてしまった。


限界は。
辛さの先にあるのに。
いつまで現状に甘んじているのだと、キドった気持ちで自分にハッパをかけた。


5キロごとで給水休憩。
1キロを二キロ分、歩きを入れてみた。
それがペースを温存させたのか、最後までとても余裕で走ることが出来た。


昨日のタイムより、10分縮めることが出来た。




今、夕方の風が心地よく吹いている。
酷暑の陽射しも柔らかい。





限界のその先とやら、見えたらいいなあ。







2003年09月13日(土)






   


   

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◆ あせる、あせる、自由自在のこの時に



ダイエットが出来たからって言っても。
この間まで、太ってたんだよね。
何だか偉そうに、書きすぎている気がして、恥ずかしい。
まあ、リバウンドも経験したし、
数年の間、太った状態だったし。




リバウンドの原因。
胃炎→寝込む→腰痛→肋間・座骨神経痛→原因不明の下腹部痛
そして、とうとう体を動かすのが辛くなった。
動かせなくなった。
体をかばうようになった。


動けなくなって。
趣味は、間食とパソコン。
一生このまま痛みを抱えていくのかと思った。




体も生物なんだなあと思った。






だから。
今は、まるで自由自在に体を動かしている気がしていても。
いつかまた、病気や故障で動かせなくなる日が来ると、
覚悟は、ある。




だからよけいに。
あせるほどに必死になってしまうのだろう。
動かせるうちにって。
動けるうちにやりたいことやってしまわなければ、って。






体と気持ちのバランス。
そして、目標の達成。
すべてを揃えられる事は。
絶妙のタイミング。




2003年09月12日(金)






   


   

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◆ 偶然の産物なんかじゃないから



毎日走ってるなんて健康なんだね。
そう思われがちだけど。
健康だから走れるのではなくて、
走り続けたいから、健康に気をつけているのだ。


走り始めの頃は、体がついていかず、辛くてしょうがなかった。
ストレッチやマッサージ、栄養、休養の取り方を、ネットや書籍で、片っ端から調べた。


ほったらかしてた貧血も病院で治療中。
低血圧は、走り始めて更に低くなり、医者から朝食をちゃんと取ることと、寝不足の改善をするように言われ、改善中。


やりたい事が出来るその一瞬を作り上げるのは。
偶然なんかじゃない。




2003年09月11日(木)






   


   

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◆ 凡人の努力依存症



私は今、いつの日か市民マラソン大会で完走を果たすために、
日々、ジョギングをしている。
大体10〜15km、週末は2回に分けて20km。
歩いてるんだか、走ってるんだかの速さでしかないけど。




マラソンとダイエットはとても似ている。
どちらも努力を怠らなければ必ず達成できる。
かなりの期間を要するのも似ている。


努力は裏切らない。
努力しても叶わないことも多い現実なのに。
努力の99%が、結果に約束されるというのがうれしい。


ただ、速く走ることではなく。
長く走り続けるという点においてだけだけど。






私はこの手の努力が実に得意だ。
ただ、コツコツと積み重ねていけば、
目標に到達できるから。


努力が報われると言う安心感。
山を越える達成感。


辛くてもいい。
辛い方がいい。
それだけ陶酔感を味わえる。


既に努力中毒。
努力依存症なのかも。




じゃあ、私は走ることが好きなのか。
好きだから走るのか。
ダイエットすることが楽しいのかと言われれば。


「そんなことは、まったくないよ」
そう答えざるを得ない。


だって苦しいんだもん。







世の中には、好きだからという理由だけで、
大きな偉業を成し遂げてしまう人がいる。


好きだから、したいから。
そんなシンプルな感情だけで行動できる人が眩しくてしょうがない。




私にはそんな部分がないから。
結局のとこ、努力のし甲斐がある何を探し出して、
日々過ごしていくしかない。


結局のとこ凡人で。
とことん好きなものも。
とことん他人を好きになる感情も持ち合わせてなく。
それでも、人生のその先にある退屈さとだけ闘い。
卑屈に成り下がる暇を与えないために。
努力という暇つぶしで、その隙間を埋めているのだ。


努力のための、努力。






が。
さすがに今日は膝の調子が良くないので、久々のお休み。
久方ぶりの、夜のNETタイム。





2003年09月10日(水)






   


   

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◆ 「脂肪なんて、なくなっちゃえ」



脂肪は女の象徴。
大人の女の象徴。

20歳になればね、さすがにみんなそれは大人だと認めるけど。
年齢不相応なそれは。
さすがに受け入れられない。


特にここは田舎だし。
例え、大人の女だって。
それが過剰な人は生き難い。




小学校の時。
女友達数人で下校中。
私達の横を通るトラック。
窓から男の人が声をかけてきた。
「ねえねえ、デートしない?」
1回2回のことじゃない。


他の女の子達は、まだまだガリガリで。
まさに子供そのもの。


自分が悪いことをしている気がした。
何にも悪くないのに。
私は何もしてないのに。


友達の中にいて。
私は何のリアクションもとれずにいた。




自分の体と、なりたい自分、今の自分。




少しの葛藤。
少しの戸惑い。




誰にも知られちゃいけない、背伸びした優越感。





それでも私の選びたい姿は、はっきりイメージ出来ていた。
気がする。


あの気持ちは今でも変わらない。
今の瞬間でも変わらない。




「脂肪なんて、なくなっちゃえ」





2003年09月09日(火)






   


   

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◆ さよなら、ピーターパン



幼い頃は、誰よりも身軽であることが自慢だった。


運動会のリレーの選手に毎回選出され、
校内1高いと言われた樫の木に、真っ先に登り、
鉄棒だって誰もしないような技に、掌の豆をこらえて次々と挑戦し、
中学の時、垂直跳び60cm近くも飛んで、
走り幅跳びでは上級生達を押しのけて大会で入賞したりもした。




栄養もろくろく取れないような貧乏な家だったのに。


それは確実にやってきた。
"脂肪"。


そいつは私から、誇れる象徴を奪っていった。




中学3年にもなると、脂肪を身にまとう私の体は。
重力に縛られ、運動能力が停滞し始めていった。
悔しくって、毎朝夜明け前に走ったり。
近所の小学校の校庭に忍び込んで、走り幅跳びの練習をしたり。
膝を壊すほどに努力もした。


でも、やればやるほど成果は下がった。




胸囲は、小6で既に78cmで。
中学で84cmになった。
体重は標準値なのに。




「女になっちまったか」
白けた。
自分の中に育った女に。






ピーターパンがどこか遠くへ。
私の中から羽ばたいて行った気がした。





2003年09月08日(月)






   


   

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◆ 少女ひとり分の喪失



消したのは、脂肪他16キロ。
一年かけてのダイエット。
小さな少女一人分の生肉が消えた。
消えたのは肉だけじゃなく。
停滞してたコンプレックス。
よどんで視野のきかない時間。
かがんだ体は空を目指す準備・・・



だといいなあ。
山は多し。
さえぎる山、多し。
自分の中にある、明確なる山たち。



**********
本当に久しぶりにぴあの店頭に並んだ。
朝7時。
「音楽と人」のイベントにJUDAが出演。
枚数の少ないチケットだから心配だったけど、ぎりぎりでセーフ。
秋はJUDAのライブが今のとこ4個の予定。
秋、始動




2003年09月07日(日)






   


   

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◆ 消した。



消した。
消した。








自分の中の、少女一人分。







身軽に。
私は。


風の、その先を目指す。




2003年09月06日(土)






   


   

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