[目次⇒]

【沙亜子はいまだ、水の中】





◆ 消した。



消した。
消した。








自分の中の、少女一人分。







身軽に。
私は。


風の、その先を目指す。




2003年09月06日(土)






   


   

      は




     ま

  


 

の        
 
   





◆ 少女ひとり分の喪失



消したのは、脂肪他16キロ。
一年かけてのダイエット。
小さな少女一人分の生肉が消えた。
消えたのは肉だけじゃなく。
停滞してたコンプレックス。
よどんで視野のきかない時間。
かがんだ体は空を目指す準備・・・



だといいなあ。
山は多し。
さえぎる山、多し。
自分の中にある、明確なる山たち。



**********
本当に久しぶりにぴあの店頭に並んだ。
朝7時。
「音楽と人」のイベントにJUDAが出演。
枚数の少ないチケットだから心配だったけど、ぎりぎりでセーフ。
秋はJUDAのライブが今のとこ4個の予定。
秋、始動




2003年09月07日(日)






   


   

      は




     ま

  


 

の        
 
   





◆ さよなら、ピーターパン



幼い頃は、誰よりも身軽であることが自慢だった。


運動会のリレーの選手に毎回選出され、
校内1高いと言われた樫の木に、真っ先に登り、
鉄棒だって誰もしないような技に、掌の豆をこらえて次々と挑戦し、
中学の時、垂直跳び60cm近くも飛んで、
走り幅跳びでは上級生達を押しのけて大会で入賞したりもした。




栄養もろくろく取れないような貧乏な家だったのに。


それは確実にやってきた。
"脂肪"。


そいつは私から、誇れる象徴を奪っていった。




中学3年にもなると、脂肪を身にまとう私の体は。
重力に縛られ、運動能力が停滞し始めていった。
悔しくって、毎朝夜明け前に走ったり。
近所の小学校の校庭に忍び込んで、走り幅跳びの練習をしたり。
膝を壊すほどに努力もした。


でも、やればやるほど成果は下がった。




胸囲は、小6で既に78cmで。
中学で84cmになった。
体重は標準値なのに。




「女になっちまったか」
白けた。
自分の中に育った女に。






ピーターパンがどこか遠くへ。
私の中から羽ばたいて行った気がした。





2003年09月08日(月)






   


   

      は




     ま

  


 

の        
 
   





◆ 「脂肪なんて、なくなっちゃえ」



脂肪は女の象徴。
大人の女の象徴。

20歳になればね、さすがにみんなそれは大人だと認めるけど。
年齢不相応なそれは。
さすがに受け入れられない。


特にここは田舎だし。
例え、大人の女だって。
それが過剰な人は生き難い。




小学校の時。
女友達数人で下校中。
私達の横を通るトラック。
窓から男の人が声をかけてきた。
「ねえねえ、デートしない?」
1回2回のことじゃない。


他の女の子達は、まだまだガリガリで。
まさに子供そのもの。


自分が悪いことをしている気がした。
何にも悪くないのに。
私は何もしてないのに。


友達の中にいて。
私は何のリアクションもとれずにいた。




自分の体と、なりたい自分、今の自分。




少しの葛藤。
少しの戸惑い。




誰にも知られちゃいけない、背伸びした優越感。





それでも私の選びたい姿は、はっきりイメージ出来ていた。
気がする。


あの気持ちは今でも変わらない。
今の瞬間でも変わらない。




「脂肪なんて、なくなっちゃえ」





2003年09月09日(火)






   


   

      は




     ま

  


 

の        
 
   





◆ 凡人の努力依存症



私は今、いつの日か市民マラソン大会で完走を果たすために、
日々、ジョギングをしている。
大体10〜15km、週末は2回に分けて20km。
歩いてるんだか、走ってるんだかの速さでしかないけど。




マラソンとダイエットはとても似ている。
どちらも努力を怠らなければ必ず達成できる。
かなりの期間を要するのも似ている。


努力は裏切らない。
努力しても叶わないことも多い現実なのに。
努力の99%が、結果に約束されるというのがうれしい。


ただ、速く走ることではなく。
長く走り続けるという点においてだけだけど。






私はこの手の努力が実に得意だ。
ただ、コツコツと積み重ねていけば、
目標に到達できるから。


努力が報われると言う安心感。
山を越える達成感。


辛くてもいい。
辛い方がいい。
それだけ陶酔感を味わえる。


既に努力中毒。
努力依存症なのかも。




じゃあ、私は走ることが好きなのか。
好きだから走るのか。
ダイエットすることが楽しいのかと言われれば。


「そんなことは、まったくないよ」
そう答えざるを得ない。


だって苦しいんだもん。







世の中には、好きだからという理由だけで、
大きな偉業を成し遂げてしまう人がいる。


好きだから、したいから。
そんなシンプルな感情だけで行動できる人が眩しくてしょうがない。




私にはそんな部分がないから。
結局のとこ、努力のし甲斐がある何を探し出して、
日々過ごしていくしかない。


結局のとこ凡人で。
とことん好きなものも。
とことん他人を好きになる感情も持ち合わせてなく。
それでも、人生のその先にある退屈さとだけ闘い。
卑屈に成り下がる暇を与えないために。
努力という暇つぶしで、その隙間を埋めているのだ。


努力のための、努力。






が。
さすがに今日は膝の調子が良くないので、久々のお休み。
久方ぶりの、夜のNETタイム。





2003年09月10日(水)






   


   

      は




     ま

  


 

の        
 
   





◆ 偶然の産物なんかじゃないから



毎日走ってるなんて健康なんだね。
そう思われがちだけど。
健康だから走れるのではなくて、
走り続けたいから、健康に気をつけているのだ。


走り始めの頃は、体がついていかず、辛くてしょうがなかった。
ストレッチやマッサージ、栄養、休養の取り方を、ネットや書籍で、片っ端から調べた。


ほったらかしてた貧血も病院で治療中。
低血圧は、走り始めて更に低くなり、医者から朝食をちゃんと取ることと、寝不足の改善をするように言われ、改善中。


やりたい事が出来るその一瞬を作り上げるのは。
偶然なんかじゃない。




2003年09月11日(木)






   


   

      は




     ま

  


 

の        
 
   





◆ あせる、あせる、自由自在のこの時に



ダイエットが出来たからって言っても。
この間まで、太ってたんだよね。
何だか偉そうに、書きすぎている気がして、恥ずかしい。
まあ、リバウンドも経験したし、
数年の間、太った状態だったし。




リバウンドの原因。
胃炎→寝込む→腰痛→肋間・座骨神経痛→原因不明の下腹部痛
そして、とうとう体を動かすのが辛くなった。
動かせなくなった。
体をかばうようになった。


動けなくなって。
趣味は、間食とパソコン。
一生このまま痛みを抱えていくのかと思った。




体も生物なんだなあと思った。






だから。
今は、まるで自由自在に体を動かしている気がしていても。
いつかまた、病気や故障で動かせなくなる日が来ると、
覚悟は、ある。




だからよけいに。
あせるほどに必死になってしまうのだろう。
動かせるうちにって。
動けるうちにやりたいことやってしまわなければ、って。






体と気持ちのバランス。
そして、目標の達成。
すべてを揃えられる事は。
絶妙のタイミング。




2003年09月12日(金)






   


   

      は




     ま

  


 

の        
 
   




初日から日付順
[目次]


My追加
※投票、感謝。

※文章、画像等の著作権を放棄していません。
無断転載・引用等、ご遠慮下さい。



※リンク貼るのも、切るのも、ご自由にどうぞ。
報告は必要ありませんが、アドレスを教えていただければ、
遊びに行かせてもらいます。