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りょうちんのひとりごと
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2016年01月31日(日)
Vol.837 ピカピカに輝く5円玉

おはようございます。りょうちんです。

2013年に訪れたラオスの首都、ビエンチャンにて。宿泊していたホテルから帰国のため空港へ向かう手段に、東南アジアでよく見かける三輪バイクの荷台に人や荷物を載せるスペースを設けたトゥクトゥクを利用することになった。街角で暇そうにしているトゥクトゥク乗りのお兄さんと、カタコトの英語ともっとカタコトのラオス語で値段交渉が始まる。俺はここで奥の手を出した。5円玉である。珍しそうにしげしげと5円玉を眺めていたお兄さんだったが、やがてとびきりの笑顔でOKの返事をくれた。8ドルから下がらなかった乗車代が、5ドルと5円玉3枚で交渉成立したわけだ。別れ際、5円玉に紐を通してペンダントにすると言っていた上機嫌のお兄さんに、トゥクトゥクの写真まで撮らせてもらった。
俺の経験上、海外では5円玉がとても重宝する。特に東南アジアの上座部仏教が信仰される国では、どうやら5円硬貨は不思議で魅力的に見えるコインらしいのだ。理由はいくつか考えられる。まず、そもそも硬貨そのものが流通していない国が多い。硬貨=海外のお金なのだから、その分貴重な価値がある。それに、世界的に見ても今現在流通しているコインの中で、真ん中に穴があいたものはほとんど存在しない。穴があいていない10円玉や25セント硬貨よりも珍しく見えるのだろう。また、金色に輝く寺院や仏塔がたくさん存在する国々では、5円硬貨の輝きは上座部仏教を信仰する上でとても縁起の良いコインに見えるのかもしれない。値段交渉の際、ちょっとしたお礼、仲良くなった印などなど、5円玉という黄金の穴あきコインは現地の人との距離を縮める偉大な代物なのだ。
そういうわけで今、できるだけピカピカに輝く5円玉を集めている。調べてみると、平成25年までの4年間は5円硬貨は一般流通用に製造されなかったらしく、どんなに大きな銀行の本店に行っても未使用の5円硬貨は手に入れることができなかった。しかし消費税が8%になることを見越して一昨年から5円硬貨の製造が大幅に増えたようで、ピカピカの5円玉を見つけると決まってそれは平成26年製造か平成27年製造のものだったりする。すでに結構たくさんのピカピカの5円玉が集まっているのだが、実はまだ海外に行く予定は今のところ立っていない。