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りょうちんのひとりごと
りょうちん
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2013年09月29日(日)
Vol.809 ビエンチャンの55時間

おはようございます。りょうちんです。

ラオスという国をご存知だろうか。東南アジアにある唯一の内陸国で、大半がメコン川左岸に広がる国土は日本の本州ほどの面積を持つのに、人口はわずか600万人強の小国である。今月半ば、遅い夏休みを取った俺らはそのラオスの首都、ビエンチャンに行ってきた。東南アジアは最近人気が高いというのに、ラオスに関する情報は本当に少ない。書店でもラオスの旅行ガイドはほとんどないし、インターネットからの情報も集めるのに苦労する。だからこそ未知の世界を訪れる気分になれる。
日本からラオスへ行く直行便はないので、タイのバンコクで乗り継いでビエンチャンに入った。コンパクトなビエンチャンの街に観光地なんて何もないと言われる。タートルアンと呼ばれる金色の塔とフランス統治時代に建てられたパトゥーサイと呼ばれる凱旋門、それにいくつかの市場とあまたの寺社。効率良く回れば半日足らずでそれらのめぼしいスポットはある程度巡れるらしいのだが、俺らはそれにさらにプラスして、2日半の独自のビエンチャンの旅を作り上げた。
オレンジ色の袈裟を纏った僧侶たちが列をなして歩く早朝の托鉢を見学し、地元の人たちと一緒に喜捨をする。活気あふれる市場に向かい、見たことのない野菜や魚や肉の塊などの食料品などを見て回る。自転車を借りて至るところにある寺社を巡り、派手に装飾された上座部仏教の仏閣や石像を見る。ラオスでしか食べられないさまざまな食べ物を、街中の食堂で堪能する。ラオス名物のハーブをふんだんに使ったサウナに入り、伝統的マッサージを受ける。雨季も終わりに近い悪路をバスとトゥクトゥクと呼ばれる三輪タクシーを乗り継いで、郊外まで行ってみる。雄大なメコン川に広がるコトバにならないほどきれいな夕焼けにたそがれる。
日本語は全く通じないから、カタコトの英語ともっとカタコトのラオス語だけでラオスの人たちと触れ合うのが楽しくて仕方なかった。癒しの国ラオス、何もないビエンチャンなんて言われてるけど。俺にとって、滞在したビエンチャンの55時間はとても貴重で、ここでは語りきれないほど刺激の強いディープな時間だった。