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2012年07月31日(火) ■ |
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Vol.794 男だってアオザイ |
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おはようございます。りょうちんです。
先月発売された旅行誌『じゃらん7月号東日本版』に、俺が書いた旅行記が掲載された。改めて読むとあちこち手直しが必要な駄文だが、なぜかこれが5万円の旅行券に化けたのだから世の中わからない。雑誌に掲載されたのは少し校正されたものなので、以下、オリジナルバージョンをここに記しておく。 ベトナムの民族衣装、アオザイ。女性用の美しいアオザイは日本でも有名だが、実は男性用も存在する。せっかくなら、俺だってアオザイを着てホーチミンの街を散策したい。そんな想いで訪れた、ホーチミン男ふたり旅。 さすがに女性用よりカラフルでデザインの凝ったものは少ないが、男性用のアオザイだって選ぶのに苦労するくらい種類は豊富だ。俺はホーチミンの空と同じ、青い色のアオザイに決めた。縁起の良いドラゴンの刺繍がいたるところに施してあり、鏡の中の自分のアオザイ姿は意外とかっこよく映っている。 さっそく街へと繰り出す俺たち。でも、街中でアオザイを着ている人なんて現地のベトナム人ですら誰もいなかった。本来正装であるアオザイだが、21世紀のホーチミンでは男性がアオザイを着ることは、結婚式でもめったにないらしい。今の俺たちは、いわば日本で紋付袴姿で腰に刀を差している外国人が現れたようなものか。でも、浮いてしまって恥ずかしいという気持ちは最初の5分だけ。寛大な心を持つベトナム人たちは、俺らを見かけると優しく微笑んでくれる。夏のような太陽の下、アオザイ姿の俺たちはホーチミンの街にすぐに溶け込んだ。 ベンタイン市場、聖母マリア教会、ドンコイ通り。ホーチミンの観光地をアオザイ姿で歩いていると、いろんな人に声をかけられる。観光客だと一発で見抜かれ客引きからのお誘いも多かったが、多くのベトナム人から何度も話しかけられたのがうれしかった。これもすべてアオザイのおかげかも。俺たちは結局一日中アオザイ姿のまま、食事をしたり川沿いを散歩したり買い物をしたりしてホーチミンの街を満喫した。 男だってアオザイ。ホーチミンに行くなら、このアイテムは必需品である。
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