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2007年06月20日(水) ■ |
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Vol.694 はしかとスイカ |
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おはようございます。りょうちんです。
俺がみずぼうそうにかかったのは、3歳のちょうど今頃。春から通い始めた保育園にもやっと慣れてきたのに、カラダ中にできた水泡のせいで家でおとなしくしているしかなかった。ちょうどその時、どこからか旬には少しだけ早い大きなスイカをいただいた。そして俺が寝ている布団の横に出したちゃぶ台でスイカを切って、思う存分食べたことをぼんやり覚えている。それから1年後、俺が4歳の夏の盛り。今度ははしかにかかってしまった。みずぼうそうの時とはまた違う赤い発疹がカラダ中にできて、どこにも遊びに行けなかった夏。熱と暑さで火照ったカラダは水分を求め、元気のない俺に両親も祖母もスイカをたくさん切って食べさせてくれた。 そんな記憶があるせいだと思うのだが、俺の中ではみずぼうそうやはしかとスイカの関係は切っても切れないのだ。そんなコトバを聞くたびに、すぐにスイカを連想してしまう。それは変な結びつきだとわかっているのだが、頭の中のスクリーンには、布団の横でパジャマのまま小さい俺がちゃぶ台に座って、三角に切って並べられたスイカを食べているあの日の画が浮かんできてしまうのだ。 今年ははしかか大流行していると、ニュースでやっていた。普通は小さな子どもがかかる感染症なのに、15歳以上の若者にも多いと報道していた。店で働くバイトのSくんの大学もはしかのせいで休校になったそうだが、「友達にはしかになったヤツなんていないっすよ!」と笑っていたので、俺も他人事だと考えていた。 そんな矢先、Uちゃんからはしかにかかってしまったとメールが来た。熱が出たと先日珍しくバイトを休んだ彼女だったが、どうやらはしかだったらしい。こんな身近にはしかでダウンする人がいたとは、びっくりだ。19歳で発症なんて本当にかわいそうだが、流行の最先端に乗ってしまった彼女は当分バイトも無理だ。でも、熱が40℃近くあるんですと言う電話越しの彼女の声を聞いた時、やっぱりスイカを想像してしまった俺。はしかで病んでいる間、Uちゃんはスイカを食べたのだろうか。今週末から復帰予定のUちゃんが店に来たら、聞いてみたいと思う。
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2007年06月13日(水) ■ |
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Vol.693 家族旅行をプロデュース |
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おはようございます。りょうちんです。
来月初旬に、久しぶりの家族旅行を企画している。今はそのことで、俺の頭の中はいっぱいだ。恒例になった家族総出の一泊旅行は、毎年5月の連休明けに行っていたのだが。今年は弟の仕事の都合やレンタカーの手配などの関係上、7月まで持ち越されたのだ。おととしは福島県のいわき市へ、去年は新潟県の津南町へ。そして今年は静岡県の沼津市を中心に、富士山東麓から伊豆半島の付け根あたりまでを旅してくる予定でいる。両親や俺ら兄弟はもちろん、弟の奥さんや彼女、それに今回からは親戚の叔母さんも同行することになったので、総勢10人の大所帯だ。とびきり大きなレンタカーを借りて、かなりにぎやかな旅になるに違いない。 この旅行の発案も企画も、すべて俺。おととしの春に母の快気祝を兼ねてみんなで旅行しようと思い立ったのがきっかけで、それから毎年恒例になった。みんなからどこに行きたいか何をしたいのかいろんな意見を聞いて、本を読んだりネットで調べたりさまざまな情報を加味しながらいくつものプランを立ち上げる。少しでも素敵な旅になるように、考えに考え抜いて最終的に最高の企画を完成させるのだ。そうやってああだこうだ考えている時間が、もう楽しくて仕方ない。旅行は行くことだけが楽しいんじゃなく、楽しみの半分は企画することだとはよく言ったものだ。家族旅行をプロデュースしていることに弟から感謝のコトバをもらったが、好きでやっている俺なのだからまったく気にする必要はない。むしろ俺ひとりで企画を楽しんじゃって、弟たちにはなんだか悪いなぁなんて気にさえなってしまうのだ。 今回の家族旅行も、母の行きたがっているサファリパークに行ったり、ワイン好きな叔母さんのためにワイナリーを訪れたり、豆腐好きな父を連れてみんなで豆腐作り体験をしたりするプランを、最終的に組み立てたいと思っている。そして実際にそれがプラン通りにならなかった旅になったとしても、それはそれできっと楽しいに違いないのだ。雨の季節さなかの日程ではあるが、あとは天候に恵まれることをただ祈るばかりである。
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2007年06月07日(木) ■ |
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Vol.692 そば屋さんの敷居は高い |
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おはようございます。りょうちんです。
世の中にはラーメン好きな人が多い。どこそこの店のラーメンはすごくおいしいとかやたら詳しい人や、どんなに遠くてもいくらみすぼらしい店構えでもウワサを聞くと足を運んで食べて確認にしないと気が済まない、などと言うラーメン通も少なくない。俺の友達にもいたりする。星の数ほど街にあふれるラーメン屋さんにひとりでふらっと入って、自分好みのラーメンを探すのもその人の趣味なのだと思う。 麺類が大好物な俺は、もちろんラーメンも好きだ。でも、ラーメン通と呼ばれるほど好きなわけではない。たまにラーメンが食べたくなることはあっても、どこがおいしい店なのか実はあまりよくわからない。それにいくら好きだからとはいえ、ひとりでふらっと知らないラーメン屋さんに入ることはそれなりに勇気のいることに思える。だからそんなことが何の抵抗もなくできる人が、ちょっとかっこよく見える。ラーメンよりもむしろ日本そばが大好きな俺は、ひとりでふらっと知らないそば屋さんに入ってざるそばの味を確かめたいなんて思うけれど、それはラーメン屋さんに入るよりももっとハードルが高い気がして、俺には到底できないのだ。 だが、そういうことをさらっとやってのけるかっこいい男がすぐ近くにいた。父親だ。俺以上にそば好きな父は、たとえひとりでも行ったことのないそば屋さんに普通に入りその店のそばの味を確認してくる。そんなことを長い間やっているから、自分で見つけたおいしいそば屋さんを父はたくさん知っている。そんな父に、俺は憧れる。俺も父のように、ひとりでふらっと知らないそば屋さんに抵抗なく入り、つるっとざるそばをすすって帰るなんて粋なことができるようになりたいのだ。 でも、それって今年還暦を迎える父の年齢だからこそさまになることなのか? 俺みたいな若僧には無理なことなのか? いや、違う。俺みたいな若僧が、それをいとも簡単にやっている方が数段かっこいいと思う。よし、それじゃ勇気を出して最近気になっているあのそば屋さんにさっそく行ってみよう。なんて意気込んでみたものの、やっぱりひとりで入るそば屋さんの敷居は高いんだよな。
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