ここしばらく、ネットに音沙汰ない間に何をしてたかというと、絵を描いてました。絵と言っても油絵とかじゃないです(もちろん)。コミックイラストというような、ケント紙にインク、つけペンで描くものです。 内輪でやっている同人誌の原稿でありまして、三ヶ月に一度の〆切が近づかないことには腰をあげないもので、鍛錬不足の肉体では走れないし泳げない、それと同じく、描くことを忘れた右手は脳の出力を受けつけず、萎縮したこころはイメージを生み出してくれず、リハビリと称して落書きを繰り返し、少しばかり絵のカンを取り戻した頃にはとうに〆切が過ぎてしまってる。なんて状態が長く続いてました。
趣味の活動が苦痛になってしまう、楽しくてやってたはずなのに。
今回はひとさまの助けを得てなんとか〆切をクリアしました。それから数日、なにかが大きく変わったわけじゃないけれど、長いトンネルを抜けたような気持ちを今、感じています。作品は人に見せるためのものだけど、仕事じゃないんだから、一番最初の読者である自分が楽しめなくてどーする。そんな、開き直りみたいな境地に、(今だけかも知れませんが)たどり着きました。
不完全であっても、出来がどうでも、なにかを生み出すことは喜びです。そして、稚拙なものであっても、自分というフィルタを通して世界を見て、そして作り出した成果は、他の人には成し得ないもののはず。自分にしか描けないものがあるなら、嬉々としてそれを成せばいいのじゃないかと。 むろん、そのためには鍛錬が必要だということも痛感しています。才能は求めて得られなくとも、技術は努力次第、身体を鍛えるみたいに、方向さえつかめれば鍛えることもできるんじゃないでしょうか。いや、やりたいことがあるならば、相応に鍛えないとあかんのです。
とまあ、〆切明けでハイになってるだけという可能性が高いのですが、ちょっとそんな穏やかな気持ちにもなってみたり、ひさしぶりに『トップをねらえ!』のCDを聞いて、「"努力と根性" で達成できないことはないかもだ」などと無謀な確信を抱いてみたりしてるのです。
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