たまの日々

2003年02月26日(水) リターンでその先へ

「タダ券があるんだけどいかない?」
とさそわれて年上の女友達と映画を観にいった。
話題の洋画はどれも時間があわなくて、
仕方なく13階段を観た。
女ふたりなのだから、
もうすこしたのしいものが観たかったな。
少林サッカーはとてもたのしかった。

女ふたりで話もいっぱいした。
こういう平日を過ごすのはどれくらいぶりだろう。
自分が自分じゃないみたいな、
しあわせなひとのようだった。

映画館を出ると、
奥へ続く路地にパトカーの灯りが列をなしていた。
映画を観ている最中に、
近所で火事が起きていたらしい。
野次馬らしきひとが、
「大変だったらしいよー」と知ったような口をきいていた。

いつも何かをあきらめるとき、

私がもう少しやさしくてかわいかったら

と心の中で唱える。
ときに友人に口走ってみたりもする。
みんなその意味をわかるはずもないし、
曖昧に微笑むだけだ。

それは言葉どおりのことで、
でもそれだけじゃなくて、
その言葉の真意を正確に伝えるのはとてもむつかしい。

ほんとうにしあわせなただのこむすめになれるのなら、
何度だってやりなおしたいと思うけれど、
私が大切にしているものを守りたいと思うその瞬間に、
いつも現れるターニングポイントを、
例えやり直せるとしても、
私は今と同じ道を選ぶだろう。

だから思う。
私がもう少しやさしくてかわいかったら
そういられたら。
という過去形。

リプレイ、ではなく、
リターン、で先へいく。



2003年02月24日(月) じりじり

雨上がりの日曜の午後、
河川敷の公園でキャッチボールをした。
春が少しずつ近づいている。
公園にくる人の数も少し増えた気がする。

バトミントン。
犬の散歩。
お弁当を広げている人もいる。

そして今日も筋肉痛。
腕。
背中。
足。

カンペキな運動不足。
なんとかしなくっちゃ。

気持ちの良い週末でした。
友人と水曜に映画を観にいく約束もした。
平日の約束はとてもうれしい。
女の子との約束だからダブルでうれしい。

最近仕事が忙しくない。
することがすくない。
どうやって時間を潰そうか必死になっている。
それでも、
そんな私に「仕事がはやいね」といってくれる課長は、
私を正社員に推薦してくれると言ってくれた。
正直ちょっと迷ったけど、
やりたいことを探すにはいいかもしれない。
私の人生で、
もっとも地に足が着いている生活ができるかもしれない。

かもしれない。という可能性にかけて。

じりじりと週末を待っている。
月曜日が終わって、
明日は出張で直行直帰。
水曜は映画。

犬といっしょに暮らしたら、
もう少し平日がたのしくなるのかな。

じりじり、
じりじり。
眠りに落ちる少し前の時間が落ちていく。



2003年02月17日(月) メッセージ

家に戻って郵便受けに指を入れると、
水族館の年間パスポート更新のDMがぱさりと落ちてきた。

もうすぐ一年、かぁ。

今日は取材を終えて、
会社からぷらぷらと長いみちのりを歩いた。
高校時代によく友人と笑いながら自転車で通った、
陽の匂いのするような田舎道をえんえんと歩いた。
まつげにも唇にもあたたかさが弾んで、
頬やおでこはひんやりしてきもちいい。
散歩はやっぱりたのしい。

伝えたかった。

そのきもちよさも、聡明な明るさも。
空に舞い上がる音も、なにもかも。






2003年02月13日(木) ススメ!

今週はあっという間に明日が金曜日だ!
月曜は会社にいったけど、
火曜は祝日だったので有給を取った。
水曜は再校を引き渡して、
木曜はひたすら暇だった。

明日も特に時間がつぶれる仕事はない。
何本かの電話を待つくらいしかやることがない。
怖いこわい。

それでもさばさばと一週間が過ぎようとしている。
今週の頭には気持ちの良いことが続いたせいかもしれない。

まず、
水栽培していたチューリップが咲いた。
はっぱがひらいて、茎が伸びて、
絵にかいたような赤い花が咲いた。

先週末に、
私のサドルのない自転車を引き上げてきた。
すっぱりと首を切り取られてぽかりと穴をあけた、
痛々しい私の自転車。
サドルを獲られて以来毎朝、
会社へ行く道すがらみつめていた。
痛かった。

ここ数日、
春のように暖かかったのに、
今日はやけに風が冷たい。
このまま春になってくれればいいのにっておもってたのに、
やっぱり簡単にやってきてはくれない。

去年は、
春からずっと秋みたいで、
そのまま冬に突入されたみたいな気分だった。

それでも、
三寒四温。
一歩進んで二歩下がる。
あれ、結局下がってんじゃん。
だめだめ。

三歩進んで二歩下がる。
前でも、横でも、後ろでも。
上だって下だってかまうもんか。
ススメ!



2003年02月06日(木) ねば。never。nevertheless。

たくさん話したいことがあるのだけど、
たくさんありすぎて上手く伝えられる気がしない。
それでも、だからといって伝えないのは、
何も思わないのとおんなじだから、
がんばって、つたない言葉で、気持ちを表現しよう。
そう思う。



ずっとずっと、
言葉にできなかった夢を声に出した事は、
臆病な私の最後通告のようです。

もう、
自分をごまかすのはやめよう。
そう思って、必死の思いで口にしました。
でも、
あまりにも長い間自分に嘘をつき続けてきて、
今となってはそれが本当なのか嘘なのか、
それすらも自分で解らなくなっています。
自分を演じ続けていないと、
誰の前にも立てなくなっている。
そして、周りにもそういう私を望まれている。
二重、三重に嘘で固める。
そうしないと不安でいられなかった。

そんな私がどうしてもほしくて、
ずっと隠し続けていたものです。

思い起こせば、
私は数年前まではそれを持っていたのかもしれません。
誰にも理解されなかったけれど。

それは、
外からみれば本物ではなかったから、
繋がっているわけでもない、
暮らしているわけでもなかったから。
けれど私には、その瞬間、本物以上に真実だった。

そして本物と同じように、
そうであって当たり前だとおもっていた。
ゆるぎないものだと思っていた。

でも違った。

何回も求めて、
何回も見失った。
そして今も探している。
必死に。



2003年02月03日(月) 輪廻

改札を抜けて階段を下りると、
ロータリーには先週の雪がまだところどころ固まっていた。

毎日寒い日が続いています。
今日もストーブを抱きしめるような勢いで
暖をとっている。
あかいひかりがあたたかく、
あたらない背中がつめたい。

今日は新部長がやってきた。
几帳面そうなひとで、
まだこちらを伺っている。
とても用心深く低姿勢だ。

第一営業日は、
社内報の配布日だ。
こまごまとした作業に追われ、
あっちへうろ、こっちへとろと駆けずり回る。
それ以外の時間は昨日古本屋で買った文庫本を、
ずっとずっと読み、
やっとひといきついた。

何度も繰り返す一週間。
必死にこなす一日。

遠くなってしまった記憶。
それでも、繰り返し押し寄せる。
時間がたってどんどん失っているはずなのに、
私の気持ちは、
どんどん研ぎ澄まされていく気がします。

どこまでもどこまでも続いていきます。
思い出もあやまちも、
過ぎし日はすべて今日へ、
そして明日へ。

これからどこへたどりつくのか、
今の私にはわからない。
けれど何もわすれてないよ。
どこにたどりついても、
ずっとおぼえているよ。

私にとってたいせつなことへ、
きっと、ずっと探しているから。

つらいときたのしいときさみしいとき、
輪を描くようにいつも戻ってくる。
その言葉を私は信じている。


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