先生妄想日記 |
2007年02月25日(日) アオノリ 本当に久し振りに、教室に男クラの男の子しかいなかった、某日。 女の子が教室に増えたからねー、最近では珍しい。 共学になって、めっきりシモネタも聞かなくなり、ちょっとは恥じらいを覚えたかしら、とおもっていたんですが、そんなことはなく。 「あぁぁぁ!俺、なんか今、すげーチンコ半ダチなんだけどー!」 「おっまえ、うるっせーよ!オメーも宿題やれよ!オメーのチンコがどんな状態だろうが知るか」 「えーだって、どうしよう、ヌいてくるべき?」 「知るかよ。ちょ、ね、英語の訳見せてくんね?」 「男なら完ダチさせとけ。英語まだやってねー」 「ちょーちょー待って、英語とかどっちでも良いから!てかなんもねーのに完ダチは無理じゃね?」 うんうん、えーと、頼むからもうちょっとボリューム下げて! 久々のシモネタは、なんていうか、うーん、強烈だぜ。 前はこんなん日常だったのに…!なんつー日常だったんだ…!離れて初めて知る非日常な日常。 などという間抜けな感慨に耽りつつ、彼らの続くシモネタを聞いていて、さっきから半だとか完だとかわめいている子の歯にくっつく緑の物体に気付いた。 「あれ、ちょっと、○○、こっちおいで」 「なんすか?え、俺?」 「うんうん、ちょっと…、あ、やっぱり。あんた歯にめっちゃアオノリついてるよ!」 耳元でこっそり教えてあげると。 途端に耳まで赤くなる彼。 「ちょ、先生、恥ずかしいから!そんなこと直接言わないでよ!」 えええええええええ! まぁ確かに恥ずかしいとはおもうけど!でも直接言わないと伝えられないし!誰かに「○○の歯にアオノリ付いてるから言っておいて…」なんつったら余計恥ずかしくないか。 ていうかその前に、もっと恥らうところがあるんじゃなかろうか。 上に書いたことより更にすごい、公の日記に書けないような内容の話を、学校中筒抜けなんじゃないのとおもうようなボリュームで話していたのは誰だ。 まさかそんなこと話すより、アオノリが恥ずかしいとは。 わたしもまだまだ修行が足りない。 |
2007年02月19日(月) 白髪 遊びに来ていた高校1年生ちゃん。 「うわっ、先生、白髪はっけーん!」 わはは、発見しなくていいモノを発見しおって…! 実は先日も、別の生徒に発見されたのでした。 今まで白髪とか気にしたことなかったけど、もしかしたらけっこうあるのかねぇ。 「一本だけ?いっぱいある?」 「うーん、わかんない。………一本だけ、かな。うん、一本だけです!」 「そか、抜いて抜いて」 「抜くと増えるんですよー。切ってあげる!わたし、上手だよ」 「わはは、上手とか下手とかあるのー」 「え、わたし、白髪多いんですよー昔から。だから慣れてるんです。染めてるけど。先生も増えたら染めれば?」 「えー染めるのかぁ…」 「けっこうキレイに染まりますよ。って、校則違反だけど」 「うーん、あんたらは若白髪だから染めて良いとおもうけど、私はほんとの白髪じゃん。もうあんま年齢に逆らってもなぁ」 「わはは、ときどき化粧濃いもんね、先生!」 な、なにおう。 でも、若白髪の子、多いですな。 わたしも実は、病気って判明するちょっと前、なぜか後頭部一直線に白髪が生えたよ。あれはびっくりした。 病気がよくなると同時に白髪もなくなったけど、今度は年齢的な白髪になってきたのかのー。おーやだやだ。 生徒に白髪切ってもらいながら世間話をしてる時間は、孫を持ったオバァちゃんみたいな気持ちになりました。ほわー。 ちなみに若白髪染めるのは校則違反にはならない…ような気がする。わからんけども。たぶん。個人的見解からして。 |
2007年02月15日(木) 靴箱清掃 13日、男クラ(男子校時代からいる学年は、クラスには男子しかいないわけで、共学学年の生徒からこう呼ばれておりまする)の生徒たちが昇降口付近でウロウロ。 「なにしてるの」 「靴箱きれいにしてるんす!」 「偉いねぇ。どうしたの、急に」 「明日チョコ入れてもらっても臭くないように!」 そして迎えた14日・バレンタイン。 共学化したからといって、靴箱にチョコが入っているわけではないと学んだ男クラ諸君。 ひとつおりこうになったね、おめでとう! |
2007年02月14日(水) 妊娠疑惑 バレンタインですな。 共学になってから、たぶん、そこらの男子よりはチョコレートをもらっておる。 直接受け取らないと知ってか知らずか、出勤すると机の上にチョコが山積み。 いやー女の子にモテモテじゃ。わはは。 さて「先生、チョコあげる!」と昼休みに来た高校2年生ちゃん。 「わーありがとう。でもごめん。手渡しではもらわない、てかもらえないから、一応、先生だし」 「えっ、まじで?○○先生とか△△先生とかもらってくれたのに!」 「わはは、うーん、持ってきてくれたのはすごい嬉しいから、愛だけ受け取っとく!」 「えー、なにそれ!先生、変なところでマジメなんだもん」 別にお菓子持ってきたりは容認されてるので、チョコもらっても良いのかなーとは思うんですけど、なんとなく。 校則がどうとかではなく、職員同士の義理チョコとか、ほんとアホくさいなーって思ったりしてるので、個人的に好きじゃないだけかも。 などとつらつら思っていたのですが、高校2年生ちゃんが続けていわく。 「来年は私、先生にあげられないのに…」 「ん?なんで?あ、受験か」 「違う違う、だって麦先生、妊娠してるんですよね」 な、な、な、なんだと!? なにそれ!なにそれ! 「え、みんな言ってる……」 「うそ、なに?なんで?どっからそんなうわさが」 「え、違うんですか?」 「え、え、えぇぇぇ?違うもなにも。いやいや、ナニ。ちょ、動揺しちゃった。妊娠してないよ。結婚もしてないのに」 「だから、できちゃった婚で、今年度退職って」 うえぇぇぇぇぇぇ!? 「なんだぁ、違うんですか。そっか。私、信じちゃった。だって先生、最近、全体的にふっくらしてて……」 そりゃ太っただけじゃ! まぁ確かに最近、身ごもったかと自分でも思うくらい腹が出てるけど! まさか本当に身ごもったと思われるほど、客観的に見ても腹が出ていたとは! 明日からダイエットじゃ。 と、机に山積みだったチョコを食べながら書いてます。いひひ。 |
2007年02月11日(日) 職場飲み会 昨日は女の職員だけで飲んできましたぞー。 職場の飲み会は人数多いとだめなんですけども(社会不適合だから!)、女性職員は、共学になった今も多いわけではなくてですな、一言で言うと楽しかったよ! 「麦先生、なんか習い事始めた?」 「えっ、なんで知ってるんですか?」 「わはは!やっぱりー!」 どうやら、前に「25過ぎた独身女性は習い事をする」という話題になったらしく「麦先生もそろそろ習い事をし始めるに違いない」と言われていたらしい。読まれとる。 「なにはじめたの?」 「えーと、習字とピアノと料理」 「わはははは!いきなり や り す ぎ !」 わはは、うん、私もやり始めて思った。 あと習い事じゃないので黙っていましたが、体調悪くて休んでいたフットサルとバレーボールも再開したのだよ。 ちなみに習字と料理が隔週、ピアノは毎週、サルとバレーは月イチですじゃ。 習字と料理を習うのは人生初めてなんですけども、予想外に楽しいよ。 ちなみにI先生は英会話、S先生はヨガ、M先生はお茶といけばな、K先生はなんとサーフィンをされているそうです。 おぉお、サーフィンいいなサーフィン! |
2007年02月06日(火) 石原先生 高校3年生ズの話題が続いたので、担任の先生の話を。 名前を石原先生といいます。 ちなみに、2年ほど前に書いた ヤマモトの担任 と同じ先生です。 2年前にも書きましたが、相変わらず生徒からも職員からも保護者からも愛されている石原先生。 むしろ2年前よりも愛されているかもしれませぬ。 本当に不思議な先生なのです。 口がうまいわけでも、上手に世渡りをしていくタイプでもなさそうなのに、なんでだろうなぁ。不思議だなぁ。 ちなみに、授業もやたら面白いらしい。石原先生になってから、わかるようになった、とか、いろんな学年の生徒から、よく聞きます。 そういう私も、石原先生のことを、生徒のことを安心して相談できる、数少ない先生の一人だと思っています。ほんと、不思議だなぁ。 ただ、石原先生は、生徒のことを、もう、笑えるくらい愛しているというのはわかります。 そして、生徒たちも石原先生に愛されていることが、本当によくわかっていると思います。 センター前、うちの教室をウロウロしていた3年生ズに、ガミガミ口うるさく「勉強しろって」と言っていた時のこと。 「あのね、俺ら、やってるよ」 「ほんとかよ」 「ほんと。だって俺ら、石原先生の生徒だよ。遊んでも良いけど、やるときはやれって言われ続けてきてんだよ、やるときはやるよ」 「……へぇ」 「石原先生、俺らのことすっげー好きじゃん。俺らみんな、それわかってるから、悪いことばっかしてっけど、停学とかほとんどみんななってっけど、俺らの学年、誰も退学してねーの」 「え……、そういえば、そうだね。すごい!」 「だろ?俺らバカだけど、でも、石原先生が俺らのこと、ぜってー裏切らねぇって知ってるから、俺らも石原先生のこと、最後のところでは、ぜってー裏切れないんす。俺も、石原先生が担任してくれてなかったら、こんな学校辞めてたかも。だから、受験も、俺らやるよ」 なんだ、そのアツい信頼関係は。 でもわたし、ちょっと感動しちゃったよ。 「ぜってー裏切らない」って、言い切れるなんて、すごいなぁ。 それ以前に「俺ら、石原先生の生徒だよ」って台詞が、すごい。 |
2007年02月05日(月) フライング 連日通ってきていた高校3年生ズが、自由登校に入り、ぱったり来なくなったうちの教室。 うちの教室だけじゃなく、なんか一学年いないだけで、学校全部が静かだよなぁ。 よし、溜まった雑用をサクサクこなすぜ! と思っていたら、いろんな証明をもらいに学校に来た高校3年生ズが、帰りに教室をのぞきにきた。 「うわぁ、閑散としてる」 「カンサン!すごいね、さすが受験生だね!よく覚えたね、そんな単語」 「先生、俺らのことバカにしてるっすね」 してないしてない! 「てか、まじで誰もいねーし」 「当たり前じゃん、みんな授業中よ」 「あーそっか。なんか変な感じ」 「そうだね」 「でも、ほとんど俺らの学年が遊びに来てたじゃん、毎日。先生、さみしいでしょ」 「まさか!静かでほっとしてるよ」 「わはは、強がってる」 「強がってないわ」 「強がってる強がってる。でも俺ら、来月には本当にいなくなるんだからね。こんなふうに制服着てフラフラここ来ることもないんすよ。先生、俺らがいない教室にちょっと慣れとかなきゃ、寂しくて死んじゃうじゃないすか」 「私はウサギか。死なないよ」 「良いトシして、自分のことウサギとか言っちゃうとこが先生っすね」 というわけのわからない会話の途中に、そうかぁ、もう制服着てこの子たちが遊びに来なくなる日は本当に本当に近いのか、と思ったら、泣きそうに。 でもこんなところで泣いてはいかん、泣いたらアホだ、と思って我慢。 でも、彼らが教室を出た後、「じゃーね」と見送るのはコレが最後かも、とか思ったら、やっぱり泣けました。 ひとりでヒソヒソ泣いてたら。 「せんせーゴメン、忘れ物……うわぁぁ!なんで泣いてんすか!」 「うわぁぁ!まじかよ!そりゃ卒業式だろ!せんせーフライングすぎ!」 うわぁぁ!なんで帰ってくんのー! いや違う、違うのさ、これはね、目にゴミがね……!と言い張りましたが、なんだよ、本当に寂しいの?と偉そうに言われてしまいました。 本当に寂しいわい。 「まぁ、泣いてたとか誰にも言わないっすから」 「えーと、うん、ごめん……いやいや、目にゴミが入っただけだってば」 「いやいや、てか、なんも見てねーし、俺ら。な?」 「うん、見てない見てない。忘れ物取りに来ただけ」 昔だったら、気まずそうに帰るか、それか指差して笑っただろうにね。 なんも見てねーし、なんて、いつから言えるようになったの。 本当に、もう大人になりつつあるのだね。 しかしすごいフライングだ。 進路も決まってなくて、彼らだって精一杯の時期に、変なもの見せて、ほんと申し訳ない。 |