今日の日経を題材に法律問題をコメント

2014年04月30日(水)

 日経(H26.4.30)2面で、中国の司法当局が商船三井の船舶を差し押さえ、その後商船三井が40億円の損害賠償金を支払った問題について書いていた。


 この問題は、1936年に中国企業が船舶2隻を日本の海運会社に貸し出し、その後、日本政府が船舶を徴用したが消息不明になっていたものである。


 中国企業側は、日本の海運会社に損害賠償を求めており、中国の裁判所は海運会社の流れをくむ商船三井に対し、約29億円の損害賠償命令を出し、2011年には差し押さえの執行を通知していた。


 論点はいろいろあるが、以下、政治問題は捨象し、民間企業の経営者責任という見地から考えてみる。


 この問題では時効の問題など気になる点はあるが、中国の法制度に照らす限り違法ということはなさそうである。


 そしてその結果、敗訴が確定し、差し押えまでされているのである。


 これが、中国政府が「日本に対する戦争賠償請求を放棄する」と宣言した日中共同声明に違反しているのであるなら、安易に支払うことは問題ともいえ、別の対応もあり得るのかも知れない。


 しかし、本件は1936年に起こっており、そのため日中共同声明の対象外のようである。(外務省も「日中共同声明違反とははっきり言えない」という見解である。)


 そうであれば、民間企業である商船三井としては、差し押さえられた時点で賠償額を支払うしかなかったのではないか。


 もちろん差押え後も和解交渉をすることもあるが、3年間も交渉を継続するということは考えられない。


 だらだらと交渉をしていた結果、賠償金が10億円以上も増えてしまったのであり、これは経営者責任を問われるべき問題ではないだろうか。



2014年04月28日(月) 海水浴場での入れ墨規制

 日経(H26.4.28)社会面で、各地の海水浴場で音楽や飲酒、バーベキューなどを規制する動きが広がっているという記事が載っていた。


 また、海水浴場では入れ墨客の規制も問題になっているが、記事では、鎌倉市が制定を検討したものの、「入れ墨の露出などは『表現の自由』との兼ね合いが微妙で見送った」としていた。


 入れ墨は、憲法上は、表現の自由ではなく幸福追求権の問題であろうと思われるが、いずれにせよ、入れ墨をすることは憲法上の権利といえるから、誰でも立ち入れる場所で入れ墨を見せることを禁止することは難しい問題がある。

(なお、公衆浴場やプールなどでの規制は、契約によって入れ墨客を拒否しているので問題にはならない。)


 ところが、神戸市は、須磨海岸において、「入れ墨を公然と公衆の目に触れさせ、不安、畏怖,困惑、嫌悪を覚えさせて、他人の海岸の利用を妨げる」ことを禁じている。(ただし、罰則規定はない。)


 ややあいまいな規制の仕方ではあるが、これによりワンポイントの入れ墨程度は禁止の対象にならないだろうから、過度な規制にはなっていない。


 日本人は、入れ墨に恐怖感を覚える人も多く、規制の必要性は高いと思うから、神戸市の条例程度であれば、違憲の問題は生じないと思う。



2014年04月25日(金) 認知症の家族に損害賠償命令

 日経(H26.4.25)社会面で、JR東海が、愛知県で自宅を出て徘徊中に電車にはねられて死亡した認知症患者の家族に対して損害賠償を求めた事件で、名古屋高裁は、認知症患者の妻と長男に約720万円の賠償を命じた一審判決を変更し、妻のみに約360万円の支払いを命じたと報じていた。


 息子は20年以上も別居生活を送っていたというから、具体的な監督義務を認めることはできなかったのであろう。


 懸念されるのは、賠償額が半額になったとはいえ、一審に続いて妻の監督義務違反が認められたことである。


 もちろん監督責任の有無は事案ごとに異なるのでいかなる場合に責任を負うかは一概には言えない。


 ただ、介護する側としては、このような監督責任が認められると不安になるのは間違いない。


 それ以上に不安なるのは病院ではないだろうか。


 介護施設は、出入り口は簡単には開かないようになっているが(それでも事故は起こり得る)、病院は開放的だから、病院側としては心配である。


 かといって、認知症の方を施設に閉じ込める方向に向かうことは本末転倒であろう。


 それゆえ、保険制度の充実により、介護する側が安心して介護できる体制が望まれる。



2014年04月24日(木) 海自いじめ自殺の事件の控訴審判決の評価

 日経(H26.4.24)社会面で、海上自衛隊いじめ自殺訴訟判決の続報が載っていた。


 この訴訟は、護衛艦「たちかぜ」に勤務していた1等海士が自殺した原因は先輩隊員のいじめであるとして、遺族が、国と先輩隊員に損害賠償を求めていたものである。


 一審ではいじめの事実は認めたものの、裁判所が認めた賠償額は440万円であった。


と ころが、海自側は、全乗員にいじめの有無についてアンケートを実施しており、そこにはいじめの事実が記載されていたのに、海自側は一貫して「破棄した」と回答していたところ、控訴審において内部告発によりアンケートの存在が明らかになった。


 そのため、控訴審判決では、アンケートを隠したことは違法であるとし、一審判決が認めなかった自殺の予測可能性を認定し、それにより、賠償額は440万円から約7300万円と大幅に増額した。


 マスコミはこの二審判決を評価しているようである。


 しかし、控訴審判決は、海自側がアンケートを隠したことが違法であるとしながら、その行為自体についての損害賠償を認めていないと思われる。少なくとも、記事ではそのように読める。


 しかし、この点が問題であろうと思う。


 確かに、控訴審判決が、アンケートを隠したことが違法であると認定したことには大きな意義ある。


 しかし、一般人が組織に対して訴訟したとして、当該組織が証拠を隠した場合、訴えた側はいかんともしがたく、立証不十分で敗訴する危険性が極めて高い。


 それだけに、証拠を隠したことについては強く非難されるべきであり、そのような隠ぺい行為自体について損害賠償請求が認められるべきである。


 控訴審判決は、この点の踏み込みが不十分であると思う。



2014年04月23日(水) 裁判員で急性ストレス障害になったとして訴えていた裁判

 日経(H26.4.23)社会面で、強盗殺人事件の裁判員裁判で裁判員を務め、殺害現場の写真を見るなどして急性ストレス障害になったとして、国に200万円の損害賠償を求めていた訴訟が結審したという記事が載っていた。


 裁判員を務めて体調を崩したことは同情するが、その主張には同意できない。


 裁判員が証拠を見るのは当然のことである。


 裁かれる被告人としては、裁判員が証拠を十分見ずに判断されたのではたまらないであろうし、被害者側としても納得できないのではないだろうか。


 判決も、請求棄却になるのは間違いないであろう。


 それにしても、記事では、4月23日に結審して、判決は9月30日としていたが、判決までに5か月もかかるというのは異例である。何か特別の理由があったのだろうか。




2014年04月22日(火) 不動産取引にインターネット取引を解禁?

 日経(H26.4.22)1面で、国土交通省は不動産の売買や賃貸でインターネット取引を解禁することを検討するという記事が載っていた。


 現行法では、仲介業者は、取引条件など重要事項の対面説明や、契約内容の書面交付が義務付けられているが、テレビ電話や電子メールで代替できるようにするとのことである。


 しかしこのようなインターネット取引の解禁は慎重であるべきであり、少なくとも直接の対面が免除される取引を相当程度限定すべきであると思う。


 不動産取引は、一般の人にはそれほどある取引ではなく、取引金額も大きいので、保護の必要性は高い。


 また、不動産の買主は、仲介業者があらゆることをしてくれると思っているが、仲介業者側は法律上の義務以上のことはする義務まではないと考えており(それ以上のことはサービスということになる)、考え方に違いがあるため、そもそもトラブルになりやすい構造にある。


 それだけに、インターネットだけの取引はトラブルを誘発させるおそれがあり、解禁には相当慎重であるべきと思う。



2014年04月21日(月) 裁判官出身の法務省職員が女子トイレで盗撮

 日経(H26.4.21)夕刊で、裁判官出身の法務省職員(50)が法務省内の女子トイレで盗撮した疑いがあるという記事が載っていた。


 裁判官出身で法務省に出向しているのであれば、かなりの幹部と思われる。


 瀬木比呂志氏の「絶望の裁判所」では、裁判官は性犯罪が多いと書いていたが、他の職業の人でも迷惑防止条例で罰金を受けている人は意外とおり、裁判官が特段多いことはないと思う。


 ただ、50歳になってもトイレで盗撮していたとなると、これまでも相当似たようなことをやっていたのではないだろうか。



2014年04月18日(金) 顧問弁護士がインサイダー取引

 日経(H26.4.18)社会面で、「東京都内の法律事務所に所属する60代男性弁護士にインサイダー取引の疑いがあるとして、証券取引等監視委員会が調査を進めている」という記事が載っていた。


 この弁護士が顧問を務めるジャスダック上場企業が公募増資をするとの情報を事前に入手し、同社株を不正に売却したとのことである。


 当然、この会社との顧問契約は解除になるであろうし、信用も失うことになる。


 インサイダー取引により得た利益はわずか数十万円だったようであるが、失ったものは大きいいうことになる。



2014年04月17日(木) マウントゴックスの民事再生申し立てを棄却

 日経(H26.4.17)5面で、東京地方裁判所は、仮想通貨ビットコインの取引所マウントゴックスの民事再生手続き開始の申し立てを棄却したという記事が載っていた。


 これにより破産手続きに移行することになる。


 すでに信用を失った取引所で取引をしようと考える者はいないであろうから、会社を再生できるはずがなく、破産への移行は予想されたことである。


 それにしても記事の扱いは小さく、もう話題にもならなくなっているようである。



2014年04月16日(水)

 日経(H26.4.16)スポーツ面で、プロ野球の統一球が基準を超えて飛びやすくなっている問題で、製造元のミズノ社長が、謝罪するとともに、現在の在庫の中から基準に適合しているボールを選別して納品すると述べたと報じていた。


 この問題は、3月29日に使用球の反発係数を計測した結果、NPBが定める反発係数0・4034〜0・4234を5球場で上限値を上回っていたことが発端となっている。


 契約では、統一球の反発係数は基準内に収めることとなっていたはずであり、それに反しているであるから、契約違反となるであろう。


 もっとも、統一球は特定物とはいえないであろうから、要求した基準に達していなかったことは、瑕疵担保責任ではなく、不特定物売買における債務不履行責任の問題になると思われる。

(特定物売買は瑕疵担保責任、不特定物売買は債務不履行の問題であるとするのが通説である。判例は両者の責任の区別基準が明確でないとされている。)


 それゆえ、今後、基準に適合した物を納品することは、社長が記者会見で言うまでもなく当たり前のことであり、しかもそれだけでなく、ミズノの損害賠償責任も問題になるはずである。


 ところが、そのような損害賠償を求める声がNPBや球団からまったく上がっていないのは不思議なことである。



2014年04月15日(火) 大学予備校の学費返金拒否の規定は無効との判決

 日経(H26.4.15)社会面で、大学予備校が中途退学者に学費を返金しないとの規定は無効であると主張して争った事件の訴訟で、大分地裁は返金拒否規定は無効と判断したという記事が載っていた。


 大学については、最高裁は、返金拒否規定は有効として判断している。


 ところが大分地裁は、「予備校は別の人を中途入学で受け入れるなどの措置をとることができ、中退によって授業料全額分の損害を受けるとは言えない」としており、最高裁判例とは事案が異なると考えたのであろう。


 しかし、大学予備校では、中途入学は一般的なのだろうか。


 この点は最近の予備校事情がよく分からないが、中途入学が普通なのかどうかが、授業料返金拒否規定が有効かどうかの判断の分かれ目になるのだろうと思う。



2014年04月14日(月) 公開捜査の必要性と被疑者の名誉の保護との対立

 今日は休刊日なので昨日の日経(H26.4.13)であるが、社会面で、殺人容疑で指名手配中の被疑者の父親が「殺人犯の家族と認識され、人格権を侵害された」として公開捜査の中止と損害賠償などを求めた訴訟で、盛岡地裁は請求を棄却したという記事が載っていた。


 公開捜査のポスターでは、指名手配者を「犯人」と表記しており、これが問題になった。


 公開捜査の必要性と、指名手配者の名誉の保護(本件では父親の名誉が問題になったが)との衝突が起きているわけで、興味深い問題である。


 判決では、「ポスターは被疑者を『犯人』と断定するもので、無罪推定の原則に反し許容できない」と指摘したが、父親の名誉や人格権は侵害されないとして、請求は棄却した。


 「犯人」というのは犯罪者という意味である。


 それゆえ、無罪推定の原則からして、この判決のいう通り、指名手配者を「犯人」と断定するのは行き過ぎであろう。


 もちろん、公開捜査の必要性は高く、指名手配者の顔写真や氏名を記載することは当然である。

 
 ただ、表現の仕方には工夫が必要であるということであろう。



2014年04月11日(金) 少年法改正 厳罰化が柱

 日経(H26.4.11)夕刊で改正少年法が成立したという記事が載っていた。


 少年に言い渡す有期刑の上限を15年から20年に引き上げるなど厳罰化が柱である。


 そもそも、厳罰化してもそれによって犯罪が減るわけではない。


 現に、少年犯罪のうち刑法犯の検挙人員は平成16年から一貫して減少している。


 したがって、犯罪抑止という見地からは厳罰化の必要はないといえる。


 しかし、被害者側の感情を考えると、成年の処罰の場合とのバランスは必要であり、その見地からは厳罰化はやむを得ないと思う。



2014年04月10日(木) 小保方氏の記者会見

 日経(H26.4.10)3面社会面で、STAP細胞の研究論文に不正があったとされる問題で、理化学研究所の小保方晴子氏が記者会見した様子を詳細に報じていた。


 記者会見の内容自体は新しい資料もなく、説得力があったとは思われない。


 ただ、一時は一方的に非難される状態であったが、代理人が就くことによって、自分の考えをきちんと主張する機会が得られたのであるから、よかったのではないだろうか。


 世間が、この代理人に対してどのように評価しているのかはよく分からないが、私としてはよくやっていると思う。



2014年04月09日(水) 砂川最高裁判決は集団的自衛権を否定していないのか?

 日経(H26.4.9)4面で、安倍首相が、「自国の存立に必要な自衛措置は認められる」とした砂川最高裁判決について、「最高裁判決が集団的自衛権を否定していないのははっきりしている」と力説したという記事が載っていた。


 しかし、「最高裁判決が集団的自衛権を否定していない」というのは誤導であろう。


 なぜなら、砂川事件では集団的自衛権は争点となっておらず、それゆえ最高裁は集団的自衛権については判断していないからである。


 判断していないのであるから、「最高裁は集団的自衛権について否定していない」と形式論理的にはいえるのかも知れないが、肯定もしていないのである。


 にもかかわらず、否定していないことだけを取り上げるのは、恣意的解釈というしかない。


 政治家がこのような論理を使って自己に有利な主張として援用する程度ならまだしも、行政の長たる人が最高裁判決をこのように恣意的に解釈することは非常に問題があると思う。



2014年04月08日(火) 公職選挙法の虚偽記入罪の規定は政治家にとって鬼門

 日経(H26.4.8)1面で、みんなの党の渡辺代表が、DHC会長からの8億円借り入れ問題の責任を取り、代表を辞任する意向を表明したと報じていた。


 渡辺代表は「法的には問題ない」と言っているが、そうだろうか。


 選挙のために使われていれば、公職選挙法違反(虚偽記入)となり、金額も大きいから、猪瀬前都知事のような罰金刑では済まないかも知れない。


 この公職選挙法の虚偽記入罪の規定は、政治家にとって今後も鬼門になると思われる。



2014年04月04日(金) 立場によって、発言の意味合いは異なる

 日経でなく、ネットニュース(H26.4.4)で、ライフネット生命社長が、ブログで新入社員に対し、「毎朝、定時より30分前にきっちりした身なりで出社し、新聞を読む」ことを勧めたことが物議を醸しているとの記事が載っていた。


 そのアドバイスは、親戚の甥っ子に新入社員の心得を説くのであれば、間違いではないと思う。


 上司としては、定時にばたばたと出社する新入社員よりも、30分前にきちんと出社する新入社員の方を可愛いと思うのは人間としての当然の心情だからである。


 ただ、これを使用者側が言うのはまったく意味合いが異なるのであり、「サービス残業の強要」と批判されてもやむを得ないであろう。



2014年04月03日(木) 有能な弁護士を雇えば必ず勝てるのか

 日経でなく朝日新聞(H26.4.3)で、南極海における日本の調査捕鯨の中止を命じた国際司法裁判所について報じていた。


 記事では次のように書いていた。

 「判決は日本政府の事前の予想に反して完敗だった。」

 「日本政府は準備段階から『日本として最良のチーム』(外務省幹部)という万全の態勢で裁判に臨み、代表団には著名な国際法学者のほか英、仏などの法律顧問も参加した。同じ捕鯨国のノルウェーなどからの科学者も加えた『最強』の布陣だった。」

 「『最低でも数千万円単位の弁護報酬を支払い、世界的権威の弁護士を雇った。完敗はあり得ないとなめていた』(政府関係者)」


 その取材内容は本当だろうか。


 本当であれば、日本政府はあほというしかない。


 国際司法裁判所も裁判であるから、事実を確定して、それに法を適用して判断するという作業に変わりはない。


 本件では、調査捕鯨か商業捕鯨かが一番の争点であったと思われるが、それは事実問題なのであるから、弁護士がいくら有能であってもそれほど影響しないであろう。(無能な弁護士はだめであるが)


 そして、捕鯨の実態を見ると、商業捕鯨と言われても仕方ないのが実情ではないだろうか。


 そうなると、「事前の予想に反して完敗」といっても、勝てる予想をした日本政府の方があほだったということになるだろう。



2014年04月02日(水) 「STAP細胞」 不正行為の故意がなかったことの立証責任は小保方氏にある

 日経(H26.4.2)1面で、理化学研究所は、「STAP細胞」の論文に関する最終報告を発表し、論文に使った画像の使い回しや切り貼りで小保方氏に研究不正行為があったと認定したと報じていた。


 これに対して小保方氏は、「悪意のない間違い」であり、不正行為ではないと反論しているようである。


 文科省は、研究活動の不正行為の定義について次のとおりガイドラインを定めている。


 「ねつ造」とは、存在しないデータ、研究結果等を作成することであり、「改ざん」とは、研究資料・機器・過程を変更する操作を行い、データ、研究活動によって得られた結果等を真正でないものに加工することとしている。

 そして、「ただし、故意によるものではないことが根拠をもって明らかにされたものは不正行為には当たらない。」としている。


 つまり、刑法理論とは逆に、故意がないことの立証責任を、不正行為を指摘された側に課している。


 ところが、小保方氏の現時点での反論は、「不正行為する必要はない」というだけであり、「根拠をもった」反論とは言えない。


 「実験ノートの記述があまりにも不足している」とも指摘されており、今後、小保方氏が根拠を持った反論をすることは難しいのではないだろうか。



2014年04月01日(火) 袴田事件の再審開始決定に、検察側が即時抗告

 日経(H26.4.1)社会面で、1966年に静岡県清水市で一家4人を殺害したとして死刑判決が確定した袴田巌さんについて、静岡地裁は再審開始を認めたが、静岡地検はその決定を不服として東京高裁に即時抗告したと報じていた。


 マスコミは、地裁の再審開始決定を全面的に支持しているようである。


 しかし、弁護側と検察側のDNA鑑定の結果は異なっており、弁護側鑑定を採用すべきかどうかは一概には言えない。


 再鑑定の必要があるかも知れない。


 それゆえ、結論がでるまでにはまだまだ時間はかかるのではないだろうか。


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