今日の日経を題材に法律問題をコメント

2013年10月31日(木) NHK受信契約 契約締結を申して入れるだけで契約が成立か

 日経(H25.10.31)社会面で、NHKが神奈川県の男性に受信料支払いを求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は、「受信者が受信契約に応じる意思を示さなくても、NHK側が契約締結を申し入れて2週間たてば契約が成立する」との判断を示したと報じていた。


 しかし、放送法64条は、「放送の受信についての契約をしなければならない。」としていて、文言上受信者の契約行為を予定している。


 それゆえ、NHKが契約を申し入れて一定期間経過するだけで契約が成立するというのは無理がある。


 一審では、契約成立には裁判でNHK側の勝訴判決の確定が必要としており、これが条文の文言に素直な解釈ではないだろうか。



2013年10月30日(水) 窃盗罪の示談の相場

 日経(H25.10.30)社会面で、東京地検は、窃盗で逮捕された後、釈放されていたタレントみのもんた氏の次男を起訴猶予としたという記事が載っていた。


 他の新聞では、示談が成立したと報じていたから、もしそうであれば穏当な処分であろう。


 示談金がいくらだったかは不明である。


 決まった相場というのはなく、支払う側の資力などで変わるが、この事件は未遂だったから、30万円から50万円程度だったのではないだろうか。



2013年10月28日(月) 学資保険が元本割れで和解

 日経(H25.10.28)夕刊で、学資保険に入ったが、保険料の払込総額(元本)より受取額が少なくなったとして、契約者が住友生命保険に対し、差額分の返還を求めた事件で、大阪高裁で和解が成立し、会社側が返還に応じたと報じていた。

 提案書には「利率は経済情勢により今後変動することがある」などと書かれてはいたが、外交員は受け取り想定額を強調する説明にとどまっていたという。


 ただ、外交員の説明の問題だけでなく、元本割れの可能性があるという制度設計に問題があったのではないか。


 というのは、『学資保険』は、子どもの進学資金のための貯蓄というイメージが強く、元本割れをするとは誰も思わないからである。


 いずれにせよ、大阪高裁での和解により、他の同種の訴訟への影響は大きいと思われる。



2013年10月25日(金) 「偽装でなく誤表示」?

 日経(H25.10.25)社会面で、阪急阪神ホテルズがホテルのレストランなどでメニュー表示と異なる食材を使用していた問題で、同社の出崎弘社長は、謝罪する一方で、「偽装でなく誤表示である」ことを強調したと報じていた。


 このような問題でのマスコミへの対応は難しいが、あとで撤回に追い込まれる可能性のある発言はしない方がいい。


余計に叩かれるからである。


 報道では、「トビウオの卵をレッドキャビア」「普通のネギを九条ネギ」「市販のオレンジジュー スをフレッシュ」「冷凍を鮮魚」「牛脂注入肉を霜降り肉」としていたそうである。


 これを誤表示というのは無理がある。


 そのため、今後撤回に追い込まれる可能性は高いように思われる。


 社長としては、担当者から「意識的な偽装ではない」と報告されれば、取り敢えずその通り発表するしかないのかもしれない。


 しかしその場合でも、「担当からは誤表示との報告が上がってきているが、引き続き調査している。」程度にしておくべきではなかったかと思う。



2013年10月24日(木) 年金支給日当日の差押え

 日経(H25.10.24)夕刊で、島根県内の市町村が国民健康保険料の滞納者に対し、年金口座の預貯金を差し押さえた81件のうち、年金支給日当日に差し押さえをしたケースが70件に上っていたという記事が載っていた。


 年金の差し押さえは法律で禁じられているが、最高裁は、年金が預金口座に振り込まれた場合には、それを差し押さえることは違法ではないと判断している。


 そのため、記事のように、公租公課を徴収する手段として、年金等が口座に振り込まれた直後を狙って差押えるケースが増えており、問題になっている。


 このような場合、受給者が民事執行法による差押え金債権の範囲変更を申し立てれば、裁判所は、生活状況等を考慮して、差押命令を取り消すこともある。


 しかし、差押命令が必ず取り消されるとは限らないし、そのような申立ができることを知らない人も多いであろうから、保護として十分とはいえない。


 かといって、公租公課の徴収ができなければ、結局は国民全体の負担となるのであるから、口座に振り込まれた直後を狙って差押えることが悪質とまでは言えないであろう。


 なかなか難しい問題である・・。



2013年10月23日(水) 裁判員裁判無罪を逆転有罪とした二審判決を、最高裁が支持

 日経(H25.10.23)社会面で、覚醒剤をスーツケースに隠して、アフリカから成田空港に密輸したとして、覚せい剤取締法違反罪などに問われた事件で、最高裁は、一審裁判員裁判で無罪となったが逆転で有罪とした二審の判断を支持し、弁護側の上告を棄却したという記事が載っていた。


 記事では分かりにくいが、この事件で被告人は、「第三者から、覚せい剤と知らされずに運搬を頼まれた」と弁明したのではない。


 「ウガンダ共和国を出発する前に、メイドに、スーツケースの購入と衣類等の詰め込みを依頼し、そのまま携帯してきた。日本に入国するまでその内容物に手を触れていない」と弁明したのである。


 この点につき、最高裁は、密輸組織が、運搬者の知らない間に覚せい剤を手荷物の中に忍ばせて運搬させると、忍ばせた覚せい剤の回収が困難になるから、回収が確実な特別の事情がない限り、そのような運搬方法はあり得ないと判断した。


 これは、経験則に合致する考えであろう。


 一審は裁判員裁判による判断であり、最高裁は、別の判決において、裁判員裁判の判断を尊重すべきとしている。


 しかし、裁判員裁判であっても、経験則に反する認定まで尊重する必要はないであろう。


 それゆえ、一審裁判員裁判の無罪を覆し、有罪とした二審を支持した最高裁の判断は適切であるし、別の判決で「裁判員裁判の判断を尊重すべき」と述べたこととも矛盾していない。



2013年10月22日(火) 強制起訴で無罪になった場合には補償すべき

 日経(H25.10.22)社会面トップで、「強制起訴制度の導入から4年半。起訴判断の権限に伴う重い責任を負うことになった検察審査会の課題を検証する。」という特集記事が載っていた。


 記事によれば、兵庫県明石市歩道橋事故で強制起訴された県警明石署元副署長は(一審免訴)は、起訴を理由に再就職先から退職を余儀なくされたそうである。


 しかしそのような場合でも、現行の検察審査会法には、被告人が被った不利益を補償する規定はない。


 検察官が起訴できるだけの証拠がないと判断したのに強制起訴され、その結果無罪になった場合には、被告人が被った不利益は甚だしいものがある。


 話しは少し変わるが、平野龍一東大元教授は、刑事訴訟において、検察官と被告人・被疑者とは対等な当事者に過ぎないという当事者主義訴訟構造を提唱した。


 そして、検察官は一方の当事者に過ぎないのであるから、起訴段階で検察官が犯罪の有無を最終判断すべきでなく、現行の起訴のハードルは高すぎるとした。そして、起訴したが結果的に、裁判所が無罪と判断した場合には、国家賠償で補償すればよいと主張した(という記憶がある)。

 
 強制起訴は、「証拠が十分ではないかも知れないが、取り敢えず起訴をして、その犯罪の成否を裁判所の判断に仰ごう」という考え方が強いように思われる。


 これは当事者主義訴訟構造の考え方に似ている。


 そうであれば、平野元教授が提唱したように、強制起訴されたが無罪となり不利益を被った被告人に対しては、せめて金銭的補償をすべきではないだろうか。



2013年10月21日(月) 法科大学院の修了者の活躍の場が広がる?

 日経(H25.10.21)法務面で、法科大学院の修了者を採用して、法務の専門知識をビジネスに生かそうとする企業が増え始めたという記事が載っていた。


「司法試験に合格していなくても法律の素養を評価し、短期間で戦力に育つと見込むからであり、法務部だけでなく、幅広い職種に活躍の場を広げている。」とのことである。


 せっかく法務大学院を修了しながら、弁護士になれなかった、あるいはならなかった人の人材活用の場が増えることは喜ばしい。


 ただ、司法試験に合格して研修を修了した弁護士でも、大卒新卒者とあまり変わらない給料で採用できる時代である。


 それなのに、法科大学院を修了しただけ人の活躍の場が本当に広がるのだろうか?



2013年10月18日(金) 「名張毒ぶどう酒事件」について

 日経(H25.10.1)社会面で、三重県名張市で1961年、女性5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」の第7次再審請求で、最高裁が、奥西勝死刑囚の再審請求を退けたが、それを受けて、弁護団は「信じられない思い」と怒りをあらわにし、第8次再審請求を申し立てる方針という記事が載っていた。


 再審請求では、犯行に使われたぶどう酒の残留毒物が、奥西死刑囚が自白した農薬「ニッカリンT」と一致するかが争点であった。


 弁護側は、「ニッカリンT」からは特有の副生成物が検出されるが、事件当時の鑑定でこの副生成物は検出されておらず、「毒物は別の薬で、自白は強制されたもので虚偽」と主張していた。


 これに対し、名古屋高裁は、再鑑定を行い、それによれば、ニッカリンTの場合でも、抽出の手法などによっては副生成物が検出されない可能性があるとの結果になった。


 そのため、名古屋高裁は「ニッカリンTを使った」とする奥西死刑囚の自白内容と、副生成物が検出されなかった当時の鑑定結果に矛盾はないと判断して、再審請求を退けており、最高裁はその判断を支持したものである。


 この事件は、一審では無罪判決が言い渡されているように、奥西死刑囚が間違いなく犯人であるという証拠は乏しい。


 そのため、日弁連も再審請求を支援している。


 しかし、再審請求では、事件全体を見直すのではなく、「無罪等を認めるべき明らかな証拠が新たに発見された」かどうかが審理されるだけである。


 すなわち、この事件でいえば、「ニッカリンT」からは特有の副生成物が検出されないことがあるかが最大のポイントになったのでである。


 その結果、再鑑定において、「ニッカリンTの場合でも、抽出の手法などによっては副生成物が検出されない可能性がある」とされたのである。


 そうすると、その再鑑定が正しいことを前提とする限りは、再審請求が棄却となってもやむを得ないということになりそうである。



2013年10月17日(木) 証券会社がロスカットが遅れ、損害賠償義務を負う

 日経(H25.10.17)社会面で、FX取引で約定が遅れたことで損害を被ったとして、松井証券に対して約1400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は約200万円の支払いを命じたという記事が載っていた。


 損失が無制限に拡大するのを防ぐため、あらかじめ設定した為替レートになった場合に強制決済される「ロスカット」と呼ばれる仕組みを設定していたところ、ロスカット約定までに約18秒経過し、その間の相場変動で、原告に損失が生じたと主張していた。


 これについて裁判所は、「ロスカットまでに10秒を超えれば合理的範囲内とはいえない」として、証券会社側に損害賠償を命じたということである。


 技術的限界はよく分からないが、ロスカットまでに10秒以内でなければ損害賠償義務を負うとなると、かなり設備投資が必要になるであろう。


 松井証券は有力な証券会社であるから、それでもロスカットまで時間を要し損害賠償義務を負うとなると、この判決がきっかけにFX取引の会社の淘汰が始まる可能性がある。


 その意味で、業界的には重大な判決かも知れない。



2013年10月16日(水) 長期審理の裁判を裁判員裁判の対象から外す

 日経(H25.10.16)社会面で、谷垣禎一法相は、審理が著しく長期間になる事件を裁判員裁判の対象から除外できるようにする裁判員法改正を法制審議会に諮問したという記事が載っていた。


 裁判員にとって長期間の審理は、心理的にも肉体的にも経済的にも非常な負担であると思う。


 しかし、司法に市民感覚を導入するという趣旨からすれば、長期審理だからといって裁判員裁判から除外するのは、理屈が通らないのではないだろうか。



2013年10月15日(火) 遺言信託の手数料は意外に高い

 今日は新聞休刊日のため、昨日の日経(H25.10.14)5面で、遺言書の作成から保管、遺産の名義変更まで信託銀行が請け負う「遺言信託」が注目を集めているという記事が載っていた。

 「死後の相続を気にする高齢者が増えているが、手続きは多岐にわたり、当事者だけでは対応できないことが多いため」である。


 もちろん、このような業務は信託銀行だけでなく、弁護士も可能である。というよりも本来は弁護士の業務である。


 しかし、弁護士が遺言執行者になった場合に、言者よりも弁護士が先に亡くなることもあり得る。


 そのような不安定さを考えると、信託銀行に依頼するのは一つの考えであろう。


 ただ、信託銀行の手数料は意外に高いのが問題であろうと思う。



2013年10月11日(金) ストーカー行為に対する刑罰が軽いのでは

 日経(H25.10.11)社会面で、東京都三鷹市で私立高校3年の女子生徒が刺殺された事件について、「ストーカー対策の難しさが改めて浮き彫りになった」と
いう記事が載っていた。


 この事件では、警察の対応が問題にされている。


 その点は別にして、ストーカー規制法の刑罰は軽いのではないだろうか。


 ストーカー行為の刑罰の上限は懲役6月であり、禁止命令に違反してストーカー行為をした場合でも最高刑は懲役1年である。


 厳罰化しても直ちにストーカー行為が減少することはないかも知れない。


 しかし、その行為の悪質さに比べて刑罰が軽い気がする。



2013年10月10日(木) インサイダー情報提供行為の処罰の必要性は高い

 日経(H25.10.10)社会面で、インサイダー取引をしたとして金融商品取引法違反罪に問われた元SMBC日興証券執行役員が、懲役2年6月、執行猶予4年、罰金150万円とした横浜地裁判決を不服として、東京高裁に控訴したという記事が載っていた。
 

 一審では、被告がインサイダー情報を会社役員に伝え、会社役員が株を売買し利益を得たと認定。被告と会社役員との共謀は否定したが、情報を伝えて会社役員に取引を決意させたとして教唆罪を適用した。


 今年6月に金商法等改正法が成立し、インサイダー事実を伝達した者を一定の要件の下で規制・処罰の対象とすることにしたが、それまでは情報伝達行為を直接処罰する規定がなかった。


 しかし、インサイダー情報を提供する行為は、それ自体が、公正な価格形成を歪め、投資者の信頼を裏切る違反行為であり、処罰の必要性は高い。


 したがって、教唆、ほう助の要件を充たすのであれば、処罰されるのはやむを得ないだろう。


 それゆえ、控訴審でも判断は変わらないのではないかと思う。



2013年10月09日(水) 元検察官としての矜持か

 日経(H25.10.9)社会面で、大阪地検特捜部の捜査資料改ざん事件で犯人隠避罪に問われた元特捜部長と元副部長は、懲役1年6月執行猶予3年とした大阪高裁判決について、上告しない意向であると報じていた。


 本来、上告するには憲法違反などの理由が必要である。


 ただ、一般に被告人は、そのような制限は気にせず上告するし、法律の専門家ではないのだから、それは仕方ない。


 ただ、最高裁では、「適法な上告理由に当たらない」として棄却されるのがほとんどてある。


 これに対し、検察官が上告する場合には、上告理由の有無を慎重に検討する。


 検察官は公益性を有するのであるから、法律で上告理由を限定している以上、それに従うべきであり、上告理由を検討するのは当然のことであろう。


 元特捜部長と副部長は、二審判決には不満はあるが、適法な上告理由がない以上上告できないと考えて、元検察官としての矜持を見せたのかもしれない。



2013年10月08日(火) 土下座を強要して逮捕

 日経(H25.10.8)社会面で、「餃子の王将」金沢片町店のカウンターに裸で座り、写真を撮影したなどとして、石川県警金沢中署は、風俗店経営者と風俗店店長を威力業務妨害と公然わいせつ容疑で逮捕したという記事が載っていた。


 営業時間中に他に客がいた中での行為であるから悪質であり、逮捕もやむを得ないであろう。


 同じくネットに写真を掲載したというくくりで、テレビなどのニュースでは、札幌市の「しまむら苗穂店」で従業員に土下座をさせ、その写真をツイッターで公開していた女性が、強要の疑いで逮捕されたことも報じていた。


 こちらの方は、やった行為に同情すべき余地はないにせよ、逮捕までする必要があったのだろうかという気はする。



2013年10月07日(月) 弁護士会の法律相談が激減

 日経(H25.10.7)社会面で、札幌弁護士会は、法律相談センターでの相談料を全面的に無料とするという記事が載っていた。


 これまで多重債務や雇用トラブルなどの相談は無料だったが、一般的な法律相談は30分5000円であった。これをすべて無料にするというものである。


 無料にするのは、法律相談の数が激減しているからであろう。


 かつては法律相談を担当すると、相談者が途切れることがなかったが、今では、「明日の法律相談は予約がないので中止します。」と言われることがしばしばある。


 法律相談のニーズ総数は減っていないと思うから、弁護士会の法律相談の減少の原因はよくわからない。


 ただ、法律相談料が有料であることは大きな原因ではないであろう。


 したがって、相談料を無料にしても相談者の増加は見込めないと思う。



2013年10月04日(金) 契約書上の「立会人」の意味

 日経(H25.10.4)社会面で、架空の土地取引を持ちかけ、約2億2千万円をだまし取ったとして、警視庁は、本田洋司弁護士ら6人を詐欺容疑で逮捕したと報じていた。


記 事によれば、「入札を経ないで国有地を買える。」と持ち掛け、弁護士事務所で仮契約を締結させたが、その際、本田弁護士は「立会人」として登場したそうである。


 その弁護士が、口頭で立会人と言っただけなのか、契約書上に「立会人」と表記したかどうかまでは不明であるが、契約書上、弁護士が「立会人」になっている場合には一応は注意した方がよい。


 「立会人」には証人的な意味合いはあるが、それ以上の法的意味はない。


 それにもかかわらず弁護士を「立会人」と表記しようとする目的として、契約に権威付けを図るためのことがある。


 しかし、契約に権威付けを図ろうとすること自体があやしい。(もちろん、それは少数のケースであり、「立会人」と表記された契約のすべてがあやしいわけではない。)


 たまに、「契約書に立会人として署名して欲しい」と頼まれることがあるが、このような理由からできるだけ断るようにしている。



2013年10月02日(水) 元最高裁判事が、都議選無効の訴訟提起

 日経(H25.10.2)夕刊で、今年6月の東京都議選は「1票の格差」があり憲法違反だとして、元最高裁判事の泉徳治弁護士が選挙区の無効を求める訴訟を東京高裁に起こしたと報じていた。


 かつて団藤元最高裁判事が、退官後に死刑廃止運動に関わったことはあったが、元最高裁判事が、自ら原告になって訴訟提起したというのはあまり聞かない。


 ただ、東京都の選挙区は、島部と千代田区は特別区として例外が認められているが、それ以外については、たとえ都議選であっても一票の価値に格差を設ける合理的理由はないであろう。


 それゆえ、一票の格差の是正を求めて訴訟提起することは正しい。


 しかも、元最高裁判事というビッグネームが訴訟提起することの意義は大きい。



2013年10月01日(火) 自炊代行は違法

 日経(H25.10.1)社会面で、顧客からの依頼で本や雑誌の内容をスキャナで読み取り、電子データ化する「自炊代行」の適否が争われた訴訟で、東京地裁は、「著作権法で認められた私的複製には当たらない」との判断を示したと報じていた。


 業者側は「顧客の手足として、私的複製を補助しているだけ」と主張したが、裁判所は「顧客は本を送付した後の作業に全く関与せず、業者が主体となって複製をしているから、私的複製とはいえない」と判断したものである。


 著作権法は、私的複製は「使用する者が複製すること」と限定している。


 そうすると、代行業者が複製することが違法になることはやむを得ないであろう。


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