山ちゃんの仕方がねえさ闘病記
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田植えの季節がやってきた。
我が家は八幡地区の東側の端に位置しており、ニュータウンから流れてくる坂牛川流域の田んぼをはさんで向こう側がすぐ田面木の集落になっている。そのためうちの前がすぐ水田になっている。
つい先日田起こしの耕運機の音がしていたと思ったら、もう田植えが済んでいた。水が引かれてから田植えが終わるまで、ずいぶん早いような気がした。
ところで田んぼの土が動くと、それまで冬眠していたカエルたちが一斉に目を覚ますらしい。その晩からカエルの鳴き声が聞こえ始め、田起こしの面積が広がるにつれてその鳴き声は大合唱に変わる。
このカエルの合唱は子供の頃から聞きなれているのだが、驚いたことに妻は何の音か知らなかった。田んぼのない湊地区に育ったせいだろう。あれは何の音?と気味悪がったのには私のほうが驚いた。八幡と湊ではこんなにも違う。
最近少しは体調も良くなったか、あるいはこんな生活に慣れてきたせいか、ちょっと気分が良くなった気がする。そこで以前やっていた書道に再び手を染めることにした。
道具や紙は以前のままそっくり取ってあるし、お手本も昔の大先生のものが多数取ってある。その中から気に入ったものを引っ張り出して書いてみた。もちろん半紙大である。
ダイニングの大き目のテーブルに道具を広げてもらい、車椅子で乗り付ける。墨をするのはちょっとつらいので墨滴を硯にたらし、さっそうと始める。このために新しく筆をおろした。大恩師石橋龍翠先生の「龍翠清賞」と銘の入った筆だ。
しかし、この病気に倒れてからもはや5年ものブランクである。筆をとっても振るえるような感覚さえ覚える。思い切って半紙に筆を下ろす。なかなかうまくいくはずもない。それに食卓の上で書くのも大変だ。
でも何枚か書いているうちになんとなく思い出してきたようだ。幾分か体が覚えていてくれたようだ。よし、この調子でまたやろう。
昨日我が家にも火災警報装置を設置した。
新築の場合は既に平成18年から義務化されていたものだが、既存の住宅では今年の6月1日までとなっている。ぎりぎり間に合わせたといったところだ。特に罰則はなさそうだが元消防団員としてはルールから外れるわけにはいくまい。
一階の二部屋、二階の和室、そして階段の合計4個の設置となった。 テスト用のスイッチの紐を引っ張ると、 「正常です。」 と女性の声で作動が確認できる。 さらにスイッチを引き続けると 「ピーー、ピーー、火事です。火事です。」 と、実際に火災を検知したときに出す音声を聞くことができる。 一年に一度ぐらいのペースでこの動作を確認すればよい。
電池の寿命は10年ぐらいだそうだ。電池が消耗したときはその旨を自動的に知らせるそうだ。そこで疑問が沸いた。 「電池がなくなったらどうやってこの機械は音を出すのか?」 答は簡単。完全に消耗する前に残量が少なくなったことを知らせるのだ。
最近我が舘地区付近での火災が頻繁に発生している。先日は隣町の田面木で住宅火災があり人命が失われた。我が家から真っ赤な炎が上がるのが見えた。空気が乾燥しているから特に注意しなければならない。 火災は自分だけでは済まない。周囲の人々に多大な迷惑をかけるからね。
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