2008年09月30日(火) |
私がクマにキレた理由(わけ) |
監督:シャリ・スプリンガー・バーマン、ロバート・プルチーニ 出演:スカーレット・ヨハンソン ローラ・リニー クリス・エヴァンス、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 大学を優秀な成績で卒業し、一流企業への就職を母親から嘱望されて自らも望んだアニーだったが、面接で失敗し自分の進むべき道を失って途方に暮れていた。たまたま公園で出会ったセレブママ「マダムX」が「アニー」を「ナニー(子守)」と聞き間違えた事から、マダムXに懇願されて彼女の息子のナニーとして住込みで働く事になった。初めは楽勝だと思っていたナニーの仕事、ところが蓋を開ければマダムXの横暴ぶりは想像を絶していて・・・
【感想】 米作家エマ・マクローリンとニコラ・クラウス著の「ティファニーで子育てを(原題:The Nanny Diaries)」を映画化。 監督・脚本を手掛けたのは「アメリカン・スプレンダー」で長編映画デビューし、世界的に非常に高い評価を受けたシャリ・スプリンガー・バーマンとロバート・プルチーニ。本作もまた共作のようです。 ・・・と言うか、本作をわざわざ映画館まで見に行く人って、多分スカ嬢のファンだけじゃない?(^-^;
予告編を見た人なら大体話の内容は想像が付く。見てない人でも映画が始まればオチは想像が付く。 就活に失敗した女の子がひょんな事からセレブ家庭のナニーになり、セレブファミリーを観察しつつ自分も成長し、そしてセレブファミリーにも影響を与え、更にロマンスも絡めてラストは何もかもが大団円♪ って、またオチバレしてるじゃないですかっ!(^-^;
「ヒューマン+コメディ+ラブもバッチリ♪」という、非常に判り易く安定した作品です。 日本では(と言うかぴよには)縁も馴染みもない「ニューヨーク・セレブママの生活と子育て事情」をアニーの視点から見せる事で、多くの庶民の観客から溜息と共に「これだから金持ちってのはよー」と共通の敵を作る(アニーに同情と共感させる)という事に成功しています。
初めはまるで懐かずに憎たらしいだけのクソガキ、もといお坊ちゃまですが(苦笑)、お坊ちゃまの取り巻く環境や子育て丸投げで両親不在の状態をアニーが知るや、とんとん拍子に仲良くなって行くという展開も磐石。 平行して同じ高級アパートに住むイケメン大学生と知り合って、もれなく好意を持ってもらえるのもご都合主義(笑)
「金が腐る程あって、その上旦那に愛されて幸せ全開でやりたい放題なんて許せないっ!」 「お金だけあったって心が満たされなければ、幸せとは言えないわよね(その点私はお金はないけど幸せヨ♪)」
世の貧乏人というのは、金持ちには絶対に勝てない自分の不遇を慰める為に(苦笑)、どうせ金持ちなんて冷酷無比で浮気し放題で空虚な生活を送っているに違いない。いや、そうでなければ納得出来ない!位に思っているでしょう? はいはい。本作もちゃーんとそういう「大多数の貧乏人」の溜飲を下げさせる為に、セレブママはお金だけあっても愛を得られずに悶々とする気の毒な人、という「理想の金持ち像」として描かれていますヨ♪ あまりにステレオタイプ過ぎて、正直見ていて白けてくる程あからさまでしたヨ(^-^;
そんなこんなで、庶民の皆様にはウケの良さそうな作品です。 金持ちの方でもスカ嬢のファンならバッチリOK。キュートなおパンツ姿も披露してくれてウッキウキです♪ まあ・・・いい話ですけど、ほぼどーでもいい(をい)。
正直言って「レンタルDVD」まで待って充分かな?
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