ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2007年11月30日(金) カンナさん大成功です!

監督:キム・ヨンファ
出演:キム・アジュン
    チュ・ジンモ
    イ・ハヌィ、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
身長165cm体重95kgのカンナ。デブでブスのカンナの唯一の取り得は歌唱力抜群の美声の持ち主である事。その唯一の能力を生かして歌手を目指すも、現実は舞台裏で歌のヘタクソな美女アイドルのゴーストシンガー。でもカンナはイケメン音楽プロデューサー・サンジュンに熱烈片思い中。サンジュンの優しさに勘違いしそうになる事もしばしば。ところがある日サンジュンの本音をコッソリ聞いてしまい、ショックの余り自殺未遂を起こすのだが・・・


【感想】
鈴木由美子著の同名タイトルコミックを映画化。
確か「KISS」で連載していたハズ。連載当時KISSを定期購読していて、原作コミックには随分笑わせてもらいました。
日本のコミックだけど韓国で映画化。でも本作の設定「超絶デブスが全身整形をして美女に生まれ変わる」というネタは韓流お得意のラブコメ映画の題材にはピッタリですわね。

そんな訳で、超珍しく原作本を通読していた作品だったんですが・・・
蓋を開けると本作は「デブスが全身整形をして美女に変身する」という設定だけを原作から頂いて、後は完全なオリジナル脚本の映画でした。
まあでも、映画化するなら原作に忠実に作るよりも本作のような設定の方が良かったかもしれないですね。
何しろ原作ではカンナは大学の学食で働いているという設定。コレでは話がドラマティックになりようがない(苦笑)

最近すっかり韓流ラブコメには飽きちゃってたんですが、本作はなかなか良かったですよ。
脚本もよく練れてるし、整形して美女になった後も考え方はデブス時代のままなので、妙に卑屈でオドオドしてるトコロなんて凄く良く描けてます。
それからデブス時代のカンナは、美女のキム・アジュン嬢が特殊メイクを施して演じているそうですが、これがまた恐ろしく良く出来てますわ。とても同一人物の特殊メイクだとは思えない!

笑いドコロのツボもしっかり押さえてあるし(ココらのコメディセンスは韓流は上手いと思う)、劇中曲も魅力的だし主人公の歌唱力も非常に優れていて見せ場も多く、誰が見ても安心して楽しめる仕様。
個人的には、原作で登場した「美人vsデブスの比較ネタ」や「デブスならではの勘違い自虐ギャグ」が出て来るのを期待したんだけど(原作コミック読んだ時は大いに笑った)、その手のネタがなかったのはちょっぴり残念でしたけどね。

でも本作はここ最近韓流ラブコメに食傷気味だった方でも、大いに楽しめる作品に仕上がっています。
日本でも韓国でも整形手術をした事をカミングアウトするのは、まだまだ市民権が得られていないようですが、整形手術して自分に自信が持てるようになるなら(本作のカンナのように)もっと受け入れられてもいいんじゃないですかね。

・・・と、将来顔がたるんで来たらリフティングしようぜ!と友達と常々話しているぴよは思いましたとさ(笑)







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2007年11月29日(木) マリア

監督:キャサリン・ハードウィック
出演:ケイシャ・キャッスル=ヒューズ
    オスカー・アイザック
    ショーレ・アグダシュルー、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
ナザレの村に住むマリアの前に天使ガブリエルが現れ「精霊によって神の子を身篭る」と告げられ、処女でありながら程なくして妊娠する。村人はマリアの妊娠を知って蔑むが、同じく天使からお告げを聞いた婚約者のヨセフだけはマリアの言葉を信じて彼女とお腹の子供を守る事を誓ったのだ。その頃「救世主」の予言に怯える邪悪なヘデロ王は、王座を守るべく救世主を探し出し抹殺しようと画策していた。


【感想】
去年、イスラエルツアーを申し込んで楽しみにしていたのに、よりによって出発前日にイスラエルが空爆されやがってツアキャン食らって行けなくなって泣いたぴよです。みなさんごきげんよう〜(薄涙)

・・・と、いきなり映画と関係ない事を書きましたが(まあ、関係ない訳でもありませんが)
遂に究極のクリスマス・ムービーの登場です。クリスマスは「イエス・キリストの誕生を祝う日」だというのは仏教徒でも知っている事ですが、本作は正にその「イエス・キリストが誕生するまで」を描いた作品。

主人公のマリアを「クジラの島の少女」でぴよの涙腺をだだ漏れにしてくれたケイシャ・キャッシュル=ヒューズ嬢が演じていますが、本作を撮影したのは彼女が15歳の時だという事です。
久し振りに彼女の姿を見たのですが、随分大人の女性らしい様子になりました。今後が益々楽しみです♪
相方のヨセフを演じるオスカー・アイザックという役者さんは全く知らないのですが、髭を剃ったら結構イケメンっぽい!?

さて、本作の内容なんですが・・・
通常「イエス・キリスト」が登場する・もしくはイエス絡みの作品(宗教映画)というは、とりあえず主人公はイエスというのが決まりだと思うのですが、本作はあくまでも「神の子を身篭ったマリアとそれを支える夫のヨセフ」というイエスのパパ&ママの愛の変遷を見せるのが主題になっています。

聖書では聖母マリアとヨセフに関しての記述というのは余り多くない。
ぴよは子供の頃に教会に通っていた時期があるので、多少聖書の知識はあるのですが、マリアは処女なのに精霊によって神の子を妊娠した、しかもそれを当たり前みたいに受け入れてる不思議な人(をい)という程度の印象しかなく、夫のヨセフに到ってはほとんどどんな人物なのか判らない。知っている事は彼の職業が大工だった、という事くらい。

本作ではそんな「謎多き不思議な夫婦(←ぴよの中で)」にスポットを当てているというのが面白い。

普通の感覚だったら、いくら信仰の厚い人でもある日突然天使から「あんた神の子を妊娠するから♪」なんて言われたらびっくり仰天だろうし、「ちょ・・・私まだ男とヤッた事ないし、ってかこんな事誰に話しても信じてもらえる訳ねーし」くらいは思って当たり前だろうと、子供心に聖書を読みながらずーっと思っていた。
でも聖書の記述だけを読むと、全く躊躇なく受胎を受け入れてるみたいな印象で、凄く違和感があったんですよ。
そしたら映画中のマリアもぴよと同じような事言ってて「そーだよねぇ。そりゃそー思うよねぇ」と妙に納得(笑)

それから日本でも昔はそうだったけど、この時代のイスラエルも「結婚は親が決める」のが当たり前のようで、ヨセフと婚約したものの全くヨセフの人となりが判らないマリアは「好きでもない人と結婚しろって言われても・・・」と躊躇している。
それがヘデロ王の策略でヨセフの故郷ベツレヘムに行かなければいけなくなって、2人で長い道のりを旅する内に、段々ヨセフがどういう人物なのかを知って深く信頼し合うようになる・・・という、何とも微笑ましい展開。

ヨセフがまたね、本当に「夫にしたい人ランキング第一位」になる事間違いなしの、とにかく好人物なんですわ。
本作のタイトルは「マリア(←邦題。原題は「THE NATIVITY STORY」)」なんだけど、どうせ邦題付けるなら「ヨセフ」にしちゃった方がしっくり来るんじゃないか?と思うくらい、イケメン・ヨセフ大活躍の作品でしたね。

マリアとヨセフを取り巻く環境(ヘデロ王の圧政と彼がベツレヘムの幼児を虐殺した事)等は聖書の記述通りですが、東方の賢者達が本作のちょっとした息抜きをさせてくれるユーモラスなキャラクターに仕立ててあって、自分が子供の頃から想像していた賢者とは随分印象が異なるものの、こういう人達だったらいいな♪と思わせるなかなかいいキャラでした。

聖書では語られる事のなかったマリアとヨセフの夫婦関係が「こんな風に愛し合っていて欲しい」という、キリスト教徒のみなさんの理想を映像化したのが本作・・・と思っていいだろうと思います。
クライマックスの一番感動的な一条の光が差すシーンが微妙にショボいのがアレなんですが(苦笑)、話自体はオーソドックスで誰が見ても「ええ話やなぁ〜」と思えるであろう作りです。

でも実は・・・かつて自分は教会に通っていたにも関わらず、「ふーん」程度にしか思わなかったんですが(をい)








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2007年11月28日(水) ベオウルフ/呪われし勇者

監督:ロバート・ゼメキス
出演:レイ・ウィンストン
    アンソニー・ホプキンス
    アンジェリーナ・ジョリー、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
西暦507年フロースガール王が統治するデンマーク。王宮が怪物グレンデルに襲われ、グレンデル退治に海を渡って勇者ベオウルフがやって来た。首尾よくグレンデルを退治したものの、グレンデルの母親が復讐にやって来て、母を倒さねばならぬとベオウルフは母の棲みかへ赴いた。ところが現れたグレンデルの母親は絶世の美女で、彼女と契りを結ぶ代わりに莫大な富と最強の王の座を約束すると持ちかけられたのだった。


【感想】
英文学最古の叙事詩と言われる「ベオウルフ」の英雄譚を映画化。
ベオウルフのモチーフは既に過去何度も映画化されているそうですが(多分1つも見ていないと思う)、ロード・オブ・ザ・リングの作者J・R・R・トールキン氏はベオウルフに大いに影響を受けてLOTRシリーズを書いたと言われているそうです。

映画化するに辺り、ゼメキス監督は「ポーラー・エクスプレス」に引き続き「パフォーマンス・キャプチャー(モーション・キャプチャーとも?)」を駆使した3Dアニメーションで製作。

そう・・・この作品、実写+CG作品じゃなくてデジタルアニメ作品なんですよね。
本作の予告編を見て実写だとばっかり思っていたんです。だから正直言うと映画が始まってしばらく経つまで本作がパフォーマンス・キャプチャーの3DCGアニメだとは全く気付かなかった。
「何だか微妙に安っぽいCG処理ってか、わざとらしい絵作りしてんなぁ〜」なんてとんちんかんな事思ってましたよ。

最初から3DCGアニメなんだと判っていれば「こりゃースゲーなぁ!」って思えたのに。
なるべく作品に対して先入観持ちたくないから、映画を見る際は予告編を見る程度の知識しか入れずにニュートラルな気持ちで見ようと普段から心掛けているのですが・・・今回はそれが仇になった形でしたね。
「間違いなく実写じゃない!」と確信出来たのは、アンジー姐さんの在り得ない美乳とシワのない顔を見た時さ(苦笑)
でも実言うと「アンジーの乳がCGって、どんだけよーう!」って、まだ実写かも?って疑ってたし(^-^;

内容自体は結構含蓄も深くて面白いんですよね。
本作のネタは過去何度も映画化されているし、元々超有名な叙事詩だそうですがぴよは全然知らなくて(←バカ)お恥ずかしい限りなんですが、元ネタの叙事詩自体は古い事もあってか?多少辻褄の合わない部分等もあるそうですが、本作を映画化するに当たって脚本も練って判り易く自然に観客が入り込めるように作り込んで来たと思います。

それにしてもベオウルフは無意味に脱ぎ過ぎる(笑)

クリーチャーに剣や武器では立ち向かえない、素手で勝負するしかないのだ・・・というのはまだ理解する。
だからって鎧もおパンツも脱ぎ捨てて全裸になる必要は全くないと思うよ、うん(^-^;
戦う方法(戦術)と身を守る事って全く別物でしょ?どうして全裸じゃなきゃいかんのかね?しかもベオウルフが全裸になってるのに誰もツッコミ入れないって変だろ?ツッコミ入れないならせめて家臣も一緒に脱いでやんなよ(苦笑)

しかもそのまま全裸でグレンデルとファイトするんだが、物凄い絶妙なアングルで絶対に局部だけはギリギリ見せないように工夫されていたりする。余りにもそれが巧妙過ぎて、コレは笑っていいのか見入っていいのか(をい)処置に困る(^-^;
ちなみに我らがサー・アンソニー・ホプキンスもケツ出ししちゃってるからね。まあアニメなんだけどさ。

でもアニメなようでアニメに見えない。実写のようで実写に見えない。
少なくとも「ポーラー・エクスプレス」からは格段にパフォーマンス・キャプチャーの技術は向上してます。
正直「後もう少し!」というトコロか。しかし・・・ここまで微妙な映像だと、ぴよのように実写と勘違いして見た人は実写にしてはわざとらしい映像(と絶対に見せてくれないお宝)に気を取られて、内容自体を堪能出来ない可能性もあります。

比較的よく出来た作品だったと思うのですが・・・初めからパフォーマンス・キャプチャーだと知っていればなぁ(薄涙)








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2007年11月20日(火) ナンバー23

監督:ジョエル・シューマッカー
出演:ジム・キャリー
    ヴァージニア・マドセン
    ローガン・ラーマン、他
オススメ度:☆☆−


【あらすじ】
動物管理局に勤めるウォルターは、妻と息子に囲まれ平穏な生活を送っていた。2月3日の彼の誕生日にたまたま古本屋で見つけたのだと妻から「ナンバー23」というタイトルの本をプレゼントされた。それはある男の残酷な物語だったのだが、読み進む内にこの物語の主人公が自分の生い立ちに酷似している事に気付く。物語の主人公は「23」という数字に翻弄されるのだが、ウォルターは自分の人生も全てが「23」に絡んでいると気付き驚愕するのだった。


【感想】
シューマッカー監督+ジム・キャリー主演の新作スリラー(サスペンスやミステリーではない、と思う)
脚本は本作がデビュー作だというファーンリー・フィリップス。そのオチが余りに完成度が高いので、映画を見る前に読ませる訳にはいかないとノベライズ本が発売禁止になったとか・・・エライ物々しいですな。

さて、いきなり上に書いてるんですが、
本作のカテゴリ、見る前は「衝撃的サスペンス・スリラー」という気持ちで見ていたのですが、見終わってから考えるとそれほどサスペンスやミステリーという感じはしませんでした。だから単なる「スリラー」かな?って。

要するに、映画の中盤でオチが予想付いちゃった(てへ♪)

ミステリー好きだったら(そうじゃなくても?)ほとんどの人が途中でオチわかっちゃうと思いますよ。
だからウォルターが本に書かれていなかった「第23章」を見つけた時に、本当だったら「ええー!マジでー!」と思わなくちゃいけないんだろうけど・・・「まあ、そーだろうね。それしかないわねぇ」位の冷めた目で見てるじゃないですか(苦笑)
あんまり「オチが途中で判る」って書き過ぎると、これから見る人も大体オチのパターンを予想して、察しの悪い人すら気付いてしまうかもしれない・・・うーん。この感想は映画の鑑賞後にお読み下さい ←って今頃書くなよ(^-^;

ジム・キャリーが、もしかしてコメディ路線から本気で脱却したいのか?今回シリアスな役を演じています。
でもやっぱりジムファンだったら「いつ面白い顔してくれるのかなぁ〜♪」位は期待しちゃうじゃないですか(笑)
本当に今回はシリアスでしたよ。でもそれじゃージムを起用した意味がないと思ったのか?ウォルターというキャラは皮肉屋さんと言うかおどけてみせるセリフが所々にあって、抑え気味ではあるもののジムらしさは出ています。

でもね、ちょっと「23」に絡めるのが強引過ぎますね。
「ピンク色は〜」なんて言い出した時は、「んな事言ったら他の色も23になる組合せが死ぬ程あんだろ?」って誰もがツッコミ入れまくると思いますよ。
まあ観客がツッコミ入れなくても、ウォルターの嫁が「そんな事言ったら例えばその数字が150だったとしても強引にこじつけるんでしょ!」と、劇中で既にツッコミ入れてました。ええ。本当におっしゃるとーりで(苦笑)

あと、あの「ブス犬ちゃん」ね。(^-^;
怪しさ爆発なんだけど、ブス犬ちゃんの存在意義って何?ここの部分だけ妙にファンタジー入ってて萎えますよ。
どうしてブス犬ちゃんはある墓だけに固執していてウォルターを誘導するのか?という理由の説明はありません。
個人的にはブス犬って好きだからいいんだけどさー(よくないって!)、もう少し何か犬があの墓に固執する理由が劇中に提示されていれば(生前飼われていた、小説にも犬が登場する、等)まだ納得も出来たんですが。

ああ、もう1つ「吠えポイント」が・・・主人公、本読むの遅過ぎるから!(笑)
あんな薄っぺらい本、数時間で読めるだろっ!嫁だって先にサクッと読了してるじゃねーか!ええ加減にせいっ!(^-^;

と、そんな訳でツッコミどころ満載なんですが(薄涙)
オチさえ予想付かなきゃ結構ドキドキさせてくれる作りにはなってるんじゃないか?という気はするんですよ。途中で本の作者探しのヒントを得て郵便局に張り込む辺りのシーンなんて結構ワクワクしましたし。えぇ。
でも絶対にB級なんだなぁ。基本的にこのオチってミステリーとしては既に使い尽くされた「禁じ手」だと思うし。

ジムのファン、それから「自分は察しの悪さでは誰にも負けない!」という方、自己責任でお楽しみ下さい(苦笑)








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2007年11月16日(金) スマイル 聖夜の奇跡

監督:陣内孝則
出演:森山未來
    加藤ローサ
    田中好子、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
怪我でプロのタップダンサーになる夢が絶たれた修平は、恋人・静華がいる北海道ににやって来てプロポーズした。ところが静華の父親は結婚の条件として、父親がオーナーをしている少年アイスホッケーチーム「スマイラーズ」の監督になって全道大会で優勝するように言い渡すのだ。ところが「スマイラーズ」は公式試合で1度も勝った事がない弱小チーム。ホッケー未経験の修平は奇抜なアイディアでスマイラーズをまとめ上げようと必死になるのだが・・・


【感想】
陣内孝則氏2作目の監督作品。
自身のご子息がアイスホッケーをされているそうで、ご子息の試合を見に行ってアイスホッケーにハマり、是非本格的なアイスホッケー少年の映画を撮りたいと企画されたんだそうです。

映画導入部分のアプローチは、児童心理学を勉強していたアイスホッケー未経験の男が、恋人の父親から彼女との結婚を許してもらう条件として弱小アイスホッケーチーム「スマイラーズ」の監督を務めて、全道大会で優勝させるというミッションをもらうというトコロから始まる訳ですが・・・

ホッケーチームの監督をする事になったホッケー未経験の男が繰り広げるドタバタラブコメディかと思いきや、いざ主人公の修平が監督になってからは「スマイラーズ」の子供達の話が中心になって行きます。
特にスマイラーズのエース「昌也」少年と、東京から引っ越して来たフィギュアスケートをする少女「礼奈」との淡く切ない恋が柱ネタになっていて、その他のチームメイトそれぞれの家庭の事情などを細かく挿入し、更に礼奈がお約束の病気になって、病気の礼奈の為にスマイラーズは一丸となって全道大会で優勝を勝ち取るぞ!と奮起する、と。

まあ、ベッタベタですね。とにかくウルトラ超ベタなネタ。(^-^;

陣内監督らしい小ネタギャグが随所に挿入されてますが、コレもベッタベタ。しかもいささかセンスが古い?(苦笑)
見ていて不快な訳じゃないけど「ちょっとベタ過ぎてドン引きかも・・・」と思う位のベタ度でしたが、意外な事にこの古典的ベタギャグは森山未來クンのキャラに程よくマッチしている感じ(笑)

スマイラーズの少年達は、実際にアイスホッケーをしている少年300人からオーディションして選んだと言う全員がド素人の子供達ばかりだったそうですが、少年達の演技も多少セリフが棒読みっぽいトコロもあったものの違和感を感じる程のものはありませんでしたね。むしろ「素人にしちゃー演技上手いじゃねーか」位は思えます。
特に昌也を演じた子は顔もイケメンだし華がある。彼は本作をきっかけに今後タレント活動をする事になったようですが、もしかしたら将来人気の役者さんになったりする可能性もあったりして?

笑いあり、恋愛あり、スポコンあり、家族愛あり、友情や仲間の絆あり、病気ネタあり、感動あり、涙あり。とにかく何もかも全部詰め込んで一括りにして見せちゃっているので、面白くない訳ではないんですが・・・パンチは弱い。
判っちゃいたけど優勝決定戦のラストはやっぱり出来過ぎですしね。でもヒロインのその後の展開がサプライズと言えばせめてものサプライズとも言えるのかな?

本当にネタも展開もベタベタなので「安心して楽しめる」と言えばその通り。
逆に「ありきたり過ぎて先読み出来るからつまんねー」と思っちゃったらハイ、それまでよ(苦笑)
個人的にはたまたまですが「Little DJ」の次に見たのが本作だったので、ネタが被り過ぎてて「またこの病気かよ。これ以外に病気ネタってないのかよ」と食傷気味になってしまい、本作は多少分が悪いな〜という感じですか。(^-^;







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2007年11月14日(水) Little DJ〜小さな恋の物語

監督:永田琴
出演:神木隆之介
    福田麻由子
    広末涼子、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
FMラジオ局のディレクター・海乃たまきは自身が手掛ける番組が打ち切りとなると聞いて落ち込んでいた。そんな時ラジオから流れてきたキャンディーズの「年下の男の子」を聞いて、彼女は自分にラジオの楽しさを教えてくれたある少年の事を思い出していた。それは1977年の函館。交通事故で入院した病院で出会った「太郎」という少年だった。彼は入院先の病院の「大先生の特別な治療」という名目で、昼食のひととき院内放送でDJをしていたのだ。


【感想】
鬼塚忠氏著の同名タイトル小説の映画化。
何でも実話にインスパイアされて書かれた作品だそうで、原作は発売されるやたちまち15万部突破の大ベストセラーになったという話題の作品なんだそうです。

主人公の「太郎」を、天才子役の名を欲しいままにした神木隆之介クンが演じています。
彼も既に14歳になったんですね。今回12〜13歳というほぼ等身大の役。それにしても・・・ちょっと見ない内に随分顔が大人びて来たし、随分身長も伸びて男らしくなっていました。「可愛い」から「カッコイイ」に脱皮する、正に過渡期!?

話は簡単に言えば「余命いくばく系」
病気知らずの野球少年が、突然失神して鼻血を出すようになって・・・まあ映画やTVドラマで「鼻血」出したら、それはあの超ポピュラーな病気のサイン。ポピュラーって言っても「余命いくばく系映画」の中のポピュラーね。
それで入院した少年・太郎が、交通事故で入院していた少女と出会って恋に落ちる。彼女に自分の気持ちをなかなか言えないでいる太郎は、自分の余命が長くはないと悟り、ある日片思いの少女と病院を抜け出して・・・

って、そりゃーアレだろ?「セカチュー」のパ○リ(あわわ)

まあ話の展開は似ていなくもないのですが、本作の方が恋愛色よりも「ヒューマン」部分を強調している感じです。
太郎少年は中学1年生という設定。この辺りの歳になるとそろそろ反抗期に入って来て、親にとってはちょっと扱いが難しい年頃になるし、病気に対する知識も増えて病名を隠し通すのも難しくなる。
そろそろ「大人の事情」も理解出来るし、恋愛に対しても「子供の恋」から「大人の恋」への過渡期に入る。

そういった複雑なお年頃の少年の事情を、恋愛だけでなくヒューマン色を強く打ち出して途中までは見せる。
映画後半はヒューマン部分より恋愛色をグッと強めて、怒涛の泣きモノに持って行くというありがちな展開なんですが

ヒロインの「たまき」という女の子の精神年齢が余りに低過ぎやしないか?
たまきは太郎の1歳上で中学2年という設定。今の中学2年と本作の設定である1977年の中学2年じゃー随分性知識や恋愛の仕方も変わっているのは判っていますが、それにしても少なくともぴよが中学2年の頃は、既に無邪気に同世代の男の子のベッドにもぐり込むなんて荒業は使えない位に異性を意識していたと思いますがね。
まあ、意図的に無邪気を装って男の寝所に出入りするようになるのはもう少し後になってからだ(笑)

主人公とヒロインの年齢設定がそれこそ「小学3年と4年」程度までならまだ納得も出来るけど、中学生の男女でこの無邪気さは流石に在り得ないだろう・・・と、スクリーンを見ていてかなりの違和感がありましたよ。
「ミイラ人間」とまで言われていたのに(思春期の女の子がこんな事言われたら相当ショックだろう)、彼女がやたらニコニコし過ぎていて、正直言うと「ああ、この子はちょっと知恵遅れという設定なのか?」とまで思ったじゃないですか(^-^;

まあでも、神木クンの演技は相変わらず素晴らしいですねぇ。
彼女に自分の気持ちを直接伝えたくてもなかなか言えずに逡巡する表情なんて本当に真に迫ってましたよ。
「少年の顔」と「大人の顔」が混在した、正に思春期を迎えた少年の輝きに満ちた、実に瑞々しい様子でした。

そんな訳で・・・何だかんだでキッチリ泣かせて頂いたんですが。←結局感動してんじゃん(^-^;
いやぁ〜、話に感動したって言うよりも「神木クンの演技につい釣り込まれて泣いた」って感じでした。
正直言って、話の展開自体は本当にお約束通りのありきたりで平凡な作りなんですよね。だからこの手のネタを見慣れている人だったらもしかしたら「またコレかよ。もう飽きたさー」位は言いそう?

やっぱ神木クンだなぁ。彼の演技でうっかり泣かされちゃいました。神木クン目当てで見るなら号泣間違いなし!ですね。
少なくともぴよは「セカチュー」と本作なら・・・本作の方が好きかな。







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2007年11月12日(月) マイティ・ハート −愛と絆−

監督:マイケル・ウィンターボトム
出演:アンジェリーナ・ジョリー
    ダン・ファターマン
    アーチー・パンジャビ、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
2002年パキスタン・カラチ。ウォールストリート・ジャーナル誌の記者ダニエル・パールは、妻マリアンヌとディナーの約束をしてパキスタンでの最後の取材に出掛けた。ところが夜になっても夫が戻って来ない。マリアンヌは妊娠5ヶ月という身重の体ながら気丈に振舞い、同僚記者・友人・地元警察やFBI捜査官も集まり必死の捜査を展開させる。犯人グループから夫の写真付きの犯行声明文が届けられて、一気に緊張の度合いが高まるが・・・


【感想】
2002年にパキスタンで誘拐されて衝撃的な結末を迎えた、ウォールストリート・ジャーナル誌の記者ダニエル・パール氏の事件真相を綴った著「マイティ・ハート 新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死」を映画化。
原作本は夫と共にジャーナリストだった妻マリアンヌによって書かれ、この本を読んで感銘を受けたブラッド・ピットが自身が持つ制作会社で映画化権を取得。更にそのマリアンヌ役と妻のアンジェリーナ・ジョリーに演じさせて夫唱婦随で頑張ってますよ〜ん♪夫婦雁首揃えて話題も2倍〜♪みたいな、上手い商売コイてます(をい)

この事件、当時世界中のマスコミをにぎわせていたのでぴよもよく覚えています。
そして余りにも衝撃的な結末も・・・この事件を全く知らない人が本作を見たら相当ショックでしょう。
映画のタイトルと「ブラピ製作・アンジー主演」というフレコミだけで「わ♪しっとり系のラブロマンスぅ?」なんてとんでもない勘違いして、デートムービーとしてチョイスしようものならエライ目に遭ってしまう(苦笑)

事件の事は勿論覚えていましたが、そこはそれ、映画(エンターテイメント)な訳ですからネ。
正直言うとぴよも「何だかんだでサスペンス色を濃くして煽りまくって、マリアンヌがカッコイイねーさんで素敵ラブサスペンス物に仕立ててあんだろーなー」位には思っていた訳ですよ。

そーしたら、物凄くストイックな作りでしたね。
敢えてエンターテイメント性を失くす事に心を砕いて作っているかのようです。ドキュメンタリーっぽい作りで、非常に淡々と事件当時のマリアンヌ以下ダニエル氏を捜索する様々な立場の人間の様子を描き出し、まるで観客がマリアンヌに感情移入するのを拒んでいるような感じすら受けました。

そんな訳で、マリアンヌに感情移入出来ませんでした。←こらこらこら(^-^;
彼女自身もジャーナリストだったというのを考慮しても、ここまで強い女性って本当に世の中にいるもんなのか!?と驚愕こそすれ、彼女自身がこの事件で何を思い何を感じていたのかを汲み取る事がぴよには出来ませんでした。
実際の彼女がこういう対処でこういう態度だったんでしょう。でもコレは映画なんだから、もう少し観客が彼女に同情したり共感し易いように演出して誘導してくれてもいいんじゃないかなぁ?という気はしたんですが。

映画中何度もスクリーンにアザーン(イスラム教の1日5回の礼拝時間を知らせる呼び掛け)の声が流れ、敬虔なムスリム達が祈りを捧げるシーンが映し出される。必死にダニエルの行方を捜し、容疑者を次々と補足していく地元警察のかなり荒っぽい突撃劇を、暗い目で眺めるムスリム達が映し出される。

全てのパキスタン人を、ムスリムを、「ヤツらはテロリストなのだ」という認識で本作を見て欲しくないな、と思います。
マリアンヌも事件後のインタビューに「パキスタン人(テロリスト)に対してどう思うか?」との質問に、彼女らしい真摯で誠実な態度で答えていました。本音は「みんな殺してやりたい位呪っている」かもしれないけど、それでもジャーナリストとして、他宗教ではあっても信仰を持つ身として、精一杯の言葉で語っていました。
だから、本作は決して「パキ人は悪・ムスリムは悪」という誘導映画ではない、とぴよは思っています。

では本作は何が言いたかったのか・・・女性は強い、母になる人というのはこんなに強いのだと言いたかった?
そうでもない気がしますね。確かに彼女は強い女性だったけど、それ程マリアンヌに感情移入出来る作りではないし、でもテロ国家を叩くという風にも見えない。「愛と絆」という副題が付いてますが、夫婦愛の部分が強調されてる訳でもない。

結局、「だから何が言いたかったんだ?」という感想しか浮かばず(苦笑)、とても真面目に真摯に作られた作品だというのは判るのですが、そこから自分の中に残るものが何もなかった・・・うーん。
この作品、本当に感想書くのが難しかったです。決して悪い作品じゃないんだけど、何も心に残らないってさー(^-^;








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2007年11月10日(土) タロットカード殺人事件

監督:ウディ・アレン
出演:スカーレット・ヨハンソン
    ヒュー・ジャックマン
    ウディ・アレン、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
夏休みに友人を訪ねてロンドンにやって来たジャーナリストを目指すアメリカ人女子大生のサンドラの前に、敏腕記者ストロンベルの幽霊が突然現れて「今ロンドンを震撼させている連続殺人事件の真犯人」の名前を告げられた。何と犯人は英国貴族のイケメン御曹司ピーターだと言うのだ。持ち前のガッツでこのスクープを物にしようと、サンドラはたまたま出会った3流奇術師スプレンディーニと2人で事件の真相に挑むのだったが・・・


【感想】
ウディ・アレン監督の最新作は久し振りに(という程のブランクでもないか)ご自身も出演のコメディ・ミステリー。
ヒロインは前作「マッチポイント」から引き続きスカーレット・ヨハンソン嬢。スカーレット嬢も大好きだけど、でもぴよ的には何と言ってもヒュー・ジャックマンが出演しているというのが本作鑑賞の目的ですよう♪

今作のスカーレット嬢が演じるサンドラは、ジャーナリストを目指す野心家女子大生。スクープを物にする為だったら枕営業も厭わないという、イマドキここまであけっぴろげなのもどうかな?って感じの、明るいエッチなお嬢様。
こういう「アケスケなんだけど妙にキュートで魅力的な女の子」というのは、多分ウディのお好みの女性像なんだろうと推察しますね。彼って「男が思わず食らい付きたくなる、翻弄されまくりの魔性の女系」が好きそうじゃないですか(笑)

話の筋自体は結構真っ当?なミステリーなんだけど、でもウディが本当に見せたい部分はミステリー部分じゃなくて、要するに「ウディ&スカーレット、俺達息の合った名コンビだよね?俺の大好きなスカーレットと俺がこんなに楽しそうに掛け合い漫才してるトコロを皆も見て楽しんでよネ♪」ってトコロなんだろうと思います。

でも実を言うとぴよはウディのコメディセンスってちょっと苦手。彼お得意のユダヤ人ネタは日本人には理解し辛いから面白味に欠けるし(しかもそのユダヤ人ネタがやたら多いのには辟易する)、相変わらず早口で下らない事を牛のよだれみたいに垂れ流してる系。そしていつも周囲の空気が読めてなくてイライラさせられるキャラ。もう正直飽き飽きしてる。

でも確かにスカーレット嬢とは息が合ってる。
ウディのあの「牛のよだれセリフ」には今回もイライラ感MAXだったんだけど、スカーレット嬢演じるサンドラもあのすっとぼけジジイにはイライラさせられっ放しといった様子で、ウディのセリフを押さえ込むかのように「お前が出張るとウソがばれるからあんまり喋るんじゃねーよ!」「お前の脳味噌はカラッポなんだよ!」みたいな感じで総ツッコミまくり。
もうね、サンドラのセリフの気持ちいい事ったら!見ていてスカッとしたじゃないですか(笑)

ま、所詮脚本書いてるのはウディなんだから、敢えて自分は観客をイライラさせるキャラを演じて、更にそれにサンドラががっつりツッコミ入れる事で観客に溜飲を下させてやろう・・・そういう計算なんでしょうね。
要するにまんまとウディの策略にハマっただけって事ですよ。相変わらずの策士っぷりですわ。

ミステリー部分も、結構きちんと作ってありましたよ。
本当にピーターは「タロットカード殺人事件」の犯人なのか?提示されるヒントはことどとくピーターが犯人である事を示唆しているものの、本当に犯人だったら面白味はない。ミステリー好きが普通に考えると一番怪しい人間は犯人ではないというのがセオリーだけど、でももう一工夫ヒネッて欲しい・・・そんな欲求に適度に応えてくれます。

ヒューがまた、イケメン貴族ピーターをステキに演じてくれていました♪
彼って泥臭くてワイルドな役もお似合いだけど、でもスーツを着こなしたスマートな紳士役もとってもお似合い!
そんなヒューに「一目惚れって信じる?」なんて聞かれた日にゃ〜!ええ!信じますとも!信じますってばー!←アホ

そんなこんなで、イライラしつつも結構楽しませてもらいましたよ。
「ウディ・ファン仕様の映画」という作りではありますが、大人のコメディだと割り切ればウディのキャラも許せます(苦笑)







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2007年11月09日(金) バイオハザードIII

監督:ラッセル・マルケイ
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ
    マイク・エップス
    オデット・フェール、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
ラクシーンシティがTウイルスに汚染されて数年後。Tウイルスは地球全体に蔓延し、地球滅亡の危機に瀕していた。生き残った人間達は寄り集まって旅を続ける事が唯一の生きる道となった。アンブレラ社の監視衛星の追尾網から逃れたアリスは1人旅を続けていたが、あるガソリンスタンド跡で「アラスカは汚染されていない」と記されたノートを手に入れた。


【感想】
ゲームが元ネタの大人気アクションシリーズ第3弾。
一応1作目2作目も見てます。でもゲームは相変わらずやった事ないよん(^-^;
ちなみに映画館に見に行ったら、予告編の前にバイオハザードの新作ゲーム(Wiiから発売らしい)の宣伝してた。Wiiは持ってるからちょっと興味が出たけど、この手のゲームはきっとぴよは苦手だから買わないだろうなぁ。

話が脱線しましたが、本作。
前作は1作目から36時間後という短いスパンの設定でしたが、今回は前作から一気に数年後に話が飛んでいて、街ごとふっ飛ばして一安心♪の予定がウイルスが街から漏れちゃって、結局世界中に広がっちゃっていました。
今までは狭い空間・地域が舞台設定になっていたのが、今回はウイルス蔓延で荒廃し砂漠化したお外が舞台。

だからアクションがより大掛かりになってスケールがデカくなったのかと思いきや、大風呂敷を広げてみたものの中身は思いの他お粗末だった・・・というちょっぴり悲しい印象です。←まーた結論を先に書きやがったな(^-^;

確かにアクションシーンはすっごくカッコイイし、ミラジョボちゃんは眉間にシワを寄せてても相変わらず愛らしい♪
前作でかなりカッコ良く覚醒してくれたアリスちゃんは、今作更にパワーアップして、カラスなんてヒッチコックがどんなに頑張って大量に集めて来ても瞬殺ですよ。
ブーメラン型の鉈みたいな新手の武器を携帯していますが、火炎放射器をぶっ放す係とアリスちゃんの目ヂカラコンビがあれば100人乗っても大丈夫♪・・・何書いてるんでしょう(薄涙)<自分

アリス計画とはなんぞや?とか、前作までで勿体付けて明かさなかったネタがいよいよご解禁になるんですが、コレがまた実にアッサリしていて「あ、そーいう事ね。はいはい」みたいなさ・・・まあ別にコレでもいいんですけど、微妙に自分の中では盛り下がりましたよ。

脇役が本作沢山登場するんですが、思ったよりみんなヘタレでハラハラ感が乏しいんですよね。
アリスちゃん1人勝ち状態で、アリスなしでは何も出来ないお荷物チームって感じでした。だから正直脇キャラの顔と名前が見終わった後も余り一致していないんです。最初の頃はやたら頼もしい奴ら♪という雰囲気がプンプンしてただけに、彼らの様子には正直「なんだかなぁ」という感じでした。

そんな訳で、最強人間に成り上がったスーパーサイア人(←人間ちゃうやん)アリスちゃんが、1人頑張るムービー。

ところで1作目と2作目はちゃんと続いた話だという認識で鑑賞出来たのですが・・・勿論本作だってネタはずっと1作目から続いてる話なんですが、まるで「同じモチーフの全く別の話」を見ているような感覚でした。
要するに前2作を見てなくても、本作だけ見ても充分楽しめる仕様。言い方を変えると本作だけで話が完全に独立しちゃってるような印象。例えば「ダイハード」とか「エイリアン」みたいに「同じ主人公でネタは個別のシリーズ物」って感じ。

本作、ぴよは勝手に「3部作の完結編なんだ」という認識で見ていたのですが、このネタはどうやら3部作という設定で企画された訳ではなく、人気がある限りは定期的にシリーズ化して新作出しましょう・・・という事だった?
本作の終わり方ってどう考えても「完結編」ではないですよね?明らかに続編作るつもりなんですよね?

でもさ、もう次回作の頃には地球上に人間なんてアリスとアンブレラ社の社員しか残ってないと思うよ(ぼそ)
アンブレラ社はまだ何か目的があるの?地球に人間いなくなったらもう会社なんてあっても意味ないじゃんね?(^-^;

何か納得出来ない作りでしたねぇ。アクションシーンは充分楽しませてもらいましたが、内容自体がどうもちょっと・・・








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2007年11月08日(木) ミッドナイト イーグル

監督:成島出
出演:大沢たかお
    竹内結子
    玉木宏、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
戦場カメラマンとして世界中を渡り歩いて来た西崎は、ある事件がきっかけで戦場から足が遠退き、更に妻を思い遣れずに死なせてしまった事で悲しみに打ちひしがれて山に篭もってばかりの日々を過ごしていた。ある時北アルプス山中で空に戦闘機らしき機体と赤い光を目にし、思わずシャッターを切った。学生時代の後輩で新聞記者の落合に見せると、どうやらきな臭い事実が浮き上がって来た。赤い光が墜落したであろう地点を目指して山に入った2人だったが・・・


【感想】
高嶋哲夫氏著の同名タイトル小説の映画化。
今年の東京国際映画祭のオープニング映画として上映されて、随分好評を博したそうです。

「邦画史上最大スケールの山岳サスペンス・アクション!」と、コピーも物々しいし、出演している役者は今飛ぶ鳥を落とす勢いの人気俳優揃い踏み・・・正直「邦画史上最大」のスケールはハリウッド史上から見ると「大した事ぁ〜ないレベル」なんだろうなぁとは思うものの(こら)、出演役者に好きな人が多いのでコレだけで楽しめるだろうな、と。

まあ思った通り、映画序盤で戦闘機が発進するシーンが出て来るんですが何ともショボい・・・(苦笑)
それから大沢たかお君演じる戦場カメラマンの「西崎」が、戦場から目を背けるようになったきっかけが映画冒頭に登場するのですが、正直「この程度の事、今まで星の数より沢山見て来てるでしょ?どうして今更?」としか思えないような、言い方悪いけど「些細な事」なんですよね。
こんな事で戦場カメラマン辞めちゃうなんて、ちょっと在り得ないレベル。余りにナイーブ過ぎる。

他にも写真週刊誌の記者をしているという義妹の設定が、こんなうら若い女性がこんなハードなネタの取材を普通は任されるものなのだろうか?と首を傾げたくなる位、竹内結子さんのキャラと職種が噛み合っていない印象。
姉の子供(西崎の子)を引き取って育てているというのも、何か違和感を感じるし・・・要するにキャラクターの肉付けや表現やセリフが弱過ぎて、見ていて凄く不自然に感じるんですよね。

いよいよ西崎・落合コンビが山に入ってからの展開も、まあよくありがちな平凡な流れ。
確かに冬の厳寒状態の雪山での撮影は随分苦労が偲ばれる・・・邦画にしてはかなり頑張ってるなぁ!と感心出来るレベルだとは思うんだけど、それにしても日本最大級の危機に瀕しているにしては、総理以下国防を預かる面々の会議風景が何だか今ヒトツ緊迫感に欠けると言うかピンと来ないと言うのか。

と、映画中盤までは「うーん。よく頑張ってると思うんだけど、何か自分の中には心に迫るモノがないなぁ」なんて冷めた気分でスクリーンを見ていた訳ですが・・・

この映画は西崎達がステルスに辿り着いてからグッといい感じになりますね。
最初の内は「まあ都合良く爆発数秒前辺りで起爆装置止めて大団円で平和ボケ♪平和ボケ〜って事ネ」と、冷え冷え状態で見ていたんですが(苦笑)、そんな冷えた予想を裏切る「あらら?」というちょっと驚きの展開。
もし本当にこんな出来事が起こったとしたら、確かに起爆装置を作動させただけで某国の工作員の皆さんが全員素直に撤収するなんて考えられないもんね。
当たり前っちゃー当たり前な展開なんだけど、「所詮邦画のレベルで」ここまで作り込んで来るとは思ってなかった。

それに付随して、いよいよ感動のフィナーレに向けて邦画お得意の「怒涛の泣かせシーン」に突入して行くんですが、この泣かせの展開は実に上手いと思いましたよ。せっかくお綺麗な竹内結子サンをヒロインに据えているというのに、敢えて彼女との恋愛パターンは切り捨てて「親子愛」で観客を泣かせるというヒネリ技を持って来た。
コレが竹内嬢とのウフン♪な恋愛ネタを持って来たら、多分観客の半分は白けていただろうと思う。でも最後の最後に色気なしの親子ヒューマンにしたもんだから・・・観客あちこち号泣しまくりじゃないですか♪

そんな訳で、途中までは結構冷えていたぴよですが、見終わった後の満足感はかなり高かったですね。
途中がダメでも、あちこちツッコミまくりの穴だらけの展開でも(をい)、正に「終わり良ければ全て良し」の典型。
少なくとも「海猿」よりは絶対に本作の方が泣ける。海猿のプロポーズシーンに心が冷え切った方、是非本作を!(笑)








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2007年11月02日(金) ボーン・アルティメイタム

監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・デイモン
    ジュリア・スタイルズ
    デヴィッド・ストラザーン、他
オススメ度:☆☆☆☆☆


【あらすじ】
失った記憶と自分の真実を追い続けるジェイソン・ボーンは、ロンドンのガーディアン紙に自分の事が記事にされているのを読んで、この記事を書いた記者のロスに接触しようとロンドンへ飛ぶ。時同じくしてロスがCIA内部告発者と接触し「トレッドストーン」に追随して計画された「ブラックブライアー」について知った事を掴んだCIA本部は、ロスの監視を開始する。ロスと接触を試みたボーンだが、CIAの送り込んだ暗殺者によってロスは狙撃されてしまう。


【感想】
「ボーン・アイデンティティー」「ボーン・スプレマシー」に続く大ヒットシリーズ3作目にして完結編。
最後だけに「ボーン・アルティメイタム(最後通告)」・・・カッコいいよ!カッコ良すぎるよ!ジミーちゃん!←をい

このシリーズ、1作目の「アイデンティティー」を見た時はそれほど面白いと思わなかったんですよね。
でも2作目の「スプレマシー」を見たらすんごい面白かった!2作目を見た事で「1作目だって結構良かったんじゃ?」と改めてこのシリーズを再評価する事になって、そしてついに完結編ですよ。こんなの楽しみにしない訳がありませんわ!
もう期待値MAXまで跳ね上がりまくりですってば!!

・・・という書き方をすると、普通なら「そのMAXな期待値をあざ笑うような〜」等と吠えるのがお約束なのですが(^-^;
このシリーズは本当に珍しい。本当に珍しい事に1作目から話が進めば進む程どんどん面白くなって行く。
特に1作目と2作目ではかなり作風が変わったなぁ〜と思ったんですが、監督さんが変わってるんだから作風も変わって当たり前ですね。そして2作目が大ウケだったので本作も2作目の監督さんが引き続きメガホンを取った。
コレは大当たりですよーう!ってか、1作目の監督は何だったんだよ?(こらこら)

この監督さんの最も特徴的な事は、アクションシーンのみならず心理的に緊迫するシーンはカットを非常に短くし、他方向からの視点を瞬時に切り替えて観客に見せるという手法を多用している事。
本当に1秒見せるか見せないか位のタイミングでどんどんカットを変えて対象物を見せる。コレが前作でもちょっと吠えた画面酔いする原因にもなっているんですが(苦笑)、でもこのカット割はこのシリーズに限って言えば非常に効果的。

今回肉弾戦アクションも非常に質の高い仕上がり(と思わせる見せ方)でしたし、カーアクションに到っては前作どころの騒ぎではありませんね。このロケで実はお亡くなりになっちゃったスタントマンが最低3人はいるんじゃないの?と心配したくなるくらい凄まじい、アクション映画史上記憶に残る名カーアクションシーンになってましたね。

映画全編通して見ていてめくるめくスピード感と高揚感、ハラハラ感が持続しっぱなしの脳内アドレナリン大放出状態だったんですが、でもよくよく後になって冷静に考えてみると「実際にボーンがアクションしたシーン」というのは、実はそれ程多かった訳じゃない。
では何故こんなに高揚しっぱなしでいられたのか?・・・この「細かいカット割」の手法がアクションシーンだけでなく、ボーンが周囲に気を遣いながら歩いているだけ、逃げ回っているだけのシーンにも多用されていたからなんですよね。

「3部作の完結編」と言うと、話をまとめなければいけない為に「ネタの後片付け」にいっぱいいっぱいになって映画自体の面白味がなくなってしまうパターンが多いのですが(パイレーツ・オブ・カリビアンなんてその最たるもの)、
本作は観客を有無も言わさずグイグイとスクリーンに引きずり込んで、めくるめく高揚感とスピード感、アクション、そしてアクションだけで客を誤魔化さずにきちんとボーンの心情や内面の心理描写も巧みに見せて、そして驚愕のオチまで全くテンポを落とさずバランス良く描いて見せた。

コレは脚本も良かったけど、やっぱり監督さんの裁量が大きかったと思いますね。
更に言えば・・・この作品とこの監督さんの組合せ、そしてマット・デイモンを主演に据えたというチョイスの全てが完璧にハマったのだと言うより他はありません。このどれが欠けてもこのシリーズは成り立たなかったと思う。

細かいシーンにツッコミを入れようか迷ったんですが(苦笑)、とりあえず全部目をつぶって大絶賛させて頂きました!
ラストでニッキーがニヤリと微笑むシーンまでパーフェクトです♪コレは久々に本気でワクドキ出来る良作!!








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