ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2006年10月31日(火) サンキュー・スモーキング

監督:ジェイソン・ライトマン
出演:アーロン・エッカード
    キャメロン・ブライト
    ウィリアム・H・メイシー、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
タバコ研究アカデミーの主任広報マンのニック・ネイラーの仕事、それは世間からバッシングされるタバコを擁護し、尚且つ愛煙家を増やしてタバコ業界を守る事。その巧みな話術から「情報操作の王」と呼ばれて世間から忌み嫌われるニックだが、一人息子だけは父親を尊敬している。告訴されないように賄賂を渡したり、嫌煙政治家をやり込めたり、ハリウッド映画で愛煙キャンペーンを張ったりと忙しいニックだが、思わぬ落とし穴が彼を待ち受けていたのだ。


【感想】
クリストファー・バックリー氏著の「ニコチン・ウォーズ」を映画化。
監督は「ゴーストバスターズ」のアイヴァン・ライトマン監督の息子で、本作が長編映画初メガホンとなった新進気鋭のジェイソン・ライトマン氏。出演している役者もかなりのビッグネームが名を連ねてます。

本作はタバコ業界の広報マンの様子をコメディタッチに描いていますが、タバコが主役の映画ではなくて、広報マンが嫌煙家達を正に「煙に巻く」様子を皮肉たっぷりに見せる「情報操作」を題材にしたコメディです。
世の中「情報化社会」ではなく「情報操作社会」だというのは誰もが認識してるけど、その情報操作の巧みさでは群を抜くアメリカ社会をここまで皮肉ってくれる映画というのは本当に見てて痛快です。

話はニックの仕事振りと平行して、離婚した妻が引き取った一人息子との交流も見せて行き、父親が息子に語る事がイコール観客に訴えたいモノという、ちょっとシャレた見せ方になっていました。
だからなのか?ニックが巧みな論点のすり替えをしたり詭弁を弄して相手を論破するというシーンもあるものの、その部分自体には余り力が入ってなかったような気がします。突っ込みまくりの白熱した議論シーンがもう少し多ければもっと面白いのになぁ〜と思ったんだけど、でも構成はなかなか巧みで見てて飽きませんでした。

ロビイストの仕事振りを見せているだけあって、セリフの一言一言が皮肉めいていながらも観客をも一瞬納得させるような理論的に聞こえる言い回し(でもやっぱりただの詭弁でしかないんだよね)になっているのがシャレてます。
ぴよは「モッズ」の会合シーンが特に好きでしたね。タバコ業界のニックとアルコール業界、銃業界のそれぞれの敏腕広報マンが顔付き合わせてディスカッションするシーンは、ユーモラスでなんとも楽しい♪

息子の通う小学校に行って、子供達に「親が言う事すら鵜呑みにしてはいけない」「判断するのは自分自身だ」と説く辺りなんて大笑いですわ。全国のPTAの皆さんがご覧になったら噴飯モノでしょう。(^-^;
まあコレはPTAを敵に回したいんじゃなくて、要は「数多ある情報ソースの中でどれが本物なのかを養う目を自分で身につけなければいけない」「自分で判断して自分で選択する重要性(情報に流されてはいけない)」についてシャレで訴えている訳ですが、少なくとも親子で鑑賞して楽しむ類の映画ではないのは確かです(苦笑)

でも本作の父子の様子は微笑ましくて良かったですよ。
少なくともニックは我が子に対しては誠実な父親でありたいと思い、事実息子からの質問には自分の心の内の正直な部分をぶつけているし、そんな父親を見て息子も全幅の信頼と尊敬を父親に向けている。
クライマックスの「アナタの息子が18歳になったらタバコを与えてやりますか?」という質問に対する答えは、ニックが今まで自分が真摯に息子と向き合って語り合ってきた自信、我が息子なら正しく情報を取捨選択する目を持っているハズだという信頼関係の裏付けのように思えました。

粋でユーモラスで皮肉たっぷりで、親子関係に心がちょっぴり和む・・・そんな秀作コメディでしたヨ。







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2006年10月30日(月) 7月24日通りのクリスマス

監督:村上正典
出演:大沢たかお
    中谷美紀
    佐藤隆太、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
長崎に住む地味で冴えないOLサユリは、「ポルトガル・リスボン」が我が町長崎に似ていると思い込み、自分はリスボンにいるのだと妄想して過ごしている。現実の恋愛に目を向けない彼女の楽しみは、周囲の男性に「私の王子様ランキング」を密かに付ける事。そんな彼女の「王子様ランキング」の長年1位を独走し続ける学生時代からの憧れの先輩「聡史」に再開し、更に聡史といいムードになって来て舞い上がるサユリだったが・・・


【感想】
山本周五郎賞や芥川賞等を次々と受賞している吉田修一氏著の小説「7月24日通り」を映画化。
これを昨年「電車男」で大ヒットを飛ばした村上正典氏がメガホンを取り、イケメン先輩・聡史を大沢たかお、冴えないOLサユリを「嫌われ松子の一生」で一気に「美し過ぎるキワモノ女優」に昇格した(ん?)中谷美紀が演じています。

舞台はクリスマスまであと1ヶ月という長崎の街。
ドジばかりで見た目も冴えないネガティブ女が憧れのイケメン先輩と再会し、更に意外な事に先輩の方もまんざらでもないんじゃないの?と舞い上がったネガティブ女は、今まで自分とは無関係のモノだったハズの「現実の恋愛」が今正に我が身に光臨!と、必死に自分改造して彼にお似合いの女性になろうと孤軍奮闘する・・・という話です。
何だかちょっと感じの悪い書き方になってるなぁ、自分。でもまあそんな感じの話ですよ(苦笑)

そもそも中谷美紀嬢がとてつもない美女だというのが判っていて見てるので、映画序盤の「ドジで冴えないOL」の様子が共感を得るというよりも「頑張ってブサイクを作ってるなぁ〜」という感じですね。
ファッション誌を買い込んで必死にオシャレしたり化粧したりして頑張ってる様子はとっても微笑ましいですが、最終的に誰が見ても振り返るような美女になるのは織り込み済みなので、変身後を見ても「サユリちゃん、よく頑張ったネ♪」という気持ちにはとてもなれない。・・・所詮はブスのひがみですか?ああソーデスカ(涙)

映画の展開としてはコメディっぽく見せて行って、終盤で一気にロマンティックモードにフルスロットル!という、よくありがちなロマコメ映画の王道みたいな感じなんですが、そもそもこの話がクリスマスに照準を当てている理由がよく判らない。
別にクリスマスである必要は全くないと思うし「クリスマスまであと○日」みたいなカウントダウンをしている割には、クリスマスというイベント自体にはほとんどスポットが当てられていない。
今年の冬のデートムービー大本命にしたいが為に、無理矢理クリスマスネタにしたんじゃないの?と勘繰りたくなる。

中谷美紀のコメディエンヌっぷりよりも、むしろ脇役の光る作品でしたね。
特にサユリの幼馴染みのマンガおたく青年を演じた佐藤隆太クン、それからサユリの父と父の恋人を演じた小日向文世サンとYOUちゃんのコンビは秀逸でした。次点で劇団ひとりサンと上野樹里ちゃんかな。
映画の面白い部分のほとんどを彼ら脇役のキャストが担ってくれて、肝心の主人公2人の様子には興味が湧かないっていうのはちょっとどうなんだろうなぁ〜?と思うんですが。

この作品、いわゆる「韓流ロマコメ」に非常に展開が似てるんですよね。
だから韓流ロマコメが大好きな人には馴染みやすい反面、それに飽きちゃった人には「またコレかよ」という気分になる。
更に言えば、どうして聡史がサユリに好意を持つのか今一つ説得力に欠ける。
加えて言うとサユリが余りに卑屈過ぎて(弟の結婚を反対するくだりなんてかなりムカ付きましたね)、常にポジティブシンキングで脳味噌がお花畑状態なぴよには「お前が不幸だからって周囲まで感染させんなよ!このクソ女!」にしか見えなかったんですよ(苦笑)

まあ、そうは言ってもデートムービーとしてはオススメ出来ます。
要するに「予定調和なロマンティック・コメディ」という手合いなので、カップルもカップル未満の2人も安心して楽しめるステキ恋愛映画、というカテゴリなのは間違いないでしょう。

結局この映画を見て吠えてるぴよが「オマエこそ卑屈ぢゃねーか」とツッコミ入れられる、というオチですか(涙)







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2006年10月24日(火) ウィンターソング

監督:ピーター・チャン
出演:金城武
    ジョウ・シュン(周迅)
    ジャッキー・チュン(張学友)、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
映画監督を目指す苦学生のリン・ジェントンと、歌手になる事を夢見て田舎から上京して来たスン・ナーはひょんな事で出会い、リンとスンは同棲するようになった。歌手から女優に目標を変えたスンはいつしかハリウッドに憧れるようになる。しかし別れは突然訪れた・・・それから10年後。リンは香港で、そしてスンもまた大陸で人気俳優として名を馳せていた。そんな2人が映画で共演する事となり、10年前を彷彿させる恋愛ミュージカルの撮影に入ったのだが。


【感想】
金城クン主演の新作映画。相手役のジョウ・シュンちゃんは中国ではすんごい人気のある女優さんだそうだが、ぴよは全く知りませんでしたね。更に映画監督役を「歌神」として日本でも人気の高いジャッキー・チュンが演じてます。

本作の予告編を1度も見た事がなかったので、恋愛映画なのは判っていたもののどんなあらましの作品なのか全く予備知識を入れずに鑑賞したのですが・・・映画冒頭でいきなりコテコテのミュージカルが始まった時には驚いた。
と思ったら、コレは劇中映画の撮影シーンだった。なぁんだ、ミュージカル恋愛映画かと思ってビックリしたぜぇ〜と思って見ていると、これがまた何とも微妙でして。「ミュージカル」というジャンルでは決してないのだけど、ドラマシーンの到る所で主人公の心情や状況を説明するような歌詞の歌が流れるんですわ。パッと見た感じ「プロモビデオ」みたい。

内容自体も、10年振りに再開したかつての恋人同士が「ミュージカル恋愛映画」で共演するという話なので、劇中映画の製作シーンで延々とミュージカルが流れる訳ですよ。
ミュージカルシーン自体は結構面白かったけどネ。でも金城クンもジョウ・シュンちゃんも決して下手ではないけど、ミュージカルをやる程の技量や歌唱力はないから見てて結構微妙な感じなんだよなぁ〜。
ジャッキー・チュンの歌が圧倒的に上手過ぎて、逆に彼だけ浮いてるんだもん(苦笑)

で、肝心の2人の恋愛なんだけど、コレがよく判らないんだな。(^-^;
リンの方がずーっと思い続けてて忘れられない!ってのは判らなくもないけど、スンはかなり感じ悪いゾ。
簡単に言えば、飯が食えないくらい貧乏だった頃は気の弱いリンの下宿に転がり込み、リンの友達が助監督になって海外ロケに行くと聞くや、アッサリ友達に寝返って端役を貰い、リンをボロ雑巾のように捨てる、と(笑)

その後もスンがリンに対して何か特別な感情を持ち続けていた様子は感じられない。
自分がスターダムにのし上がる為に、都合のいい男を捕まえては踏み台にするという典型的な性悪女なんですよ。
こんなサイテー女なヒロインに誰が感情移入出来ると言うのか(苦笑)

映像は結構キレイなんだけどネ。話自体が全く面白くないからどーしようもない。←今日も吠えるなぁ〜(^-^;
ただね、金城クンは本当にカッコいい!ダサい眼鏡掛けて貧乏学生を気取ってるけど、眼鏡くらいじゃー彼の美しさを隠す事なんて出来る訳がない。本当に匂い立つような男の色香♪はぁ〜♪
金城クンの映画じゃなかったらもっと評価低かったかもー。

ところで「チャングムの誓い」でブレイクしてるチ・ジニ君が「天使」の役でご出演されてるんですよ。
・・・コレのどこが天使なんぢゃ?フツーのお兄さんにしか見えませんが?中国の天使ってこーいう仕様なのか?(笑)







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2006年10月23日(月) 父親たちの星条旗

監督:クリント・イーストウッド
出演:ライアン・フィリップ
    ジェシー・ブラッドフォード
    アダム・ビーチ、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
1945年2月、第二次世界大戦で最も重要なポイント硫黄島。この島の擂鉢山頂上を制圧した米軍は星条旗を掲げた。この星条旗を掲げている写真が、戦争で国庫を食い尽くして疲弊したアメリカ国民の士気を一気に高めたのだ。この写真にたまたま写っていた兵士6人の内、生き残っている3人の若い兵士は本国に戻されて英雄と称えられる。しかしそれは国の思惑で国民から更なる戦争資金を得る為の広告塔として利用されたのだった。


【感想】
クリント・イーストウッド監督の最新作。
本作に関しては説明不要でしょう。多分今秋(冬?)公開作品の大本命なのは間違いないでしょうね。
作る作品が当たり前のようにアカデミー賞にノミネートされ、更にキッチリ受賞している。イーストウッドは本当に凄い。
凄いけど実は余りイーストウッド作品は肌に合わない。世界中で絶賛された「ミリオンダラー・ベイビー」もそんなに好きな作品ではないんですよ。確かに素晴らしい作品だとは思うけど、いい作品と好みの作品は違う。
そんな訳で、期待値は非常に高いけど「またぴよのツボとは微妙に違うかもなぁ〜」と不安交じりで鑑賞。

で、結果から言うと「やっぱり肌に合わなかった」 ←また結論攻撃すると後が書きにくいぞー(苦笑)

確かに映像は凄い迫力なんですよ。
映画序盤から壮絶な硫黄島での戦闘シーンが延々と流れ、更には本国に戻った兵士3人の様子と交互に、まるで兵士達がフラッシュバックを起こすかのように戦闘シーンが差し込まれるという構成になっているのですが、この「まるで平和ボケ状態のアメリカ本土の様子」と「過酷な硫黄島の戦闘シーン」を交互に見せる事で、映画の展開にメリハリが付くと共に兵士達の当惑する気持ちを観客に共有させて感情移入させるという相乗効果も生んでいるのだろうと思います。

それにしても序盤の戦闘シーンが長過ぎた・・・正直言うと軽く居眠りした(苦笑)
戦争映画ファンには間違いなくたまらないステキ映像だと思うんだけど、ぴよは元々戦争映画が苦手だからなぁ〜

本作は決して「アメリカ合衆国マンセー!」ではなく、むしろ当時の国家(今の国家をもか?)をかなり痛烈に批判する内容になっているんです。そういう部分は評価したいです。
それにしても、やっぱりぴよのツボには入らなかった。簡単に言うと「フツーにつまらなかった」という感じ(コラコラ)

3人の兵士がそれぞれ「英雄視されて有頂天になっちゃったヤツ」「英雄視される事に猛烈な違和感を感じてるヤツ」「自分が英雄視される事が他の亡くなった兵士に余りにも申し訳なくて、鬱入っちゃってとことん落ちるヤツ」と、3者3様の反応をしてその後の人生もそれぞれ変わっていくのですが、ネイティブアメリカンの兵士の反応が一番のツボ。
彼の様子が観客にとって最も共感と感動を呼ぶと思うのですが、今一つ描き切れていない気がして勿体無いと思った。

いっそネイティブアメリカンの兵士1人に焦点を絞って、彼の目から見たアメリカに巣食う偏見、傲慢、虚飾、卑劣な国民操作のハウツーの様子を描き出してくれればいいのになぁ〜と思ったんですよ。
例えば・・・彼は自分と共に星条旗を掲揚したマイクの事を「彼こそが本物の英雄だ」と言ってマイクの母親に取りすがって号泣するのですが、どうして彼がマイクの事をあそこまで英雄視するのかが映画を見ててもさっぱり判らない。
硫黄島で戦死したから英雄なんですか?それだけでは余りに説得力がなさ過ぎる。もう少しこのネイティブアメリカンの兵士の心情や彼の語ったセリフに対する裏付けになるようなエピソードを丁寧に入れてもらえれば、より彼の言葉に説得力が出ると思うし、アメリカという国の腐敗した部分をダイレクトに観客に訴えられると思うのに。

イーストウッド氏の訴えたいポイントとぴよが見たい部分のポイントが違うだけなのかもしれないけど、見ていて何とも消化不良な感じが否めなくて話にすんなり入れず、結果共感や感動には到らなかったという感じですか。
まあ・・・所詮オツムが弱いぴよが見ても、この作品の素晴らしさは判らないって事なんでしょうなぁ(涙)

でもこの映画の逆視点を描いた「硫黄島からの手紙」、これは絶対に見ますよ。
「硫黄島からの手紙」を見ればようやくこの作品の意味を理解出来るんじゃないかと・・・バカなりに期待してます(苦笑)







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2006年10月21日(土) デスノート The Last name

監督:金子修介
出演:藤原竜也
    松山ケンイチ
    戸田恵梨香、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
デスノートを拾い、「救世主キラ」となって犯罪者を次々と抹殺する夜神月(ライト)だが、キラ事件を追うもう一人の天才「L」の捜査によって2人の距離はいよいよ縮まった。そんな時に2冊目のデスノートが密かに地上に舞い降りていた。拾ったのはキラを崇拝するアイドル「ミサミサ」こと弥海砂。ミサは第2のキラを名乗り、更に今までのキラにはなかった「死神の目」を手に入れてライトに全面協力を申し出るのだった。


【感想】
映画のあらましについては「デスノート 前編(2006.7.26鑑賞)」をご覧になって頂くとして・・・ってか、劇場公開が夏と秋で近いから、公開終了する前に前編見ておかなくっちゃ!ってわざわざ映画館に見に行ったのに、後編である本作の公開直前にTV地上波で前編を放映するそうですね。まだDVD化もされてないのに地上波放映しちゃうの?
・・・だったらわざわざ金払って前編見に行くんじゃなかったよ。ぶつぶつ ←どケチ

まあね、
劇場公開終了して直ぐにTV地上波放映するのは仕方ない事かもしれない。
基本的に本作は「前編を見た人が続きを楽しむ」仕様になっているので、観客動員数を期待しようと思うとまずは前編をどうしても見てもらわない事には話にならない・・・だから前編見てない人は、忘れずに地上波放映を見ようネ!

そんな訳で本作ですが。
いやぁ〜!コレは本当に面白かったですねぇ♪上映時間が2時間20分くらいあって、邦画にしてはかなり尺の長い作品だと思うのですが、全く飽きませんでしたね。本当によく作り込まれた話だなぁ〜と思いましたヨ。
きっとコミックファンには不満も多いだろうけど、原作を知らずに映画だけで楽しむならコレは本当に面白い。
  
前編では明かされなかったデスノートのルール、新たに加えられたルールが登場して、それが今まで判明していたルールとうまく組み合わさって物凄い緻密な心理作戦を展開させて行くんですよ。
監禁シーンがちょっと増長な感じがしなくもないですが、デスノートのルールを考えるとこのシーンは外せない。だから基本的にムダなエピソードはないと言っていいでしょうね。

第2、第3のキラが登場する事で益々複雑になるんだけど、話が見えなくなるようなストレスはありません。
それから本作では「死神の心理・心情」すら利用しようという大胆不敵なライトの作戦には本当に頭が下がりましたよ。

前編を見た時に「L」という人物がまるで人間味のない、ただの甘党オタクくらいにしか見えなかったんだけど、本作ではLの人間味溢れるお茶目なシーンやセリフも多くて、Lというキャラクターがとても好きになりましたね。
そして何と言っても、最後のライトとの対決の際に取ったLの秘策がつまびらかにされた時には「まさかそこまでするか!」という驚きと、そこまでしても「キラを捕まえたい」というLの持つ正義と情熱を感じてジーンとしましたよ。
根本的にLは人間らしい感情を表に出すキャラではありませんが、だからこそLのとった行動に惚れたって感じかな。

ただね、どうしても1点判らなかった事があるのですが(原作を読めば判るのか?)
以下、超ネタバレなので文字を隠します。鑑賞前の方はご注意下さい。

ミサの寿命を延ばすために死神が自らデスノートに名前を記すシーンがあるのですが、どうしてあのシーンでワタリが死ぬんですか?ワタリが死んでもミサの寿命には関係ないような気がするんだけど
      ↑
  ぴよが映画をよく見てなかったから判らないのか?誰か判り易く説明してくれませんかぁー?(^-^;

上記の疑問がスッキリすれば文句なしだったんだがなぁ〜!
でも役者の演技も秀逸でしたよ。本作もやっぱり「すんげー天才」には絶対に見えないんだけど、緻密に構築された脚本と演出で楽しませてもらえたからもうどーでもいいや。それにLに入れ込めた分、この作品に愛着が沸きましたしネ♪
作品に愛着が沸いてくると、前編見た時には「ヘボいな」と思った死神にすら愛を感じるのよ!(笑)

ま、そんな訳で
前編見た時には「なかなか面白いな」程度だったのが、すっかり「デスノート信者」状態になっちゃいました。
本作を鑑賞するまでは我慢していたので、これから原作コミックをゆっくり楽しませてもらいますわー♪






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2006年10月20日(金) 虹の女神 Rainbow song

監督:熊澤尚人
出演:市原隼人
    上野樹里
    蒼井優、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
大学生の智也とあおいは奇妙な出会い方をした。あおいのバイト仲間をストーカーしていた智也を追い払おうとした彼女だったが、彼の憎めない人柄に惹かれて、映研に所属し自主映画を撮影していたあおいは智也を役者として迎えた。惚れっぽい智也の恋の手助けをするあおいだったが、就職して映画留学をしようか悩んでいたあおいは、久しぶりに智也に会って自分の気持ちに気付き、そして同時にその気持ちが報われない事を知るのだった。


【監督】
萌え系監督・岩井俊二プロデュース+若者から圧倒的支持を得ている(らしい)女流作家・桜井亜美が原案、メガホンを取ったのは「ニライカナイからの手紙」で長編映画デビューをした若手監督・熊澤尚人というコラボレーション作品。

最近ほわーんとした雰囲気の青春恋愛モノって流行りですね。
流行りって言うか、そもそも「ほわーんとした青春恋愛モノ」のブームを作った先駆者の一人が岩井氏なのかも?という気すらするのですが、既に「ほわーん」にも「怒涛の殺戮恋愛(←こんなジャンルあんのか?)」にも全く興味のないぴよは、実は岩井氏の作品が余り好きじゃなかったりするのだ。
岩井作品は異常な程世間の皆さんのツボに入るらしい。でも世間のツボには入ってもぴよのツボには入らない。困った。

だらーんと自主映画撮影の様子や細々したエピソードを見せて行くのですが、取り立てて新しい感じはしない。
上野樹里ちゃんは思いっきり彼女のイメージ通りの役だし、市原隼人君はよく知らない役者だが、いかにも岩井作品に似合いそうな朴訥でセリフ棒読みの「ほんわかまったり君」を演じている。
そもそも市原君は岩井氏の「リリイ・シュシュのすべて」でデビューだそうですね。納得出来ますよ。

あ、この作品は岩井氏がメガホン取ったんじゃなかったっけ・・・忘れてました(苦笑)
でもいかにも雰囲気が「岩井テイスト」してますネ。イマドキのほんわか恋愛モノってみんな同じような感じですが。

映画の最後の方であおいが学生時代に撮った自主制作映画を全編流すのですが、コレは本当に大学生が自主制作したような若さと瑞々しさを感じる、なかなか面白い仕上がりになっていました。
コダックフィルムにこだわっているけど、使っているカメラにはフジフィルムしか入らない。だから・・・というウンチクを語るシーンがありますが、実際にこの自主制作映画シーンはそのウンチク通りに撮影されているそうです。色が独特ですよね。
それから相田翔子サンがめっちゃオイシイ役をやってますネ!彼女のキャラには笑わせてもらったわー。正直言って話の筋自体には全く絡まないキャラクターなんだけど、彼女みたいなオンナはいたら怖いし面白い(笑)

そんな訳で「これは世間的に大ウケするタイプなんだろなぁ」と思いつつ、この映画に感動出来ない自分はやっぱり賞味期限切れのオンナなのだろうなぁ〜・・・と溜息を付くしかありませんでした(薄涙)
あおいはともかく、智也の心情に全く入り込めなかった。ってかイマドキここまで鈍い男いるのか?うーん。

高校生〜大学生、20代中盤くらいまでの人、もしくはそれくらいの精神状態を保っていられるピュアな方だったら、きっと凄くジーンとしちゃうんじゃないかと思いますよ。要するにババアのぴよには出る幕なんてないよ、と(涙)






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2006年10月19日(木) ブラック・ダリア

監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:ジョシュ・ハートネット
    アーロン・エッカート
    スカーレット・ヨハンソン、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
1940年代のロス。共に元ボクサーだったリーとバッキーの両刑事が、ロス市警のPR試合で戦う事になり急接近する。その後先に昇進していたリーから引き抜かれてバッキーは特捜課に抜擢され、リーとコンビを組むようになった。私生活でも仲良くなった2人は、リーと同棲しているケイと3人で過ごす時間が多くなる。そんな折、女優志望の女性が残忍な姿で殺されるという猟奇殺人事件が発生。この事件に深くのめり込むリーだったが・・・


【感想】
1947年に実際にあった迷宮入り事件「ブラック・ダリア事件」を元に、「L.A.コンフィデンシャル」の著者ジェイムズ・エルロイ氏が書いた同名タイトル小説の映画化。
これをその独特の映像の美しさからコアなファンも多いデ・パルマ監督がメガホンを取り、更に主人公のバッキー役を今ヒトツ垢抜けないものの、妙に母性本能をくすぐる「子宮にダイレクトに響く役者」として名高い(←コラコラ)ジョシュ・ハーネット君が演じています。

そんな訳で本作ですが。
もうとにかく伏線が長い&多過ぎる。話が入り組み過ぎてるし、登場人物の人物相関図も掴み難い。
ずーっと「誰がどーなってんだぁ?」と把握が出来ずにイライラしっぱなし、でも一定の緊張感は持たせつつ話が進行して行くので、ギリギリ眠たくなる程のストレスは感じずに、でも結局サッパリ訳が判らずに延々話が続くのです。
それが、リーが昔ムショに叩き込んだある犯罪者が出所して来たトコロで、一気に話がジェットコースター状態に進む。

実は、この「リーが昔ムショに叩き込んだ男」が出所した段階で起こった、ある事件の一連のシーンを見た段階で、館内からしびれを切らした観客が途中退場して行きました。
その方の気持ちは痛い程よく判ります。何故ならこんな予想外の展開(通常の映画ならコレで話は終わりだろう)が起こった段階でも尚、タイトルにもなっている肝心の「ブラック・ダリア事件」に関してはほとんど何も動きがないのです。
どーでもいいようなエピソードが延々続いていたのに、こんなオチぢゃー意味不明だよぅ!とその方はお怒りになって席を立たれたのだろうというのは、本当によく理解出来ます。実はぴよも「なんぢゃよ。こりゃ」と思って見てました。

ところがどっこい!
一旦話が中途半端に終わりそうな気配を見せた後が凄かった。
とにかく今までさっぱり訳の判らなかったエピソードが、あれよあれよと言う間に「ブラック・ダリア事件」と、この事件に深入りして行ったリーの知られざる横顔の暴露編に繋がって絡まって点と点が結ばれて、まるでらせん状の太い一本の糸のように話が組み合わさって行く訳ですよ。

何故だかぴよはこの怒涛の「ネタ収束編」を見ながら、DNAの塩基配列を思い起こしていました。
あながち当たらずとも遠からずというイメージ映像でしょう(苦笑)

そんな訳で、結果的に言うと「リーとバッキーがコンビを組んでから」起こるエピソードやちょっとしたセリフ、一見するとまるで意味のないようなシーンの隅々まで、一瞬たりとも気を抜かないできちんと見ていなければ面白味は半減どころか全く面白くない映画になってしまう・・・しかし意味がサッパリ判らなくても気合を入れてきちんと見ていた人だったら「ほぉー。よく出来たオチぢゃないか」くらいには思えるという、何かの修行のような展開の作品になっていました(笑)

少なくとも「暇潰しに映画でも見るかぁー」程度の気持ちの脱力状態の方にはオススメ出来ないです。
この映画を鑑賞しようと思ったら、相当気合を入れなければダメです。
そしてジョシュには何故か種馬の魂が憑依しているのです!←コラ
しかもずーっと魂は種馬で特捜課刑事としては「まるでダメ男」だったハズなのに、ある時点から突然シャーロック・ホームズだかポアロだか名探偵コナンだかの魂が光臨してしまうのです!

ジョシュの魂の変遷がこの映画最大のミステリーなのですっ!! ←フザけ過ぎだっちゅーに(苦笑)







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2006年10月18日(水) ラブいぬ ベンジー/はじめての冒険

監督:ジョー・キャンプ
出演:ニック・ウィテカー
    クリス・ケンドリック
    ニール・バース、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
希少犬種の母親から生まれたものの、雑種と交配したために毛色が違い商品価値がないので悪徳ブリーダーの父親に捨てられてしまった子犬。その子犬の「チビ」を14歳の息子コルビーが密かに「森の秘密基地」に連れて行って育てる事にした。チビの母親は多産を強いられて病気になってしまい、このままでは生命の危機!成長したチビは、森で出会った野良犬の「ベロンチョ」と共に母親を助け出そうと奮闘するのだが・・・


【感想】
1974年(日本公開は76年)に公開して大ヒット、その後コンスタンスに続編が製作されている「ベンジー」シリーズの新作。
コンスタンス、とは言ってもこのシリーズが最後に製作されたのが1987年「がんばれ!がんばれ!ベンジー」だから、今作が製作されるまでに15年以上は間が開いている訳ですね。(米公開は2004年)
ちなみに本作の制作・脚本・監督は過去のベンジーシリーズを全て手掛けているジョー・キャンプ氏。ってかこの監督さんのフィルモグラフィを調べたらベンジー以外はほとんど仕事してないっぽい?今まで何やって食ってたんでしょうか(苦笑)

で、本作は「ベンジー」という名前を借りた全く新しい設定のお話。
可愛い垂れ耳ワンコに芸を仕込ませて映画にすれば、とりあえずは「ベンジーシリーズ」らしい。
74年版のベンジー、その後の続編のいくつかは子供の頃にTVで見た記憶があるんだけど、実は犬が可愛かった事以外は何も覚えていないんですなぁ。内容なんて全く記憶にない。
子供が見る動物映画なんて、動物が可愛ければ後はどーでもいいですもんね。

そんな訳で本作も、本当にどーでもいい話です(をい)
圧倒的に意地クソが悪く、人として全く価値のない父親が1人でヒール役を買っていて、動物保護管理局のデコボココンビが数十年前から死ぬ程繰り返されている手垢の付いたドタバタギャグを担当。
野良犬にこっそりエサをくれる、気難しいけど実は心優しく寂しがり屋の独居老人がいたり、経済的に困窮するのがイヤで息子や自分の身が危険に晒されていても離婚する勇気もないニートな母親がいたり・・・まあ、本当にステレオタイプのキャラがお約束な事をするだけの話ですね。

んで、今までのシリーズと何が違うかと言うと、本作は主人公ワンコが最初から「ベンジー」な訳じゃない事ですね。
劇中ではずーっと「チビ」と呼ばれています。で、このチビが「ベンジー」に選ばれるまでを描いてます。
ぴよは見ていてベンジーの相棒「ベロンチョ」の方がずっと顔も可愛いし仕草も演技もウマイと思ったんだけど、どうやらこのベロンチョは今作のベンジー役のオーディションの最終選考まで残ったものの、余りに快活過ぎるのでベンジーの役には合わない、と落とされたワンコなんだそーだ。

一応本作のウリは「CGも特撮も一切なしの、本当に動物に演技をしてもらって撮影した本物のナマ動物映画」という事らしいですが、別にイマドキ動物の動きや表情をCGで加工したからって目くじら立てる人なんていないでしょ。
動物が可愛ければ何でもOKですよ。この手の動物モノってのはさ。

ベンジーとベロンチョを演じたワンコは、本当に動物保護管理局から探し出した捨て犬君達だそーで、この映画の撮影後は監督さんのご自宅で2匹とも幸せに暮らしているそうですよ。
そういうフレコミも、動物好きさんにはポイントが高いんでしょうねぇ。
だからと言って映画の出来に左右される訳じゃないんですが(苦笑)・・・ワンコ好きの方、見に行ってやって下さいよ。






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2006年10月17日(火) 日本以外全部沈没

監督:河崎実
出演:小橋賢児
    柏原収史
    松尾政寿、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
2011年、地球の大規模な地殻変動により日本以外の全ての陸地が沈没してしまった。世界中から大量の外国人難民が日本国内に押し寄せ、食料不足により物価が高騰。更に外国人犯罪が多発した為に、政府は超法規的措置としてGAT(外人・アタック・チーム)を組織して不良外国人を捕らえては国外追放する事になった。日本人は特権階級となり、諸外国の要人は日本の首相に媚びへつらう。この後日本はどうなるのか!?


【感想】
小松左京氏著の名作「日本沈没」の成功に、SF作家仲間が集まった際に星新一氏が「日本以外全部沈没というパロディを書いたらどうか」と提案し、そのネタに筒井康隆氏が乗っかって(勿論小松氏の了承は得てますよ)発表し、ある意味本家本元の「日本沈没」以上にウケたという(苦笑)伝説の名作短編パロディSFの映画化。
今年新たに「日本沈没」が映画化された事に便乗して、コチラも映画化しちゃえー♪という安直な企画ですネ。

学生時代に筒井氏の原作は読んでいます。
原作の方では当時のハリウッドスターやミュージシャン、各国政治家の名前が実名でバンバン登場。読んだ当時でも笑うに笑えない超ブラックユーモアだったのは記憶にあります。

そんな訳で本作ですが。
そもそも原作が原稿用紙数十枚の短編だった事、それから「カルトなファンにしかウケない」と評判の河崎実氏がメガホンを取っているという事(いかレスラー、コアラ課長のあの方ですからねぇ。溜息)を鑑みて、「どーせダメだわな」と期待値ゼロで鑑賞したのですが・・・まあ予想通りのB級ダメ映画。でも思った程は悪くもないか?(苦笑)

元々の筒井氏の原稿だけを元に映画化したら、多分上映時間は1時間も持たない。
だから「河崎流」にアレコレとエピソードを加えて話を膨らませてはいるのですが、どーも空回りしてる部分が多い。
「GAT」ネタは結構よく出来てるなぁと思ったけど、根本的にギャグが滑りまくって笑えない。本作の原作はブラックユーモアであって低脳系ギャグで笑わせるタイプの作風ではないので、原作との作風のギャップが埋められないと痛い。
でも北朝鮮のネタはなかなか面白いネ。この展開は充分有り得るなぁ〜(をい)と思えるだけに、結構高評価ですヨ。

もう少し持ち上げると、本作の超ショボい爆破映像等は長年ウルトラマンシリーズを手掛けてきた実相寺昭雄氏が監修されているらしいので、往年のウルトラシリーズのファンは嬉しくなっちゃう安っぽさでしょう。
それから旧作映画とTVドラマの「日本沈没」にそれぞれ小野寺役で出演していた藤岡弘、氏と村野武範氏が本作では別の役で登場する等して、旧作に対するオマージュも感じさせてくれるのは嬉しいトコロ。

まさかこの映画見に行って「外国人に対する差別が云々」とか言い出すヤツはいないだろうけど、少なくとも在日外国人の方は間違っても見に行かないようにしましょう(苦笑)
一応言い訳のよーに特権階級化した日本人の愚行っぷりを見せて「アホやね。日本人ってーのは」と笑わせようとしている部分もありますが、基本的に在日外国人の方が見たら、そのままテロに走りたくなるような内容ですから。(^-^;

そもそもこの作品は映画化に全く向いてない題材ですからね。
むしろよくこの内容の作品を2006年の今の政治情勢で「日本沈没リメイクに乗っかれ!」という勢いだけで製作したよなぁと感心しちゃいましたよ。まあ監督と製作者の勇気だけは買ってあげましょう(笑)







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2006年10月16日(月) トンマッコルへようこそ

監督:パク・クァンヒョン
出演:チョン・ジェヨン
    シン・ハギュン
    カン・ヘジョン、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
1950年代、南北戦争最中の韓国の山奥にある「トンマッコル(子供のように純粋な、の意)」という名の戦争とは無縁の平和な村に、アメリカ人パイロット、韓国軍の兵士2人、北朝鮮側の人民軍の兵士3人の計6人が迷い込んで来た。一触即発状態の兵士達だったが、自分達のせいで村の備蓄倉庫の食料を台無しにしてしまった事がきっかけで、一時休戦して村の畑仕事を手伝う事になった。平和な生活の中で人間らしさを取り戻し交流するようになった6人だったが・・・


【感想】
2005年の韓国国内興行収入NO.1に輝き、実に韓国国民の6人に1人が鑑賞したというフレコミの鳴り物入り映画。
本作の音楽を、長年ジブリと蜜月状態だった久石譲氏がジブリをぶった切って担当したというのも話題ですね。
・・・「韓流に飽きた」って先日の「連理の枝」の感想にも書きましたが、どうも気乗りのしない書き出しですね(苦笑)

そうは言っても、本作は予告編を見る限りワンパターンの王道恋愛モノではなく、ファンタジー+コメディ+ヒューマンらしい雰囲気がプンプン匂うので、ちょっと期待値を上げて鑑賞した訳ですが。

これはねー、予告編を見ちゃいけませんねぇ(溜息)
日本の映画配給会社の辛い気持ちはよーく判る。このオチの作品を今の世界情勢下(特に北朝鮮問題がねー)のしかも日本で上映しようと思うと、観客を騙まし討ちしなければ興行収入が上がらないだろう、という苦渋の選択であのような全く内容とは違う予告編を作っちゃったんでしょう。
それにしても、予告編を見て期待して見に行った観客が怒りに震えるのが容易に想像が付く。全くヒドイ。

前半〜中盤までは、それでもかなりコメディ寄りで笑っちゃったりするんですよ。
映画冒頭で「米軍が一般市民の村も皆殺しにして」みたいな説明が入るのがアレなんですが(苦笑)、それでもファンタジーコメディとして充分楽しめるほのぼの感はあってまずまず面白いんです。

それにしても、この映画は一体何が言いたいんだろう?よくワカリマセンでした。
まあ好意的に見れば「単純に反戦映画」なんですかね。でも北と南が一致団結して米軍機を攻撃するんじゃー全くシャレにもなってないと思いますけどねぇ。
韓流映画の展開のお約束として「コメディタッチ→でも最後は絶対にしんみりさせて泣かせてやる!」みたいな決まりがあるようなんですが、このオチは少なくとも日本人には泣けないですよ。むしろ痛いですね。えぇ。

トンマッコルを守る為に、アホみたいな攻防戦をやらかして大笑いさせて、最後はみんな幸せでニッコリ♪みたいなおとぎ話に終始した作りにどうしてしなかったんだろう?ソッチの方が絶対に観客の満足度は上がると思うのにな。
韓国の方のメンタリティにはこのバッド・エンディングの方が感動出来ていいんでしょうか?少なくとも日本人のメンタリティにはとてもじゃないけど合う作品だとは思えませんよ。

後ね、根本的に上映時間が長過ぎますね。
上映時間2時間超えなんですが、上映時間以上に長く感じます。イノシシとの格闘シーンはエピソードの中でもかなり力の入った見せ場なんですが、延々スローのシーンが続くとダレダレです。ココはスピード感を出す場面とスローの合わせ技で映像に緩急付けて欲しかった。
冒頭の韓国軍vs人民軍のにらみ合いも長過ぎる。もっとすっきりさせて上映時間1時間半位にした方がいいと思う。

そんな訳で、本作は決して「ファンタジー・コメディ」でも「ヒューマン」でもありません。
よく言えば「反戦映画」、でも日本人には余りオススメ出来るネタ&オチではありません。ちょっと残念な作りです。







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2006年10月14日(土) 連理の枝

監督:キム・ソンジュン
出演:チェ・ジウ
    チョ・ハンソン
    チェ・ソングク、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
青年実業家ミンスは女と見ればナンパばかりの超プレイボーイ。追突事故を起こしてしまい、念の為に検査入院するために病院を訪れる途中で美しい女性ヘウォンと出会った。最初は軽い気持ちで口説こうとするミンスだが、ヘウォンの明るく純粋な人柄に惹かれ、次第に本気で彼女を愛するようになった。ヘウォンもまた、ミンスの優しさに惹かれてお互い深く愛し合うようになるものの、彼女には残された時間が余りにも少なかったのだ。


【感想】
涙の女王、チェ・ジウ姫主演の王道韓流恋愛映画。
友達がDVD買ったので貸してもらって鑑賞・・・ってか、正直言って韓流映画には飽きました(苦笑)
だから本作も劇場公開時に全く見る気がしなかった。ちなみにヨン様主演の「四月の雪」も見てない。世間では結構評判が良かったらしいけど「グエムル」も結局見なかった。多分今後も誰かがDVD貸してくれるか、よっぽどヒマで他に見たい映画がないか、それともすっごく評判が良くて面白そうな映画だと思わない限り、金払ってまで見る事はないと思う。

韓流恋愛モノのお約束と言ったら「難病・不治の病」「実は2人は血縁関係」「記憶喪失」「無駄なコメディシーン」辺りか。
んな訳で、本作もそのお約束をしっかり守って「ヒロインは不治の病で余命いくばくもない」という設定になってます。
更に予告編だけ見ると猛烈にウェットな悲恋モノを想像させるのですが、蓋を開ければなんともコミカル。中盤まではあくまでもラブコメ路線で客を笑わせるんですが、いきなり終盤辺りで「泣かせ」に強引に持って行きます。

決して悪くはないですけどね・・・ホントに「もうこのパターンはいい加減飽きた」、この一語に尽きる。

ミンスに関しては「ほー!」というちょっとしたどんでん返しがあって、これはなかなかウマく前半の見せ方がミスリードしているのですが、そもそもミンスのこの設定は必要があるんだろうか?と思いますね。
せっかくミンスにこんなオイシイどんでん返しネタを振ったなら、いっそヘウォンよりもミンスに逝って頂いて、ヘウォンはすっかり良くなっちゃいました♪みたいなオチの方が面白いんじゃないの?くらい思っちゃいましたが(苦笑)

それから本来なら大号泣しなくちゃいけないんだろう(謎)ラストの「予約メール」のシーンですが、何故ヘウォンはあの日あの時間にメールの予約をしたんでしょうか?
ミンスがあの場所に行った日が何か2人にとっての記念日で、生前2人でココに訪れようと約束していたとか、もーちょっと気の利いた理屈でも付けてくれればもーちょっとあのシーンでウルッと来るんだろうけどな。

それにしても不治の病で余命いくばくもない割りにはジウ姫は余りにも元気過ぎる。お茶目な性格の薄幸の美女でも全然構いませんが、病気なら病気らしい風情をもうちょっと醸し出してくれないと・・・突然ぶっ倒れたり突然降って湧いたように死んでしまっては、見ている観客は彼女の病状の急変に着いていけません(笑)

素直に見れば、もしくは韓流映画を全く見た事がない人ならば、結構楽しめる恋愛映画だと思うんですがねぇ。
本当に韓流恋愛モノに飽きた。すっかり飽きちゃった。ただそれだけしか感想が出てきませんでした(溜息)







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2006年10月11日(水) スネーク・フライト

監督:デイヴィッド・エリス
出演:サミュエル・L・ジャクソン
    ジュリアナ・マーグリーズ
    ネイサン・フィリップス、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
凶悪なギャング「エディ・キム」が暗殺している現場を偶然目撃してしまったハワイ在住の青年ジョージは、殺されそうになったところを長年キムを追い続けていたFBI捜査官フリンに助けられて「L.A.の法廷で証言して欲しい」と頼まれた。L.A.に移動する旅客機に乗り込んだジョージ達だったが、キムがジョージを亡き者にしようと大量の毒ヘビを機内に潜ませていた。貨物室から這い出た毒ヘビ達にパニックになる乗客達。果たしてL.A.に辿り付けるのか!?


【感想】
サミュエル・L・ジャクソン主演最新作。
本国アメリカでは大ウケしたらしいんですが、全くこの作品の存在を知りませんでした。少なくともサミュエル以外の出演役者を誰も知らないんですよ・・・何でも人気TVドラマ「ER」シリーズに出演している女優さんも出演しているそうですが、ドラマは見ないから全然判んないんだなぁ〜(溜息)

ま、そんな訳で、
上記の「あらすじ」を読めば大体想像付くだろうと思いますが、思いっきりパニック映画です。
逃げ場のない密室内で繰り広げられる毒ヘビvs乗客(&搭乗員)のパニック振りと「生き残りゲーム」を愉快に(?)見せてくれるウルトラB級パニック映画です。

うん。本当に猛烈にB級。でも大真面目に作ってるのに恐ろしい程B級に徹しているのが逆に清々しい!(笑)
サミュエルも、乗客も、客室乗務員も、組織のボスも、誰も彼もみーんなすっげー本気なんだけど、最初っから最後まで徹底して有り得ない設定で笑わせるったらありゃしない!

そもそも機内に「毒ヘビ1万匹を搭載」って有り得ないんですが、そんな事はもうどーでもいいんですよ。
どーやら故意に振り撒かれたフェロモン物質にラリパッパ状態になったヘビ君達は、とにかく何が何でも熱源に向かって噛み付いて噛み付いて噛み付きまくってGO!GO!
別にヘビ君の視点なんて見せなくても全然いいんだけど、すげーマヌケな「ヘビ君視点の熱源センサー映像」シーンなんぞも盛り込みつつ、手始めにトイレでSEXするカップルや大事なムスコ君に向かって噛み付いてみたりする(笑)

その後もアホな展開の連続で、気を抜く瞬間なんか瞬き1つ分もありません!
サミュエルが大真面目な顔で「もう俺ブチ切れちゃったぞー!○○をふっ飛ばしちゃうぞー!」と言った時には、流石にそこまでアホな展開は考えもしていなかったので(苦笑)、脱力を通り越してある意味「感動」すら覚えましたよ。えぇ!

最初っから「観客を笑わせてやろう」と演出していたら、コレほどまで笑えなかったと思う。
この作品のいいところは、何と言っても「誰も彼もが真剣勝負なのに余りにもアホ過ぎる」というB級臭が漂うトコロ。
しかも映像は結構手が込んでて、案外ビビっちゃう丁寧な作りだというのも「真剣勝負感」が痛くてステキ!(笑)

真面目なパニック映画を望む方には決して勧めませんが、「本気のB級コメディ」をお探しの方は必見の一作ですヨ!







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2006年10月06日(金) 手紙

監督:生野滋朗
出演:山田孝之
    玉山鉄ニ
    沢尻エリカ、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
両親を早くに亡くし、兄弟2人で生きていた武島剛志・直貴だったが、直貴を大学進学させてやりたい兄の剛志は学費捻出の為にある家に泥棒に入り、誤ってその家の独居老人を刺し殺してしまう。兄が殺人犯となった直貴の人生は転落の一途を辿る。大学進学を諦め、何度も引越し、職を転々と変え、夢だったお笑い芸人の道も絶たれ、恋人も去った。しかし直貴を支え続けた由美子とようやく掴んだ幸せが更に脅かされた時、遂に直貴はある決心をする。


【感想】
直木賞作家・東野圭吾氏の同名タイトルベストセラー小説の映画化。
東野圭吾氏の作品は文庫化されたモノは全て読んでいますが、本作はまだ読んでませんでした。ってか、実はこの映画を試写会で見た日に文庫本が発売されたんですよね・・・来週早速買って来て読みます(笑)
キャストはTBS製作のTVドラマ「タイヨウのうた(←見てないから知らないけどなー)」でタッグを組んだ山田孝之君と江尻エリカちゃんコンビ+兄の剛志役を玉山鉄二君が熱演。

結構、と言うかかなり重たいネタですね。
身内に犯罪者がいるという人達が、どんな差別や迫害を受けるのか。どんな気持ちで生きていかなければならないか。
罪を犯した人は、刑期を服役すればそれで贖罪になるのか。家族を殺された被害者はどんな気持ちで生きていくのか。

映画前半〜中盤、直貴が兄の犯した犯罪によって理不尽過ぎる程の差別や迫害を受け続けるくだりは、はっきり言って余り乗れませんでした。
そもそもぴよ自身が「殺人者本人だけでなく、その家族もまた何がしかの社会的制裁を受けるのは仕方がない」という考えの持ち主だからというのも大きいですが、直貴もそこまで人目を忍ぶ生き方しててどうしてお笑い芸人なんか目指すよ?というチグハグな印象を受けて、更に彼らのコントが絶望的に面白くないので退屈の二乗(苦笑)

ところが勤めていた電気屋の会長と話し合うくだり辺りから徐々に惹き込まれていって、被害者の家族と面談する頃には完全に作品のペースにハマった!
クライマックスの刑務所のシーンなんて、もうぬぐってもぬぐっても涙が止まりませんでしたワ。

今作、山田孝之君の演技は上手いのか大根なのかちょっと疑問だなぁ〜と思ったんだけど、玉山鉄二君のあの拝む姿と俯いて鼻水垂らして涙する横顔には完全にヤラレましたよ。
玉山鉄二君は基本的には刑務所で作業してたり、弟からの手紙を待ち侘びている寂しい姿、それから自分の書いた手紙をナレーションしているだけの比較的地味な演技だったんですが、手紙のナレーションも良かったですね。被害者家族に当てた最後の手紙のナレーションなんて、淡々としてるのにジーンと来ましたよ。

本作は殺人の加害者、加害者家族、そして被害者家族の魂の救済と再生という事がテーマになっているようですが、少なくともこの映画の事件当事者達の魂は救われて再生していくのだろうなぁ。よかったなぁとは思った。

でもネ、実際は違うと思うんですよ。
この映画のケースは稀でしょ。殺人は確かに最悪の罪だけど、剛志は愉快犯でもなければ最初から家人を殺す目的で家に押し入った訳でもない。服役しながら自分の罪を見つめて必死に償おうとしている。
この映画を昨今頻発している少年凶悪犯(しかも快楽殺人or反省の色なしのバカタレ)の加害者家族が見て「そうだ!私達は救われるべき人間なのだ!」なんて勝手に盛り上がってもらっちゃー困ります。

要するに、この映画は誰の立場に立って観るかで随分印象が違うんじゃないかと思いましたね。
家族や縁者に殺人の加害者も被害者もいない人(が一番多いでしょう。もちろんぴよもそうです)が見れば、当然だけど主人公の直貴の視線で見て、直貴と彼の兄の心の救済を望むでしょう。そして本作を見て涙するでしょう。
もし家族や縁者が殺人の被害者になってしまった人が見たら・・・とても受け入れられる内容ではないと思う。

賛否両論あるでしょうし、この映画を見た人の多くは「殺人の加害者家族までも迫害するのは間違っている」と啓蒙されるだろうと思うのですが・・・この映画を見て散々泣いたクセに、ぴよは今もやっぱり「殺人加害者の家族もまた、罪を背負って生きて行くのは当然だ」というスタンスなんです。映画は所詮映画、現実は現実って事ですね。






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2006年10月05日(木) ただ、君を愛してる

監督:新城毅彦
出演:玉木宏
    宮崎あおい
    黒木メイサ、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
大学の入学式をサボった誠人は、大学前の交差点で幼い容貌の個性的な女の子「静流」と出遭った。あるコンプレックスの為に人とうまく付き合えなかった誠人だが、何故か静流とは仲良くなったのだ。そして誠人に恋をした静流は、誠人の趣味であるカメラを自分も持ち写真撮影に行くようになる。ところが静流の気持ちに鈍感な誠人は、同級生の美女・みゆきに思いを寄せている。静流はそんな誠人に「これから私はどんどん大人の女になる」と宣言するのだったが・・・


【感想】
2003年公開「恋愛寫眞 Collage of Our life(2003.5.23鑑賞)」のアナザーストーリーとして「いま、会いにいきます」で大ブレイクした人気作家「市川拓司」氏が書き下ろした小説「恋愛寫眞 もうひとつの物語」を映画化したもの。
こういう小説が存在していた事を知らなかったが、2003年公開の「恋愛寫眞」は見てた。ベタベタな恋愛モノかと思ってたら意外な展開を見せて、好みは別れるだろうけどぴよは2003年版は結構好きだった。

で、上記の「2003年公開・恋愛寫眞」のアナザーストーリーとして書かれた小説を映画化したモノだという予備知識を入れずに本作を見たので(だってタイトルだって全然違うから気付かないよぅ〜)、映画を見始めても主人公2人の名前が前作と同じなのにまだ何も気付かずに、話がかなり進んで来てから「コレってもしかして結局こーいうオチ?前に見た恋愛寫眞って映画の思いっきり二番煎じだなぁ」なんてアホな事を思っていたのでした(苦笑)

そんな訳で本作ですが。
主人公2人の名前と写真が趣味だという事、ニューヨークに住む静流から数年振りに誠人の所に手紙が届く、誠人が手紙を貰ってニューヨークにやって来るものの・・・という設定だけは前作と同じですが、内容自体は本当に「アナザーストーリー」と言うか、かなり前作とトーンが違ってて、いかにも「いま会い」の原作者さんが書いた小説っぽいよなぁ〜という「爽やかで切なくて、自然に涙が頬を伝う」という表現がピッタリの作風になっていました。

宮崎あおいちゃん、NANA→NHK朝の連ドラ(先頃終了)で大ブレイクしてますね。
実はNANAも朝ドラも見てなかったんですが、本作の彼女を見てブレイクするのもさもありなん、と納得。マジ可愛い♪
髪の毛おかっぱボサボサで、「Dr.スランプ・アラレちゃん」みたいな眼鏡掛けてても可愛い。でもキスする時に初めて眼鏡を外して振り返った時の彼女の愛らしさったらどーよ!?女のぴよでもエレクトするぞ!(こらこら)
いや、本作のキスシーンは近年稀に見る好感度の高い、そして切なく美しいキスシーンでした。

実は序盤〜中盤の大学生活のシーンは結構見ながらダレてたんですがね、そのダラダラ生活シーンの中で交わされる誠人と静流の何気ないセリフが、後にクライマックスの種明かしシーンで「あぁ、なるほどー!」と思わされる非常に巧みな伏線になっててさ、更にその伏線が序盤にうまい具合に散りばめられているんですよ。
んで、NYで静流の初めての個展を見ている誠人の姿に被せて回想シーンを挿入させる演出なんて、クサ過ぎる&出来過ぎだと思いつつも「やられたー!」と泣かされてサ。←どっちなんだよ<自分(笑)

コンプレックス持ちで引っ込み思案なおっとり大学生の割りには玉木クンがイケメン過ぎるのはいかがなモノだろう?と思うものの、クライマックスの個展に展示されてる玉木クンの「気を許した相手にだけ見せる顔」の写真が余りにステキ過ぎてシビれたので、とりあえずイケメン玉木クンで結果オーライですよ♪

コレはもしかしたら今年一番グッと来た恋愛映画になるかもしれない・・・
ぴよは「セカチュウ」「いま会い」よりも、本作の方が断然好きです。この2作がダメだった人にも是非見て欲しい!









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