2006年09月29日(金) |
アントブリー(日本語吹替版) |
監督:ジョン・A・デイビス 声の出演:千葉翔也 江原正士 田中敦子、他 オススメ度:☆☆−
【あらすじ】 いじめられっ子で友達のいないルーカスは、自宅の庭にあるアリの巣を壊す事で憂さ晴らししていた。ところがルーカスの気まぐれで巣を破壊されるアリ達はたまらない!魔法使いアリのゾックは不思議な薬を開発し、「破壊屋ルーカス」をこらしめようと、薬を使ってルーカスをアリと同じ大きさにして巣に連行したのだ。ルーカスの処刑を望む声の中、女王アリはルーカスにアリの世界を知ってもらって理解してもらおうと寝食を共にするように言い渡すのだった。
【感想】 トム・ハンクスがプロデュースする3DCGアニメーション。 しかも声の吹替えはジュリア・ロバーツ、ニコラス・ケイジ、メリル・ストリープ等の名優達がじゃんじゃん起用されて豪華絢爛なハズなのだが・・・何故か日本では吹替版しか公開されない。これじゃー全く意味がない。 しかも公開劇場はワーナーマイカルシネマズだけだそーだ。ちなみに名古屋市内にはワーナーマイカルはない。ぴよは試写会で見たけど、実は予告編すら一度も見た事がない。ワーナーマイカルに行かないと見れないんだから当たり前か。
プロデューサーと声の出演の豪華さが(唯一の?)売りのアニメなのに、どうして日本語吹替版しか公開しないのか。 それはこの映画の内容が余りにも子供向け過ぎて、声優の売りだけではとても大人の集客は望めないだろうと踏んだ事、それからそんな売れそうもない作品の為に「字幕版」「吹替版」で2館もスクリーンを使うのは勿体無いとワーナーマイカルが判断した・・・のではないかと推察されます(苦笑)
まあ要するに、大人が見てもなーんも面白くない(コラ) 当然だけど悪い話じゃないですよ。ってかかなりいいお話なんでしょうよ。でも大人が見て楽しい訳がない。
しかも・・・過去に昆虫がメインのアニメはいくらでもありましたが、本作はキャラが可愛くなさ過ぎる。 昆虫モノの代表的アニメ「バグズライフ」と比べても、余りにキャラに魅力がない。もっともピクサーのクオリティ以上のものを作れというのはそもそも無理があるのかもしれないけど、既にピクサーが手を出したキャラの後追いをするなら、それ以上の魅力を引き出せなければ観客を呼べないのは判り切っている。
本作は昆虫がメインではなく、あくまでも「昆虫大になった人間のガキ」がメインな訳だが、そのガキのルーカス自体にも魅力を感じないんだから話にならない。 ってか・・・このルーカスっていうガキがどーしよーもなくぴよがムカつくタイプのガキで困る(苦笑) 自分から努力しようという気力がない、直ぐにふてくされる、自分を庇ってくれたヤツでも平気で見捨てる、自己中心的で破壊衝動が抑えられない被害妄想のキレ易いイマドキの少年犯罪者のお手本みたいなガキ。←言い過ぎだろ(^-^;
まあそんなガキが改心するから映画として成立するんだろうけど、余りに判り切った話だから大人が見ても面白くない。 でもイマドキのキレ易く協調性のないニートなガキを持つご家庭のパパママだったら、ガキの首根っこ引っ掴んでこの映画を見せる分にはいいかもしれないですわね。 少なくともこの映画の主人公は、アリと過ごす事で親の有り難味も多少は学んだようで、自分から親とコミュニケーションを取ろうと努力するようにはなりますから。
ま、そんな訳で対象年齢は小学生低学年からいいとこ中学1年くらいまででしょうか? 多少世間ズレしてしまう中学3年辺りになると、もうこの手の映画では啓蒙出来そうにもありません。 我が子がニートだとお悩みのご父兄の皆様、我が子が対象年齢に入っていたら連れていってみて下さい。(^-^;
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