監督:F・ゲイリー・グレイ 出演:ヴィン・ディーゼル ラレンズ・テイト ジーノ・シルヴァ、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 ショーンはロスの敏腕麻薬捜査官。7年間追い続けたメキシコ最大の麻薬組織のボス、ルセロを逮捕したものの、その後「ディアブロ<悪魔>」と呼ばれる謎の男が台頭、情け容赦ないディアブロによって最愛の妻・ステイシーが殺されてしまった。 ステイシーの復讐を誓ったショーンは、自ら「魔物」となって地の果てまでディアブロを追う事を誓った―
【感想】 トリプルX(2002年11月1日の感想参照)でセンセーショナルなXスポーツアクションを見せてくれたヴィン・ディーゼルの最新作は、妻の復讐の為には手段を選ばない敏腕麻薬捜査官の復讐劇。
前作「トリプルX」では、ワルだったけど実は正義感が強いいいヤツで、アメリカ国家安全保障局のエージェントになるという話で、今回は今現在は敏腕麻薬捜査官ではあるものの、かつてはストリート・ギャングで手のつけられないワルだったという設定。すんごい似てるんだけど、アプローチが逆なのねん。
アクションも迫力あるし、話の展開もよどみなくてダレる部分もない。 良く言えば「毒にも薬にもならないなかなか良く出来たアクション映画」って所ですが、今回のヴィン・ディーゼルの役ドコロが微妙に観客の共感を得られないと言うか・・・ 簡単に言ってしまえば「キャラクターに面白味がない」って感じでしょうか。
それもこれも、ヴィン・ディーゼル演じるショーンと相棒捜査官デメトリウスが元は相当のワルだったという設定なのに、まるで毒気を感じさせないからじゃないかと思うんだよね。 妻の復讐に立ち上がったショーンは、手段を選ばずに昔のギャング仲間に助っ人を頼むんだけど、このギャング時代の仲間ってのは今もワルで更正出来てなハズなのに、ただのお人よしにしか見えない。 凄みもなければ怖くもなくて、「仲良しクラブ@いいヤツ3人組」が頑張る話になっちゃってる。(苦笑)
ディアブロの正体を探るプロセスやルセロとの丁々発止、アクションシーンの見応え度はなかなかうまくまとまってて楽しめるんだけど・・・あまりキレイにまとまり過ぎるアクション映画ってのは面白味に欠けるんだろうなぁ〜 ・・・展開や設定が破綻してると吠えまくるくせに、良く出来てても面白くないなんて、じゃあ一体どーすりゃいいんだ?ってツッコミ入れられそうなんですが。(^_^;)
囮捜査でヤクの売人が自分の妻に直接手を下した男だと知って逆上するシーン、ここはゾクゾクしたわ! 現場が収束した時に見せるショーンの放心したような表情―彼、心理面の表現もなかなかイケてる♪ものの…
ダメ出しする程の欠点もなければ、特に強くオススメしたいポイントも見つからない・・・凡庸なアクション映画。
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