Sotto voce
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不意に背後から抱きしめられる 指先が髪をもてあそぶ 吐息が耳をかすめ 唇が耳たぶ・首筋・肩をなぞって降りてくる。
無防備に立ち尽くす私をからかうような 相方の触れ方。 それだけでスイッチの入る私。
まってたんだ、こんなふうに、 また私に触れてくれる日を。
口には出さないけど身体が反応する 3ヶ月そこらで忘れられるわけなんかない。
まるで夢のようだとうっとりしながら 相方の次の行動を待っている
そこで目が覚めた。 仕事の昼休憩の、ほんの5分ほどのまどろみで見た あまりにも甘くてリアルで、でも残酷な夢。
職場じゃなければ泣きたかった。
相方と二人でいたときよりは、はるかに広がった私の行動範囲。 いつ呼び出されるかそれを待ちわびて、 ほかの人と会う約束を入れないようにしていた4ヶ月前までの私。
あんな袂の分かち方をしたんだもの、 彼への未練はまだあるけれど 向こうから私を呼び出す、一対一で会うことはないだろうと 少しずつでも悟れてきたから。
広がった行動範囲、交友関係 それが、少しずつ前に進む力をくれているのに 最近の私はこんな夢ばかり見てはうなされ、 眠れない日々が続いている。
かなわない思いならいっそ忘れたいのに 私の中の何かがそれを恐れるように心に波状攻撃をかける。
これからの私の時間を、思いを向けるほどの価値が彼にはなく 彼が同じ思いを私に向けてくれるなんて 天地がひっくり返ってもありえないほどの確率、と さすがにわかっているはずなのに。
15日、元相方に再会した。 某SNSでお互い参加しているコミュのオフ会で。
彼が主宰で、9月に大喧嘩した時にコミュもクビになったのだが、 どういう心境の変化か、コミュに呼び戻されたのが先月。
何があっても戻らないつもりでいた。 ただ、私が復帰するかもしれない、というのを聞いた コミュの他のメンバーが、 会長が許可するんならぜひとも戻ってきて欲しい、 あなたがいるならオフ会も出やすいから、と 半ば懇願のようなメッセージをいくつかもらって 3ヶ月ぶりに復帰して、15日が復帰後初のオフ会だった。
どんな顔をして、どんな態度で 彼に会えばいいのかずっとそればかり気になっていた。 当日の朝まで行くか行かないか本当に迷った。
でも、参加するメンバーから 今日は来るんだよね?絶対来てね、と念押しされて腹は決まった。
本来なら集合時間より早く行って、 他のメンバーが来る前に彼に会って様子を見ようと思っていた。 ところが用事が終わらず、結局20分遅れで合流。
カラオケ屋のフロントに向かう階段の前で、 何度も何度も深呼吸して、フロントで部屋番号を聞き、 部屋の前でもう一度深呼吸して、ドアを開けた。
彼の態度は、けんかする以前と変わらなかった。 他のメンバーがいたからかもしれないが、 終始フレンドリーな態度で接してくれた。
解散後、他のメンバーが帰ってから、 数ヶ月の非礼に対する侘びやらなんやら話をしたが、 それでも彼のフレンドリーな態度は変わらないように見えた。
ただ、今までならオフ会終了後、 少し遠回りしてドライブして桜島フェリーまで送ってくれた、 その恒例行事がなくなっただけ。
やはりまだ壁はなくなっていないのか。
否、けんかするまでの2年間が特別だっただけで、 そう言う関係になる前の、ただの友達だった頃の間柄、 それに戻っただけなんだ。
今は、それでいい。
とりあえず、それでいい。
私も、今すぐには無理でも、 ずっと彼に抱いていた気持ちを整理するためにも。
今後どう転ぶかはわからないけれど、 私の気持ちの持ち方を徐々に替えていけばいい。
それでもまだ忘れられないのなら、 私の気が済むまで、その思いに付き合うしかないのだから。
明日、だ。
会ったらどんなことを言おうか どんな態度で接しようか考える一方で、 行かない理由を必死に探している自分がいる。
前にも同じことがあって 不仲になったあと、ふとしたことから再会し もう二度と交わらないと思った二人の日常が繋がった。
ただ、あのときは2年のブランクがあった。 今回は、まだ3ヶ月しかたっていない。 正直、心の準備ができてない。 あの時と違って、 今度こそ再会はないだろうと思っていただけに。 いっそこのまま関わらない方がいいと思うようになっていただけに。
初めてであった頃に戻れればいいと思った。 恋情とかそんなの全く抱いてなくて 相手が雲の上の人で、話しかけるのさえ緊張してた、あの頃に。
そんな気持ちで明日会えればいいと思っている。 余計な期待、そんなものは抱けない。 あるのは、拒絶されたらどうしよう、その気持ちだけだ。
もう会わなくてもいいと思いつつも やっぱり会いたいと思っていて。 でも実際に会った時に冷たく拒まれることを怖がっている。
いろんな気持ちがごちゃ混ぜになって 心が揺れている。
2008年01月08日(火) |
華やかな笑顔で傷つける。 |
気持ちを残したまま、なんでもないふりをするのは難しい。 心の奥底にくすぶった思いを抱いていても そんなの関係ねぇ!!とばかりに前向きな「私」を装う
そんな私の裏表を、 あの女(ひと)はよく知っているはずなのに。
「あなたの為に言うけど あの男(ひと)には二度とかかわらない方がいいわ」 「あの男のことで、いろんな女の子から相談受けてるの」 「あなたが傷つくだけだから、あの男はやめなさい」
そう忠告しておきながら あの女は私の見ている場所であの男と仲良くしている。
「私はオトナだから あの男を適当にあしらって あの男と付き合っていられるの」 そう嘯きながら。
それを目の前で見ている私がどう思うか 私の性格を知るあの女ならわかるはずなのに
あなたのためなのよ、と言い聞かせて 華やかな笑顔であの女は 私の心を踏みにじる
果たして無意識なのか わざとなのか それを聴いてしまったらややこしくなるのはわかってるから
なんでもないふりをして ぎりぎりときしむ心を見せないように 目の前で繰り広げられる光景の傍観者に成り下がるしかなくて。
止まっていた時間が、もうすぐ動き出す。
もう二度と交わることはないと思っていた、私と彼の日常。 一対一ではないけれど、もうすぐ元相方と再会する。
二度と会わないほうがいいのかもしれない。 ひょっとしたら、友達にすら戻れないのを その場で痛感することになるかもしれないから。
己の感情が元で二人の間に入れてしまった亀裂を さらに深く、大きくしてしまうかもしれない。
彼の真意はわからない。 それでも、彼の方から呼びかけてきたのは事実。
会うべきか 会わざるべきか。
『その日』へのカウントダウンが始まった。 多分、当日の朝まで悩むだろう。 今さらどの面下げて彼に会えばいいのか。
こんなに迷うくらいなら 会わない方が、いいのかもしれない。 彼からの連絡が来ない日常、を ようやく苦痛に思わなくなり始めているから。
彼の事は忘れていない 恋心もまだ完全には消えていない。 でも、ほかのことに目を向けることで 少しずつリハビリができているような気がする。
今、会ってしまったら、また元通りになってしまわないか。
マイナス思考の私は、そればかり考えてしまうのだ。
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