Sotto voce
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2007年11月28日(水) 凪いだ海。

重く暗い空の色を映した
やけに静かに凪いだ海を見ている

波の音しか聞こえない場所で
小さく丸まってグレイの海を眺めている

自分の小ささ愚かさ醜さ狡さ
そんなものから生まれる黒い感情が
結果的に自分を追い込んでいる

心が 身体中がきしむように痛い
この目に映るもの耳に入ってくるもの
すべて排除できたらどんなに楽だろう

割り切れないのが悪い性分
でも 目の前で繰り広げられる光景を
黙ってみてるのには耐えられない

誰にも言えない真っ黒な感情と苦悩ばかりが心を占める
やめてくれと叫べたなら私は楽になれるだろうか
たとえいろんなものを失ったとしても

海は何も答えない
気持ちは紛れるはずもない
やるせない思いを抱えたまま時間だけが過ぎる


2007年11月25日(日) まだ振り切れない。

その名前に、その存在に動揺するのはきっと私だけなんだ。
こだわったり怯えたりして心が揺さぶられるのはきっと私だけなんだ。

断たれた繋がり でもたった一つだけ残っている繋がり
そこでその存在に気付くたびに逃げ出したくなる。

相手は、そこに私の存在を認めるたびにどんな気持ちでいるのだろうか。

まだ私を憎んでいる? 
もう私の事はどうでもいいと思ってる?
それとも・・・。




某SNSで、ひとりだけ元・相方と私の共通するリンク先がある。
その女性はある意味セレブ、でもさばさばしたおねーさん。
私でさえ呼べなかった相方本名由来の呼び名で彼を呼ぶおねえさん。

おねえさんが悪い人じゃないのはわかってる
でもやはりそのやり取りを見ると心が揺さぶられて
まだ自分が吹っ切れてないんだということを痛感する。


最近、バンドをはじめた。
ずっとやってみたかったことだから、
ここに着てチャンスをもらったのは素直に嬉しい。
未経験の楽器だけど、自分の楽器も持てて今練習中。

そうやって打ち込めるものができたことはありがたい。
余計なことを考えずにすむ。

でも、カラオケに行けばその『余計なこと』を嫌でも思い出す。
あ、この歌彼に歌ってもらいたいなあとか、
彼が歌っていた歌を自分で歌ってみて、
当然男性ヴォーカルだから女の私が歌ってもなんかしっくり来なくて。
そんな時に彼の歌声を思い出す。

ほかの友達とカラオケに行っても
場の雰囲気やらを考えて
一般受けしないであろう「本当に歌いたい歌」を封印してしまうから
正直選曲に困るし楽しめない部分も多少はある。
彼に遠慮してばっかりだったけど、カラオケだけはそれをせずにすんだ。

恋人に戻ることは一切望まない。
でも、友達には戻りたい、と今でも思っている。

私からは一切連絡を取っていない。拒絶されるのが怖い。

その一歩を踏み出すには、まだ私の心は弱すぎる。


2007年11月15日(木) 甘い、甘い、残酷な夢。

甘い、やさしい夢を見たの。
荒んだ心の隙間に入り込んで
私をめろめろに酔わすほどの。

私を憎んでいるはずのあなたが
私を手放したことを悔やんで泣いているの

はじめてみたあなたの涙
弱みを見せたことのないあなたの泣き顔
でもその瞳はたまらなくやさしかったの

目覚めて 現実の残酷さに泣いた
あなたは私から離れていく
二人の距離はどうしようもならない

一度は壊せたあなたの心の壁
今はとてつもなく厚くなった
立ちはだかった壁を
あのときどうやって壊したんだろう

答えの見えない あなたと私の関係
戻りたいともがいているのは私だけなの?
いつか二人で笑いあいたい
どうしようもない願いが見せた夢

現実のふたりでは 叶いようもないはずの


2007年11月11日(日) 歌声が、私を立ち止まらせる。

仕事帰りになにげなく買い物していた。
それは、いつもどおり普段の日常。
一日の終わりに向かって流れていく時間。

でも、たった一曲が立ち止まらせた。

ヴォーカルの声が、その本人ではなく
この歌を好んで歌っていた
あの人の声に変換されて聴こえるなんて、ホントに重症だ。

けんかしていたあの人と数年ぶりに会った夜、
カラオケで最後の最後に歌ったのがこの曲だった。
普段は割とハイトーンな曲を歌うことの多いあの人の
珍しい低音を生かした曲。
その声にぞくぞくして、声フェチの私にはそれがたまらなくて。

以後、ことあるごとに彼にこの曲を歌ってくれとせがみ
あんたホントにこの曲好きだね、と半ばあきればがら
それでも歌ってくれた。

もう、あの歌声は二度と聴けないかもしれない。
その想いが私を立ち止まらせる。

未練がましい?わかってるさ。
さっさと振り切って前に進め?もちろんわかってるよ。

でも、時々は立ち止まらせてほしい。
自分の弱さズルさずうずうしさは嫌と言うほどわかってる。

あんなにひどい言葉を投げつけられても
いつか元に戻りたいとどこかで願ってる。

なんでこんなに執着してしまうの。
私の人生の中の12年という時間を
切り取って捨ててしまえるなら今すぐにでもそうしたい。


2007年11月09日(金) 何も知らないままで。

私の思考の中に
私の作品の中に
私の生活の中に
それぞれの一部にあの人がいた、12年。

ふとしたことで見つけ出した、
形に残る、私たちの12年の軌跡。
時間を忘れ、それを追いかけた。

初見のときは知らなかった、気付かずにいた
それぞれが抱えていた事情、思い。
知りたくないことまで知りすぎてしまった今、
綴られた言葉たちを見るたびに
その時々の事情が、その想いが反映されて
笑ったり、泣いたり、ため息ついたりの繰り返し。

何も知らないほうがよかったのかな
私たちは、会わないほうがよかったのかな
こんなに長い時間関わってきて
最後の2年はあまりにも距離が近づきすぎて。


突然訪れた『終わり』に心も身体もついていけない。


どんなに憎もうとしても
思い出すのは笑顔のあの人で
忘れ去ろうとしても消えないのは
二人でバカなこと言って笑いあってたあの日々で


何も知らないままでいたほうがよかった
流れてきた時間の中にそれぞれが存在した日々を
振り返れば振り返るほど様々な事情が
前に進もうとする私の歩む道をさりげなく邪魔している。


2007年11月06日(火) 独白。

『人は生きてく中で
たくさんの出会い、別れを繰り返しながら年を重ねてゆく…
別れは前に進むためのターニングポイントだと信じたい。

でも大切な人であればあるほど、
遠く離れても、永久に会えなくても
その存在は心の中からいつまでも消えない。

私にもそういう人がいる。
どんなに憎もうとしてもできない人
忘れたくても記憶から消せない人
あいたいのに、この地上では二度と会えない人。

全て「なかったこと」にしてしまえれば楽なのに
それすらさせてくれないほど愛しき存在。

そして、私も誰かからそう思われる存在になりたい。』


某SNSで出会った、大切な人を突然亡くした友人の日記に、
私が寄せたコメント。


…他人にはそう言う言葉をかけられるのに
なぜか自分にはそう言い聞かせられない。
こんな言葉を他人に寄せる自分がなぜか嘘くさく思えて仕方ない。


こんな言葉を綴る私が、何故あれほど愛した、大切な人の心を
何か言えば言うほど硬く硬く凍りつかせることができるのだろう。


そして、そのコメントを読める立場にあるあの人も、
こんな言葉を綴る私を偽善者だと哂うだろうか。


こんな自分が、離れてもなお誰かの心に強く刻み付けられるほどの
人間でありたいと願うのは間違いだろうか?



私は、心のない人間なのか。


安積 紗月 |MAILHomePage

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