Sotto voce
DiaryINDEXpastwill


2006年12月20日(水) 空気。

帰宅して、茶の間の障子を開けると
空気が澱んでいて息苦しく感じる。

父が帰宅していると、大概そう。
南国鹿児島とはいえ、この時期はとても寒い。
部屋を閉め切る⇒ファンヒーターを使う⇒
さらにその中で煙草を吸う…で、
乾いて澱んだ空気の一丁上がり。

息苦しくて息苦しくて仕方ない。
許されるなら部屋の窓という窓を開け放ちたい。
こんな部屋でよく平気だな、と、別な意味で父に感心する。
昔はそんなこと感じなかったのに。

喉が渇く 肌も乾く そして何より心が乾く。
澱んだ空気を吸い込んで、
息が出来ないほど咳き込んでも父は全く知らん顔だ。
だから私は暖房のない自室に篭るしかない。

父の金銭面のトラブルで
電話と車と来客にとても神経質になった。
誰かが家にいるとなると借金取りがやってきて
持ち帰る金などないとわかってるのに
延々おなじ話を繰り返しては居座る。
父が連絡を取らないばかりに、
同居人である私にまで電話が来る、それも職場に。
私の携帯を教えたら、それこそ電話が殺到するだろうから
あえて教えてないのも悪いんだけども。

父に貸したお金が全て返ってくれば
独り暮らしの敷金ぐらいにはならないだろうか。
この安月給が我が家の生活費につぎ込まれてる間は
貯金はもちろん、家を出ることなんか出来やしない。
この暮らしに我慢すれば 
少なくとも生活空間だけは確保できる
そう自分に言い聞かせ続けてもう3年。

母は実にいいタイミングで父を見限ったものだ。
あの時はまだ、父は公務員だった。
退職金の何割かを慰謝料として受け取り、
おそらく私達よりははるかに裕福な生活をしているだろう。

でも母の場所へはいけない。
幼い頃から母に苦しめられたトラウマが
母への拒否反応として現れている間は。


安積 紗月 |MAILHomePage

My追加