Sotto voce
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2005年04月30日(土) 夢。

現実にはもう、2年くらい会っていないのだけど、

久しぶりに『彼』が夢の中に登場した。


夢の中で私と彼は(他にもまわりに人がいるのに)

二人だけでなにやら密談?を交わしていた。

彼はずっと私の手を握りしめ

なんだか私に甘えるようなしぐさ、態度を示していた。




現実じゃこんなこと今までなかったし、

これからも絶対にそんなことありえないのに。

もう吹っ切れたはずなのに、

こんな夢見ちゃったら忘れられなくなってしまうじゃないか。



2005年04月23日(土) 異空間。

ここは異空間。




自分の城が一番居心地がいいのはわかっているけれど

時々そこから離れたくなる。


きちんと掃除された部屋

糊の効いたリネン類

シングルのはずなのに二人でいても窮屈じゃないベッド。


部屋の真下は大通り

昼夜問わずに行き来する車の音

でも、今の私にはこれくらいの方がちょうどいい。


「枕が変わったら眠れない」ほど繊細ではない。

だけど、物音ひとつしない方が

まとわりつく空気の重さ怖さを感じて眠れなくなってしまった。




何よりも安心できるのは

隣に人がいるということ

だけど朝めざめたときにはひとり

これからまた日常の中に戻っていく



少し湿り気を帯びた布類は

二人の汗の余韻なのか

ひとり残された自分の涙の跡なのか


2005年04月20日(水) 生傷。

あの日、とある人のことで深く深く傷ついて

その人のことを心の奥底に押しやろうとしていた。

完全に癒えていない傷を見てみぬ振りして

治そうという努力もせずに



それでもいつか時間がこの傷を癒してくれると思っていた。

会わずにいれば、いつか忘れ去ることが出来るだろうと。



あれから2年の月日が過ぎた

それなのにまだ

自分の意思とは無関係にその存在を見つけるたびに

激しく動揺する自分がいる。




傷口は完全にふさがっていないらしく

心の奥底でじくじくと不快な痛みを伴って

まだ少しずつ血を流しつづけている



心の奥底の完治せずに膿んでいく生傷が

静かにでも確実に私の心を侵していく

徐々に徐々に平衡を保てなくなるこの心

人として病んで行く自分



あの時心が壊れてしまえば良かったんだ

そしたら何もかも忘れて真っ白な気持ちで

今を生きていられると思うのに


2005年04月14日(木) ラジオ。

ここんところ、自室にこもってから

CDでなくラジオをつけていることが多い。



もともとラジオ好きという要素はあるけれど、

適当に音楽、適当にトークがある

『誰かの声がする』ことが

心になんとなく安心感を与えてくれるから。







今夜も、まだ眠気は襲ってこない。


2005年04月12日(火) 酔いに身を任す。

寝る前に、アルコールを口にする。

昔からすると弱くなったのか、酔いが回るのが早い。

でも、そのほうがいい。

なにも考えずに眠れるから。



でも、やっぱり心に引っかかってるものが

夜な夜な夢に現れて

うなされて目が覚めるのは変わらないのだけれども。


それでも、つかの間の安息に身を任す。

本当は、誰かにそばにいて一緒に眠ってほしい。

どうしようもない孤独感が、ますます気を狂わせる。


決してひとりじゃないのに

どうしても拭い去れない孤独感。


2005年04月10日(日) 話し言葉に関するいろいろなこと。

社内で「これ読んどけ」とばかりに回覧されてきたとある本。

読めば読むほど自分が普段口に出してる言葉が

「頭の悪い人の話し方」に該当しているようで

ただでさえ自分の言動に辟易していたところに

追い討ちをかけられたようでさらに凹む。


・・・口下手と人付き合いの下手さを克服しようと

試行錯誤してやってきたことが、

結局自分の格を下げているということに気づかされる。

この本の著者の自論を自分に当てはめて分析してみると、

私はかなり『困ったちゃん』な人間になるらしい。


まあそうだわな、自分の気持ちを自分の中で消化できなくて

こういうところでいかに自分が辛いかとかそういうことばっかり

つらつら述べてるところとかね。


『頭のいい人』になりたい。勉強とかじゃなくて人間として。


知人に「人見知り」ということがどういうことか

自分には理解できないと言う人がいる。

確かにその人は、たくさんの友人に囲まれ

人脈にも恵まれ、人間的魅力にあふれている。

人見知りをする性格とそういうことに縁がない性格

その差というか、区別は人間として生まれ、

人格形成をしていくうちのどの時点で決まるんだろうか。







面と向かっていえないから

言葉を話すときにもいちいちいらんことまで考えて

考えすぎて結局人に不愉快な思いをさせてしまったり

自分の思ったことと間逆のことを言ってしまったり

自分が伝えたいことの一割も伝えられなかったり。


それでもこんな自分のことを見守ってくれてて

何かと気にかけてくれて声もかけてくれて。

そういうみんなの気持ちに応えられない自分。




ごめんなさい。

こんなあたしでごめんなさい。








2005年04月06日(水) Tranquilizer。

春が、何かを狂わせる。

どうしようもなくあたしの心を乱す。

心はくたくたなのに

眠れない日々が、又始まった。



暗闇に響く時計の針音さえ

どうしようもない雑音に思えて

真夜中に壁に叩きつけて壊した時計



思いだしたくもないのに

しょうこりもなく思い出して

心は深く闇に沈む


もうこれ以上泣くことはないだろうと

思えるくらいにひどく傷ついた

あの日がもうすぐやって来る。


おぼれるほどのアルコールも

山盛りにされた安定剤さえも

この心を静めるにはきっと足りない。



どうしよう

まだこんなにも

心は縛られている。


2005年04月04日(月) 孤独な王様。

TVの向こうで

あなたが御執心の姫が歌ってる


言葉をなくしたあなたは

この声に惹かれたのね


歌姫を称えるために

あなたが築いた城


ちょっと前までは

あなたが自分の言葉を誇らしげに掲げていた場所


その言葉で誰かを傷つけなければ

言葉をなくしていく怖さに耐えられなかったんだね


誰よりも強いふりして

本当は誰よりも臆病だったひと



誰も知らない場所で

新たな仲間たちの真ん中で

あなたはやっぱり王様気取り



それでも

そんなあなたに

どうしようもなく心惹かれていた私がいた



あなたが称えるあの歌姫のように

あなたの発するものに

熱に浮かされたように惹かれていた私がいた






安積 紗月 |MAILHomePage

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