便蛇民の裏庭
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雷鳴が轟く。 丁度子供を幼稚園へ送っていく時間。 玄関を開けた途端の大雨。
「気持ちがイイね」 「ママ、雨スキなのぉ?」 「こういう雨は好きだねぇ」
二人で合羽を着て傘を差し、雨の中を幼稚園へ向かう。 子供を幼稚園に送り届け、家に着く頃には雨がやんでしまった。
便蛇民ですコンバンヤ。
「最近、オンナノコになってきてるらしいよ(笑)」
というと。
「あたしは前から便ちゃんは女の子らしいと思ってたよ」
彼女はそういいました。
「あたしなんかは普段女らしい格好したりして女らしいと思われてるけど 付き合った男からは親しくなっていくと必ず『お前は根は男だ』いわれるもん。 便ちゃんはその逆で、親しくなっていくとどんどん女の子になっていくじゃない」
思わず頭に浮かんだのは久本マチャミ。 彼女はTVで見てるとオンナ捨ててるようなことしたりしてるけれど 好きな男の前ではメチャメチャ女らしいんじゃないか? と常に思っていたので。
いや、ぼくは別に女捨ててるわけじゃないんです。 なりきれてないだけで。
その話を相方にいうと
「あぁ、確かに便はそうだねー。 今まで付き合った子とかは最初はかわいーオンナノコだったのに どんどんオッサンみたいになってったけど 便は最初がオトコノコで、だんだんオンナノコになってったや」
オッサンみたいになっていかれたのですか・・・・ ご愁傷様ですぅ。
もう月末なのにまだ集まらない町内会費。 集まっていない分を夕方襲撃。
ピンポーーーン♪
「町内会費の徴収にうかがいましたー」
「町内会費ぃ?1年分払ったわよ?」
「あの・・・年度が変わりましたのでぇ」
「あらあら、あなた便蛇民さんトコのお嫁さん?」
「はいー、コンバンハー」
「あなたお子さんはいつ作る気なの?」
「あ、いえ、もういるんですけど・・・」
「あらあらあら、いつの間に?オトコノコ?オンナノコ?」
「どちらも一人ずついます」
「まぁ、おいくつ?幼稚園?」
「上は小学校2年生です。下が幼稚園で」
「まーーーーっ、そうなの?子連れでの結婚だったの?再婚?」
「え、いえ、結婚してからできた子ですけど」
「でも、あなたお嫁にきたの去年よねぇ?」
「いえ、もうかれこれ8年になりますか」
どうもこのおばあさんの時は止まっているらしい。 どうでもいいから早く町内会費を・・・・
残るは一軒。元校長先生のお宅。 しかしこの元校長、かなりのエロボケ爺なので要注意だ。 何度通ってもいないし。 しょうがないのでお隣の息子さん宅にうかがう。
ピンポーーーン♪
「町内会費の徴収にうかがいましたー」
「・・・ちょっとお待ちください」
待たせる待たせる。 いくら大きい家だとはいっても待たせ過ぎだろう。
ドアを開けた途端、そのおじさんは急にニッコリとした。
「あらあら、いらっしゃぁい」
「どうもコンバンハ」
「お義母さんが班長の仕事するのかと思ってましたよ」
「義母ももう年なので私が代わりにやっております」
「いやぁ、若いのに大変だねぇ班長なんてねぇ」
「いえいえ、そんなことないです」
「奥さんまだ若いよねぇー、いくつ?」
「・・・あの、1ヶ月600円です」
「じゃぁ1年分払いますよ。7200円ね」
ニコニコがニヤニヤに見えるのは気のせいだろうか。
しかもココのおうち、奥さんというものを見た記憶がない。 それにこの顔つき。 もしやあのエロボケ爺と同じなのでは。
まったく、エロボケ爺の家といいこの家といい、 ナゼ玄関がこんな奥まった人目につかないような作りなんだ。
爺は以前、町内のアンケートを持っていった時 よろめいてぼくに抱きついてきた事がある。 オッサンまでよろめいたりしたらもう二度と来ないぞコノヤロウ。
とか考えながら笑顔で領収書に判を押す。
「はい、確かに1年分いただきました」
領収書を渡す。
「ハイハイ、ご苦労様〜ぁ」
ナゼ手も一緒に握る!!!
会議だった。 といっても真剣なものではない。というと失礼か。 オバケ屋敷を開催するにあたってどんなセットを組むかとか、ナニを作るかとか、 低学年高学年を分けるべきかどうかとか、ダレがなんのお化けになるかとか。
「ゾンビを数体作って寝かせておいてー、 そのうち一体だけが本物の人間の扮装ってどう?」 「子供たちが通り過ぎたら追いかけるの?イイかもねー」 「でも狭いから子供たちに踏まれるんじゃない?ダレがゾンビやるのぉ?」 「痩せてる人なら平気でしょう。で、追いかける体力がある人」
・・・・・・・・・・。
何でみんなぼくを見てるんですかぁ〜〜〜〜〜
「あと、怖いモノってなんだろう?」 「ニコニコして立ってる嫁姑とかどう?」 「わぁーーー怖いかもーーー!でもそれは子供たちには通じないでしょー」
「じゃぁのっぺらぼうは?」 「あぁ、それは今まで居なかったねぇ」 「白いタイツでもかぶる?」 「それはのっぺらぼうっていうか、変態?」
「私ねー、ダースベーダーやりたいー。 ダーァダーァダーァダァンダダァーンって。 それで子供たちの背後から霧吹きで水をかけるのはどう?」
みんな、マジメに話してるの?ねぇ、何処まで本気?
とっとと帰って欲しかったのになぜか学校に残り、会議室で走り回っていた迷惑息子。 他のお子達と遊んでいてくれるならイイのだが お母さんたちの背後に周り「こちょこちょこちょ!」といいつつナニゲに乳を触る。 おとなしく待っている少女にすりよりキスをする。 ・・・ぼくの育て方に問題があるのか。
おまけに。
「○○ちゃんのお母さん、すっごいデブだねぇ! いったいナニ食べたのぉ!?」
きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーー! なんてコトいうのよアンタぁ!!
しかもぼくの4〜5倍はありそうな横幅に ぼくもとっさにフォローできなかったじゃないのさぁ!!
しまいには4歳児を突き飛ばして泣かせてしまった。
ぷちっ
「ちょーーーーっとコッチに来なさい」 「ヤダーお母さん怒るもーん」 「いいからコッチに来なさい」
会議中の母親たちの周りをグルグルグルグル追いかけっこ。
「早くコッチに来なさい」 「何もしない?」 「しないからコッチに来・な・さ・い」
しぶしぶやってくる息子。
「ちゃんと謝りなさい」 「やだ」 「ヤダじゃない。ちゃんと謝りなさい」
母と睨み合い。
「ごめんなさい」 「かーちゃんにじゃなく、あの子にちゃんと謝るの」
4歳児と睨み合い。
「べろべろベーーーーーーっだぁ!」
んにゃろ!
「ちゃんと謝れないのなら一緒に帰ってあげないからね!」
しゅんとなる息子。
「ごめんなさーい」
結局ろくな話し合いもできず帰る時間になってしまった。 トホホホ。
今現在、久々に相方がカンナの刃を削っております。
素っ裸で 下半身プラプラです。
でもドアを閉められてしまいました。 もしやデジカメを動画にセットして持っていたのに気付いたのでしょうか。
コンバンヤ便蛇民です。
相方の車の後部は大工道具が山積みになっている。 先日、人を乗せる予定があって最後部座席も使うため 急いで荷物を降ろして物置に置いて出かけた。
「ねぇ便ちゃん・・・」
深刻な顔でぼくの肩に手を置く母上。
「こないだあんたたちでかけたでしょ?」
「うん」
「荷物を物置に置いていったでしょ?」
「うんうん」
口元に手を当て、うつむく母上。
「どうしたらいいのかわからなくって。あぁ、どうしよう・・・」
「なにごと?」
ぼくの手をぐいぐい引っ張り物置へ連れて行く母上。 そして指さすその先には。
山積みのエロ本。
「・・・・で、なに?」
「なにって!あの子がこんなものを隠し持っていたのよ!?あぁ!汚らわしい! あんた、あの子がこんなもの隠し持ってたの知らなかったでしょ!!」
「いや、知ってたけど」
「しっ、知ってて黙ってたのっ!?」
黙ってたのっていわれてもなぁ。 大工道具の下に隠してあったのは知ってるけど、それをどうすれと?
「あの子にいっておいてちょうだい!こんなもの!こんなものはすぐ処分しなさいって!!」
ほとんど叫びに近い状態。 自分ではいえないのだね母上様。
でももう相方も32歳なんだけどね?
電話が鳴る。
「はいもしもし便蛇民宅ですが」
「☆□△凸凹◎▽○?」
・・・はい?
「もしもし?」
「○▽□◎凸☆凹△?」
何かをいっているらしいがよく聞こえない。 誰なのかもわからない。
あ。
「スイマセン、受話器から離れてください」
ガツっガツっガツっ
「もしもし?」
「もしもし?便ちゃん?なんなのいったい!」
「なんかねぇ、子供たちが受話器取り合ってよく落とすから、 この頃音が聞こえなくなってたりするんだよねぇ」
「で、受話器を叩きつけると直るわけ?」
「うん」
「なんて原始的な…」
そういう話を相方にしたら、それは基本中の基本だろう、と。
「なにが?叩いて直すのが?」
「そう。俺もよくやる」
車の電気系統がおかしいのでよく蹴って直すんだとか。
いや、それはさっさと修理に出しなさい。
先日、大荷物を車の後ろに積もうと思って背後に回ったら 車のお尻がボコっと引っ込んでいるではないですか。
・・・・・・じぃーーーーーー・・・・・・・
見つめていると相方
「やー電柱があるの気付かなくってさぁ、あははは」
そして今日。 後ろのライト部分が横に大きくはみ出しているのを発見。 しかも割れている。
・・・・・・じぃーーーーーー・・・・・・・
「やーまたまた電柱に気付かなくってさぁ。 けっこうガンっていったんだよねぇ」
新車を買うって話は、なかったことにしましょう。 えぇ、なかったことに。
相方は自分の持ち物のメンテをしない人です。 ついでにぼくのメンテもされてません。
2002年05月25日(土) |
美味しい酒とゆったりした時間と |
いつも誰もいないお店に、珍しく客がいた。
「こんばんは。お久しぶりです」 「いらっしゃいませ。お一人は初めてですね」 「彼女がいなくなっちゃったからねぇ。コレ、差し入れ。蛸の頭です」
なぜかうちにどんどんどんどん届く蛸の頭。 確かに美味いんだけど冷凍庫がいっぱいになってゆくよ社長・・・・
「いつものですね?」 「はい、いつもので」
最初の一口で思わず微笑んでしまう。
「その顔を見るとすごく嬉しいんですよねー。冥利に尽きます」
TV画面では音のない尾崎豊のライブ映像。 店内では別な音楽がかかっている。 若い女の子に偉そうにウンチクたれてる男の声が耳障り。
いつもはぼくと入れ違いに帰ってしまうスタッフくんがいた。 金曜は早上がりではないらしい。
「蛸、稚内のは大きいですよね」 「そうなの?それは某所のなんだけど」 「あ、そうなんですか?ぼく、実家が某所ですよ」 「え?そうなの?GWに行ってきましたよ」 「某所行ったって何にもないじゃないですか」 「何もないのがイイんですよ。島に行こうと思ったんだけど天候悪くていけなかったの」
名刺をもらうと珍しい苗字。高校の時、同じ苗字のオトコノコがいた。 きいてみると、その子と親戚であるらしかった。 世の中って狭すぎるかも。
「失礼かもしれませんが、便さんっておいくつなんですか?」 「29ですよ」 「うわー、見えないですねぇ」 「年齢不詳だからね」 「同じくらいな気もしたんですけど、でも落ち着いてるし・・・と思って」 「おいくつなんですか?」 「23です」
あぁぅ・・・ マスターが2歳年下ってのも驚いたけど君もそんな年齢にはなかなか見えないぞっ。
たまにメールをやりとりしながらゆっくり飲んでいた。 すると彼女から電話が来た。 彼女の声をきいた安心感からか、電話を切ったあと一気に酔いがまわりだす。
「おや。便さん、今まで見た中で一番酔ってますね?」 「そのようです」 「飲んでる量はいつも通りですよね」 「そのようです」
ウォッカのソーダ割4杯、モスコミュール1杯、ボストンクーラー1杯。 野菜スティックを齧りながらいつも通りのペース。
トイレに立つと、地面が波打っている。 ふらーりふらりとトイレに行き、戻ろうとトイレから出るとスタッフくんが待っていた。
「大丈夫ですか?」 「はい大丈夫です」
いやちょっと実は大丈夫じゃないです。てへっ
いつもならしゃきしゃき歩くのにドアにタックルかましてしまったので 心配して待っててくれたらしい。
「最初来た頃は男性的な人だと思ってたんですけど、今日はとても女性的ですね」 「あ、ぼくも思ってたんですよ、今日は便さんが女性みたいだなぁって」
もしもし? 「女性みたい」じゃなく、一応女性なんでござるよ。 自分でもわかんなくなるときあるけど、多分女性です。
「便さんって、本当はすごく女らしい人なんじゃないんですか?」
んー。なんだろう。 ココ最近、異口同音で何度も出てくるこの台詞。 ぼく、女性に進化し始めてるんだろうか。
2002年05月24日(金) |
みんなのを見せたまえ |
朝から雷雨です。 カミナリ好きなので稲光見ながらゴロゴロしてました。
大きいの一発。その後の烈しい雨。
うっとり。 と、眺めているうちに寝てました。
彼女のトコから帰って以来、眠くて眠くてたまりません。 眠りにつくのに2〜3時間はかかるぼくが、あっという間に意識不明です。 いつもは夜眠れないのに昼も夜も眠くてたまりません。
物音ひとつ立てずに寝ていたので 「アタシお迎え行ってあげようか?」と 母上がお子の幼稚園お迎えに行ってくれました。
また家出すると困ると思って優しくしてくれているのでしょうか。 いや、別に家出じゃないんですけどね。
昨夜相方がマッサージチェアーでまたオカシナイビキをかき始めていたので のそのそと膝に乗ってって口をこじ開けてみました。 噛まれました。うーん野性的。
「はい、あーーーーーーん」 「ぅあ、あーーーーーーーーーーーん」 「舌が邪魔だよ舌が。何にも見えないよ」 「うー。なにしたいの?」 「喉を見たいの。何で息ができないのか。鼻は曲がってるからかもだけど、喉は?」
あーーーーーーーーーーん。
ん? ん? ん? ん? ん??
ぶふっ
思わず吹き出してしまったぼく。
「え、なに?何で笑うの?虫歯でもあった?」 「人の口の中なんてあまりみたことないからわかんないんだけど、そういうもんなの?」
自分のを鏡で見て再確認。 よし。
「はい、あーーーんして」 「あーーーーーーーーん」
ひぃーーーーーっひぃーーーーーーっくるしィーーーーーっ
何で喉ちんこが ぼくの3倍くらいあるの????? 男だから?????
それが喉を塞いでるんだとしたら、おかし過ぎる。 ちゅうより、塞いでるようにしか見えない。
ぼくのがお子様のちんこだとしたら 相方のそれは狸の置物のタマタマのようだ。
ぎゃははははは!ぎゃははははは!ぎゃははははは!
「笑い過ぎだから!」
相方に頭をしばかれても笑いが止まらない。
あー、笑い過ぎてお腹痛い。
さて、今夜はマスターに会いに行こうか。
以前、相方の机の辞書を借りたら辞書のケースから 昔もらったらしい彼女からのお手紙がどさっ!っと。
「隠してたの?」
「忘れてたの!」
「隠してるのを忘れてたの?」
「ぅう。そうかも」
「で、本当の中身の辞書は何処?」
「・・・忘れた」
物忘れが烈しいようです。 無呼吸で脳に酸素がいってないからでしょうか。
相方の無呼吸、病院の予約をしました。 混んでいるので診てもらうのは来月です。
「便ちゃんついてってあげてよ?」
「え、ぼく、ついてくの?」
「当たり前でしょ!奥さんなんだから!」
そういうもんかねぇ。 そんなに心配なら母上がついて行くってのはいかがでしょうか。
「ついてきてくれるんだよね?」
「やっぱしついてって欲しい?」
「そりゃー当たり前でしょ」
当たり前。
ぼくが2年前死にかけてたときはダレも病院つれてってくれなかったよねぇえ? 病院行け行けっていっただけで。 あの時は毎回友達に送り迎えしてもらってたんですけどぼく。 覚えてます?ねぇ。
2002年05月22日(水) |
ぼくにボンドをください |
子供がビデオを一人で扱えるようになってすぐぼくが行ったこと。 藍染恭子とトレーシー・ロ−ズの裏ビデオを処分したこと。 チョコボールさんと鷹さんも処分処分。
そんなぼくでもイイですか。
さっそく人形劇の人形の頭部彫りに入りました。 まずはせっせと練習。
発泡剤をくっ付けたボンドが古かったせいなのか きちんとくっ付かないまま固まってしまい、 顔が4分割してしまって微妙に口がパクパク開く。 頭も開くし。 まるで人体解剖図。
削っていくたびに広がるシンナー臭。 そうとう臭かったらしく。 ぼくは麻痺をしていたけれど部屋に入って来る人入って来る人すべて 「うわっクサっっ!」と叫ぶ。
「ねぇ便ちゃん?ほんのり笑顔で削ってるけど大丈夫?」 「・・・ん?(にかっ)」 「あぁっだめだわっ!換気しないと便ちゃん壊れてる!!」
ぼく、シンナー臭苦手です。
その頭部はロビン・ウィリアムス演じたアンドロイドのアンドリューにそっくりだったので 後頭部にでっかく黒いマジックでアンドリューと書かれ、作業デスクに置かれた。
「アンドリュー邪魔ーっ!」 「ひどい!あたしのアンドリューにナニをするの!?」 「あぁ!アンドリューが転がってっちゃったわっ」
アンドリューはみんなの玩具と化している。
お弁当持参でいったのでお弁当を食べていた。
「ねぇ、便ちゃんってさぁ、実はすごく女っぽいのに無理矢理オトコノコみたくしてなぁい?」 「ごほっ・・・そんなことナイですよ?」 「実はすごくオンナノコだと思うなぁ。髪とか伸ばして女らしい格好したら似合うと思う」 「あははは、そんなことナイですってば。コレですよ、コレー」 「なんかね、男の先生とか来るとすごく身構えるというかね。それに意外に人見知りするよね」
気がつけばおやつのケーキを3個も食べてました。
こんなトコで普通に過ごしてるつもりで そんなふうに観察されているとは思わず。
「便ちゃんはもっとかわいいんだと思うよ?」
そんなふうにいわれたら動揺してしまう。
アンドリュー、ぼくは今からでも、まだ、オンナになれるかなぁ。 かわいく誰かに甘えられるかなぁ。 そっと寄り添っていけるかなぁ。
ねぇアンドリュー?
そっと持ち上げたアンドリューは 笑ったかのようにあごが外れて落っこちた。
「あー、今度はもっと新しいボンドでしっかり密着させないとダメだね」
しっかり密着かぁ・・・ もっと、密着の仕方を学ばないといけないな。 そんなふうに思ったお腹いっぱいの昼下がりだった。
2002年05月21日(火) |
ココロココにあらずんば誇示を得ず |
ほんの数日家を空けて変わったこと。
換気扇にすずめの巣。ひなが孵っていて使えなくなっていること。 ヒヨヒヨうるさいよぅ。
相方が優しいこと。 頼んだ事を何日かかってもやってくれない人なのに、 ちゃんといろいろ片付けてあったし。 昨日は夕方からコタツで熟睡してしまい気がついたらベッドに運ばれて寝ていた。 いつもならそのまま朝まで放置されているのに。 「重たい重たい」といって運ばれた感覚は残っている(悪かったわね重くて)
ちゅうことでコンバンヤ。 便蛇民でごじゃりまする。
今日も朝からベン当もって学校でした。
皆さん苗字にサン付けて呼び合っていらっしゃるちゅうのに 何でぼくだけ名前にチャン付けなんでしょか。 一番年が下だからでしょか。
今日は人形の頭用にスタイロフォーム(断熱発砲材ですか)を四角く作り 『北風と太陽』の北風雲さんを作るのでシーツに綿を貼る作業。 ボンド塗れの一日でした。臭かったし。
あとはぼくが旅人を作れば練習に入れてしまいます。 旅人が一番手間と時間がかかるんですが。 ぅう、ほんのりプレッシャー。
こんな時はゆっくりと飲みたいな。 そういえば月末の日曜は飲み会だったなぁ。 連絡しておかねば。
「あのー、日曜って何日でしたっけ?」 「日曜は26日よー。運動会じゃない、忘れたらダメよー」
げっ!運動会!!忘れてましたっ。
「もしもーし、26日に飲みに行こうって話があったでしょ?」 『あぁ、オレ、その日子供運動会。便ちゃんもでしょ?』 「そうなんだよねーぇ」 『来月にするベー?オレまだみんなに連絡とってねぇもん』
ヤツは同級生の男友達の中で唯一うちの子と同じ年の子がいるのだ。 だから親しくなったともいえる。 3年間同じクラスでほとんど口をきいた事がなかったのだった。
ボンドが乾かないと次の作業にかかれないので今日はとりあえず解散。
しかしまだ時間的には家に帰らなくてもいい時間。 帰り道、相方の幼馴染宅へ寄り、奥方とくだらない話をして時間つぶし。
「便さん最近ススキノのどの辺で飲んでるのー?」 「最近ススキノまで出ないなぁ。イイトコ見つけたからそこばっかり行ってるかも」 「うそー、今度あたしも連れてってー」 「いーけど、夜遅くに行って朝まで帰らないよ?」 「ナニいってんのぉ、そんなの当たり前でしょー」
・・・そうか、主婦の朝帰りは当たり前か。 よかったよかった。
マスターのトコにでも顔を出そうかな。 そして美味しいお酒を飲みながら彼女の話をしよう。
お久しぶり、でもないですか。 便蛇民ですこんにちは。
家出してました。
というのは嘘です。 辛抱たまらず彼女に会いに行ってしまいました。
片道飛行機で1時間半ほど。 それからはまだ道に慣れていない彼女の車で移動。 インチキナビ便蛇民は地図の見方すらわからない。 地名がわからない。道路名がわからない。方向がわからない。 あぁ役立たず。 何処へ向かうにも2時間は迷子。
あちこち見に行ったにもかかわらずデジカメに残っているものは、 彼女の家の猫と10年以上ぶりに会った高校時代の友人宅の猫、 彼女や友人たちと撮った画像。
何をしにいったのか。と問われるならば。 自分と見つめあう時間が欲しかった。 行きたい場所、やりたい事、というハッキリした目的はなかった。 ただ自分のための時間を自由に使えるという贅沢を堪能した。
家や子供、相方を、恋しいとは感じても寂しいとは感じなかった。 友人たちと離れる時の方がずっと寂しくて抱き合ったままいつまでも離れられなかった。 遠いけど、飛行機で1時間半。会おうと思えばいつでも会える。
帰りの飛行機は揺れました。
予定外に迎えにきてくれた相方はぼくの顔を見て 「やっぱりいないと寂しいもんなんだよ」 と、自分に言い聞かせるかのように何度もいっていておかしかったです。
それで昨日の最終便で帰宅したのに翌朝からからもう学校でお仕事。 予定には入っていなかったんですけどねぇ。
「あー!帰ってきた!おかえりー♪いなくて寂しかったんだよー」 「まぁたそんなー。土日はいつだっていないじゃないですかぁ」 「でもね、その頭がココにあるとないとじゃ大違いなんだよー」 「じゃぁ誰か金髪のカツラでもかぶってりゃいいじゃないですかぁ」 「あら。なんか珍しく便ちゃん悪いコみたいだわっ」
作業開始。 作業中も黙々と作業だけ進める(意識が飛んでいる) お昼過ぎ。
「お昼ご飯調達して午後も続行するぅ?」 「やです」 「あらま大変っ!仕事大好き便ちゃんがすっかり不良になってしまったわっ! やっぱり夜の新宿になんか出すべきじゃなかったわっっっ!ょょょょょっっっ もしも便ちゃんがグレちゃって髪の毛黒くしちゃったりしたらどうしましょう!」
数日『玩具』が行方不明だったので退屈だったらしいです。 てか、旅行中毎日PHSにメールしてきてたくせにー。
暗闇の中、ベッドは静かに軋り始める。
ぎしっ・・・ぎしっ・・・ぎしっ・・・
そして次第に烈しく揺れ始める。
・・・っぅはっ・・・っぅうっ・・・っひっ・・・
っっっぐはぁーーーーーーーっ!
「・・・・・・・っはぁっはぁっはぁっ」
「・・・・・・・ねぇ、だいじょうぶぅ?」
「はーーーもう死んじゃうかと思った」
「本当にそのうち死ぬかもよ」
「そんなスゴかった?」
「うん。 1分以上呼吸止まってた」
相方はどうやらいわゆるひとつの無呼吸症候群ってやつらしいです。
我が家は二段ベッドの上段に相方と上の子、 下段にぼくと下の子が寝ています。
夫婦としてそれもどうなんだって話はおいといて。
呼吸が定期的に止まると 相方のカラダが酸素を求めてヒキツケます。
二段ベッドは普通のベッドよりも揺れます。
吸う状態のときにベッドが揺れます。
吸えてません。
また吸います。ベッドが揺れます。
吸えてません。
また吸います。ベッドが揺れます。
吸えてません。
また・・・
しまいに息苦しさが頂点を極め、 咽たような状態で飛び起きます。
同居当初はただのイビキのうるさい人でした。
「こいつと一緒にいてよく寝れるねぇ!」
と相方の友人たちに驚かれるほどのイビキでした。
そのイビキがときどき止まるようになり、 止まってる時間がどんどん長くなり、 今ではそれに慣れてしまった家族。
しかしね。
ときどき、急に寝てしまうのを見ていると、 そのうち本当に死んじまうんじゃないかと思うデスよ。
無呼吸で眠れてないせいで 昼間急激な睡魔に襲われるようです。
「お願いだから病院行ってよ」
「オレは大丈夫だよ」
NO!
うちで勝手に一人で死ぬならまだいい。 運転中とかにソンナコトになったら 誰かにも誰かの大切な人にも迷惑かけてしまう。 あんたのためだけを思っていってるんじゃあないんだよ!
言い方ちょっと冷たいですか?
いつも歩きながらメールをうっている人を よくそんなことができるなぁと眺めていた。 自転車に乗ってなんかさらにすごいよ。 さらに傘さしてたりして、 あんたは曲芸師かいって女子高生とか 玉乗りもできちゃうんじゃないかと思ってみてた。
ポケットでPHSが鳴っている。自転車の運転中。 うわわわわっ。(相変わらず慣れていない)
「もしもーし」
ドガシャンッ
「もしもし?何?何の音??」
「自転車ぶっ倒しちゃっただけ」
「便ちゃんも倒れてるの?」
「んにゃ。ぼくは倒れてない。自転車だけ」
どうやら自転車というものは片手では起こせないらしい事を初めて知った。 そんで、ぼくは運転中は電話どころでないらしいことも。
「来るの遅いよーーー。もうろくなのないよ」
いつも行くのでもう顔なじみの花屋さん。
「カーネーションあればそれでいいんだけど。白いのはいっぱいあるねぇ」
「白いカーネーションは死んだ人にだからねぇ。 今年はなんか黄色いのが人気でねぇ。黄色から元気をもらうとか何とかで」
「そうなんだぁ。じゃぁこの黄色いのとこの細かいピンクの花でお願い」
母の日の花屋さんがどんなに忙しいかという愚痴を うんうんと聞きながらぼくは花を眺めた。
いつも思うけど、人にお花を贈るってのは気分がいい。
いつもなら玄関を開けただけで、 もしくは自転車を出してる段階で母上は絶対に顔を出すのだ。
「何処へ行くの?」「何時に帰ってくるの?」「誰と一緒なの?」
それが今日はなかった。 帰っても案の定母上は家から出てこない。
ピンポーン♪
と同時にドアが開く。
「あらあらあらー、わざわざ買ってきてくれたのかい? いやいやいやー、悪いねーぇ、ありがとねーぇ」
ぼくが花屋へ行くのだということを母上は知っているのだ。 自分への花を買いに行くと。 買いに行かなかったら何をいわれえることやら。
「そうそう便ちゃん、 あの子のむかしの彼女が忘れていった 腕時計があるんだけど、使うかい?」
「使わんよ」
「さっきベルトも交換してきたし、電池も入れてきたんだよ」
さっき?いったいいつから取ってあったんだそれは・・・・・・ どう計算したって8年以上前のシロモノだぞ。
「そうだねぇ、これは華奢なオンナノコな感じだからねぇ。 いつもオトコモノしてるあんたは好きじゃないかもねぇ」
母上様。 それはぼくが花を買いに行かなかった場合の
バツゲーム用
に取っておいて欲しかったです。
何だかんだと母上と話をしているそのころ 家には留守電が入っておりました。
「もしもーし、おーーーーい、とうちゃんだよーーーー。 もしもーーーーーし、なんでダレもいないんだぁーーーー? 父ちゃんは今日も帰りが遅くなるよーーーー。 もしもーーーーーし、もしもーーーーーーーーーしぃ」
それはハツリのあと続けて仕事が入り休日がなくなった 相方の叫びでありました。
「わざわざ留守電入れていただいたのに その日のうちに電話できなくてすいませんでした」
と、マスターから電話があった。
「熱の方はもう下がりましたか?大丈夫ですか?」
「熱はもうすっかり下がりましたよ」
「あー、でもその声。まだまだ本調子じゃないですね。 早く良くなって美味しいお酒飲みにきてくださいよ」
水商売はまめじゃないとできないのであろう。 ・・・ぼくには向かない商売だ。 ああもうぜーッたいに向いてないね。 それとも仕事だったらまめになれるもんだろうか?
今夜また夜から朝にかけてのハツリ作業のため一時夕方に帰宅した相方。 珍しく、も、ないけれど機嫌が悪く、ぼくにぶつけてくるではないですか。
普段はご飯が炊けるのが7時半くらい。 なのに電話の1本もなく急に6時半に帰宅しておきながら なんで俺の飯のしたくもできてないんだと怒鳴られた日には。 普段帰宅するの11時半でしょ。 違うかい、え? もう終わったからハツリ出なくていいっていってなかったかい?ぇえ?
いつもならハイハイと受け流すぼくですが 受けてたとうじゃないかと立ち上がりました。
とっさの受身の相方。
「腹減ってんだろ。ラーメン食いに行くか」 「行く♪」
会社の軽トラックで帰宅していたため 子供と3人で助手席に乗りました。(キケンですのでやめましょう)
ニンニクてんこ盛入れてネギチャーシュー麺食べました。 今すっごくニンニク臭いです、多分。
いつも一人でお風呂に入るという7歳児。 しかし彼の入ったあとのお風呂のお湯がとんでもないことになっていたりする。
「ぼく、ちゃんと一人で洗えるよ!」
「わかってるよ。でも今日はかーちゃんが洗っちゃる」
濡れてもイイ状態でお子に立ち向かう。 頭ゴシゴシ、耳の裏ゴシゴシ。 体ゴシゴシ、ゴシゴシゴシ。
「きゃはははっ、かーちゃん、くすぐったいよぉ」
「ホレ、くにゃくにゃしない!ちゃんと立つ!」
ゴシゴシゴシゴシ。ゴシゴシゴシゴシ。
「あ、かーちゃん見て見て!ちんちんたってきた!」
「ソコは立たんでよろしいぃ」
「ねぇ、かーちゃんっ」ゴシゴシ
「なんだい?」ゴシゴシ
「タマ洗ってたらくすぐったいんだよ。かーちゃんもタマ洗うとくすぐったい?」
「かーちゃんはタマないよ」ゴシゴシ
「じゃぁなにがあるっていうの」ゴシゴシ
「さー。なにがあったかねぇ」ゴシゴシ
「妹には穴が開いてたよ?」ゴシゴシ
「あーーーー。かーちゃんも同じだわ」ゴシゴシ
性教育をするほどココロに余裕はなかった。
「みせてみせて。同じかどうか見せて」
もしココロに余裕があっても見せる根性はない。
「かーちゃんにはドアがついてるの」
「ぎゃははは!ドア見せて!」
「今カギかかってるからダメだわ」
「カギはとーちゃんもってっちゃった?」
ぎゃはははは!
「いいからよくあったまれや」頭からお湯ざぶーーーーーーーーーっっ
きっと学校でいわれるのだ。 ぼくのお母さんのお尻にはドアがついていてカギがかかっている、と。 ついでにカギはお父さんが持っている、と。
「もしもし、便です。 昨日熱出しまして彼女に飲みに行ってはイケマセンって叱られました。 なので本日飲みに行かれませんのでそこんとこよろしくどうぞ」
と、マスターの携帯の留守電に伝言を残して立ち去る(何処へ?) 不埒な便蛇民ですコンバンヤ。
今日は熱が下がりました。 でも喉がすごく痛いですねぇ。 喉の壁が張り付いちゃった感じです。 そんな経験ないけどな。
彼女から電話きました。
「今日は飲みに行っちゃダメよっ。ちゃんと治しなさいねっ」 「うん、あとでマスターに電話入れとく」
「あ、ケイタイの方に電話だ」 「こっち切ろうか?」 「いや、いいよ、切んなくて。おぢさんからだからすぐ済ますし」
3人トーク。
「おぢさんが便ちゃんと飲みたいっていってる」 「あっはっはっはっはっはっは!」 「笑ってごまかすなだって」 「うーーーーーーーーーー」 「唸るなだって」 「じゃぁ、パチでうんと馬鹿勝ちしたらおごってくれと」 「わかったってさ」
3人トーク、終了。
「前に、おぢさんがね」 「うん?」
「『便ちゃんはきっとマスターが好きなんだろうなー』って」
・・・・はぁ?
何でそんなことに???
「『マスターを見る時と俺を見る時の目が違う』って」
だってそれはー
普通の人を見る時と 好きじゃない人を見る時の違い!
と、二人同時の発言。
笑い過ぎてお腹が痛くなった。
彼女もその場でおぢさんにそうつっこんだそうで。
もしもお店で偶然会えば話もするかもしれないし 隣どうして飲むかもしれないけど 一緒に飲みに行きたいとは思えない。
ぼくは多少ワガママな男はきらいではないけど 年がら年中自己中心的な男は好きではない。
で
このおぢさんはそういうのと関係なく 生理的に好きになれない。
致命的です。
2002年05月09日(木) |
皆さんお元気ですか?ぼくは元気です。 |
珍しく爽やかな目覚め。 お天気がいい。
幼稚園に送っていくと園の職員みんな半袖。 園児たちも半袖。元気だなぁ〜。
ぼくは長袖でちょうどいい。 朝はカラダが温まりにくいので へたするといつまでも寒かったりする。 今日も少し肌寒いくらいよ。
気分よく朝から元気にお掃除をした。 洗濯もガンガンして外にジャンジャン干した。 ついでに拭き掃除とかガシガシやった。
なんかいつもの数倍働き者だなぁ今日は。 ついでに買い物行っちまおーう。
んーーー。
ちょっとクラッときますねぇ。 貧血だな、コレは。
ふふんっ♪
今日やっぱり少し寒いね。 でも最高気温22度?
んーーーーーーーー? まぁてよっ。
検温中。
ピピピッ
あら、38.5度。 自分が熱発していた事を今知ったわっ。 気付かないでカルビ丼食べちゃったわっ。
「これ今日会社で貰ったから飲んでイイよ」
肉体疲労時のビタミン補給に
ユンケル
効くの?コレ。
2002年05月08日(水) |
恋という名のおクスリ |
またもハツリ作業に出かけた相方。 朝帰宅の予定が昼帰宅。 夜まで寝て、起きてご飯食べてご出勤。 なかなかハードですなぁ。
相方就寝中に彼女から電話。
「奥さーん、今、一人?はぁはぁ」
「一人じゃなーい。相方が寝ておる」
「お子たちは?」
「幼稚園と学校」
「ヨシ、今だっ!相方を襲え!犯してやれ!」
日常こんなアホな会話ばかりの便蛇民ですコンバンヤ。
ここ最近、たて続けに恋愛相談を受けます。 いや、直訳するとそれは
惚気とかいてノロケ
なのであります。
イイですよー、ナンボでも聞きますよー。 シアワセそうな女の子たちの話を聞くのは楽しいから。
女性は本当に恋をしたとたんに輝き出します。 男性の場合どうなのか知りませんが。
いつでも彼に会えるように、 いつ会っても恥ずかしくないように、 彼女たちは光を放ち始めます。 はっきりいって例外ナシです。
「好きな人ができたのっ」キラッ
「今日彼と会ったのっ」キラキラッ
「好きだっていわれたのっ」キラキラキラッ
「ヤッたのっ!」ビカビカビカーーー!
このままキラキラが続くと 眩し過ぎてとんでもないことになるかもしれません。
でも、その心配は無用です。 女性を輝かせ続けることのできる男性ってのは稀ですので。
で。
彼女はというといつでも輝き続けてます。 その光が衰える事はめったにありません。 いつだってキラキラです。
うちは常に ネタが新鮮だからねぇ
次々にそういう人を見つけてくる彼女を、 実はぼく、すっごく尊敬してるんですけど。
でも、内緒ね。
今日は相方、留守です。 というか、夕方帰宅してさっきまた出勤しました。
今夜は某ビール園の園内のハツリ(破壊行為)作業らしいです。 ちょっと羨ましい・・・ 本人たちは大変な汚れ作業でそれどころじゃないでしょうがね。 でもなんか、ストレス解消されそうな響きじゃないですか。
ちうことでコンバンヤ、便蛇民です。
PHSが鳴る。(めったに鳴る事がないので鳴ると驚く)
あぁ、マスターからか。 彼女が番号教えておくっていってたっけ。
「アレから来てくれないから、もう来ないのかと思って電話しちゃいましたよ」 「いやぁ、風邪ひいちゃいましてねぇ、彼女からしばらく酒禁止令が出てるんです」 「いつでも飲みにきてくださいよ、いつでも大歓迎しますよ」 「あー、もちろん行きますよ」 「迎えには行けないけど、帰りは店閉めてからちゃんと送りますから」
一人、カウンターで4時まで過ごすのか、ぼく。
「そんな気は使ってくれなくていいです」 「あ、いや、変なつもりじゃないですよ。客には手は出さないし」 「そんな心配はしてないですよ」 「うーん、そうあっさりいわれちゃうと、男と思われてないっていう哀しさが」
えぇ、思っていませんから。
ともいえず。
「お店、すっごく気に入ってるんですよ。 友達や相方も連れてきたいと思ってるんです。 だからマスターとオカシナコトになる気はまったくないです」
お互いに男とも女とも感じていないのに 妙な思いやりをもって接するマスターとぼく。
「今月いかがです?これそうですか?」 「さてはかなりヒマなんですね?」 「お店に一人きりでいるのはかなり淋しいもんですよ」 「しょうがないなぁーーーー。じゃぁ10日はどうです?」 「10日っ。はいっ。期待してお待ちしてますよ」
そういえば彼女もよく、お客さんに電話してたっけ。
「こんにちはぁ〜っ、○○サンたら最近お店に顔出さないじゃないですかぁっ もうっ今月こそは来てくださいネっ待ってますからっうふふっ」
その電話を切って直後「けっ。やってらんねーーーー」 そんな営業切り替えの彼女が大好きだ。
ちなみに最近、母上はぼくが夜中に飲みに行く事を咎めない。 昼間は相変わらず監視が行き届いているが。 酒を飲んで息抜きしとかないと暴れるからだろうか。 (暴れやしませんっての)
カウンターで一人酒を啜る男か女かわからないのがいたら さらには野菜スティックを齧っていたら それはぼくです。
「便さん、今、好きな人って、いる?」
口調は軽い。 でも、なんだかものすごく重みがある。
「どうしたぁ?ダンナとなんかあったかぁ?」
「この人を選んで、それが正しかったのかなぁって、思ってさ」
あぁ、なるほど。 あるよね、そういう時期が。
もしも別の道を選んでいたら、もっと違っていたかもしれない。
でも、他の道を選んでいたらきっと こっちの道を選んでいた時の事を思うの。
「便さんは後悔した事ある?」
そりゃもう何度も後悔してきてるよ。 それでもぼくなんかは当時、2年付き合った彼氏がいて、さらに彼氏じゃない男が数人いて そういうのをすべて放り投げて、相方のところに飛び込んできたからね。 たくさんの選択肢の中から、自分で選んできた道だと思うよ。
でも、相方は違う。他に誰もいなかった。 誰もいない場所にふいにぼくが現れて、ぐいぐい手を引っ張ったんだ。 もしもぼく以外の人が現れて、ぐいぐい手を引かれたら ついて行ってしまう可能性は大いにあると思うよ。
「私、もうひとつの選択肢があったんだぁ。 でも、向こうには家庭があったの。 どっちを選べば幸せになれるんだろうって、思った。 向こうは離婚が決まってたんだけど、それはまだ少しかかるからって。 どうしようって悩んでたのに、ちょうどそのころ妊娠しちゃったの。 それでこっちの道を選ぶしかなかったの」
再会、しちゃったの? その、もうひとつの選択肢と。
「うん。離婚してた。 私を受け入れる準備が、ちゃんと整ってた。 でも私はあの時、突然、彼の前から消えたの」
妊娠してからの彼女の周囲がとてもあわただしかったのはよく知っている。 ひどく動揺していた事も。なんども中絶を口にしていたことも。
「別れてからの事を全部話したの。 彼にはまた会おうっていわれた。 でも、あんまり会ったりしたら、もう帰って来れない気がする。 でも、帰ってこないなら、私はすべて捨てていかなくちゃいけない。 そんな事考えたとき、ふと思ったの。 すべて捨ててったら、もう、便さんに会えなくなっちゃうのかなぁって」
難しいね。 人の気持ちは、簡単には変えられないし、操作できるものじゃないし。
でも、ひとつだけいっておくね。
ぼくは元々最初に知り合ったのは君の旦那さんの方だけれど ぼくが大切だと思っているのは君だから。 たとえ相方と君のダンナさんが友人であっても ぼくは旦那さんではなく君の友人だから。
子供のために現状を維持するって考えもあるだろうけれど 母親がシアワセじゃない姿を見て育つ子供は、はっきりいって不幸だよ。 どんな道を選んでも、きっとどこかで後悔する。 しないでする後悔よりも、しちゃってからする後悔の方がイイような気がするよ。 ぼくはね。
女二人がそんな会話をする隣で すやすやと眠る子供たち。 その隣で、すやすやと眠る男たち。
「便さん、今、好きな人って、いる?」
難しいね。 難しいよとっても。
「便さんがオトコだったら迷わないのになぁ」
そう来るかコイツめっ。
3日の行動記録の続きー。
「ママーぁ、オネショしちゃったぁ」
はいはいはい。大丈夫よ、手は打ってあるし。
と思ったら。
紙おむつを貫き通し、ビニールをそれ、敷布団に大きな地図を描いた娘。
ぅわぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあ!!!! よそ様の家でマーキングしてどうする気だぁ!!
「出たもんはしょうがないべなぁ!」
がははと笑って布団を片付けていくおばさんたち。
窓の外は雨。・・・・雨ぇ?
朝イチの便の出航はもう間近。 見送るか急いで乗るか、を悩むまでもなく「ほれ!朝飯食ぇ!」の号令。 朝ご飯とは思えない量を詰め込まれるぼくの胃袋。
次の便を待つあいだ海岸沿いの天文台へ。
外は雨に突風。 おまけに昨日は19度あった気温が10度以下に下がっている。
次の便、出るのか?乗って行けるのか?
「行ったとしても、帰りの便がないかもしれないねぇ」
せっかくきたけれど、島は逃げやしない。 夏になったらまた来ようよ。ね?
というわけで離れ小島散策は中止。
家に戻ると昼ご飯を詰め込まれるぼくの胃。 ねぇ、さっき食べたばかりな気がするよ?
「島行かねぇんか?なら焼肉さするベか」
おやつに焼肉。 ジンギスカンにカルビ、ホルモン、トントロ 焼き鳥、蛸、ホタテ、ツブ 次々と焼かれていく。
ココは海の家なのか?
おなかいっぱいで食べれないですよ、といいながら どんどんぼくの胃に吸い込まれていく食べ物たち。
もう喰えない。 もう喰えないよぅ。苦しいよぅ。 でも美味いよぅ。
「おねぇさん細過ぎるわ。たんと喰って肥えてけぇ」
女性たちは皆、ぼくの3倍の横幅であった。 ぼくが細過ぎるのか?彼女たちが太過ぎるのか?
たった一泊二日で5kgは増やされた気がする。
朝9時に家を出た。 天気もよく、気温は高い。 この天気なら片道30分の船も苦じゃなかろう。
しかし思うようにことは進まない。
某市某町についた時にはすでに1時半。 船は最終便しか残されていない。 コレに乗ると島から帰ってこられない。 島で泊まる予定は立てていなかったので民宿の手配などしていない。 ・・・まだ野宿はつらい。
「翌日の一番の便で行くかぁ」
ということでお天気のイイなか海岸でご飯を食べ 一日目をのんびりゆったり過ごす事に決定。 一緒に出かけた家族(相方の会社の同僚)の親戚宅にお邪魔する。
「あっちで蛸茹でてっから覗いてけー」
ほほぅ、蛸かい。 と思って覗きに行ったらそこは加工場だった。 蛸が次々さっと茹でられ ショップに並ぶ服のごとくぶら下げられ 酢蛸用は食紅で着色されていく。
その場で茹でたてを切って出してくれたので食べてみる。
うまい!
こんな美味い蛸喰った事ないです本当に。 腹いっぱいだったのに気がついたら足一本は平らげていたのでは。 とりたてをうっすら塩茹。それだけでたまらない美味さ。
けっきょくその親戚宅に泊まる事に。 ちょうど親戚がたくさん集まった中に混じってわいわい騒ぐ。 いったい誰がその家の人間で誰が親戚なのかも他人なのかもわからない。 みんなもぼくらが何処の誰かをまったく気にしない。
「呑めるやつはこっちゃ来い!あんた呑めるべ?」
一升瓶を手に待ち構える漁師たち。
「あー、スイマセン、ぼくは呑めないのでー」
漁師となんか呑んだら翌日島に渡れなくなってしまうぅ。 漁師の魔の手から逃れると今度は漁師の女房の魔の手が。
「みんなして風呂入りに行くベー」
同僚の奥さんだけならかまわぬが 親戚一同の女どもと一緒に裸のお付き合いをする気にはなれない。
「やー、ぼくは風邪気味なので遠慮しますぅ」
女ども20人ほどが温泉へ大移動。 酔っ払いどもも風呂へ移動。 みんなが風呂から戻るとまた宴会。 初めてお邪魔した家で知らない人に囲まれて過ごす夜。
娘がオネショしてもいいようにココロを鬼にして紙おむつ装着。 シーツの下にはビニール袋設置。
酔いつぶれた男ども、そして遊びつかれた子供たちを寝かせ 同僚の奥さんとふたり、恋について熱く語った夜であった。
職員室での教師たちと司書の会話。
「今回の広報誌はこれまたイイですねー。 えーと、お便り係・・・便蛇民さん?て誰です?」
「ほら、アノ金髪の」
「あぁ!アノ金髪の!」
「あ、今回はアノ便蛇民さんなんですか?」
「そう、アノ金髪の便蛇民さんが書いたらしいですよ」
こんな覚えられ方している便蛇民ですこんばんは(泪)
今日は朝からお弁当持って学校に行ってました。
まず、今年度の行事でどんな出し物をし、何を製作するのかという話し合い。 紙芝居はなにを作るか。人形劇はどうするのか。 なにを演じたいのか。新規で作るのか借りてくるのか。
「人形劇だからって、人形だけじゃなくってもいいよねぇ。 人が実写で登場して人形と掛け合うのも面白くない?」
「前から幸福の王子やりたいっていってたんだよねー」
じーーーーーーーーーーーー。
な、なんでみんなぼくを見てるんですか。
「カラーコンタクト入れてさー、 ツバメが瞳の宝石を取って行くときはコンタクトを取ってぇ」
「顔とかから金箔とか剥いで行くときはドーラン剥してぇ」
「やっぱり白いタイツに赤いかぼちゃパンツだよねぇ」
「カツラかぶんなくっても金髪だしねぇ」
…頼むから勘弁してくださいよぅ。
お昼。 みんなお弁当持参だと思ったからお弁当作っていったのにみんなはパンだった。
「わぁ!便蛇民さん、手作り弁当だ!」
「あー本当だ、彼女に作ってもらったのー?」
ぼくってばココでもやっぱり男の子なんですか。なんですね。
それにしても司書室寒すぎます。 いくら温かいお茶を入れてもすぐ冷めるし、体も冷えてトイレが近い。
トイレに行くと女の子たちの集団が入っていたらしい。 空いている個室に入るとちょうど彼女たちが個室から出た。
「ねー、さっきまでココ空いてたよねぇ。誰入ってるんだろう」
そうか、小学生女子は単独でトイレになんぞ入らないのか。 やはり基本はつれションなのか。 用をたして個室から出ると
「きゃぁ!」
きゃぁって。
「びっくりしたー男の人かと思っちゃった」ひそひそ
「アノ人司書室にいる人だよねぇ」ひそひそ
「全部ちゃんと聞こえてるからねー」
「きゃぁー!」
くすくす笑いながら去っていく女の子たち。 いまどきの小学校6年生ってばなんだか立派にオンナですねぇ。
さっき骸と電話でそんな話をしてたら
「えー全然男になんか見えないけどなぁ。 初めて会った時とかもキレイな人だなーって思ったし」
嗚呼!なんて可愛いやつなんだ骸よ!! きみが弟でよかったよぅっっっ。
あ、骸の情報。
5月6日 札幌大通り公園野外ステージ(無料ライブ) 5月12日 高田馬場エリア(アナーキストオムニバス発売記念イベント)
是非足を運んでくださいませ。
ついでに明日からぼく、いません。 GWが転がり込んできました。うふふ。
図書の広報誌は手書きである。 他校はけっこうワープロ打ちだが、手書きの方が温かみがある。 縮小コピーした絵本の表紙を貼るよりも オリジナルのイラストで勝負である。
というわけで今日ペン入れして仕上げてきました。 ぼくの汚い字が生徒の家庭に配布されるのは明日。
そんで明日は製作のお仕事が入っているので朝からお弁当持参で学校へ。
「今日はシフォンケーキ焼いてきたのーっ ジャーーーーーン♪ 食べて食べてーーーーー」
シフォンケーキはぼくもたまに焼くので特に感動はない。 先日はチーズケーキだったがこれまたたまに作るので感動はない。 そろそろマドレーヌが喰いたい。フィナンシェでもいい。とはいわない。
「あぁ、どうもスイマセン。いただきます」
「紅茶だよね?」
「あー、スイマセン」
話し合いの最中にみんなでケーキをむさぼりつつ紅茶を啜る。 みんなはコーヒーなのだが、ぼくはどうもコーヒーが苦手だ。 後味がタバコっぽく感じるから。 それで大量の紅茶を持参している。
「美味しそうに食べるよねーっ見てて飽きなぁーい」
ぼくが食べてるのをニコニコと眺める。
・・・この人、何しにきてるんだろう?
お菓子を焼いてきてるってのしかわからない。 お菓子担当なんだろうか。
みんなでケーキをむさぼりながら
「アタシ今さー、ダイエットしてるんだよねー」
「あーアタシもーっ!でもなかなか痩せなくってさー」
今、口に入れてるものの正体を把握しているのであろうか。
そうして今日も、一向に話し合いは進まない。
「じゃぁ、続きはまた明日ねー」
これって、・・・井戸端会議?
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