沢の螢

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迎え盆
2006年07月13日(木)

5月に父が亡くなり、新盆を迎える。
昨日は、お盆の提灯を買いに行き、ついでに、スーパーとか、デパートをハシゴして、ウインドウショッピングをしてしまった。
見るだけでいいのに、半額ですと言うのに釣られて、サンダルと、ホームドレスなんか買ってしまった。
両手に、提灯と、衝動買いした私用のグッズと、食料品と、お菓子と、盆花で、結構な重さと嵩になり、よろよろと帰ってきた。
でも、最近、物を買わなくなったなあと思います。
昔は、デパートなんかで、洋服や靴やバッグを、飽きもせず見て歩いたものだが、最近は、何も欲しいと思う物がなくなり、滅多に行かない。
聞くところに拠ると、買い物の欲が無くなるというのは、老化現象なんだそうだ。
ロンドンにいた頃、セールの日に、ハロッズの階段を駆け上って、ウェッジウッドなんかを手に入れたりしたことを思い出す。
やはり、あのころは、若かったのだ。

そして今日は迎え盆の日。
珍しく早起きし、夫の運転で父の墓へ。
幸いすいていて、1時間弱で着いた。
墓石の前が、傷んでいたので、修理を依頼してあったが、完成したというので、それも、確認することになっている。
石屋で花を買い、墓前に移動。
広い霊園なので、歩いてはちょっと行けない。
墓碑には、新しく父の法名が刻まれており、墓の周りも、すっかりきれいになっていた。
石屋が来たので、納骨の状態も見せて貰った。
父の親、兄弟など、10個の骨壺が収まっている。
昼近くなので、ものすごい暑さ。
線香に火を付ける間に、夫のシャツは、汗で背中が濡れたようになった。
花を供え、手を合わせる。
子どもの頃、祖父の後ろで、毎朝お経を読まされた記憶があるが、忘れてしまっている。
経本を開き、読んだつもりで、合掌した。
そのまま母の元へ。
車の中は、亜熱帯である。
クーラーがやっと効いた頃、母のいるハウスに着いた。
そこでは火事の危険を避けるため、蝋燭や線香の火が使えない。
そこで、仏壇は親たちがいた時のまま、私の家に置いてあり、母の処には、手頃な台に、父の法名を書いた繰出位牌を置き、そのそばに親族の位牌を置いて、供養できるようにしてある。
先日、葬儀の勤行を勤めてくれたお寺の住職に聞くと、仏壇は私の処、位牌は母の処と、分かれているが、それは構わないと言う。
「遺族の事情で、いろいろな場合がありますからね。要は亡くなった方への、供養のお気持ちですから」というので、そこのお寺で、位牌に法名を書き込んで貰ったのだった。
台の傍に、持ってきた提灯をセットする。
豆電球で明かりがつくようになっている。
台には、なすで作った馬を置き、「これに乗って、お父さんが帰ってきたんだから、拝んで頂戴ね」というと、母はとても喜んで、提灯のスイッチを点けたり消したりして、具合を見ていた。
明日からは、毎日、親族が、来ることになっている。
家に帰ったのは3時半。
早起きしたおかげで、時間が有効に使えた。
それにしても、暑かった。
後で、今年最高の気温だったと知った。



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