沢の螢

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アゲインストの風
2006年02月10日(金)

みなとみらいに、連句仲間の女性6人で、一泊の遊びを愉しんだ。
2月は、ホテルが比較的すいている時。
女性向きのサービスプランも、いろいろあるらしいので、一度利用してみたいと思っていた。
それなら、いっそ連句をやりながらということでどうかしらと、横浜在住のA子さんが、幹事役を買って出てくれて、実現した。
大半が60歳以上だが、まだまだ隠居生活に甘んじては居ない。
私以外は、連句の腕も、超一流の人たちである。
心意気も、若い人たちに負けてない。
こんな寒い時期なのに、一人も欠けることなく、午後一時、みなとみらい駅に集合した。

時間より早めに揃うのも、この年代の特徴で、一番年下の私が着いたのは、集合10分前だったが、ほかの人たちはすでに来ていた。
世話役のA子さんは、定年までずっと仕事を続けて、リタイアしても、何かと役割があって、各方面で活躍している超多忙の人。
人脈も広い。
今回のプランも、すべて彼女の采配で、要領よく、海千山千の女どもを引き連れて、たっぷり愉しませてくれた。
駅のそばのホテルは、部屋から海が一望である。
レディースプランで、通常よりずっと安く、トリプルの部屋は、充分広かった。
二つの部屋に3人ずつ分かれ、連句の際は、間のドアを開けて、6人がテーブルを囲んだ。
荷物を置いて、まず、中華街で食事。
ついでに、町中を見て歩く。
シーバスに乗って、ホテルに帰ったのが5時。
一休みして、連句に入る。
遅い昼食で、お腹が一杯なので、中華街で仕入れたつまみなど広げ、そのまま、連句を続け、歌仙一巻が終わったのが、夜中の12時。
年長組は、すぐ寝てしまったらしいが、私たちは、少しおしゃべりを続けて、そのうち、眠りについた。
翌朝は、8時半頃に朝食。
バイキングスタイルである。
メニューの豊富なのが嬉しい。
ホテルをチェックアウトして、歩いてすぐの温泉に行く。
近年都会に増えてきた、ヘルスセンタースタイルの温泉である。
湯河原から温泉を運んでいるという。
私たちは、あらかじめ、幹事役のA子さんに、一定のお金を預けてあったが、ホテルの支払い、レストラン、温泉の入館料まで、それで済んだらしい。
ロッカーの鍵を貰い、以後の会計は、すべて各自の鍵で、出口精算という便利なシステムである。
浴衣に着替え、温泉に浸かり、マッサージも体験して、肩の凝りが少しほぐれた。
館内では、食事も、カラオケも出来るようになっている。
ラーメンを食べて、また連句をやろうと言うことになった。
そこで3時間、半歌仙二巻を挙げた。
4時過ぎに退館、駅に向かう。
向かい風が吹いていたが、港町は暖かい。
4時50分の特急電車に乗る。
そこから次々、それずれの家路に向かった。
A子さんは、そのまま、ひいきの役者の出るミュージカルへ。
タフな人だといつも感心する。
ある年代に入った女同士の、屈託のない付き合いはいい。
人生経験に裏付けされて話題は豊富、酸いも甘いもかみ分けて、想像力もある。
女同士は、本音の付き合いが基本、気取りも、ごまかしもきかない。
男がひとり入ると、違った雰囲気になるたぐいの女が、今回居なかったのが、何より良かった。
わずか一泊であったが、天候に恵まれ、3日間ほどにも感じられるくらい、充実した小旅行だった。

万葉の風アゲインスト春兆す



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