沢の螢

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影の内閣
2003年07月29日(火)

私にはいくつかの趣味があり、それに伴って、いろいろなグループに身を置いている。
一番多いのが連句関係だが、地域で参加している短歌のグループ、朗読のボランティアをしていたころの集まり、また両親が家にいた時に付き合いの出来た、介護に関した会もある。
歌をならっていた時の付き合いも少しある。
学生時代の合唱のサークルも、最近になって、また活発化してきた。
それに全部付き合っていては身が持たないので、あちこち不義理しつつ、出来る範囲で顔を出している。
それらの集まりを通じて感じるのは、ある年齢以上の集まりは、総じて、しっかりした女性が仕切っているところの方が、うまくいっているということである。
女性は、割合公平だし、少なくとも、ハーレムを作ったりしない。
どこの集まりでも、数は女性のほうが男性を上回るところが多い。
そんな処で、男性がリーダーになった場合は、いろいろな意味で余程すぐれているか、逆にサービスボーイ的に、狂言回しの役に徹していないと、うまくいかない。
気に入った女を周りに置いて、ハーレムに君臨するがごときやり方をするのは、一番愚かで、マズイ運営の仕方であろう。
女性は、公平さを欠く扱いというのは、皆キライだし、そう言うことは、すぐに見抜くのである。
表面で取り沙汰されなくとも、「あの人、えこひいきするわね」という影の囁きとなって、ウラで伝わっていくものである。
知らぬは君主と、ハーレムの女あるじだけと言うことになって、いい話の種になる。

息子の妻が、職場での面白い話しを時々聞かせてくれる。
数年前、彼女は、同じ頃に入社したもう一人の女性と比較して、明らかに公平さを欠く扱いを上司から受けていたらしい。
要求された以上の仕事の成果を上げてるのに、評価は、なぜか自分のほうが低く、不思議に思っていたという。
第三者から見ても、彼女のほうが、より高い成績を上げており、周囲の人も、上司のやり方をおかしいと思っていた。
ある時、その疑問が解けた。
仕事のことで、上司の部屋に入った時、件の女性を膝に載せている上司の姿を、偶然目撃してしまった。
語るに落ちる話しである。
「その時どうしたの」と訊くと、「知らん顔して出てきちゃいました。向こうは気が付いたみたいですけど」と息子の妻は言った。
それから評価はどうなったか訊いたら、別に変わらなかったという。
「でも、それですっきりしたんです。評価が、仕事じゃないことがわかって・・」と彼女は笑っていた。
その後、会社は、日本経済の下降と共に、他と合併し、その上司もリストラされてしまったらしい。
息子の妻のほうは、その前に見切りを付けて会社を辞め、外資系の会社に再就職して、今は、部下15人を抱えて仕事している。
「私は仕事している時は、男なんです。それを今の会社は、評価してくれるからいいですね」と言っている。
彼女も、女を武器にはしないタイプ。
日本的常識のべったり染みついた以前の会社では、自分を生かせなかったのだろう。
どこにでもいる魑魅魍魎。
あの会を動かしているのは、ホントはあの人という、シャドウキャビネットの存在も、知っておくほうがいいのかも知れない。

今日、母のところに行こうと思って電話した。
すると出てきたのは、妹であった。
それならかち合わない方がいいからと、2日ずらすことにした。
私の一族のシャドウキャビネットは母である。
最近は老齢化が進み、昔ほどの精彩はないが、本人はまだまだ娘を操っているつもりなのである。
しかし哀しいかな、時々、ぼろが出る。
それを見るのがつらいので、他のきょうだいのいない日に、行くことにしている。
今日も、午後からひとしきり雨が降った。



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