沢の螢

akiko【MAIL

My追加

冬紅葉
2002年11月08日(金)

私の書斎の小さな窓辺には、楓の木があって、今頃は、紅葉が美しい。
今年の年賀状には、この写真を使った。
そろそろ、年賀状を考える時期、今年の紅葉か、門の傍の山茶花にするか、迷っている。

7月までいたサークルのNさんから、会報が来た。
サークルの中で、一番若い男性。
まだ大学院に行っている学者の卵である。
私がやめてからも、サークルの会報を送ってくれる。
理由の明らかでないまま、私がやめたことに、彼なりに心を痛めてくれているのが分かる。
いまの若者には珍しく、ケータイも、メールも持たない。
実家が、インターネットの環境にないからと言っているが、彼自身が、こういうものは、好きでないのである。
学校の研究室には、共有のパソコンがあって、必要なことはできるらしいが、個人のものは、持つつもりはないらしい。
いつも、きちんとした自筆で、手紙をくれる。
会報を送ってくれるのは、彼の意志だが、せめてものお礼に、記念切手を10枚ほど送り、「ついでの時で結構ですから」と言ってある。
サークルを辞めるについては、彼にも、本当のことは言わなかった。
若い彼に、大人の込み入った人間関係を、あれこれ言いたくなかったし、彼を含め、サークルの大部分の人には、関係ないことだったからである。
でも、何かと心配してくれる彼には、手紙の返信の際に、それとなく、理由を伝えた。
もちろん、関係者の名前は出さないし、一方的に誰かを非難するようなことも書いてはいない。
彼には、いまのサークルでの立場があり、これからも、そこにいる人なので、それは、大事にしたいと思った。
だから、非常に抽象的な、比喩的な書き方になってしまうが、そうした遣り取りの中で、彼なりに私の言いたいことは、分かったようだった。
そして、きょうの手紙の中で、私を傷つけぬよう配慮しながら、サークルと、私の退会に関わった人たちのことも、庇っているのが、よく分かった。
私のいなくなった後、会員たちの中で、どのように話されているか、誰にも訊いたことはないが、関係者たちは、自分たちのせいだと思いたくないが為に、ほかのことに原因をすり替えているらしいことが、彼の、言葉尻から、感ずることができた。
彼にしてみれば、サークルの中で、育ててもらったという気持ちがある。
だから、私の言うことを半ば理解しながらも、一生懸命、サークルと関係者を、弁護しているのである。
彼の優しさ、人への配慮は、よく分かるし、そんなことに、気を煩わせて済まないと思った。
これからは、もう、この話題は、こちらからはもとより、彼の手紙に触れてあったとしても、聞き流すことにしようと、あらためて思った。



BACK   NEXT
目次ページ