a Day in Our Life


2005年01月01日(土) 越年2005。(横雛)


 新年の幕開けだというのに、目を覚ました横山はご機嫌が悪かった。

 「横山さん、新年から何怒ってんの」
 聞いてみれば俺のこの憤りが何で分からへんの、くらいの勢いで横山はボヤく。
 「やって息が白いねんて!寒すぎやって!ほんまムカつくわ〜!なんやさっきはみぞれとか降ってたし…あっ、今度はアラレ降って来た。冷たい上に痛いなんて最悪や!ホンマ腹立つ〜!昨日は昨日でヒナちゃんは翔くんと手とか繋いどるし。…」
 勢いのまま喋くる横山の言葉を、ふんふんと聞いていた村上は、最後の一言に反応して動きを止める。何か一つだけ違うもん、混じってへんかった? 
 「…横山さん」
 「何やねん」
 憮然とした声が返る。どちらかと言えば拗ねたような、そんな声。
 「要するにあんた、それが言いたかった訳やね」
 「そうや。悪いか」
 まるで偉そうに。新年早々やきもちを妬いたらしい自分に拗ねた横山が可笑しくて。
 「ヨコ。」
 呼びかけた声に目線だけが動く。横山の目の前に差し出した手を、条件反射で握り込んで。それから「何やねん」と返す、横山の順番もおかしいと思うけれど。そんなところがコドモみたいで大好きだって、それは新しい年になっても変わらないんだって。
 「手。繋ぎ始めやで」
 「…翔くんは?」
 「あれはイベントの一環やから、カウント外」
 一番がええんでしょ?と言った言葉に肩を竦めて、それでも盗み見た横顔が欲目でなければ嬉しそうに見えたので。
 ぎゅ、とより強く握られた手を、横山に負けないくらいに握り返した。



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2005年はシャイボーイの飛躍の年でありますように(笑)

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