a Day in Our Life


2002年04月22日(月) ユズりんさんに頂きましたジミハセSS。


「こーみるとさ、年の差全然わかんないよな。」

 ゴロ寝をしながら長谷川くんは言った。
「つーか、年が逆でもおかしくねーって感じ?」
「何?なんの話?」
「こーれ。」
 ばっと雑誌を見開いて俺の顔につきつけた。近づきすぎてよくわからない。なんだろうと思って少し雑誌から顔を離す。あ、これは…
「これって、今月号の?」
「おぅ。ジミーがカザポンをお姫様だっこしてるの巻〜」
 見開きのページの中の、更に小さく載せてある写真の中の一枚。薄暗い中での撮影だったので、自分の顔も風間くんの顔もよくわからない。というか、自分自身ですらこんな写真を取っていた事、忘れていた。
「あ〜あったね〜そーゆーの。」
「ジミーでかいから、似合うよな、こーゆーの。」
「風間くんが小さいから」
 ポロリ、と本音がでてしまった。マズイ、と思った時はもう遅く。
「ウッワー!ヒデ!ジミーがデカすぎるだけじゃん。それで14っていう方が嘘じゃん」
 確かにカザポンはサイズ小さいけど〜と付け足す長谷川くんに、自分こそひどい事言ってるじゃないかとツッコミを入れたかった…。だけど、言ったら何倍返しで返ってくる。口じゃ絶対長谷川くんには勝てそうにないんだ。あぁ、なんかもどかしい。
「なんだよー、そのもの言いたげな顔は!」
 どうも、俺の顔は思っている事が顔に出やすいらしい…あっさりとばれた。
「どーせ、俺にツッこもうかどうか悩んでたんだろ。」
 口をあひるみたくして尖らせてブーイング。長谷川くん…ひどいよ。年下をそんなにいじめなくても。
「ち、ちがう。」
 あまりに言われっぱなしではいけないと、反抗を試みた。
「何がちがうんだよ」
「つまり、えーっと、こーゆー事!」
 ブーたれてる長谷川くんに近づいて、左手を足に、右手を背中に、そのままぐいっと持ち上げて自分の方に引き寄せる。
「な、なぁ?!」
 急な出来事に、反応出来ない長谷川くん。そりゃ、そうだろうな。自分でもなんでこんな事してるのかも驚きだもんな。こんな事っていうのは、まぁ、つまり、さっきの写真と同じ体勢…お姫様ダッコってやつなんだけど。ただし、今度は長谷川くんがお姫様。
「ジミー!馬鹿か、下ろせ!!」
 ジタバタ暴れて逃れようとする長谷川くん。危ないって、そんなに動いたら落とすって。無理やりだっこした猫みたい、とかちょっと思った。
「危ないって、落とすって、マジマジマジマジ!」
 落とす、と言う言葉にびくっとする。急におとなしくなる長谷川くんに、思わず笑いがでてくる。
「何すんだよぉ、急に…!」
 それでも攻撃はやまない。彼らしい。
「かまって欲しいのかなぁーって思って」
「なんだよ、それ。分けワカンネ」
「だって、風間くんが羨ましいみたいな事ばかりいってたようにみえたから」
 う、と言葉につまる長谷川くん。…もしかして、図星?っていうか、どっちに?お姫様ダッコがしたかったのか、風間くんみたくかまって欲しかったのか。…微妙。
「…別に羨ましくなんかないぞ」
 プイと顔を背ける。耳が赤いよ、長谷川くん。
「お前が勝手にダッコしたんじゃん」
「まぁ、確かにそうだけど」
 子供みたいに拗ねる姿がミョーに可愛い。ほっぺが少しぷくーってなってるし(笑)。あんまりいじめるのもなんだからここらで勘弁してあげようかな、なんて思いながら長谷川くんを下に下ろそうとした。
 重力にそって、長谷川くんを下ろそうとしたその時。
「なんだよ、もう下ろすのかよ!」
 がしっと首に抱きつかれる。グェ。
「苦しいって、分かったから首しめないで」
 うん、と素直に応えて力を抜く長谷川くんを、なんとか抱え直した。ぶっちゃけた話、腕が痛い…。
「なんで?嫌なんじゃなかったの?」
「別に嫌とはいってないじゃん」
 いや、確かにそうだけどね。なんつーワガママな猫だろう。それにしても分からない。お姫様ダッコしてもらいたかったのかかまってもらいたかったのか…。

「ジミー」

 急に名前をよばれる。何?と素で聞き直してしまったから、つっこまれるかな?と思ったけど、予想に反して返ってきた言葉は
「ワガママ言ってごめん」
 すごく、真っすぐな言葉。逆に、こっちがテレる。
「いや、別に…こんなで何かの役に立ててるなら、いつでもお役にたちましょう」
 なんか気恥ずかしい気分だったけど、素直な気持ちを伝えた。それは、嘘のない言葉だったし。
「ジミー」
 また、名前を呼ばれる。
「ありがと」
 いつもの、あの笑顔で。それだけで十分だよ。
 腕はもう限界に近かったけれども、長谷川くんの笑顔がみる事が出来るのならもう少し頑張れそうだな、と思った。
 そのまま、粘りに粘って30分、長谷川くんを抱き抱えた。長谷川くんを下ろしたあと、手が疲れきって小刻みに震えて大変だったけど「ありがと」の言葉で苦労も疲れも大して気にならなかった。「またやってな!」と付け足された時はちょっぴりヤバイと思ったけれども(笑)。
 あんなに喜ぶ長谷川くんが見られるならいくらでもやってしまいそうな自分に笑いつつ、震える両手を見せないように、その日一日後ろ手に組んで歩いた。





■■■おうじさまとおひめさま(笑)。

ユズりんさんに頂きましたー夢のジミハセお姫さまだっこ!ギャー!あたし大喜び!!(有頂天) いやね…マジで夢だったんですよ…ジミハセのお姫さまだっこ…。今月の芋のジミ風ページを見て、それだけ羨ましかったか…(笑)。風間でオオーケイならハセジュンだってアリじゃん!と思ってユズりんさんにその熱意を訴えたところ、可哀想がって書いてくれた…のかは分かりませんが(笑)いやもう本当に!ありがとうございました!嬉しい!!咄嗟にいつぞやのWUの、尾てい骨を強打して悶えるハセジュン(と、笑い転げる斗真)を思い浮べたのは私だけではないはずだ。あれはかわいかったにゃ〜(ボワン)。夢だね〜ジミハセは。あたしの夢です。夢だってことくらい、分かってるんですよ。

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