a Day in Our Life


2002年04月20日(土) これぞ捏造以外のなにものでもない。(サクツカでジュニアな楽屋SS)


 ※もはや原型を留めておりませんので、ツカモトスキー以外の方はここから先に進まないで下さい。(きっとツカモトファンくらいしか喜べない内容です)










 久し振りに松潤とメシを食いに行った。

 こうやってふたりきりでメシを食いに行くのなんて、すっげー久し振りなんじゃないのかなあ。立場も環境も違うし、仕事で顔を合わすこともどんどんと少なくなって、お互いに努力しなくちゃ会うことも叶わなくなった。ただ毎日当たり前のように顔を合わせていたころが懐かしい。恵まれてたかな、ってなんとなく思う。
 「なんか斗真とメシ食うのって、すっげー久し振りじゃん?」
 あれ、同じことを考えてたみたい。
 机を挟んだ目の前で、同じように感慨深げにそう言った松潤を、思わずまじまじと見つめる。
 「?なに?」
 「ううん、なんにも」
 大きな目を殊更大きくして訪ねてくる松潤に、笑って誤魔化した。なんでもないことが嬉しいって、ちょっと寂しいね。
 しばらく雑談を交わしていると、オーダーしたメニューが運ばれてきた。手を止めることなくそれらを口に運びながら、話は続く。
 「で、最近どうなの?仲良くやってるの?」
 「やってるよー。つか、もともと滅多に喧嘩とかしないし。最近は共通の話題が出来たから、その話ばっかり」
 「共通の話題?」
 箸を止めて、俺は聞き返した。嵐はもともと仲は悪くないグループだったけど、それでも見た目以上にキャラがたってたし、趣味嗜好なんかも結構バラバラで、およそオフにメンバーで集まって遊ぶ、なんて実現しなさそうな集団だったのだ。それが、一体どんな共通の話題で盛り上がるというのだろう。単純に興味をそそられた。
 「うん、あのね〜翔くんに好きな人が出来てね」
 「え!翔くんに?!」
 思いがけず出た自分の大声に自分でびっくりして、慌てて顔を低めて声を潜める。翔くんに好きな人ってそれ、トップシークレットだよ。翔くんって、ジュニア内で結構人気あるんだ。泣く子が出るかも(笑)。
 「うん。もうすごいよ〜めろめろだもん。翔くんがあんななるなんて意外だったんだけど、そんな翔くんもすごいカワイイ」
 松潤の表情を見て、それが真実だと知る。翔くんより前におまえ、いまの自分の顔を鏡で見た方がいいよ。溶けそうな顔になってるよ。まあ、松潤の翔くん大好きっぷりは昔から変わらないんだけどね。
 「で?誰なの?業界の人?アイドル?」
 心なし、俺自身も身を乗り出し気味になった。だって興味あるじゃん、あの翔くんを射止めた人なんてさ。(射止めた、ってまた俺も言い方古いけど)
 「う〜ん…アイドルっていうか…。ゲイノウジンだけどね。共演者だよ」
 ドラマの。松潤の言葉についこの間まで放映されていたドラマが頭を過ぎる。その前ってゆーと古くなっちゃうし、あれのことだよね。誰だろう?美礼先生じゃないだろうし、モー子かな?ミー子かな?まさかセツコ先輩なんてことは。
 「それってさ…聞いてもいい?」
 「いいよ〜別に。そのうちバレちゃうだろうし!だって翔くん、分かりやすすぎでさ〜」
 なにを思い出したのか、松潤が吹き出す。そんなに分かりやすいんだ…。普段の翔くんからは連想出来なくて、イメージが沸かない。
 「じゃー聞くよ。モー子?」
 「ブー」
 「じゃあミー子?」
 「ブブー」
 「え、違うの?じゃあセツコ先輩」
 「違いまーす」
 「え?違う?あと誰だよ…美礼先生じゃないよね?」
 「違うよー(笑)」
 あれもハズレ、これもハズレ。あと誰が残ってるんだろう?ドラマの出演者を一生懸命思い出すけど、該当しそうな顔にぶつからない。
 「んん〜?」
 考え込んだ俺に、降参?と松潤が笑う。
 「降参。誰?」
 両手を広げて、肩を竦める。外人さんみたいな仕草になった。
 「アニだよ!」
 「・・・・・アニ?」
 アニって……。アニだよな? 俺の頭上に、キラキラした金髪が浮かぶ。
 「えーと…」
 アニって…アニ役の人って。
 男だよな。
 思ったけど覗き込むみたいに俺を見る、松潤の顔が満足そうに笑んでいたので。そこは拘らなくていいのか、となんとなく流した。
 「ツカモトくんっていうんだけどね。会ったことはないんだけど、すっかりトモダチ気分(笑)。彼のことには詳しいよ〜嵐は」
 そう言って笑う松潤が本当に楽しそうだったので。
 知らないなりに、分からないなりに。嵐や翔くんや松潤が、そのひとのことをとても好きな様子は、すごく分かる気がした。

 



 そんな日から、数日経って。
 今日の俺たちは、GWのコンサートに向けてスタジオに篭っていた。Tシャツをぐっしょりと汗で濡らして、少し休憩を取ろうと控え室に戻る。ドリンクを喉に流し込みながら、ふと目についたTVに、見知った顔が出ていた。
 「あ、ツカモトくん」
 「え?」
 思わず呟いた言葉を、山下に拾われる。
 「あー、アニじゃん。キャッツアイに出てた人だよね?生田氏、知ってるの?」
 一緒になってTVを覗き込んだ山下が、だからなに?とでも言いたげに俺を見返った。
 「うん。翔くんの好きな人だよ」
 つるりと出る、ってこうゆうのを言うのかな。
 しまった、と思った瞬間に山下の大きな目が俺を見ていた。
 「は?生田氏、いまなんて?!」
 山下の珍しい大声に、その場にいるジュニアが野次馬根性で近寄ってきた。うわー松潤、てか翔くんゴメン(汗)。そんな俺の気持ちをよそに、うーわ俺、ちょーショック!と山下が騒ぐ。
 「なに?なんかあったの?」
 「誰?この男前」
 「バッカ岡田くんと翔くんのドラマに出てた人じゃん!見てねえの?」
 「あー!アニだ、これ!」
 頭上から降りかかる声々も、俺の耳には入っていたか、いなかったか。
 「で?彼がどうかしたの?」
 トドメのように発せられた声は、たぶんハセジュンだったと思う。おっまえ、ほんっとーに一言多いんだよ。全ての罪をハセジュンに被せたい気になった。生田斗真、ピンチです。
 「翔くんの好きな人なんだってさ」
 頭を抱えた俺の横で、更なる爆弾が投下。うっ………わ、山下、おまえ…………(呆然)。

 「はァーーーーーーア?!」
 「マジでーーーーーーーーーーーーーーー!!!???」

 案の定、狭い控え室にこだまする人数分の叫び声。みんなビックリした顔をして、それから反射的に、TV画面をまじまじと覗き込んだ。
 そうなんだー、とかこの人がー、とか口々に感想を述べる。それがやがて静かになって、一部のやつらはおもむろに携帯電話を取り出し始めた。
 「・・・?なにやってんの」
 ぼんやりとその動作を見つめながら、なにげなく聞くと「翔くんにメール」と亮ちゃんから答えが返ってきた。
 携帯電話を思い思いに操る、みんなの顔をぐるりと見回すと。
 自分の打った文字に含み笑いをしてみたり、緩む顔を抑えるためか、硬く結んだ唇とは対照的に、目だけがニヤけていたり。(ちなみに鼻までふくらんだそいつの顔は、かなりブサイクな有り様になっていた。あえて誰とは言わないけど、アイドルとしてそれはどうかと思う)
 それぞれの顔をそれぞれに見ながら。ただ一つ共通しているのは、みんな嬉しそうな顔をしている、ってことで。
 何度も言うようだけど、翔くんはジュニアでは結構な人気があって。尊敬してる、憧れてるって言って憚らないジュニアも多い。そんな翔くんの想い人を。

 なんだかんだいいながらもみんなが認めたって、ことなのかな。





■■■危険地帯。

うーわ!もう!すみませんすみませんすみません!!!
これぞまさにフィクションのなにものでもない!うっかり読んでしまった不幸なジュニアスキーのみなさんは、犬に噛まれたと思って諦めて頂きたく…!苦情は一切お受け付け出来ません。妄想は自由だ!でもそれをウェブにアップするのはどうだろう!…とは充分承知しております…おりますが書いて見たかったの…(おい)。サクツカがジュニアにも蔓延してたら面白いのになー、なんて思ってしまったのが運の尽きっていうか。翔くんを好き、というジュニア記事を読むたびにこいつめー!そうかそうか!と嬉しがるアホな翔担の夢です。ドリイ夢です。

…すみませんすみません。

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