a Day in Our Life


2002年04月19日(金) キャッツアイシナリオ本・発売記念。(にやっぱり嵐楽屋で)


 「わ!なんだこれ!」

 生放送を待つばかりの楽屋にて、松潤が突然叫んだ。
 正直そのカッコウで叫ばれると怖いものが…って、俺も同じなんだけど。いまどきどこで買うんだ、というようなダテメガネを神経質そうに持ち上げて、松潤は広げている本を更に覗き込む。
 「なに、なんかあったの」
 正直どうでもいい俺をよそに、相葉ちゃんが声をかけた。その声に、待ってましたとばかりに松潤が本から離した顔をこっちに向けた。
 「ちょっとー見てよこれ!」
 カバーのかかったままのそれがなんの本か分からずに、とりあえず覗きに行く。大きさ的に漫画かなんかかな、と思った中身は予想に反して、活字が踊っていた。
 「これって…」
 「そ!今日でたばかりのキャッツアイのシナリオ本!」
 マネージャーさんに買っておいて貰ったんだ!と、妙に威張り口調の松潤にやや呆れつつ中を覗き込むと、見覚えのあるシーンが活字になって現れていた。台詞からして、3話らしい。アニが借金を抱えたまま小峰社長に拉致されて、それを残ったキャッツメンバーが助けに行こうとするシーン。ヘタレたキャラクターのバンビもあのときばかりはけっこう頑張っていたような、そんな印象が蘇る。
 「で、これがどうかしたの」
 「どうかしたのじゃないよ!ここ、読んでよ!」
 松潤が指差す先には。
 「「バンビ:『冷静になれよぶっさん。あいつら何人いるかわかんねえぞ。俺らも殺されんだぞ』……?」」
 本を覗き込む俺と相葉ちゃんの声が被った。
 …ナニコレ。
 「あれ〜?こんな台詞あったっけ?」
 相葉ちゃんが首を傾げる。俺も同じことを考えた。そんな台詞、あったかなあ?っていうか、このバンビ最悪。
 「でしょ?ちょー最悪!アニがピンチなのに自分の保身を考えてるんだよ?どう思う?」
 俺、ショックだあ〜!と、松潤が頭を抱える。しかし抱えた頭を瞬時に戻して、でもさ、OAでは言ってないよね!と続ける。変わり身早いなあ、おまえ。
 「それってさ、それって、」
 「…まさか」
 「えっ、そうなの?」
 「いくら翔くんでもそこまで…」
 「い〜や!そうだよ!きっとそうだ!」
 「愛はシナリオも越えるんだあ…」
 「いや…それはいくらなんでも、どうだろう?翔くんもそこまでバカじゃないと思…」
 「そんなことないよ〜!ねっ!翔くん!」

 「「え?」」

 不意に相葉ちゃんが放った声に、今度は俺と翔くんの声が被った。
 こちらも七三分けにクロブチメガネでスーツを着た翔くんが、楽屋に入ってくるところだった。突然で事情の飲み込めない翔くんが、きょとんとした顔をしている。
 「この台詞だけはさすがに言えなかったんだよね?!」
 松潤が翔くんに差し出して見せたページを一瞥して、状況を察したらしい翔くんは僅かに唇を持ち上げた。
 「それは企業秘密です」
 ニヤリと笑って、本から目を離す。
 なにそれ〜!ズルイ〜!と大騒ぎするふたりをよそに、そろそろ本番だよ、と我関せず寝ている大野くんを起こしにかかる。
 「ちぇーっ」
 大野くんに続いて出て行く翔くんの後ろから、納得いかなそうに出て行く松潤の背中を眺めながら、俺と相葉ちゃんもあとに続いた。
 「誤魔化されちゃったね」
 相葉ちゃんが軽く肩を竦める。
 「だね」
 同じように肩を竦めてみせながら、それでも。

 どっちにしろ、翔くんの気持ちには変わりはないし。
 バンビと翔くんは違うんだから。
 別にそんなのどっちでもいいやなんて。

 (それにしても俺らは本当にツカモトくんが好きだね…)
 
 なんてことを思った(笑)。





■■■シナリオ本はまだ手に入れてません。

又聞きで聞いた情報だけで萌えて書いてみました捏造楽屋。いい加減、嵐ファンの人たちに見られたら刺されそうな気がしています…。うっかり検索で飛んで来てしまわれた方々には申し訳ありません。事実無根ですので許して下さい。いや、理由になってないし、と思った方は正解です。そういうわけでサクツカとそれをとりまく嵐のみなさんでございました。うちの松潤とにのあいはほんっとーにサクツカが好きらしい。なんでそんなに好きなんだろう(笑)。

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