a Day in Our Life
「はあ〜あ…」 ため息が出た。途端に隣りから苦情が届く。 「ちょっとー松本さん。横でため息ばっかりつかないで下さいよ」 「ため息のひとつくらいつかせてくれたっていーじゃん…。俺、いま凹んでるんだから」 苦情に苦情を重ねると、こちらもため息まじりの答えが返る。 「ひとつやふたつなら俺だって我慢しますけどね、おまえさっきから何回ため息ついてると思ってるんだよ」 しあわせ逃げちゃうよ。呆れたようなニノの口調に、慌てて出したため息を戻そうとする。俺のそんな様子を見て、相葉ちゃんみたいなことすんなよ、と今度は笑った。 「聞きたくないけど聞くよ。なんかあった?」 「あった」 「いや、それは知ってるから。なにがあったの」 「翔くんが」 「それも分かってる。翔くんと、なにがあったのさ」 「…ニノって、たまにほんっといじわるだよね」 「誉め言葉と受け取っておきます」 「……」 思わず黙りこんだ俺に、嘘ウソ、ちゃんと聞くから話しなよ、と思いがけず優しい声。今日は機嫌いいんだなあ〜…なんてぼんやりと思う。 「昨日、俺のドラマはじまったじゃん?」 「うん」 「翔くんに見た?って聞いたら即答で”見てない”だって」 「それで?」 「それだけ」 「…それだけ?」 優しかったニノが明らかに呆れ顔になる。ちょ、ちょっと待って(汗)。だって、だってさ。 「だってさあ、翔くんのドラマだったら俺なんかもー、ビデオも録るし出来るだけリアルタイムで見るし、見たら必ず感想メールだよ?そこまでしろなんてもちろん言わないけど、ちょっとくらい見てくれたってさあ〜」 いいと思うんだ。 ふう、とまたひとつ、息を吐く。 久し振りのドラマの仕事。かなりクールな役だったから、頑張ってキメて、俺のかっこいいところを誰よりも翔くんに見て貰いたいって思ったのに。 こうゆう時、自分たちの温度差をいやってほど感じる。 きっと俺がこんなに翔くんを好きだと思うほどには翔くんは俺を思ってないんだ。そんなの分かってるけど、それだけのことなんだけど。こんな風に不意に目の前に現実をつきつけられると、ちょっと凹む。 「いや、たぶん見てたよ。翔くん」 「…え?」 「おまえ案外、翔くんを分かってないよね。今朝から目が合わないだろ?それがなによりの証拠じゃん。照れてるんだよ。惚れちゃったんじゃない?(笑)」 俺もちょっと見たけど、おまえかなりキャラ違ったもん。かっこよかったよ。ニノが言う。 「…そういえば…」 今日は一度も目を合わさない。合わないより、合わさないと言った方がきっと正解だった。 翔くんの。反らした頬がかすかに赤らんで。 それってさ、翔くん。俺、うぬぼれてもいいのかな? だけど、たまには言葉にして欲しいよ。いっつも俺ばっか言ってるんだし。 「そんな松潤に一つ提案があるんだけど」 ニノは俺にある作戦を耳打ちしてきた。 「ま、がんばれよ」 ぽんと背中を押されて、俺は翔くんに近付く。 「あ〜あ。見てほしかったなぁ〜。俺の初キスシーンあったのに」 わざとらしく嘆くと翔くんはばっと振り向いた。 「はあ?昨日そんなシーンなかったじゃ…あっ」 慌てて口を押さえるけど、もう遅いよ。 「やっぱ見てくれたんじゃん〜。なんで隠したの?」 「…うるさい」 顔を真っ赤にしたまま怒ったように呟く翔くん。 そんな顔しちゃったら、なんでか言ってるようなもんだよ、翔くん。 「何笑ってんだよ!」 「別に〜」 ホントは言ってほしかったけど、真っ赤な顔した翔くん見れたし、いいや。 ■■■「オラ行くぞ、クマ。」 ごくせんの松潤があまりに男前で、さすがの翔くんもきっと惚れたに違いない!(笑)と妄想・花開いて派生したリレーポエムでございます。個人的にオチの翔くんのかわいさがメラツボったので、自慢する感じに問答無用で無断アップ…。(わーすみません!つか、先に言えって感じだ) ちなみに薫さん→利美→薫さんの潤、いや純、いや順で(アホか…)。自分分をうっかり削除してしまい、書き直したのでかなりおかしなことになっていますがそこはそれ、気付かなかったことにして頂けると嬉しい。つか、微妙に長くなりました。愛喪は250字制限がねえ、トホホトホホ。どうもねえ…嵐メンのキャラを勝手に誤解した挙げ句、その捏造キャラですら自分で制御出来なくなってるみたいで。勝手に動かれてしまうんですよ。困った困った(笑←ぜんぜん困ってない風)。 |