a Day in Our Life
2002年04月10日(水) |
ごくせん放映一週間前記念になぜかニノ&松潤。 |
「ニノはずるい」
不機嫌そうな顔を隠しもしないで、松潤が何度目かの抗議の声を上げた。 正直ウザかったので黙ったまま放置しておくと、「ズルイ」とまた声がする。
「ズルイ。ズルイズルイズルイ!」 「ああもう、煩いな!」
俺は持っていた雑誌で松潤の頭にはたきたい思いを、やっとのことで抑えた。出来ることなら、丸めた状態で。いや、それよりも角を使うのがいいか。 「だいたいねえ、スケジュール組むのは俺じゃなくて事務所なんだから、俺に文句言われても困るわけ。分かります?代わりたいならいくらでも代わってあげますけど(注:無理です二宮さん)、残念ながら松本さん、これからロケでしょ?」 言うと見るからに意気消沈した松潤が、しょぼん、と形容するにふさわしい造作で項垂れた。
「だってさ…だって」
会いたいんだよ。 至極ストレートな物言いで、松潤がぽつりと呟く。 会いたいって…俺の記憶が間違ってなければその人には5日の生放送で会ってるはずですよ? 呆れ半分に言うと、だって!もう5日も会ってないんだよ?と、これ以上ないくらい眉に皺を寄せた松潤と目が合った。至近距離で見るとますます濃いなあ、なんてどうでもいいことを思う。 まあ、その気持ちは分からないでもないけど。それは俺だって同じだったから。俺だってまる5日間、会ってない。 そこまで考えて、ふと思いついた。これからの仕事に関係のない松潤が、なんでここにいるのかを。
「お前さあ、もしかして」 「そだよ。悪い?」
みなまで言わずに察したらしい松潤が、開き直ったかのように胸を反らした。
「ここにいたら翔くんに会えるかなあと思ったんだよ。ニノ、ここで合流なんでしょ?」
…そうだけど。 確かに今日、これから俺と翔くんと、二人でラジオ出演が入っていた。午前中に別の仕事が入ってた俺とは事務所で落ち合って、マネージャーにラジオ局まで送って貰うことになってた。だから確かにここで待ってれば、翔くんは来るけど。だけどおまえ、昨日の撮影が長引いて午前さまだったんじゃなかったっけ?それで今日も昼からロケなんでしょ?休めよ、少しは。 ドラマ撮影の辛さは経験上、俺にも分かる。松潤だって主演を張ったことがあるんだから、分かってるはずだった。今はまだ、始まったばかりだから少しは余裕があるだろうけど、3ヶ月の長丁場だし、疲れは蓄積されていく。休めるときは休んでおかないと。 それでなくても松潤は、根詰めるタイプだったから。その生き方を否定するつもりもないけれど、たまに思う。疲れない?おまえ、そんなんで。
「うんだから、元気を貰いに来たんじゃん」
言って松潤は笑った。さしずめ翔くんは松潤の、元気の素らしい。 松潤らしいな、思って、笑った。きっと松潤はどんなに疲れていても、好きな人(=今のところ、翔くんになるんだろうけど)の顔を見ただけで元気になれるのだろう。そういえば松潤はあれで好き嫌いが激しいし、結構飽きっぽいところがあるんだけど、翔くんだけは長いんだなあ。デビュー当時から、3年超しの恋?恋だって、うわ笑えない。 まあでも、恋愛みたいなもんなのかも。 180度性格が違うから、衝突したり懐柔されたり。そうやってぶつかり合うことがふたりの仲のよさを証明しているようで。なんだかんだと翔くんが松潤を実の弟に接するみたいに(翔くんはつくづく、お兄ちゃん気質なんだと思う)かわいがってるのを知っていた。
「あ〜あ…俺も翔くんとラジオしてえ〜…」
松潤が大袈裟な動作で机に突っ伏す。軽く目を閉じた松潤の目元が、少し疲れていたので。
いつも比較的早入りの翔くんが、少しでも早くここに来ればいいのに、と祈るような気分になった。
■■■ニノと松潤。
今日、TBSラジオに翔くんとニノが出演予定と聞かされて、きっと松潤拗ねてるよーとなんとなく思いついて、それで軽く打ってみたニノ&潤です。あくまで「&」の方向で。松潤みたいなタイプはきっと好きな人さえいれば多少のしんどさはカバー出来たりする、ポジティブでお手軽なタイプかなあと思ったり。勘違いかも知れませんが(そんな気もする)。お仕事に対してとても真摯だと聞く松本さんという人は、真面目に向き合いすぎて独り言も多くなると聞きますが、そういう嵌った状態ですら、仕事の一部だと楽しんでいる面もあったりしないかと、、、もしかして私、松本さんという人を誤解していますか(笑)。いや、とてもしっかりした社会人だと思っているのですよ。少なくともグループ唯一の大学生さんよりは大人じゃないかと思う、、、時もある。むろんそうじゃない時もありますが(笑)。思うに潤翔潤は、子供:大人の位置関係が、互いに正対する感じで変動しているのかも知れないなあ。
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