a Day in Our Life
2002年02月25日(月) |
こいしいひと。(サクツカ)※ラヴ注意ホモ注意微妙にネタバレ要注意 |
ドラマの撮影も、いよいよ最終話に入った。 長かったようで短かった撮影期間。それもこの1話で終わる。まるで自分の分身じゃないかとすら思ってたバンビとも、この1話でお別れだ。なんだか俺のいままでの人生分、付き合ったような気がする。それほどにこの仕事が楽しくて、このドラマが好きだった。 俺は高史と並んで、次の撮りを待っていた。高史の視線の先ではぶっさんと美礼先生が、並んで海を見ている。 そういえばぶっさんて結局、美礼先生のこと好きだったんだろうか。 ふと疑問に思って隣りの高史に聞いてみると、なんだよ翔、バンビみたいなこと聞くなあ、と笑われた。その言葉に一瞬詰まる。俺とバンビが最大に似てるところって、物事の白黒をすぐつけたがるところかも知れない。だって、気にならない?コドモなのかも。高史は笑うだけで、答えようとはしなかった。結局のところ、高史にも分からないんだ。答えはぶっさんだけが知ってる。 「…じゃあさ」 自然に言葉が滑り出た。
「バンビが誰を好きだったかは知ってる?」
「…モー子だろ」 考えるまでもないという様子で、むしろ怪訝そうな顔になって、高史が答えた。 「ブー。ハズレ」 「じゃあぶっさん」 「それもハズレ」 「…?分かんない、誰?」 もう残ってないじゃん。言って高史が首を捻る。うん、普通は分からないよな。普通に考えたらモー子だもん。だけど、言われたんだ。バンビの目線っておかしくない?バンビってさあ、ひょっとして。 「アニだったんだ」 「・・・はあ?」 「バンビはね、アニのことが好きだったんだ。少なくとも俺は、そう思ってるんだけど」 ポカンとした顔で高史が俺を見た。 「ぜんぜん気付いてなかった」 「そうだろうなー」 アハハ、と声に出して笑う。きっとそんな解釈は、監督の思惑ではないんだろう。バンビは普通にモー子が好きだったのだろう。もちろん俺もそう思う。モー子だって好きだったろうし、ぶっさんだって大好きだった筈だ。 だけどバンビは俺の分身だったから。バンビは俺自身だったから。 高史がアニだったかは知らないけど。アニを演じる高史が全く気付かなかったと言った。バンビは最後まで片思いだったわけだ。可哀想に。そう、バンビは最後まで言い出すことが出来なかった。 …じゃあ、俺は? 「もうひとつ質問」 高史の顔を見た。目線が絡む。 「それでは桜井翔は誰が好きだったでしょう?」 じっと見つめ合ったまま、互いに瞬きひとつしなかった。ふ、と高史が息を吐く。唇が笑いの形に歪んだ。 「その答えなら、知ってる」 ゆうるりと笑う。それで俺も笑った。お互いの顔を見合って、また笑う。 そっか。知ってるか。知ってるならいいんだ、知ってるなら。 「つーか、過去形なんだ?」 アニの口調で高史が茶化す。顔は笑ったままだった。 「とんでもないよ」 これからだって、ずっと。 ”翔くんは本当にツカモトくんが好きなんだよね。” マツジュンに言われたことがある。そうなのか、そんなに態度に出てるんだろうか。自分では分からないけど、分かるといえば。 好きだって気持ちが溢れていく気がしてる。そういう感覚がしていた。 思って、唐突に。 「あー…なんか。手ー繋ぎてえー。抱きしめてえー。ちゅーしてえー」 どうしようもなく思った。ほんと、抱きしめたいよ。だけどここはロケ現場だし、目の前では撮影してるし、ふたりきりじゃないし。仕事中に欲情してる場合じゃないんだ、本当は。そんなところも俺、バンビみたいだ(笑)。 諦め口調で吐き出した俺の呟きに、隣りの高史が吹き出す。それからぽつりと呟いた。 「俺も」 驚いて隣りを見遣ると、高史の目が笑っていた。 いいや、あとでたくさんしよう。ね。
■■■翔くんとバンビ。
すみませんすみません。 サクツカをラヴで書いてみたらどうだろう!と思って(というか・人さまのラヴサクツカに当てられたのが正解)書いてみたらうっかり楽しくて調子に乗りすぎました。ワオーいいのかな!最近のあたしの捏造率、ちょっとマズい感じです。翔くんとバンビが似てるっぽい!というのはよく言われてることですが、どこが似てるんだろうーと思うにやっぱりあの大人子供のところなのかなあ、と。子供大人じゃなくて、大人子供。微妙。翔くんってコイビト出来たらさりげなくスゲー自慢しそうだよね(笑)。つか、ラヴサクツカがありならツカモトを嵐に紹介するサクライもあり?うわーして欲しいー自慢気に!得意気に!紹介して欲しいー!(笑)(アホですみません)
あ。ちなみに撮影シーンは実話の方向で。おともだちより貰ったチクリ情報。チクリのチクリ(笑)。 『母親が昨日、はとバスツアーに参加した。 「海ほたる」で、怪しいお揃いのスタジャンを着た人達が、テレビのロケをしていたらしい。背中に「木更津キャッツ」と書いてあったので、「地元ケーブルテレビのロケ」ということは分かったらしい。(注:勘違いである) しかし、なぜそこに薬師丸ひろ子がいるか、母親には理解できなかったらしい。若い男の子(注:岡田准一であろう)と二人、海を見つめるようなシーンだったらしい。 』
だ、そうで。8話ですかね。最終話に捏造しましたが(アカンやん)。
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