a Day in Our Life
2002年02月13日(水) |
ラブタカツカ。(心理テスト) |
「ね、心理テストしようか」
唐突に高史が言った。 心持ち顔を傾げて、俺の目を覗き込むような仕草。なにか企んでるような、そんな表情。 「いいよ」 心理テストっていうのは、名前通りにその人の深層心理が分かるのだという。今まで多少なりともそういうのを試されたことはあった。当たってる、と思うものもあったし、そうかな、と思うものもあった。正直そういうのは深層心理というからには、当人には計り知れないところもあるもので。当人に分からないものを、当人以外が聞いてそうと分かるものかどうか。 それでもうんと言った俺に、高史は嬉しそうな顔をした。ベッドに凭れていた背を起こして、軽く近寄ってくる。 「じゃあ、いくよ。
あなたは身を隠す必要にかられて、誰にも内緒で冷蔵庫に入ることになりました。その時、たった一人だけに後で開けて下さいと頼むことができます。
さて、あなたが頼む人は誰ですか?」
「・・・冷蔵庫?」 とりあえず問題の突拍子のなさに異を唱えると、そゆことは気にしないの、とピシャリと突っぱねられた。まあ、こういうのは状況の非常識さを気にしても仕方がない。真剣な顔をした高史の視線を感じながら、考えてみた。 冷蔵庫なんかに入ったら、そのままにしてれば必ず死ぬよな。 たった一人だけ後で開けてくれと頼んだ誰かが本当に開けてくれるかは分からないわけで。 そのたった一人の誰かが、生命を預けるに足る人物かどうかってことだろうか。 こういう質問に、考えすぎるのが俺の悪い癖かも知れなかった。気軽に考えればいいいんだとは分かってても、ついいろいろ勘繰ってしまう。考える。いろんな人の顔が頭を掠めては消えていく。浮かんではまた消える。 「どう?」 高史の声。 顔を上げて、その顔を見た。 「・・・・・高史」 「え?」 「高史だよ」 嘘ではなかった。いろんな顔が浮かんでは消えて、その作業の繰り返しで。結局残ったのは高史ひとりだけだったんだ。高史なら信用出来る。俺のこの命を預けられる。いや、もっと言えば。
高史になら、殺されてもいいと思うんだ。
俺の答えに、高史は一瞬目を見開く。それから嬉しそうな顔をした。 「答えは?」 その、心理テストの意味するもの。 なによりも確かに、思考に残った高史の意味するものは。
「その人のいちばん大切な人が自分だったらいいのに、とあなたが思ってる相手、なんだって」
自分から聞いておきながら、照れたように頬を掻いた。 「…へえ?当たってる」 ぼつりと呟くと、エヘヘともウフフともつかない言葉をうめいて俯いた。耳が赤い。
高史の大切な人が自分だったらいいのに、だって。 思ってるよ、それは本当に。 なんだろうな。こういうのって。 自分の大切な人、と言われるよりその人の大切な人が自分だったら、と思う方がより熱情的な気がするから不思議だった。 本当にそうだよ。間違いなく俺は、そう思ってる。そう望んでる。
「高史は?」 「え?」 「高史はどうだったの、この心理テストの答え」 これで違うやつの名前を言われたらショックだ。思いつつ聞くと、そんなの蒼佑に決まってるじゃん!と即答された。今度はこっちが照れてしまう。 「なんか俺らって、かなりラヴい?(笑)」 照れ隠しなのか、高史がおどけて言う。そうかも。相思相愛って感じかなあ。 「他にもあるんだけど、心理テスト」 やってみる?と高史が笑う。自分流行らしい。 「ええとね、…」 「高史」 次の問題を考えているであろう高史を遮って、言った。 「え、」 思考を止めて俺を見上げる。目が合って、逸らせなくなった。 「つまんない答えで悪いんだけどさ、たぶん俺ね」 言った言葉に高史がまた瞬間、目を丸くして、それから破顔して笑う。 抱きついてくる体を受け止めて、きつく抱きしめ返した。
―――俺ね、たぶん全部高史だと思うんだ。だから意味ないよ。
そう、いつでも浮かぶ顔は、高史だけだから。
■■■ラブカップル。
えー・・・・・(ボンヤリ)。 モリイさんの日記にあった心理テストというのにとても萌えて、それをネタに使ったタカツカとゆうのにまた萌えて。ムリヤリ書いてしまいました、ラブカップル。すみませんすみません。相変わらず勝手にやってろ!な人たちです。タカツカはもう私の中で、どこまでもどこまで行ってもこんな感じです(笑)。心理テストの答えがお互いだったっていうのはもちろん、このふたりなら、例え視点がツカモトでも。同じことを言うような気が。どんな心理テストでも、それが恋愛を意味するものなら。きっとお互いの名前しか出ないんだろうなと。
ちなみにあたし、思い浮かべたのは相方でした(笑)。 うわ愛してる?あたし?(でも愛されてはいない予感満載)(ていうか読んでねえよここ)
|