a Day in Our Life
2002年02月12日(火) |
モリイさんに頂きましたサクツカ。(心理テスト) |
心理テストです。 「あなたは身を隠す必要にかられて、誰にも内緒で冷蔵庫に入ることになりました。その時、たった一人だけに後で開けて下さいと頼むことができます」
さて、あなたが頼む人は誰ですか?
「何、それ」 痛いぐらいの強風に声を持っていかれながら、ツカモトが、きゅ、と眉を顰めてみせた。 うすく開いたその口唇の赤さに視線を奪われてしまう。サクライはそれを気取られたくなくて、すこし強い声で答えを促した。
吹きっさらしの現場では待ち時間がいつも以上に長く感じられる。スタッフに建物の中に居ていいよと言われたけれど、今撮影中のオカダが終わってしまえばどうせ続けて自分達の出番になるし、なによりツカモトがほかの人の撮影でも見ていたがるから、それにつきあって外で過ごすのが最近のサクライの習慣だった。 寒がりなツカモトは、スタッフの焚いてくれる石油カンの焚き火のそばに陣取って、やけにきらきらした目で撮影風景を眺めている。白と黒のストライプのユニフォームにモコモコとしたふくらはぎまでのベンチコートを重ねて、それでも足りないと寒がって飛び跳ねている。黄色い髪がぴょこぴょこと揺れている。 いつも新しいことばっかりにはしゃぐ好奇心の塊みたいで、そんなツカモトの意識に入り込みたくて、サクライはいつも言葉を探していた。
「だから心理テスト」 「それは判ったってば。そうじゃなくて、どういうことが判んの?」 「言ったらテストになんないだろ」 「そうだけどさあ」 なーんか自分の判んないとこでヒトに楽しまれてるみたいでやだよ、とぶつぶつ呟く。判ってないからこそオマエの心理なんだよ、と言い返したりはせずに、サクライはツカモトの表情を見つめている。どんな小さな変化も見逃したくないから、ただじっと息を詰めて見ている。
いろいろ思い浮かべたりしないで。 いろんなひとを比べたりしないで。 目の前にいるでしょう。 ここに、俺が。
「ぱっと答えろよ、ぱっとさ」 「…じゃあ、翔くんは誰にしたの?」 「俺?」 「そう、誰?」 「…あとでな」 「んだよ、根性悪い」 「オマエこそ小細工してんじゃねえよ」 むっと押し黙って、がしがしと荒っぽく髪を掻き回す。どっちみち風でめちゃくちゃになっていたけれど、さらに乱れてしまったツカモトの金髪に、遠くでメイクさんが困った顔をしているのが見える。やめさせようとサクライが手を伸ばした瞬間、ツカモトはまるで何かを振り払うように、勢いよく顔を上げた。 「あーもう、わかった、翔くんにする!」 「…するって何」 「細かいなあ。いいの、とにかく、翔くんが開けてよ!」 選ばれたことに喜べばいいのか、適当さに悲しめばいいのか。 答えを聞きたくて適当に決めたんじゃないのかとか、いやそれでも迷った挙げ句に自分を選んだのがポイントだろうとか、ぐるぐると肯定と否定が頭の中を回っていて、どう反応したらいいのか決められない。期待してた答えだけど期待してた態度じゃないし、けど、期待してた態度の通りにツカモトが振る舞うはずもないんだから、これはこれでよかったってこと? そろりと視線を戻すと、ツカモトはひどくワクワクした顔でサクライを見つめている。 「…オッケ、開けてやる」 ようやく、それだけ返した。
「で、答えは?」 「秘密」 「話違うじゃんか!!」 「だれも教えるとは言ってない」 「あとでっつっただろ?!」 「どれぐらい後のことかは俺が決める」 「うっわ、詐欺師だ!」 「うるさい」
質問してる時の声の揺れとか、答えを待ってた態度とか。 そういう微妙なところを察せられないお子様に教える答えはないんだよ。 オマエの心を試してみたいなんて、思った俺がバカでした。 衝動的なオマエの答えは、俺だけの秘密にしておいてやるから。
今度は迷わずに選んでみせろ。
心理テストの答えです。
「あなたが選んだその人が、いちばん大切に思ってる人が自分だったらいいのに、とあなたが思ってる相手です。あなたが大切にされたいと願っている相手です」
誰を選びましたか?
■■■ラヴ★モリイさん!
思いがけず頂いてしまいました、サクツカですー!サクツカ!ワオ、人さまからサクツカを頂ける日が来るとは…!嬉しい、おかあさんあたし嬉しい…(咽び泣き)。なんだろうすごい、サクライが男前にヘタレ(誉めてます)で素晴らしいです。なんというか、タカシの行動に合わせて付き合いで寒空に佇んでみたり、タカシの気を惹きたくて言葉を探してみたり。片思いしてます!みたいなのがダイレクトに伝わって、ものすごく感じ入ってしまいました。男らしく片思い。頑張れサクライ。嵐がついてる(笑)。
モリイさん、ありがとうございましたー!愛してます***(告)
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