2002年02月26日(火) |
願い(ぶっさんアニでシリアスでぶっさん視点で砂糖菓子) |
医者にガンを宣告されて、仲間がいるとこに戻った。 そこで最初に見たのはアニの顔で。 「ぶっさん、どうだった」 少し不安な顔してるコイツ見て思った。
『俺が死んだら、コイツの涙誰が止めるんだ?』
自分が死ぬって聞いたときに、1番最初に考えたことがこれだったから、自分でも驚いた。 どうしようとか何しようとか考える前にアニの顔見たからってのもあるけど。 だけどその時から今もずっと考えることはアニのことで。 自分が何するってのを考えようと思ってるのに、気づいたらコイツのこと考えてる。
人一倍涙もろくてしょっちゅう泣いてる。 自分のことだと涙堪えるのに、人のことだとわんわん泣きやがる。 下手したら本人以上に泣くから、それに驚いてたりして。 母さんが死んだときも、俺より先に泣くから泣きやませるのに苦労して。 気づいたら涙なんて出なくなってた。 いつのまにか泣くのが苦手になってた。 泣くのがかっこわりいとか思うようになってた。 だからあの時も泣けなかった。 だけど、コイツが俺の分まで泣いてくれたから。 正直、助かってた。 救われてた。
目に涙浮かべてそれを隠そうともしないで泣くんだよ。 けど、俺が「泣くな」っていうと泣き止むんだよ。 目こすって涙止めようとして。 でも目に涙溜めながら、それでも俺に向かって笑うんだよ。 泣き笑いを浮かべる。 俺にしか見せない、俺だけに見せる笑顔。 ・・・・・俺だけの、アニの顔。
俺が死んだら、誰がコイツの涙を止められる? ずっと考えてた。 マスターもバンビも自分のことでいっぱいだし。 うっちーは謎だし。 仲間内じゃいねーじゃん!
そう思ったとき浮かんだのは、アニの弟の純だった。
小さいときからアニの後ついてきて。 アニを追って、小さいときから今でもずっと追ってて。 俺等が一緒のときなんかすっげ目で睨んできたりして。 わかりやすいくらいにアニを見てる純。 コイツになら、アニを任せられるような気がした。 アニもなんだかんだと純のこと好きだしな。 キッカケさえあれば、昔みたいに戻るだろうと思ってた。 だから監督の話がきたときはチャンスだと思った。 案の定、俺の思った通りになった。 まあ昔みたいにまではいかなくても、コイツラなら大丈夫だろうと思った。 これでアニは大丈夫だろ。 まあ正直寂しい気もすっけどな。
だけどきっと、最後の涙は止められそうもない。 俺が見る最後の涙。 俺のせいで流す、最後の涙。
だけど、それでも笑ってほしいと願う。 最後に、俺だけに見せる笑顔を向けて欲しい。 それが、無理な願いだってのはわかってけど。
叶わない願いだってのは、わかってるけど。
☆すいません、ぶっさんのおかんのは捏造です・・・
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