「傍にいて」あの子は言う。「誰の元へも行かないで」白い肌の赤い紅。「ねえ、私のお願い聞けるでしょう?」黒い髪がさらりと揺れた。「だって」すがるように指が絡まる。「貴方が私をこんな風にしたんだモノ」白い肌に白い包帯。黒髪の合間を縫ってちらちらと。瞳は閉じられたままもう開くことはない―