痩せた月が笑えばくしゃみ桃色をした猫がぴやぴやと鼻を疼かせた思い切り伸びをして段 段段と 段落ち続けるトンネルで音も色も感情もひとり分遅れて降ってくる罪悪感が涙を流し携帯電話を握りしめてもコンセントは届かない名前を読んだら束の間のおはよう「私が戻れたらならきっと私の言葉を聞きたがるから私を覚えていて欲しいんだ」口にした端から言葉が薄皮のように剥がれ他人事になっていく伸ばした指より遠いところで浮かれたように漂って