おちょこの日記
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2005年08月12日(金) おかえり


父の無言の帰宅。

家で兄の嫁や子どもが目を真っ赤にしていた。
布団を敷き、父を運んだ。
包んでいたタオルケットをとると少し口が開いていて笑っているようだった。

鼻血が出ていた。
生きているんじゃないかとさえ思えた。

まだ、温かい。

父に死に装束を着せた。
昔はよく着物を着ていたのを思い出した。
兄もアタシも母も着せながら泣いた。

父は笑っていた。


お父さん、家に帰ってきたのが嬉しいの?
みんなそばにいるからね。
おかえり、おとうさん。




長男が葬儀の日取りを葬儀屋と相談していた。
次男がコンビニにいってご飯を買ってきた。
そういえば父が昏睡に入ってから何も食べてなかったんだ。


でも、さすが、おちょこ家だけになぜかビールも買ってある。
飲むか・・・。って兄ちゃん。
お父さん、って泣きながら献杯。
父の死を憂い全員で飲む(笑)
飲んだくれの貴方の子供と妻は最後の最後まで飲んだくれなんだなぁ。

今日は仮通夜だから少しでも眠ったほうがいいぞって事で
朝の4時半に眠る。
1時間ごとに飛び起きた。
父が呼んでる気がした。いつものくせだ。
ああ、もう呼ばないのに。

目が覚めると雨は上がり快晴。
抜けるような青空。

昨日のことが嘘のようだった。







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