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2005年12月01日(木) 『M.A.』製作発表

行ってきました、製作発表。
大手町はパレスホテル、13:00〜14:30。
キャストなんかは既にどこにでも載っていますが、
まずは念のため。原作は、中学ぐらいで読んだはず。
すごく勢いつけてガーッと読んだ記憶はあるけれど、
詳細をちっとも覚えていない辺りが情けない。
1年後には忘れてそうだし、今のうちに読み返そうかな?

原作:遠藤周作「王妃マリー・アントワネット」
脚本・作詞:ミヒャエル・クンツェ
作曲:シルベスタ・リーヴァイ
演出:栗山民也

マリー・アントワネット:涼風真世
マルグリット・アルノー:笹本玲奈、新妻聖子
アクセル・フェルセン:井上芳雄
アニエス・デュシャン:土居裕子
ルイ16世:石川禅、オルレアン侯:高嶋政宏
カリオストロ:山口祐一郎、ボーマルシェ:山路和弘
ロベスピエール:福井貴一、ラパン夫人:北村岳子
ローズ・ベルタン/ポリニャック夫人:春風ひとみ
ロアン大司教/レオナール:林アキラ
エベール:広田勇二、ギヨタン博士:佐山陽規
ラ・フェルテ:tekkan

メインキャストは噂で出ていたとおりで、
特に2人のM.A.辺りは「ふう〜ん・・・」なのですが、
サブキャラクターたちに厚みがあって嬉しいかも。
春風ひとみさんなんて、まんま想像できちゃうし、
岳子さんも似合いそうだし、福井ロベスピエール!
佐山博士も良さげだし、脇は安心して観られそう。

で、肝心の製作発表の内容ですが、
通訳の方は、急に決まったのでしょうか?
リーヴァイさんはともかく、クンツェさんのお話は、
通訳さん自身が今ひとつ把握できていないままに
訳していらっしゃるようで、日本語として分かり難く。
数センテンスずつ聞いては通訳するわけだから、
大体はどんな話になりそうか理解できる人でないと、
的確な単語を選んで話したりできないだろうに残念。

でもクンツェさんのお話は、それを引いても興味深く、
「圧政や、それに対する革命、という暴力によって、
世界を動かすことができるのか」がテーマなんだとか。
フランス革命の時代を描くことで、テロや、それへの
圧力の続く現代社会をも考えさせてくれるらしい。
実は私にとってクンツェ&リーヴァイというと、
「真面目に話を考えると矛盾点だらけで悩んじゃうから、
場面ごとに うっとりするが勝ち」な東宝エリザのイメージが
強かったので、栗山演出との相性が不安だったのですが、
これなら、ただのコスプレ舞台にはならないかも?

会見中の席は、向かって左から(敬称略)、
高嶋、石川、井上、涼風、リーヴァイ、クンツェ、
栗山、新妻、笹本、土居、山口だったかと。
涼風さん以外は全員、黒系でドレスアップなのに、
祐一郎さんだけが、タートルネックのセーターに、
濃いとはいえ茶系ジャケットなのがチェックポイント。
どんな時も、ちょっと外したり、おちゃらけたり
しないではいられないんだなぁと、軽く溜息。
いや、これでも結構ファンだったりするのですが。
あ、でも、遠目でよく分からなかったけれど、
高嶋兄さんもネクタイはなかったのかな?

私から一番よく見えたのは、高嶋〜井上の3人と、
クンツェさん〜玲奈ちゃんの3人だったのですが、
スキッと背を伸ばして正面を見続ける玲奈ちゃんと、
なぜか軽く微笑み続ける新妻さんに対して、
結構まじめに、話している人を見て反応している
男性陣が対照的で、見ていて飽きなかったかも。
でも高嶋兄さんの朗らかな感じに対して、
隣の禅さんが、終始眉を寄せて深刻な顔つきなのは、
本人の神経質な面が前に出ていて、ルイ16世としての
記者発表にはイマイチかなぁなんて思ったりしつつ。

歌は5曲。
『Turn, Turn』(仮題)『悲しみを涙で』by新妻&土居
『百万のキャンドル』by笹本
『神は愛してくださる』by土居
『A Voice In My Heart』(仮題)『私の心が訴える』
『全てはあなたに』by涼風&井上
4曲目は、新妻さん&M!のアンサンブルさん
男女各5人と。顔は全然分かりませんです。

「2曲は皆様にも分かるように英語で歌います」
と、司会の方が言われたように聞こえたので、
まさか後の3曲はドイツ語で?!と思ったのですが、
3曲は日本語、1曲目と4曲目の新妻さん関連だけ
英語で歌われました。なんで日本語にしないんだろ?

ざっと聴いた感じ、マルグリットに関しては、
聴く前の不安が増大した印象かもしれません。
もともと、私が!私が!と前に向けて歌う2人なのに、
「あなたたちは間違っている!」(2曲目)とか、
「今こそ民衆よ立ち上がる時だ!」(4曲目)とか、
強い語調の歌が多いんで、共感しづらくて疲れる。
まあ、最終的には「!」の状態では世界は変わらないと
気づく物語だろうから、最後の方の曲を聴けば違うかな?
4曲目はアンサンブルのハーモニーは好きだったから、
実際に舞台で観れば、センターにいる人と声を
無視して観ることも、できなくはないだろうし(苦笑)

アントワネット&フェルセンは、微妙。
井上君はいいですよ。見事に、品のある北欧の貴公子。
でも何だか涼風さんが庶民的だし、2人が合わないよ〜。
声域も近いのか、ちょっと井上君が低め設定な感じ。
曲自体は一番好きだったんだけど、声質の違いもなぁ・・。
ただ、身長バランスは良かったし、涼風さんきれいだから、
脳内で彼女に思い切りドレスを着せてみたら、何となく
ごまかされて、少し愛を歌っているように見えてきた。
想像していたよりは悪くないかもと逆に期待。

一番良かったのは、土居アニエス。
1曲目は曲自体がそれほど面白みがなかったし、
いきなり英語で、あまり説得力がなかったけれど、
ソロは、温かみと切実さが伝わってきたし、
現時点での出来は、文句なく一番だったかと。
クンツェさんの話を聞いた後だと、神様の世界に
どっぷりつかりきらない、人間的な修道女がいい感じ。
弱くて間違う人間だからこその祈りと感じたから、
メインキャストの中で一番安心して観られそう。

一般は200人だったのですが、急な平日だし、
東宝系に運のない私が簡単に当選したぐらいだから
応募者少なかったのかと思ったら、約4,000人応募とか。
関係者席の後ろに静かに座っての参加でしたが、
質問時には、普通に手を上げても構わなかったし、
解説やキャスト表だけでなく、あらすじに曲目解説、
出席者プロフィールにフランス革命年表までついた
資料一式を『MA』のロゴ入りクリアファイルに
入れて頂けたし、ちょっと得した気分になってます。



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